TSゲーマー、Vtuberになる(旧題:逆行ゲーマー、Vtuberになる)   作:模芋

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各種方針の違う新作です宜しくお願いします


0章 ほんの少し先のお話
私はハソシウル


 パソコンの画面に表示される諸々を確認して呼吸を整える。

 

 何かに限った話でなく、始める前というのはどうにも緊張してしまう。

『始まってしまえば緊張どころではなくなるのだからさっさと始めれば良い』

 そう言われればその通りだろう。

 だがそれはバンジージャンプで「さっさと飛び降りろ」と言われるのと同じ。

 つまり「それができれば苦労していない」と言う話だ。

 


【マ●オ!】16枚RTAやるよ!【ハソシウル】


 

 開始のボタンを押したらまずは配信画面に映っていることを確認。

 

「皆さんこんばんはー。マイク音量の比率などは大丈夫でしょうか」

 

上位チャット

:こんばんわー

:おk

:大丈夫

:実質新作やったー

 

 反応からしてマイクは入っているし音量関係も大丈夫。

 画面も自分で確認したし特に何も言われないから多分大丈夫。

 確認はくどいぐらいで良い。

 幸いにも今のところ事故は無いがミスがあると恥ずかしいことになったりする。

 

「それでは何故か私の配信では初、RTA界では定番な16枚をやります」

 

 タイマーをセットし、操作の確認。

 下準備として最速入力で選択できるセーブデータを消す。

 

上位チャット

:そういえば配信では初なのか

:ハソちゃんhshs

:記録動画を前から挙げてたから気にしてなかった

 

「ハスハスじゃないんですよ」

 

 チャットを軽く確認しつつ、ゲームの準備が整った。

 もしかしたらいるかもしれない初見向けにお約束の注意事項を口にする。

 

「走っている最中は基本的に反応を拾えませんのでそのつもりでお願いします」

 


 

「今回の記録は18分23秒ですね」

 

 これは『私』としてはまずまずのタイムだろう。

 

 本気でやっている人と比べれば経験も理屈も足りていない。

 だからどうしても突き詰めた人には勝てない。

 こういうところはどうにも根がライトゲーマーなんだなと思う。

 

上位チャット

:88888888

:思ってたより遅い

:ハソちゃんでこれってやっぱり上位陣おかしいのでは

:俺の方が100分の1倍上手いわ

 

「応援してくれた人はありがとう。それじゃあいつもの流れで――」

 

 クリア後は感想ついでに視聴者の反応を拾う。

 

 ゲームをやりながら拾える方が良いとは分かっている。

 ただ私には自己ベストを狙っている時に余所見(よそみ)できる程の余裕はない。

 勿論、全力での自己記録狙いでなければ反応できるだろう。

 しかしそれは私に期待された部分ではない。

 だからRTA中は視聴者に反応しない。

 その代わり、思考や反応はなるべく表に出すようにしている。

 それとRTAでない時はきちんと反応を拾うことにしている。

 

 今いる視聴者の大半には『そういうもの』として受け入れてもらった。

 

 

 RTA系Vtuber、ハソシウル。

 それが今の私だ。




中身の割にだらだらと長かった部分を削ったら今度はかなり短くなってしまった
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