エスパー幼女   作:メノメノ

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駄々を捏ねる幼女



ワガママ(番外編)

「コラ!メア!!」

 

『や!!』

 

メアは成長の証なのか最近はワガママを言うことも増えてきた。大抵のものは子供らしく可愛らしいものなのでついつい言うことを聞いてしまうのだが、今回はどうもそうではないらしい。

なぜならばメアを注意したのが普段彼女に激甘なサンジであるからだ。いつもであればメアのワガママにNoと言うことはほとんど無いが食に関しては話が別。生まれてからしばらく経ち、食の好き嫌いも出てきたのかメアは特に野菜など苦いものを嫌う傾向にあった。他にも食わず嫌いもしばしばしているようが、まぁ大方サンジに食べさせてもらっているようだ。

 

「野菜もしっかり食べなきゃだめだぞ?」

 

『…や』

 

今度は優しげな声でサンジは話しかけるが、メアは首を横にプイッと向ける。

恐らくこれは自然なことなのだろうとサンジは思う。子供が苦い食べ物を嫌うのは本能的に毒を避ける為である。そして甘いものを優先的に摂取することでまずは体を大きくするのだ。

しかし勿論だがメリー号のコックがサンジである限り、(女であるナミとメアは特に)食事に腐った物など使う訳も無い上に栄養バランス的に見てもしっかりしている。

つまりメアが皿に残った野菜を食べない理由は無いのだ。

 

『うー…!るふぃ!あげる!』

 

「お、何だそれ食っていいのか?」

 

「オメーは自分の分食ってろルフィ!!」

 

ルフィがメアの皿に残っている料理を見て手を伸ばそうとするが、それをサンジが得意の蹴りを入れて阻止する。

もう少しの所で野菜を食べてもらえたはずのメアは作戦失敗とばかりに頬を膨らませる。

 

『…うそっぷ~』

 

「悪ィがダメだ、俺がサンジに怒られちまう。」

 

『むー…』

 

次はウソップを頼ろうとしたようだが、ウソップもサンジの足蹴りをくらうのは嫌なようで協力は断られてしまう。

 

この様子では多分ゾロやナミに頼ろうとしても結果は同じだろう。

 

「うー…」

 

それでも渋るメアにサンジはとうとう奥の手を使った。

 

「メア、それが食えたらデザートのイチゴ、もう一つオマケな。」

 

『!!』

 

その一言にメアの顔がパァァァと輝く。サンジのデザートがとても好きなメアには効果抜群のようだ。

そしてあれだけ渋っていた野菜をパクリと口に入れる。

 

『!?にがくない…!?』

 

「だから言ったろ。」

 

野菜が苦手になってからはメアの舌に合うような調理、味付けをしているのだから苦くないのは当然だ。

よし、ちゃんと食ったなとサンジはメアの頭を撫でる。

えへへーとメアももっと褒めて欲しそうに頭を差し出す。可愛いヤツめともっとグリグリと撫でるとメアはキャーと言いつつも楽しそうだ。

 

しかしこのケースはまだ良い方だ。メアは周りの反応をよく見ている。その所為で最近ある厄介な技を覚えたのだ。

 

それを初めて使ったのはナミとお風呂に入っていた時のこと。

 

「メア気持ちいい?」

 

『いいゆかげん~』

 

どこで覚えてきたのよとナミはメアと湯船に浸かりながら笑う。メアはお風呂が大好きである。浴槽に浮かぶアヒルやメアの為にとウソップが作った様々なオモチャがあるからだ。本当はルフィたちともメアは入りたかったが、そういうことに厳しいサンジから小さいとはいえレディと野郎が一緒に風呂に入るのはダメと言われてしまい毎日ナミやビビと二人でお風呂に入る日々だ。

 

『なみ!』

 

「ん?」

 

『ぶしゃー!!』

 

メアは水鉄砲をナミの方に向けて撃つ。ナミもやったなこのー!と自分の手を水鉄砲代わりにして撃つ。それにメアはきゃっきゃと弾んだ声を上げる。

 

「そろそろ逆上せちゃうから上がりましょう。」

 

『……』

 

「メア?」

 

『や!!』

 

もうお風呂から上がろうとするナミに対して先程とは打って変わり静かになったメアにナミは問いかける。そのメアから返って来たのは拒否の言葉であった。

 

メアはお風呂が大好きであるのは先程も申し上げたが、最近はワガママ期の為かお風呂から出ることを拒むことがしょっちゅうあった。

 

「もういっぱい遊んだでしょ?アヒルさんにバイバイしなさい。」

 

『やだ!!』

 

これにはナミも頭を悩ませる。ルフィやゾロのように全く風呂に入らないのも困るが、これはこれで参ってしまう。

 

だがメアも必死だ。他のオモチャはいつでも遊べるが、お風呂にあるオモチャは一日にたった一回しか遊べない。だからもっと長くお風呂に入っていたいのだ。ナミが必死でメアをお風呂から出そうとするように、メアもメアでできるだけ長く留まろうとする。そしてメアの考えた秘策がこれだ。

 

『なみ~、おねがい!』

 

「うっ!!」

 

両手を顔の横に持ってきて小首を傾げたおねだりポーズ。これがまぁ可愛いこと。堪らずナミは言うことを聞きそうになってしまう。

 

『おねがい~!』

 

「!!っ!!」

『~~!!』

 

「もう、ちょっとだけよ!」

 

『やったーー!!』

 

後にナミはあんな顔でおねだりされたら聞いてあげたくなっちゃうじゃないと悔しげに語る。

 

一味の中でも取り分け幼いメアはとんでもない技を習得しつつあった。

 

 

 




メアはお風呂大好きです。作者もお風呂大好きっ子だったのですが何か楽しかった記憶があります。これはメリー号の時の話ですが、サニー号のお風呂の話も楽しそうです。男共がワイワイみんなで入ってるのに自分も裸になって入ろうとするメアとか。
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