エスパー幼女   作:メノメノ

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主人公の能力(エスパー)は、今のところ自分の体重よりも少し重いくらいのものしか浮かせたりとかはできないです。なので今は能力を使っても実は大したことないんです。



クジラ

メアたちはクジラに飲み込まれていた。

 

どうしてそんなことになったのか、事は数分前に遡る。

 

無事にリヴァースマウンテンに入り、山を運河と共に駈け下りていたゴーイング・メリー号の目の前にそれは突然に現れた。黒い壁のような山のようなそれは、しかしどちらでも無かった。

それは巨大なクジラであったのだ。

 

『!?』

 

あまりの巨大さ故にメアは腰を抜かし尻餅を付いてしまった。

 

「あ、そうだいいこと考えたー!」

 

「ルフィ!?なーにすんのよー!?」

 

メアが呆気に取られている間にルフィは何かをやろうとしているようだった。

そして子供のため学習能力の高いメアは、それがまた面倒事を起こすだろうという予測までしていた。

ってそんなことを考えてはいる場合ではない、何とか船をあのクジラに当たらないようにしなくては、とメアも

微力ながら能力を使い男たちに混ざり舵を動かそうとしていた。

 

『んんんんん!!!!』

 

「もうだめ…」

 

ナミがそう思ったその時、突如大砲が発射された。

しかしそれでも船は止まらず、メリー号の可愛らしい船首がバキリと折れる。

 

「最悪…死んだかも」

 

「うえええぇぇぇぇ!?!?俺の特等席ぃぃぃぃ!?!?」

 

メアの予感は的中した。ある意味これが初めての女の勘かもしれない。

 

こちらの存在に気づいてないのかとも思われたクジラだったが、次の瞬間大きな鳴き声を上げる。それは人間にしてみれば耳をやられかねないほどの大音声だった。それでも早くこの場を離れようと一同は必死にオールを漕ぐ。

 

「ルフィ…?」

 

「お前…俺の特等席に一体何してくれたんだァ!!」

 

「「ドアホーーーーー!!!!!」」

 

『………』

 

ルフィがクジラの目玉に向かってパンチを繰り出す。

 

…えぇ…

 

流石のメアもこの展開は予想など出来なかった。 

そしてクジラの目がメリー号に向けられる。

 

「どうだァ!!コノヤロウ!!かかってこい!!」

 

それでもケンカを売るルフィをゾロとウソップが蹴り飛ばす。

だが次の瞬間にはクジラは大きな鳴き声を上げ、船が吸い寄せられていく。 

 

『!?!?』

 

その際にルフィはその衝撃で船から落ちてしまった。しかし器用にもクジラの歯を伝い、頭まで辿り着く。

けれどもメリー号はすっかりクジラに食べられてしまっていた。

 

 

 

そして現在、メアたちはクジラのお腹の中で島と家を見つけていた。

 

「あの島と家は何なの…?」

 

「幻だろ…」

 

バシャアアアア!!!

 

「じゃあこれは…?」

 

「「ダイオウイカだーーー!!!!」」

 

こちらをジッと見つめるダイオウイカにゾロとサンジが攻撃体勢に入ったのも束の間、どこからか槍が飛んできてダイオウイカを仕留めてしまった。そしてダイオウイカは島の方へと引き寄せられていく。

 

『…?』

 

一体どんな人物が住んでいるのかメアはちょっぴり緊張しているようだった。

 

「花だ!!」

 

「花ァ?」

 

「違う、人か…」

 

「何だアイツ…」

 

『……』

 

家の中から出てきたのは、頭に花びらのようなものが生えたおじいさんだった。

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「何か言えよテメーー!!!」

 

たまらずサンジがツッコむ。

 

「や、やるならやるぞコノヤロー!!こっちには大砲があるんだ!!」

 

「………やめておけ、死人が出るぞ。」

 

「へぇ、誰が死ぬって?」

 

「私だ。」

 

「オマエかよ!?!?」

 

『ハァ…』

 

メアはソッと息を吐く。

…なんだか悪い人ではないような感じである。

 

そしてやはりここはクジラのお腹の中で間違いないようだった。メアは普通のクジラのお腹の中にも島があるんだと思っているようだが、その場にその間違いを正せる者は誰もいない。どうでもいいがその後しばらくメアのこの勘違いは訂正される事は無かった。

 

「や、やっぱりクジラに喰われたんだ…けどこれがクジラの胃の中なのかァ!?」

 

「ちょっと待ってよ!?どうなんのよ私たち!?消化されるなんてやーよー!!」

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

「「いやそれはもういいって!!」」

 

「繰り返しのギャグってのをしらんのか?」

 

「「ギャグかい!!」」

 

「出口ならあそこだ」

 

「「出られんのかよ!!」」

 

空やカモメもこのおじいさんが描いた絵のようだった。曰く医者の遊び心だとか。

結構お茶目なおじいさんのようだ。

 

けれど次の瞬間一同は大きな揺れに襲われた。

 

「なんだァ!?」

 

「始めたか…」

 

「見て!」

 

ナミが指を差したおじいさんの島は、実は島ではなく鉄の船であったのだ。当然だ、こんな所に木造船で長居していては、胃酸で溶けてしまう。

 

「おおい!何を始めたんだ!?説明しろーー!!」

 

「このクジラが、ラブーンがレッドラインに頭をぶつけ始めたのだ。」

 

くじらがれっどらいんに…?なんで…?

 

メアにはクジラの行動の理由が分からなかった。

 

「そっか、それがあのジジイの狙いか!」

 

「多分体の中からこのクジラを殺す気なんだわ!」

 

「あくどいやり方しやがるぜ…」

 

このおじいさんがクジラを…?メアは皆がいうソレをにわかには信じられなかった。 

 

しかしそんな事を言っている場合では無いようだ。早くでないと船が溶けてしまう。けれどもクジラが暴れているせいで出口の扉まで辿り着けそうもない。

 

『あっ!!』

 

「おじいさんが飛び込んだわ!!」

 

「あぁ?何する気だ?溶けちまうぞ…」

 

どうやら入ったらまずいこの海に飛び込んだおじいさんをメアは心配する。

 

みんなはいったらとけちゃうっていうけど、おじいさんはどうなっちゃうの…?

 

そんなメアの心配は杞憂であったようで、おじいさんは溶けてはおらず、扉に掛かる梯子を登っている。そして何故だかルフィと謎の二人組が扉の向こうから飛びだしてきた。

 

「「『!?』」」

 

なんでるふぃがここに??

 

もうメアの頭の中はパンク寸前であった。

 

 




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