そんな長くないです。
サンジが親バカのパパなら、ゾロは頑固親父ってイメージです。
時間軸はまだイーストブルーの頃の話です。
「あっ!!」
最初に叫んだのは誰だったか。それに気づいた時にはもう遅く、メアは思いっきり顔から床にビタンとすっ転んでいた。
「お、おい…メア、大丈夫か?」
それを間近で見ていた一人であるウソップは、未だ動きが無いにメア恐る恐る話しかける。そうすればメアはおもむろに顔を上げる。その顔は自分の身に一体何が起こったのか分からず呆然としているようだった。
「おーい?メア?」
もう一度ウソップが呼びかけた声でやっと意識が戻ってきたようで、メアの真ん丸の大きな瞳からはポロリポロリと涙が零れ落ちる。
『ふええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!、』
メアの大きな泣き声がメリー号に響き渡った。
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「よしっ!これでもう大丈夫よ。」
『うぇぇぇん…』
メアは転んだ拍子に膝を擦り剥いていたようだ。
その後ナミがメアの傷を手当てしたもののメアは一向にに泣き止む様子がない。
故郷にいた頃年下の相手をよくしていたウソップが泣き止ませようとするが、メアの泣き声は火が点いたように大きくなるばかりだ。他の仲間達も加わるが誰もメアを泣き止ませることは出来ない。
「泣き止まねーな…メアのヤツ。」
「おい、うるせーぞ。」
そこへ来たのは外で昼寝をしていた筈のゾロだ。あまりのメアの泣き声に目覚めてしまったらしい。
「んぁ?メアのヤツ怪我でもしたのか?」
「そーなんだよ、さっきから泣き止まなくて…」
俺やナミ達じゃお手上げって訳とウソップは言う。その様子をジッと見ていたゾロはメアに近づく。
「おい、メア。」
『ふぇぇぇん…ヒック…』
「メア、お前は海賊だろう?」
メアの隣に膝を突きゾロは問いかける。
「海賊ならこんな怪我くれェで泣くな。」
『うぅ…』
コクリとメアは頷く。その目にはまだ涙が溜まってはいるがどうやら泣き止んだようだ。
「よし!」
そう言ってゾロはメアの頭を撫で、メアは嬉しそうにえへへっと笑う。
「おお!メアが泣き止んだ!」
「さすがゾロ!」
他の仲間達もホッとした様子だ。
「そろそろおやつの時間だな。」
「今日は何だ!?」
「今日はアイスクリームだ。」
そんなルフィとサンジの会話にメアはあいすくりーむ?と首を傾げる。そのメアの様子にルフィが気づき、まだメアは食ったことないのかーと言いアイスっつーのはなと教えてあげる。
「ひゃっとして甘くてうめーんだ!」
『!!』
それを聞き、メアの瞳は先ほどの涙とは対称的にキラキラと輝く。
「サンジー!アイスー!」
いち早くキッチンへ向かうルフィを慌ててメアが追いかける。その姿に走るとまた転ぶわよとナミが声をかけたものの少し遅かったようだ。
ビタン!!
再びメアが盛大にすっころぶ。
ウソップとナミはあちゃーというような表情だ。
メアはうるうると瞳に涙の膜を張ってはいるもののさきほどとは違い、泣き叫んだりはしていない。
それにゾロは気づきメアの頭を再び撫でる。
涙を滲ませているがメアは満足げにしている。さしずめ、もう泣かないもんと言っているような表情だ。
そんなメアをゾロはフッと笑い、その子供らしく軽い体を抱っこしてキッチンのテーブルに座らせた。