「最っ高の最低を差し上げましょうか?
殺意【450年分のランコーレ】 」
「……随分と嫌な弾幕だな。殺意をビンビン感じるよ」
「そういう弾幕ですからね、これ」
私の周囲にはレーザー弾幕、その外には圧倒的な量の大弾、大弾は私に向かって来る。しかし、レーザー弾幕でそれらをかき消すかのように見せている。
これは私が今まで募らせてきた、殺意の象徴のような弾幕だ。大弾が殺意、レーザー弾幕は私の心。
はっきりいって、近付けば近付くほど危ない弾幕だが、弱点がある。それは発動した瞬間に私のすぐ側まで来られることだ。こうなってしまえばこのスペルカードは攻撃方法がない。
「やれやれ、君には大層驚かされるよ。ここまでの殺意があったとは……やはりあの時、人里に近付けなくて良かった」
「かなり冷や汗かいてますね、余程近付けたくなかったんですね。ちなみに、なぜ今向かっている方に向かわせてくれないんです?」
「あの人間は死なない。だからこそ君との相性は最悪だと思ってね」
「あら、慧音さん。それは違うんじゃないですか? 私との相性は最高ですよ。殺せないならいくら殺しても大丈夫ということなんですから」
とはいえ、今は一切誰かを殺したいとかそういう欲求はない。能力を完全に操れているからだ。別にたまには誰かを殺したいとかそういう欲求は断じてない……多分。
まあ、殺意は完璧に操れているのでそこの辺りは問題は無いみたいだ。あのスペルカードはかなりの殺意を感じさせるもの。それをあの程度の冷や汗で済ませられたので良かったと言うべきだろう。……とはいえ、慧音さんは殺意とは別のことで冷や汗をかいているらしいが。
死なないってことはどういうことなんだ? 過去にレミリアお姉様が死なない人間と戦ってきたなんてことを言っていたと思うがそれは本当のことだったのだろうか? ……やはり、只者では無いのは確かだ。レミリアお姉様の攻撃で死なない人間はそう居ない。そう考えると……いや、そもそもその人間はただの人間なのだろうか?
「君、どうやら相当考えているようだな」
「やはりバレますよね。教えてくださいよ、その死なない人間のことを」
「ならばこのスペルカードを避けきったらな!
新史【新幻想史 -ネクストヒストリー-】 」
周りに大量の魔法陣のようなものをばらまかれたと思ったらそこから大量の弾幕が十字に放たれたかと思ったら回り始める。
その後、慧音さんから私を狙って弾幕を放ってくる。んー、逃げ道は……あるにはあるね。大丈夫、この位なら避けれる。
「これが慧音さんの本気なんですか〜?」
「やはりあっさりと避けるか……ならばこれで終わりだ!
【無何有浄化】 」
そうスペルカード……いや、lastwordを発動すると、慧音さんの周りに円の一部が途切れている弾幕が展開される、と思っていたら後ろから弾幕が襲う。それらは慧音さんの周りで消えていくが少しの間残っているので近付くのは明らかに危険だ。
「私の苦手とする弾幕ですねぇ……どっかで聞いたんですか?」
「いや、たまたま君の苦手とする弾幕になっているだけさ。ほら、まだいくぞ!」
そういうと、慧音さんは私を狙って時々大弾を放ってくるようになった。
より避けにくくなった……とはいえ正直まだ避けれる。
「……終わりですか?」
「そうだな。やれやれ、これで君に話さなくてはいけなくなってしまったな」
「そう言いながらにこやかな表情浮かべてますけど……」
「なぁに、愛杉。君がいい方向に変わったのが嬉しくてね」
「本当に慧音さんは先生なんですね」
少しだけ気が楽になる。昔は二個目の能力のせいでよく暴れていた私ではあるが、こうして慧音さんに認めてもらえるほどになったのは単純に嬉しい。
「さて、死なない人間の話だったな」
「ああ、そうでしたね。先程言っていたあの人間と同一人物なんですか?」
「そうだ。彼女は……被害者かもしれないな」
「被害者? それはどういう……」
「まあ結論を急ぐな。少し話させてくれたまえ」
慧音さんからの簡単にまとめると、その人は藤原妹紅というらしい。父親はかぐや姫……つまり蓬莱山輝夜さんにゾッコンだったらしい。
それで何かを要求されたらしく、まあ難題を押し付けられ、そしてクリア出来なかったらしい。
そして、輝夜さんが居なくなった後死んでしまったとかなんとか、それで妹紅さんは輝夜さんに恨みをもち、富士山で処分する予定だった蓬莱の薬というものを盗んだ上、飲んでしまったらしい。
そうして、妹紅さんは所謂不老不死になってしまったらしい。
今は、輝夜さんが近くにいるからちょくちょく殺し合いをしているらしいが、昔は本当に生きる活力というのを見失っていたらしい。
「本当に大変な人生……。」
「そうだな、本当に私もそう思うよ」
「で、私はこれからそんな人に出会うんですか?」
「まあそうなるな、この先に進むなら」
んー、てことは戦うことになるのかなぁ……流石に負ける気がするけど。
「まあ、多分話せば聞いてくれるさ。今宵はあの夜じゃないからね」
「やはり何かあったんですね?」
「それを話すとより長くなるがいいか?」
「イエ、ヤメテクダサイ」
「ハッハッハッ!! まあいいだろう。行ってきなさい」
そう言われて、私は妹紅さんがいるであろう迷いの竹林を突き進むのだった。
なんか、慧音先生書くと平塚先生みたいになるのは気のせいではないはず……
まあ、また次回。
あと遅れてすいませんでした。