その後もルフィは不思議卵を食うと言い張り、結局二人は大きな卵をメリー号へと持って帰ってきた。勿論残りの仲間たちも顔をしかめていたが、こうなったルフィが何を言っても聞かないのも知っている。
「にしても研究施設の跡地にある卵って…」
恐らくこの件で一番大変であろうサンジはため息をつく。なんせ何の卵だか分かりもしないものである。ため息くらいはつかせて欲しい。
「これウンメーのかなー!?」
当の本人は目を輝かせて卵料理への期待でヨダレが溢れているのだが。その時どこからともなくビシッともパキッとも取れる音が聞こえてきた。最初は皆何の音か検討が付かなかったが、しだいに卵の殻が割れ始めている音だということに気づく。
「お、おいおい…何が出てくるんだ…?」
皆が卵へと視線を向ける中、少しずつその殻には亀裂が入り中身が見えてくる。
「「えっ!?」」
中身は誰も予想などしていなかった。いや予想など出来る物でもなかったのだ。まさか、卵の中から生まれたのが、
「「に、人間!?!?」」
人間だということに。
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その後、生まれてきた子供を慌てて毛布で包み、一同は真剣な眼差しで話し合っていた。
「で、この子は一体何なの?何で卵から生まれてきたの??」
「さぁな、嘘みてぇな事だが実際この目で俺たちはコイツが今卵から生まれてくるところを見ちまったからな。」
「でどーすんだよ」
「ははは、おもしれーなー!!不思議卵から人が生まれてくるなんて!!」
「笑いごとか!?」
若干一名はこの事態を楽しんでるようだが。
そして残りの四人は嫌な予感がした。
「おい、ルフィ…」
「決めた!!コイツ仲間にしよう!!!」
やっぱり。ルフィは面白い人間を仲間にしたがる傾向がある。そしてこの不思議な卵から生まれた子供を仲間へと誘わない訳が無かったのだ。
「しかし大丈夫なのか?コイツは…」
どう見ても普通ではない子供を船に乗せることにナミやウソップは不安を隠せない。
「まぁ大丈夫だろ。」
「また根拠の無いことを…」
サンジはそんな風に答えるルフィに呆れたようにし、生まれてきてまだ目を開ける事も出来ていない子供を観察する。子供は三、四歳ほどの女の子で藍色の髪をしていた。
「あ、仲間にすんなら名前も考えないとな!」
「おいルフィ問題はそこじゃねーよ!?」
ウソップがツッコむもルフィの中ではこの子供が仲間になることは決定事項のようだった。
「確かに名前は考えてやらなきゃな。」
「別に何だっていいだろ。」
「はぁ!?そんなんだからお前は頭の中までマリモなんだよ!!」
「んだとゴルァ!?誰の頭ン中がマリモだってェ!?」
「もー喧嘩してる場合か!?」
すぐに喧嘩を始める二人をナミが物理的に制裁する。
それを笑うルフィ、呆れるウソップといつもの賑やかな一味の声に眠っていたはずの子供の瞼がそっと開かれた。
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