それではどうぞ
アッサside
さて、また今週も宴会があるという……。なんか宴会多くないですかね?
ま、まあとりあえずまた行くとして……そういえば私、自分のことばっかりで周りを見てなかったですね。少し反省……。
よく考えてみたら最近、レミリアお姉様やフランお姉様とかの妖力が探知しにくいような…? 気の所為であって欲しいですけど、まさかまた異変とかでは無いですよね……? まあ異変だったら霊夢と魔理沙に任せようかな? あ、でも人任せは良くないよね。私も参加させてもらおうかな。
「……アッサ?」
「ん? レミリアお姉様とフランお姉様。どうしたんですか2人揃って」
「いやぁ、一応忠告でもしようかと……ね? お姉様」
「そうね。もしかするとの話だけどアッサが答えに辿り着いたのかもしれない……って思ってね」
「答え?」
答え……もしかしてお姉様達の妖力が探知しにくい原因とか?
「半分正解、けどまだ答えには辿り着いてないみたいね」
「そんなアッサにヒント! 周り、見てなかったでしょ? おかしなところがあるからそれを感じとれたらわかるよ!」
「まあ確かに、私は周りをよく見てなかったですけど……そんなあからさまにおかしなところが?」
「詳しくは教えられないけど……まあ、あからさまだね」
そんなフランお姉様からのヒント? でも詳しくはウェブで! みたいなノリで言われちゃったら全く分かりませんって……とりあえず、今週の宴会を待ちましょうかね。
宴会の日
さて、待ちに待っていないような気がする宴会の日ですよーって言っても、お姉様達のヒンツッ! の確認みたいなものですねはい。ちなみにヒンツッ! って心の中で考えた瞬間、お姉様達に冷たい目で見られたのは気のせいです。誰がなんと言おうと気のせいですからぁ!
「アッサ……分かってるよね?」
フランお姉様が真剣な目で見てくる。こういう時はおふざけ無しの本気の時だ。
もしかすると、吸血鬼としてのプライドというものを汚されたのかもしれない。フランお姉様もレミリアお姉様と一緒で、吸血鬼というブランドにこだわりを持っているから。
ならば答えるしかないだろう。姉が馬鹿にされた可能性すら出てきたのだ。必ず答えを見つけてやるという一心でこう答えた。
「分かってますよ、変なおじさんを所望ですね?」
フルボッコにされた。
さっきまではふざけていたが今は真剣モードだ。少しでも変なところがあったらすぐに探知できる。
……問題があるとすれば一つは相変わらず妖力探知がしずらいこと。というよりも、誰のか分からない妖力のせいで全く出来ない。妖力で、誰が誰と特定出来ない状態だ。
次に、一切の動きがない。妖力が辺りに沢山あること以外は皆お酒を飲んだり、おつまみを食べたりしているだけだ。料理している人も大して変化はない。……本当に何も無いのだろうか?
「おーい、霊夢ぅ! 酒をもっと寄越すんだぜ!」
「はいはい、分かったわよ。アッサ、頼めるかしら?」
「ん、いいよ」
因みにだが、私は今霊夢と魔理沙のところにいる。下手をすればお酒を飲まされることになるかもしれないがここにいればある意味、幻想郷で一番安全だ。
そんなことを思いながら周りを見渡していると、ふと気になることが浮かんできたので霊夢に尋ねてみる。
「ねぇ、霊夢」
「どうしたの愛杉?」
「普段の宴会ってみんなあちこち行ったりしてる?」
「普段って……これも普段の宴会っちゃ宴会だけど。そうね、確かに言われてみれば皆して酒の席を動かしてないわね。各々で飲んでるヤツらもいるにはいるけど…全員がそうって訳じゃないわね」
「そっか……ありがとう霊夢」
気になることが違和感に変わった。普段よりもみんなが動いてない。
確かに、ちょっとしたことだ。もしかしたらみんな気分じゃないからそうなってるかもしれない。
けど、よくよく周りを見渡してみると、何人かの人が何かを警戒しているように見える。警戒しているけど……そのわりには全く動く気配がない。いや、もしかして動けない?
