リコリス・ラジアータ   作:暇を司りし神

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どうも。
案外、いけました。
では、どうぞ。


やってあげましょう

 あまりにも紫さんとの弾幕勝負(強引)で、忘れ去られていた西行妖。その姿は少々寂しそうに見える……はずもなく、 むしろ禍々しい雰囲気を醸し出している。

 その場にいた幽々子さんを除く誰しもが、あれはマズいと本能で感じた。

 ……あれ? さっきまで近くに幽々子さんがいたはずなのに、何故か居ないような?

 

「末っ子ちゃん、幽々子がどこに行ったのか不思議に思っているのでしょう?」

「え? は、はい」

「簡単に言うとね、かつて幽々子は自分の屍体を重石にして、西行妖を封じようとしたの。その封印が、解けたのよ」

「えっと…つまり、犠牲になったのだ……?」

「まあ、そんなところね。 そして今……待って末っ子ちゃん、この状況でふざけた?」

「そのようなことがあろうはずがございません!」

「……まあいいわ、とりあえず…死の桜は今、咲いたのよ」

 

 死の桜は咲いた。その言葉からなんとなく、幽々子さんはあの西行妖に取り込まれたということを理解した。

 問題はどうやって、幽々子さんだけを取り除くのかということだ。

 

「……殺せはします。 一応、ですがそれだと幽々子さん諸共…ですね」

「そう、救えない可能性の方が高いのね……」

「まずは、あの弾幕を捌いていきましょうか」

「そうね。アレは食らったら恐らく、死ぬわよ」

 

 西行妖の方を見ると、花弁は黒く色づき、この世のものとは思えないほどの禍々しい桜になっていた。その桜から美しい花びらが舞い、禍々しくも美しい蝶弾が飛び交っている。

 どの弾も当たったら即死亡。死亡RTA走者は喜んであの中に入っていくのだろうが、私は生憎そうではない。

 故に、どうやって躱していくかを考える。

 

「お姉様達は、多分大丈夫。だけど……」

「おいおいアッサ。私はお前の姉貴分だぜ? その私が早々に殺られる訳ないんだぜ!」

「魔理沙……」

「大丈夫です、アッサさん。私は幽々子様の警護役であり、剣の指南役でもあるんです。だから……私は平気です!」

「妖夢さん……そんな泣きそうな顔しながら言われても、説得力が」

「ウグッ、い、いいじゃないですか! まだ泣いてないんですからぁ!」

「そこ、問題じゃないと思うんですけどね……」

 

 魔理沙との会話で勇気を、妖夢さんとの会話で安心感(何処からでしょうかね……)を貰った。

 霊夢は……なんか恥ずかしそうな顔をしている。え? なんで? そんな恥ずかしい会話してたの私達。

 そう思っていると、霊夢は私のスカートの部分を指さしてこう言った。

 

「ドロワが見えてるわよw」

 

 と……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「殺す、霊夢殺す!」

「そ、そんなに怒らなくていいじゃない。愛杉」

 

 霊夢が顔を赤くしていたのは笑っていたから。というか、スカートが捲れてるのに普通に話していた私って一体……。

 

「末っ子ちゃん? また、西行妖のこと忘れてないわよね?」

「あ、それは覚えてますよ。それになんとなくですが殺し方、分かりましたから」

「え? それってどういう……」

「とりあえず、行きますよ!」

 

 私が先頭をきっていく。無論、花びらにも蝶弾にも当たらないように避けながら。

 殺し方というのはつまり、幽々子さんと西行妖を切り離す方法だ。簡単に言えば、西行妖の妖怪の部分を殺して、桜だけを残す。

 だけど、この方法には問題がある。ズバリ成功率だ。正直、この作戦の成功率は冗談抜きで低い。作戦とも言えないほどだ。

 しかし、だからこそやるのだ。それしか方法がないならやるしかない。

 少しでも確率を上げるために、私が西行妖に触れて能力を使おうかとも考えたが、流石に霊夢達に止められた。

 仕方なく、西行妖にギリギリまで近付いて能力を使うことにした。

 これも反対されたが、成功率をあげるためと何回も言っていたら呆れられた。

 

「本当、愛杉はワガママというか……」

「まあ、まだ幼いからな! 主に容姿が」

「それは私も同意ね」

「アッサは可愛いもんね〜!」

「確かに、アッサさんは少々幼いと言うか……」

「末っ子ちゃんは可愛らしいわねぇ」

「みんないきなりどうしたんだ!?」

 

 いきなり、みんなが幼いだの可愛いだの言い始めた時はよく分からない感情になった。

 幼いに関しては怒りを、可愛いに関しては嬉しさが。怒りと嬉しさを同時に味わうとこうなるのか……と謎の感慨がある。

 

「というかそれは置いといて……サクッとやっちゃいましょう」

「「「「「「それをアッサ(末っ子ちゃん)(愛杉)が言うのか……」」」」」」

「みんな後でもう一度殺して差し上げましょう」

「「「「「「ごめんなさい」」」」」」

 

 みんなして酷いものである。なんでこうも私は……まあいいや。後で殺人的なイタズラをする程度で許そう。

 みんな各々が様々な避け方をしている。紫さんはスキマを活用しながらも普通に避けている。霊夢は相も変わらず涼しい顔して避けている。

 魔理沙も相変わらず危なっかしいけど、前よりは遥かに避け方がマシになっている……でも、スピードに任せた避け方はあんまり良くない気がするな。

 妖夢さんは意外にも危なげなく避けてれている。けど、どれも紙一重ほどのスレスレで躱すから、見ている私は正直冷や汗が……。

 レミリアお姉様とフランお姉様はいつも通り危なげなく避けており、見ていて安心する。

 

「よし、近づけました。じゃあ、お願いしますね!」

「よし、やってやるぜ!」

 

 予定通り、魔理沙達には西行妖の注意を引き付けてもらう。

 そして……私は能力を使った。




そういえば天使のささやき食べました。
翌日、とんでもないニンニク臭が……
また次回。
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