更新遅くなってすみません、リアルが忙しかったもので。やっぱり1話で四、五千字くらいを目指しますね。この話は短編なので千字くらいです。
『うぅ…なみぃ…』
ナミはそんな弱々しく自分を呼ぶ声が聞こえ、目が覚めた。こんな月も無く、真っ暗な夜にそんな声を出すのは決まって一人。
「はいはい、どうしたのメア?」
ナミはグズグズと泣いているメアに声を掛け、優しくポンポンと小さな頭を撫でる。
『こわい…ゆめ…みたの…』
最近メアはよくこうして怖い夢を見て起きることが多くなってきた。まるで赤子のようだとナミは思う。赤子の夜泣きに付き合うのは親の役目、この子を拾っちゃったのは私たちだし仕方ないと割り切ってベッドから下りる。
『うぅ…?』
未だにグズグズとしているメアを抱きかかえ、ナミは部屋を出て、キッチンへ向かう。キッチンに来たらメアを椅子に座らせて冷蔵庫から牛乳を、棚の上から蜂蜜を取り出す。
「メア!ホットミルク飲みましょう!」
『ほっとみるく!』
こんな月も無く、真っ暗な夜に泣いてしまうメアを宥めるにはホットミルクがもってこいなのだ。メアの顔も先ほどとは違い、いつもの可愛らしい笑顔に戻る。
「今日はどんな夢だったの?」
牛乳を火にかけながらナミが問う。
『えっとね…すっごくつよくて、こわいやつがいてね…るふぃがたおそうとするんだけど…るふぃがぼろぼろになっちゃうの…』
そういってメアは顔を俯かせる。それを聞き、ナミはなるほどねっと納得していた。
「(メアは誰かが傷ついたりすることを、私たちの誰よりも嫌がるもんね…)」
海賊である以上は戦闘は避けられない。しかしメアは誰かが傷つくことを嫌う傾向があった。普通であればそれは褒められるべきものなのだろうが、海賊であるのならその純粋さは少し心配になる。
「(…でも今は私たちが守ってあげよう…)」
いつかメアが海賊であることとその優しさの間で悩む日が来るかもしれないけれど。
「(それまでは変わらないでいてほしいな…なんて、)」
ワガママだろうか、けれど自分にはもう無いその純粋さを無くしてもらいたくはないとナミは一人思う。
そんなこんなしている内に牛乳が温まったようだ。コップに移し替え、蜂蜜を入れる。
「ほら出来たわよ、ホットミルク。」
『わぁ!!』
メアは喜び、ホットミルクをふーふーと冷ましながら飲む。その笑顔をじっと見ていたナミは徐にメアに対して言葉を投げる。
「大丈夫よ。」
『??』
「さっき見た夢のこと。安心しなさい、ルフィは簡単にはやられたりしないわよ。」
そう言ってポンポンと頭を撫でる。その言葉に安心したのかメアは段々と眠くなってきたようだ。
ささっとコップを洗ってしまい、来たときと同じように再びメアを抱っこするとナミはキッチンを後にする。
見ればメアはもう夢半ばといった様子で、その寝顔はふにゃふにゃとしていて思わず指で頬を突っつきたくなる。
部屋に戻り、メアをベッドに寝かせる。
『んん…』
起こしてしまったか。そうだ、子守り歌を歌ってあげようか。
「~~~♪~~~♪~~~~♪」
「~~~♪~~~♪~~~~♪」
『…すぅ……』
もう今夜は悪夢を見る心配はなさそうだ
「おやすみ、メア。」