そう考えると、周りにある妖力は人を動かせなくするためにあると考えていいかもしれない。
けど、なんで私は全くその影響を受けてない? 更にいえば、少しだけだけどフランお姉様も動いている。一体全体、どういうことなのだろうか?
もしかして……。
「あ、やっぱりだ」
「どうしたんだ? アッサそんな納得のいった顔をして?」
「あ、魔理沙。実はね――」
今、みんなが動けなくなった原因が完全に分かった。そう魔理沙に伝えようとした瞬間に、私は気絶した。
「おやおや? この程度で気絶とはねぇ。やっぱり吸血鬼は大したことないのかな?」
そんな声が聞こえたような気がした。その声は聞いたことの無い声だった。
魔理沙side
「アッサ!? くっそ、ここまでやることは無いだろ? 萃香!」
私はアッサが気絶した理由の妖怪に掴みかかる。
「まあまあ、魔理沙落ち着きなって。魔理沙らしいけど、そこまでカッカする性格だっけ?」
「当たり前だろ?! 妹分がやられたんだ、姉貴分として黙ってられないのぜ!」
「魔理沙!」
「霊夢……お前だって黙ってられないだろ!?」
「分かるわよ。ここまでやるって話じゃないし――」
「ならなんで! お前は萃香の傍にいるんだ?!」
頭に血が上りすぎている。少し落ち着かないととは思っている。しかし、その思いとは反対に、私の心はどんどん熱くなる。
「仕方ないじゃない! 愛杉は今回の異変を自力で解決出来なきゃ、幽々子たちが認めないって言ってるのよ!」
「それでも!」
「それでもじゃないのよ! 愛杉の為なのよ!」
「そんなこと言ったって、私は認めないのぜ!」
「……そこまでにしたら?」
そんな萃香の冷たい声が余計私の心を熱くして、更に叫ぼうとした時、萃香の
「そこまでにしたら? って言ったじゃん。でも確かにここまでやるなんて言わなかった。それは謝るよ。でも、そこまでしないと安心できないんだ」
「ッ!プハッ! なんでそんなにもアッサのことが信じられないんだ?! あの子はいい子だ! 私が保証する!」
「あら、そういうことだったのね」
「!? レミリア! それにフランも─」
「萃香……だったかしら?」
「あぁ、そうだけど?」
その瞬間、霊夢ですら震え始めるほどに圧倒的な威圧感が襲ってくる。私に関してはもはや立っていることすらままならない程のだ。
紅霧異変の時のレミリアですら、ここまでの威圧感を出してこなかった。
「なら、いいわ」
「何をする気? 暴力は反対だぞ〜?」
「いいえ、違うわ……」
その時、私は目を疑った。何故ならあのプライドの塊のようなレミリアが土下座をしてたからだ。
「本当にごめんなさい。私の監督責任だわ」
「お姉様ッ!? なんで――」
「いいんだよ、レミリア。それに君なら分かってくれる気がしてたからね」
「ちょっと、伊吹萃香?! お姉様になんてことさせてるのよ! いい加減に─」
「フランッ!」
空気を震えさせる程の声で、レミリアはフランの名を呼んだ。
「貴女もするのよ」
「そんな……なんで!」
「なんでもいいから!」
「いやよ! 私だって吸血鬼なのよ?!」
「まあまあ落ち着いて――」
「うるさい!」
フランの拳は空を切ったが、言葉通り空気を切ってみせた。しかし、それをあっけらかんとした様子で萃香は避けた。
「全く、危ないなぁ。まあいいや。フラン、君の妹はそれほどのことを……。幻想郷にとってあまりにも危険なのさ。だからこうなった」
「でも、それは過去の話で─」
「確かにそうだ。だけど、今でも可能性がないとは言いきれない。だから……仕方ないんだよ。私だって出来ればこんなことしたくない」
「そんな……。そんな言葉で許されるとでも言うの!!」
フランは大地を震わせる程の声でそういった。しかし萃香は、やれやれといった感じでこういった。
「許されるよ。ここは幻想郷だからね」
その言葉に、私もフランもキレた。
久々にここまで長く書いた気がします。
それではまた次回