VAMOS!!
「ん?なんだ?乗ってこないぞこいつ?」
よし・・・耐えた。耐えれたぞ。
映画で使われた対VAMOS戦法。耳栓。
こいつのおかげで俺は正常のまま「グランブルー」に初めて入ることが出来た・・・じゃない!!
「あんたら何をしてるんですかー!!」
耳栓を取った俺は全裸でジャンケンをしている男性たちに向かって怒鳴った
「なにって・・・ジャンケンだろ?」
「なんで裸でジャンケンしてるんだー!!」
「なんでって・・・野球拳をしたら全裸になるのは常識だろ」
「あなた方は野球拳以外のジャンケンを知らないんですか!!」
「まあまあ伊織。お前はこの3日間一緒に過ごしたんだから慣れてるだろ」
「慣れてねーよ!!つかこの3日間の記憶がねーよ。てかあんたたち誰だよ!!」
一応知っているがここでは初めて会うので俺は変態たちに名前を聞いた。
「俺は時田伸治。伊豆大経済学科の3年だ。ダイビングサークルPaBの会長をしている」
「俺は寿竜次郎。伊豆大機械工学科の3年だ。同じくPaBのメンバーだ」
そう変態たちが自己紹介をしたので、模範的な学生である俺も自己紹介をする。
「俺の名前は・・・」
「「北原伊織だろ」」
「なんで知ってるんですか!!」
「なんでってこの3日間一緒に飲んだじゃないか」
「甥っ子がこの春伊豆大に入学してここで下宿するって店長言ってたぞ」
叔父さん・・・
こんな変態たちに俺の個人情報を教えないでくれ・・・
「まあ期待の新人だからな。サークルへようこそ。歓迎するぞ」
「ちょっと待ってください。俺はまだ1度も・・・」
「「VAMOS!!」」
しまった!!今の俺は耳栓をしていない。
これじゃあ・・・
そう危惧した俺は次第にどこからか流れてきた音楽のリズムに乗って踊り始めた。
「伊織と会うのは10年ぶりか・・・」
そう呟いた少女の名は古手川千紗。
伊織と同じく今年の春、伊豆大に入学した伊織の従妹だ。
本来であれば3日前にはあっていたはずだが、なぜか都合が合わずまだ会えていない。
「またやっている・・・」
実家であり店でもある「グランブルー」には、ダイビングサークルPaBのメンバーがよく集まっている。
仕事を手伝ってくれるのは助かるが、あのTHE体育会系の飲み会にはついていけず、店で飲み会をしているときはすぐに自室へと戻るのだが・・・
「あれ?」
懐かしいような声が聞こえたのか、珍しく店の中に入ろうとすると・・・
伊織がパンイチで踊っていた
「・・・」
千紗が固まるのも無理はない。
従弟がたったの10年でこんなに変わっているのだから。
しかも噂では難関国公立大学も余裕で受かる実力があり、伊豆大に入学したのも試験日に熱が出るという不幸によって決まったと聞いた。
そのため伊織がどれほどになっているのか、顔には出さないが興味を持っていたのだが・・・
BabeBabe!BabeBabe!BabeBabe!(飲め!飲め!飲め!)
「・・・」
音楽に乗りながらパンイチで踊る伊織を見て一気に興味が無くなった。
VAMOSの音源出てこないかな〜