エスパー幼女   作:メノメノ

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幼女初めて名前を呼ぶ。
サンジくんは幼女のこと妹と娘の中間くらいの認識っぽいです。


発音練習(番外編)

新しくこの船に乗ったビビは一味で一番幼い幼女であるメアのことを観察していた。 

 

『あ~う~あ~♪』

 

まだ言葉は話せないようだが、他の仲間たちの真似をしているのか最近では歌を歌うことも多くなった。

自作の歌なのか音程も歌詞も滅茶苦茶でよく分からないが、メアがご機嫌で歌っているその姿はそれだけで癒やされる。時折こちらを向いてえへっと笑った顔にはつい、こちらも笑顔になってしまうほどだ。

 

『あ~♪あ~~♪う~~♪』

 

「しっかし最近のメアはよく喋るようになってきたな。」

 

「ホントね、そろそろ私たちの名前も言えるようになってきたかしら?」

 

歌うメアの姿を見てそうウソップとナミは言う。その会話を聞き、ルフィが自分の名前を言ってみるように詰め寄るが、そんなにすぐしゃべれるか!とナミに殴られる。

 

「ってーぞナミ!!」

 

『なみ?』

 

「そーだ!ナミの拳骨はじーちゃんと同じくらい…って」

 

「「「うええええええぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」」」 

 

メリー号にメアを除く全員の絶叫が響き渡った。

 

「おい、メア!!俺の名前も呼んでみろ!!」

 

「いや、俺のが先だ!!」

 

ルフィとウソップが自分の名前も呼んで欲しいとばかりに詰め寄るが、メアはそんな二人を前にしても困った表情を浮かべ、あーうーとしか言わない。

 

「クソォ…何でナミの名前だけ…」

 

「多分発音しやすいんじゃねェのか?」

 

拗ねる二人にサンジはそう声を掛ける。

 

「二文字で尚かつ濁点なんかも無いしな。一番呼びやすかったんだろう。いやーそれにしてもメアちゃんは良い子だなー!」

 

「お前はメアの親父か!」

 

「サンジは良いのかよォ、メアに呼んでもらわなくて。」

 

「そりゃあ呼んで欲しい気持ちはあるが、それ以上にナミさんの名前をメアちゃんが言えるようになったことのほうが俺は嬉しいぜ!!」

 

メアを抱き上げすっかり親バカモードに入ってしまったサンジに、これは何を言っても無駄かと悟るウソップ。しかし何か言いたげにあーと言うメアにサンジがどうしたと問いかける前にメアが口を開く。

 

『しゃ、しゃんじ』

 

「!?!?」

 

「ナミの次はサンジかー」

 

名前を呼ばれたサンジはその衝撃にその場に蹲り、何やら悶えている。ナミはそんなサンジからそっとメアを引き離すと、もう一度自分の名前を呼ぶように催促する。

 

「メア、メア!もっかい言ってごらん!私の名前は?」

 

『なみ!』

 

「よくできました!」

 

そう言ってナミはメアの頭を撫で回す。ナミに褒められてメアも上機嫌のようだ。

 

「メアー、俺の名前も呼んでみろよー」

 

ルフィも呼んでほしそうにしているが、メアは上手く発音出来ずに苦戦しているようだ。

 

『うーいー、うーい』

 

「んー、言おうとはしてるみてェなんだけどな…」

 

「やっぱりメアには難しいんじゃない?ルフィって」

 

『うー、りゅ、りゅふぃー!』

 

「おっ!!」

 

「近くなってきたな!」

 

何度か発音する内に段々と発音が近くなってきたようだ。

 

「もう少しだメア!!」

 

「ルフィだ!るーふぃーい!」

 

『うー、りゅー、りゅー』

 

「がんばってメア!!」

 

その様子を全員が固唾を飲んで見守る。

 

『りゅー、るふぃー!』

 

「おっ!!!!」

 

「おおー!!!!」

 

「言えたっ!!!!」

 

遂にメアがルフィの名前を言えた。その瞬間一味は歓喜に湧く。

 

「メアー!!よくやったなー!!!」

 

『キャッキャ!!』

 

メアも皆から褒められて嬉しそうに笑う。

 

ウソップが俺も俺もとメアに詰め寄るがメアの口からでた言葉はしかし、ウソップの名前では無く予想外のものであった。

 

『にく!』

 

「肉ゥ!?」

 

「何だメア、腹減ったのか?」

 

にく!にく!と続けるメアにサンジが何か気づいたように呟く。

 

「もしかしたらメアには肉=飯ってことなのかもな。」

 

「ん?肉は飯だろ?」

 

「メアは肉よりも卵料理とかのほうが好きだ。けどルフィが飯の度に肉って言うモンだから、飯のことを肉って言うんだと覚えちまったんだろう。」

 

「あーなるほど!」

 

確かにそろそろ飯にすっかとサンジが言うとルフィが飯ー!と言い、メアもにく!にく!とルフィに続く。

 

「よし、今日の晩飯はメアの好きなオムライスにすっか!」

 

『っ!しゃんじー!』

 

ほっぺたが落ちそうなほど美味しかったオムライスをメアは思い浮かべ、口の端からはジュルリとヨダレが出そうになる。

 

「オラ、さっさと手ェ洗ってこい。」

 

「「はーい!!」」

 

『あーい!』

 

今日の夜はきっとメアが初めて名前を呼んだ記念として宴をすることになるだろう。

ビビは心が温まるのを感じると共に、改めてこの船に乗ることが出来て良かったと一人思った。

 

 





幼女はオムライス(旗付き)が好物です。
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