それではどうぞ。
「紫さん、えんだぁぁぁああってなんですか?」
「え? あ、いやなんでもないのよ、うん」
「すっごい怪しいんですけど……怪しいので殴ってもいいですか?」
「なんで殴るのよ!? も、もちろん私も抵抗するわよ! 弾幕で!」
そんな訳の分からない、意味不明な言葉を交わし合って、紫さんとの弾幕勝負の火蓋が切って落とされました。
紫さんとの弾幕勝負に、レミリアお姉様とフランお姉様も加わりたいと何故か言い出した。
「レミリアお姉様にフランお姉様、良いんですか? 紫さん、かなりやり手だとは聞いていますけど……」
「いいのよ、私もあの八雲紫の本気ってのを見てみたいの。なんだか、ワクワクするじゃない?」
「私も気になってたんだもん! あの妖怪と遊んでみたい!」
「あの妖怪って……。一応、私は妖怪の賢者とも呼ばれてるのだけれど……まあいいわ。 本気を見せてあげる。理不尽を味わいなさい!」
紫さんが右腕を振ると、私たちの目の前の空間がいきなり裂けて、いっぱいのギョロリとした眼球が姿を現しました。それから、夥しい数の弾幕が襲いかかってきます。
「ッ! お姉様たち避けてッ!!」
咄嗟に叫びはしたものの、レミリアお姉様とフランお姉様は避け切ることができず、直撃してしまいました……ですが吸血鬼なだけあって、平気な顔をして煙から出てきます。
まあ、私は避けれたんですけどね、初見さん (ウザい)
「痛た……遊びじゃないから避けられないような弾幕でもいいって訳ね。じゃあ私は……[キュッとしてドカン]」
「ちょっとフラン!? それはやり過ぎよ!」
「別にいいわよ、既に避けてるから」
「!? なんで私の手に『目』が無いの!?」
「簡単よ、スキマで私の貴女の言う『目』を移動させたのよ。まあ、境界を曖昧にして、そもそも出現させないって方法もあったのだけど」
流石、妖怪の賢者と呼ばれているだけのことはあるようで、フランお姉様の能力を封じることが出来るようだ。
私にはとてもじゃないけど出来ない。 第一『目』ってなんですかフランお姉様……。
「それじゃあ運命を…運命を……って、運命が見えない!?(ジャジャジャーン!) 一体どうして」
「運命と意思の境界を曖昧にしたのよ。 このくらいはちょちょいのちょいね」
「クッ、流石は八雲紫と褒めるべきところね」
レミリアお姉様の能力まで……。というか、その境界って本当に表裏一体みたいな感じなんですかね?
まあ、いっか。じゃあ私も失礼して……。
「それじゃあ、そろそろ私も少しだけ力を出しますよ」
「あら、末っ子ちゃんが? まあいいわ、来なさい!」
私は少し小さい、威力を重視した弾幕を放った。
紫さんは少しだけ、肩透かしをくらってガッカリしたような顔をしている。
「あら、残念ね。少し張りきっていたから、どんな攻撃が来るかと思ったけど……」
「それはどうですかねぇ?」
「……? まあいいわ。スキマで末っ子ちゃんのお姉さん達に当たるように……ッ!? スキマが消えた?! 」
私は威力を重視した弾幕を撃った。それは間違いない。まあそれはあくまでも[能力の威力]を調節したという訳である。
闇乘弌一護さんとの修行で、能力を自在に操れるようになった今、弾幕に能力を付与することなんておちゃのこさいさいなのです。まあ、多分ですけど。
でも今こうやってスキマを消せましたし、実験は成功ですね。
……ただ、当たってもそんなに威力は無いようで、紫さんはピンピンしている。
「やられたわね……。まさかここまで能力を扱えるようになっていたなんて……。けれど勝てるわ。 二人も足を引っ張ってくれる姉がいるのだしね!」
「……今、なんて言いました? 」
「お荷物が二人もいると、言ったのよ。それがどうかした? 」
「……っさない。許さない! レミリアお姉様とフランお姉様を侮辱するヤツは、絶対に許さない!!」
「でも事実でしょ? 足を引っ張りかねないことは」
「黙れ! ここで再起不能になってもらう!」
「出来るかしらねぇ?」
紫がそう煽った瞬間に、私は能力を少しだけ使った。紫の能力だけを殺したのだ。そうすれば枷がなくなり、お姉様達が能力を使えるようになると考えたからだ。
「なっ!? 能力が使えなくなった!?」
実際、その読みはあっていたようで紫は能力が使えなくなっていた。
「運命が見える見える。八雲紫、貴女が負ける運命がね!」
「アハハ! これでおしまいよ![キュッとしてドカン! ]」
そうして紫は私達、紅魔の姉妹に敗北したのだった。八雲紫は所詮、先の時代の敗北者じゃけぇ!
「すいませんでしたぁ!!」
「い、いいのよいいのよ、気にしなくても。元はと言えば、煽ったのは私なんだし……」
「それでも!」
今、私は紫さんに対し、地面にめり込むほどに頭を下げた土下座をしている。
確かに紫さんも煽ってきたけれど、だいたい初めに煽り出したのは私だ。さらにお姉様たちを貶されたとは言え、私は激情に身を任せて紫さんの煽りに乗っかってしまった。
お姉様達も危険に晒すし、どの道いけないことをしたのは私なのだ。
「お姉様達も! 本当にごめんなさい!! 」
「いいの、アッサ。 あのとき八雲紫に煽られた時、本気で怒ってくれたこと。とても嬉しかったわ」
「私も! 嬉しかったよ! ……だけど、あんまり怒ったアッサは見たくないかな。ちょっと心が泣いていたような気がするの」
「うぅ……照れますね。でも私は泣いてないですよ多分」
「多分じゃん!?」
実際のところは分からない。それこそ、あの悟妖怪である、さとりさんに聞いてみないことには。
けれど、私は顔に文字が書いてあるんじゃないかってくらい、心を表面に出している(お姉様達のみ)らしい。そう考えると、フランお姉様の言葉は的を射ているのかもしれない。
「うぅ……悩みどころです」
「まあまあ、取り敢えず頭を上げてもらって……」
「それは出来ないです!」
「……あのぉ、みんな西行妖が咲いていることを忘れてないかしら〜?」
「「「「「「「あっ」」」」」」」
幽々子さんの言葉で思い出した全員であった。
ちなみに、少し前に来ていた妖夢さんが土下座を見て、思いっきり顔を引き攣らせていた。悲しいなぁ……。
ポケモンにどっぷりな私ですが、許してください。
それではまた次回。