「神は……この幻想郷を守る気がないですって?」
「まあ、僕は気まぐれで守る気だけど──」
「別に神の力なんていらないわ、なんとかなりますからね」
「紫さん?! 何見栄はってるんですか!?」
「見栄じゃないわよ、本当のことを言ってる迄」
「……ふーん? じゃあ、試してみようか?」
「上等ですわ。貴方程度の人間、赤子の手ををひねるがごとくよ」
そう言って紫さんはスキマに隠れて闇乘弌一護さんの後ろに現れて、弾幕で攻撃しようとした。
「……バレバレなんだよね」
「なっ!?」
まるで元々後ろから攻撃されるのを分かっていたかのように、紫さんの攻撃を
「何故、今攻撃が出来なかったの? ま、まあいいわ」
そう言って、紫さんはスキマの中に隠れた……直後、紫さんが突然、スキマから吹っ飛ばされたかのように出てきた。
「……はぁなんかイキってたから力があるのかと思ったけど、この程度とはね」
「今、私は何をされたの!?」
「分かったよ。今度は見えるようにやってあげるからもう一度来てみなよ?」
「くっ、舐めた真似を!」
そう言って、紫さんが私達も巻き込んでスキマに隠れたが、その先には闇乘弌一護さんがいた。
「やあ、この空間、気味悪いね。だから吹っ飛びな」
今まで闇乘弌一護さんと関わってきた中でも一番声が低かった。どうやらそれほど闇乘弌一護さんは怒っているようだ。
そして私達は、闇乘弌一護さん曰くゆっくりと殴って、スキマから強制的に弾き出した……らしい。
「はぁはぁ、なんて力なの……?」
「言っておくけど、僕は人間だけど……神より先に生まれた人間の子供だからね。ある程度強くなきゃダメなんだよね」
「闇乘弌一護さん……?」
「アッサ君達は大丈夫かい? 紫って妖怪に巻き込まれたみたいだけど」
「巻き込まれましたけど、殴りましたよね?」
「ゑ!? 殴ってないよ?! トンって押しただけだからね!?」
「……その言葉、信じますよ?」
「貴方、凄いのね! 流石はアッサの師匠ってところかしら! ねぇねぇ、もっと強いところ見せてよ!」
「フラン、あんまりはしゃがないの。それに妖怪の賢者、滑稽だったわよ」
レミリアお姉様が紫さんを嘲笑っていると、闇乘弌一護さんが、まあまあといった感じで間に割って入ってきた。
流石に、紫さんも力の差が分からされたからなのか、すぐにレミリアお姉様に迫るのをやめた。
「……で、なんで私達にそんなことを伝えに来たのかしら?」
「いやぁ……何も知らないで滅ぼされるって嫌じゃん? だから伝えに来たってのと──」
「私達に力を上げてもらって自分達でタナトスからの脅威を防いでもらおうってことですかね?」
「そうそう、流石はアッサ君。僕の思考をある程度分かっているみたいだね」
「そ、それほどでも〜」
そんな訳で、特訓になる……と思っていたのだが闇乘弌一護さんから衝撃のことを言われる。
「え? まだ無理だよ? だって、君達まだまだ体が耐えられるほど強くないよ?」
とのことだった。どうやら基礎的な身体のつくりが出来てない……らしい。あれ、でも私は結構訓練受けましたよね?なら、身体出来上がってるんじゃないですか? 仕上がってるよ! 仕上がってるよ!
「でもまだ貴女は引き締められるよ!」
「つまりダメってことですか……」
「そうだね。まあ今後は異変は起きないかもしれないけど、身体を動かせそうなことがあればそのタイミングで動かすといいよ」
「身体を動かす(意味深)」
「やったねたえちゃん子どもが増えるよ!」
「おいバカやめろ」
なんて、小話を挟みながら、そもそもこの後異変なんて起きるのだろうかなどと考えていた。
前の時に起きたのは永夜異変だった。あの時はなかなか大変だった……永琳さんが強すぎて皆で束になっても勝てないんじゃないかってほどだったなぁ。
……え、まさか永夜異変またやるって訳じゃないよね? だって今回皆の記憶引き継いでるから、月から誰も来ないって分かっているのでは?
そういえば暴走しかけてる危ない人達がいるって言ってたなぁ。……まさか永琳さんが危ない人って訳じゃないよね?
「あれ? 言ってなかったっけ?」
「ごめん待ってそのセリフで大体わかっ──」
「君の言う永琳さん……つまり、八意永琳がその危ない人の内の一人だよ」
「……聞きたくなかったなぁ」
正直この時点で頭を抱えたくなるほど私は困っていたのに、闇乘弌一護さんはもっと困ることを言ってきた。
「ちなみに、八意永琳はアッサ君、君のことが気になっているらしいよ?」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
そんなこと言われるってことはこれ絶対次の異変、私と永琳さんの間で起こるようなものじゃないですかヤダー!!!
「まあ、多分暫くは大丈夫だと思うよ? うん。多分、きっと、maybe」
「とりあえず、もしそんなことになったら私もアッサさんの手伝いをするので……安心してくださいね?」
「闇乘弌一護さんは全くもって安心出来ないし、さとりさんはさとりさんで、安心出来ない笑顔浮かべないでくださいよヤダー!!!!!」
私の大きな声が紅魔館内に虚しく響いた。
なんとなく、アッサちゃんの胸も虚しい(殴
なんでもないです、はい。
ではまた次回