さて、今から午後受けるテストの勉強やるか・・・
「い~お~り~?どこにいるの~?」
千紗は金属バットを引きずりながら俺を探していた
「おい、とっとと処刑されたらどうだ?」
「耕平・・・。てめー他人事だと思いやがって!お前のせいだぞ!!」
耕平の
クソ!映画のフラグは完璧に断ち切ったのにどうしてこうなったんだよ!!
「おい、どうしてくれるんだ耕平!!」
「はあ、仕方がないな。とりあえず、男コンに出る出場者用の控室に行くぞ。ミスコンが終わった古手川はもうそこには入れないだろ」
しょうがない・・・。
結果は変わらないが、時間延ばしには有効だろう。
そう思い二人で控室に向かうその途中で、
ミスコンでネタ枠となっていた
「おい・・・耕平」
「ああ。触れないでおこう」
俺たちは
「ちょいあんたら~!!」
げっ。気づかれた。
どうやってやり過ごそうか。
そうだ耕平に押し付けよう。
「ウチ頑張っとるやろ~」
「お、おう。頑張っているぞ」
耕平、さっさと切り上げろ。
「化粧も研究して、服も慣れないのを着てみて、しゃべり方とかいろいろ変えてノリにも合わせたんよ~。楽しい大学生活を送れるために頑張ったんよ。でもその結果があんなふうに言われるなんて・・・」
「もういいよ、十分笑ったから。帰っていいよ」
俺はあの時ティンカーベルの奴らが言ったことを思い出した。
「やっぱり無理に変わることがダメやったんかな・・・。変わっても私は笑われる側なんかな・・・」
ケバコが話し終えると俺は耕平を見た。
おっ、あいつも同じことを考えているのか頷いていた。
「おい、お前この後暇か?」
「この後って・・・。そりゃもうあのサークルになんか戻りとうないし・・・」
「ならよかった。男コンを見にこい。面白いもんを見せてやるよ」
「梓さん。ちょっといいですか?」
「お、伊織~。生きてたんだ。さっきちーちゃんが人を殺せそうな目つきで伊織を探してたからさ、安心したよ~」
「・・・」
梓さんから聞きたくない報告があったが無視しておこう。
このまま聞いていると、精神衛生上よろしくないからな。
「ま、まあそれは置いといて・・・。梓さんに協力してもらいたいことがあるんですよ」
「協力?なになに、言ってみな~」
「ええと・・・」
「皆さんありがとう」
「以上テニスサークルティンカーベル会長工藤君でしたー」
「そろそろ耕平の出番じゃないか?」
トッキ―がそう呟いた。
じゃあそろそろかな。
「そういえば梓さん、さっきどこに行ってたんですか?」
「ん~伊織に呼ばれてね~」
「どこにいるんですか?あのバカは」
おおっと、ちーちゃん落ち着いて。この場で金属バットなんて出すと周りから注目されるよ?
「まあまあ落ち着いて。今から面白いことが起きるからさ、ゆっくり見ようよ」
「ほう、あの二人、何かやらかすのか」
「まあまあそれは見てからのお楽しみってとこかな」
私はブッキーの追求を躱すと、
「では次はダイビングサークルPaBから今村君の登場です」
アナウンスと同時に耕平が登場した。
「おお、似合っているじゃないか。馬子にも衣裳ってやつか」
トッキーがそう言うのも無理はない。
ホスト風の衣装を完璧に着こなした今の耕平は、この場にいるイケメン達にも引けを取らない男になっていた。
「さて今村君、何か言うことはありますか?」
司会がそう言うと、今村君は黙ったまま会場に向けて頭を下げ、手を伸ばした。
アイツ何するつもり?
「浜岡梓さん。初めて会った時から俺はあなたに惚れていました。ティンカーベルの工藤会長じゃなく俺を選んでくれませんか?」
えっ今村君、梓さんのこと好きだったの!
私は横に座っている梓さんを見ると、いなかった。
どこに行ったんだろう?探していると梓さんは今村君の目の前にいた。
一体いつの間に移動していたの!梓さん!
「ったく。あのヤロウ・・・何勝手なことをしやがってるんだ」
PaBのバカは俺が前から狙っていた女に告白した。
はあ、格の違いを見せてやるか。
「梓さん俺の方にお願いします」
「おおっとこれは。ティンカーベルの工藤会長も参戦、これはどうなるのか!!」
この状況に合わせてか、会場の照明が暗くなりステージ上の二人にライトが浴びている。
梓さん、どうするの?
私は緊張して梓さんがどちらの手を取るのか見つめていた。
伊織君はこの辺でケバコの存在を思い出しました(まあそれまで自分の保身しか考えていなかったので・・・)