リコリス・ラジアータ   作:暇を司りし神

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ギリギリアウトですね……
とりあえずどうぞ


旧地獄内部

 さぁ、ついにやってきた地下。すなわち旧地獄! 話し方が変わってるのはお気になさらず!

 ここで登場するは橋姫と呼ばれている……えっと…パルスィさんでしたっけ? そうそう水橋パルスィさん。

 彼女はなんというか……とにかく嫉妬狂い? というかなんというか……。

 

「あら、貴女……ここでは見かけない顔ね。どちら様?」

「私、愛杉・アッサッスィーノ・スカーレットっていいます」

「あら、じゃあ貴女があの有名なスカーレット三姉妹の末っ子? 妬ましいわね」

 

 正直、初手から何を妬ましがっているのか分からなかったです。後でさとりさんから聞いた話によると、嫉妬心を操るとかなんとか。恐ろしい能力ですけど、本人がそれを使ってなにかしようって気になってないだけ、良い方なんでしょうね多分。

 

「妬ましいって、いきなりそんなこと言われても少し困るというか……」

「あら、この程度で困惑するの? 妬ましいわね」

「そこも妬ましいんですか(困惑)」

「ええ、私にとっては全てが妬ましいわ。自由に外を出歩ける貴女が妬ましいし、貴女のことだけじゃなく世界全てが妬ましいのよ」

「は、はぁ……」

「また困惑したわね? 妬ましいわ」

 

 こんな調子で数十分くらい話しているとパルスィさんの後ろからとても大きな人……っていうか大きな角の生えた、大きな鬼さんが現れました。

 

「相変わらずだね、パルスィ。コイツちょっと困ってるじゃないか、流石に離してやりなよ」

「いいところに邪魔とはね…妬ましい……」

「やれやれ、それでコミュニケーションを取ってるつもりなのかねぇ……。

 おっと、すまないね自己紹介が遅れた。私は星熊勇儀ってんだ。アンタは?」

「あ、愛杉・アッサッスィーノ・スカーレットって言います」

「あのスカーレット三姉妹の末っ子の名前か。こりゃとんだ大物が旧地獄に来たもんだ。それで……どうだい? 助けた借りを返すと思って、ここで一勝負やるってのは」

「い、いきなりですか?」

「まあ、アンタは酒弱いって聞いたから酒は無しにしてやるよ。その代わり……」

「ストップです」

 

 その大きな鬼さん……星熊勇儀さんに勝負を仕掛けられた時。さとりさんが星熊勇儀さんの後ろからゼーゼーと肩で息をして走ってきました。

 

「勇儀さん。ゼーゼー流石に、私の友人に手を出すのはやめてください。ゼーゼーというか、暴れないで下さい。後処理が面倒なんですよゼーゼー」

「げっ、さとりか。アンタに友人が出来るとはねぇ……まあそこには口出ししないよ。

 それにしても、怨霊が恐れる少女に友人とはね。大切にしなよ」

「ゼーゼー貴女、口出ししないって言ったばかりじゃないですかゼーゼー」

「おっとこれは失礼……。まあとりあえず、その体力のなさ、いい加減に直したらいいかもね。それじゃ」

 

 星熊勇儀さんはそういってその場を去りました。……優しそうなイメージが湧いてきたのは変なことではないといいんですけど。

 少しして、さとりさんの息が整ってきた時、さとりさんが話しかけてきました。

 

「…やれやれ、相変わらず勇儀さんは世話焼きというか……」

「なんか、優しそうな人でしたね」

「……優しいというよりは自分より強い人と戦いたいとかそんな感じのものですよアレは」

「……え? さとりさん、強いんですか?」

「まあ、それなりには。というかどうやってここまで……?」

「私が案内したんだよ!」

「こいし……また一人で勝手に出歩いてたんですか? 心配になるのでなるべくやめてって、この前お願いしたばかりじゃないですか」

「ウッ! つ、つい……ね? 無意識だからねしょうがない!」

 

 こいしさんが胸を張りながら胸を張れることを言えてないのを心の中で笑っていたら、さとりさんにちょっと睨まれました。

 

「あまり、調子に乗らないようにしてくださいね。はぁ、とりあえず、地霊殿に案内しますので着いてきてください」

「わ、分かりました!」

「なんか、婚約相手の親に挨拶しに行くみたいに緊張してるね、アッサちゃん!」

「なんでそんな的確に分かりにくい例え使ってくるんです?」

「えー? 無意識だからしょうがない!」

 

 だんだん、こいしさんの十八番になりつつある無意識だからしょうがないに思考を乗っ取られつつ、さとりさんに地霊殿まで案内してもらいました。無意識ならしょうがないね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 地霊殿に着くと、中を案内された。内装は黒に赤や紫色の市松模様に彩られた床や、鶏の模様が象られたステンドグラスの天窓が特徴的でした。

 

「ここが地霊殿です。まあ広いので中の方も案内します。ですがまずは……」

 

 まずは……アルコール消毒かな? しかし違ったようで、いつの間にやらさとりさんの後ろに猫耳の少女と、一対の大きな黒い羽を背に生やし、腕になにやらすごく……大きい太い棒を嵌めた少女が佇んでいた

 

「猫耳の方が火焔猫燐、黒いのが霊烏路空です。二人とも挨拶を」

「はい、さとり様! 私は火焔猫燐。気軽にお燐って呼んでね!」

「私は霊烏路空。お空って呼んでくれると嬉しい」

「分かったよ。お燐、お空。私は愛杉・アッサッスィーノ・スカーレット。アッサって呼んで」

 

 その二人の少女との自己紹介が終わると、さとりさんがコホンと咳払いをして

 

「それじゃあお空、お燐。戻っていいわよ」

 

 そういうと、お燐は猫の姿に、お空は烏……それも八咫烏? の姿になってどこかへ去っていった。

 

「さて、ここは動物が多いので気をつけてくださいね、アッサさん」

「動物好きなので大丈夫ですよ?」

「虫は嫌いそうだけどね〜アッサちゃん」

「確かに虫はちょっと……」

「なら、嫁入りは大変そうですね」

「えぇ〜……」




珍しく(?)会話文で終わりました。
それだけですけどね。
また次回
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