リコリス・ラジアータ   作:暇を司りし神

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なんとか出来ました。
それではどうぞ。


動き

「虫、思ってたよりも少なかったですね」

「元気そうな声の割に、虫が飛び出してきたとき地霊殿全体に響くほどの絶叫を上げてましたけどね……」

「まあ、それほど元気ってことでいいんじゃないかな?」

「こいしさんが癒しだ…ありがたやぁ……」

「でもうるさかったのは確かにだね!」

「ゲフゥ!!」

 

 そんなよく分からない会話をしていると、私のお腹から爆弾がっ! じゃなくて、呻き声のような音が鳴り響きました。

 はい、そうですねお腹がすいたんですね。この時の顔ですが、言わずもがな顔を鮮やかな紅葉色に染めた上に、彼岸花も心做しかいつもよりも紅く色づいていたそうです。……実は私と彼岸花って繋がってる?

 

「……食事にしましょうか。――お燐」

「はいはい、お食事ですね〜分かりました!」

 

 またまた、お燐さんがどこからか現れて食事を用意している。

 え、お燐さんガチでいつから居たんですか? アレですか? 家政婦さんでどこからか何かを見たんですか? なーんて疑っているとさとりさんが、

 

「先程からお燐が猫化しながらついてきてくれてたんですよ。だから私達の声は丸聞こえでしたよ?」

「流石に虫が出てきた時に大声を出した瞬間は、猫化をやめたくなったけどね……」

「この度は本当に申し訳ございませんでした」

 

 即刻、お燐さんに向けてジャパニーズDOGEZAをかますと、笑いながらお燐さんは許してくれました。

 お燐さん優しい? 地霊殿のみんな優しい? 優しい世界? 野菜生活? やめようこの話題。みんなに通じませんしお寿司。

 

「出来ましたよ〜」

「おぉ! シンプルイズザベストな和食!」

「単純すぎて言葉に出来ない、なんて思ってないですか?」

「いや、さとりさん。流石に思ってませんって」

「お姉ちゃん流石に疑うのは可哀想だよ。アッサちゃんの口から滝のように出ているヨダレに失礼だよ?」

「おっと、そうでしたね。お燐もそんなにしょげなくても大丈夫ですよ」

 

 多分その時、私ヨダレ垂らしてないと思うんですよ。オォン。きっとこいしさんの見間違いだと思うんですよ。オォン! ちょっフランお姉様、くすぐらないで! わ、分かりましたよ! 確かにヨダレは垂らしてました! 汚いのは分かってますけど美味しそうだったものですからつい!

 

「……アッサさん、そろそろヨダレは垂らさなくても大丈夫ですよ?」

「え? あっごめんなさい。ついつい……テヘッ」

「……百点!」

「星も出てましたし、これはいいテヘッですねぇ」

「さぁ、さとり選手! ここはどう出るか?」

「……反則ですよそれは((ボソッ」

「これはテレだァ! ついにさとり選手からテレを勝ち取りました、アッサ選手! 今の気持ちはいかがですか?」

「もうこれは結婚していい流れなんじゃないかなと思いました」

「おぉっと! アッサ選手から結婚申し込みがありました。これをどう返すのかぁ?」

 

 いやぁこの時ドキドキでしたね。……え? 今のところで切るなって? いや、流石にちょっと話し過ぎたかなって。

 待って、レミリアお姉様!? お酒はダメです! 私酔っちゃいますから! わ、分かりました! 先を話しますから!

 

「……ええ、いいですよ」

「赤面しながら、言ったぁ! これにはアッサ選手も?」

「ゴハァ!」

「たまらずノックダウン! 勝者はさとり選手だァ〜!」

「とりあえず式の準備を……」

「どうして誰もこの流れを止めなかったのか? 簡単です。誰も止める人がいなかった!」

「お燐? 誰に話してるんです?」

「お空にですよ。ほら、そこに困惑した様子でいるじゃないですか」

「本当ですね、お空いらっしゃい。ちゃんと説明しますから」

 

 とまぁ、そんなこんなで仲良くなった訳です。結構あっさりしてたでしょう?

 え? 最後が濃すぎるって? いいんですよそんなこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フランside

 

 

 

 

「さて、こんなもんで私の話は終わりです! じゃあ解散!」

 

 そんな、アッサの一声でみんなあっさりと解散していく。

 さっきまで誰も動けていない(・・・・・・)ことに気付かないあたり、やっぱり私の妹は抜けてるんだなと感じるが、そこも可愛いので許せる私がいる。

 

「ところで、さっきからそこにいる鬼さんはどちら様かしら?」

「ありゃバレちゃったかい? さっきの末っ子の話。とても愉快なものだったね? 私の能力が効かないことを除けば」

 

 やっぱり、この鬼が今回の問題児なようで……さて、私がここから大逆転勝利、なんてものは夢のまた夢のようで、一切動けない。

 

「やっぱりあの末っ子には効かないんだねぇ。全く、他の奴らはこんなにも効くってのに……全くその事に気が付かないなんて、お前の妹はちょっと頭が弱いんじゃないか? フランドール・スカーレット」

「それは無いわよ、伊吹萃香。むしろ、あの子が……アッサが一番切れ者よ。私達三姉妹の中では」

「ほう? まあ、そんな切れ者がこんな簡単なことにも気付けないとは……吸血鬼ってのはバカの集まりなのかい? 」

 

 さっきから聞いていれば、アッサの悪口だったり、お姉様や私の事まで馬鹿にするような内容ばかり話す。

 なにか言い返したいところだが、中々な正論ばかり言われているものだから言い返せない。

 

「……まあいいや。私はただ、あの末っ子と戦いたいだけだからね。私の能力が効かないアッサとやらと」

「フッ、そんなこと言ってるとアッサにあっさり殺られるわよ?」

「そんなことないさ、私だって鬼の端くれ。それに加えて私は鬼の四天王の一人とまで言われてるからね。勝っちゃうかもよ?」

「そう言ってられるのも今のうちなんだからね!」

 

 なんて、アッサが聞いていたら何その捨て台詞。なぁんて言われそうなことを言っちゃったけど、そのあと解放されたからいいか。

 ……気が付いてなかったわね、あの鬼。私が少しずつ動いていたことに。




さてあと何回続くんだ酒呑み達のサイネリア……
なんとか来年中には終わらせますはい。
それではまた次回
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