リコリス・ラジアータ   作:暇を司りし神

40 / 67
来てしまった最強

 フランside

 

「……ねぇ、お姉様」

「分かってるわ。明らかにアッサの様子がおかしい気がするわ」

 

 ちょっと前からなんとなく感じられていたアッサの様子がおかしいことに気が付いた私とお姉様。ちなみになんでアッサの様子が分かるのかは、姉妹の絆ってことにしてね。

 

「やはり、行った方が……」

「いや、でも何かおかしいわ。何かアッサの師匠に似た感じがするわ」

 

 似た感じがする……? もしかしてあの闇乘弌とかいうやつと同じ、神を超えた人間になったというの?

 

「分からないわ、でも私も行った方がいいかもしれない……けど、覚悟しなさい。最悪──」

「アッサを殺すレベルまで考えた方がいい……ってことね?」

「そういうことよ。わかってるならいいわ 」

 

 なかなか上から目線ね……相変わらずって感じかしらね。まあいいわ、アッサを助けるためなら命にかえてもって感じね。

 ちょっと語彙力がないのはアッサと違って本をあまり読んでないからって言っておくわ。

 まあなんでこんな感じで頭の中でも話してる風かと言ったら……

 

「どうせいるものね、闇乘弌一護」

「そんなに憎そうに名前を呼ばないでよ」

「そのいつも浮ついた顔の上に、アッサの師匠とまで来たわ。イラつくのも当然よ」

 

 正直、闇乘弌一護はムカつくやつだとしか思っていない。けれど……今だけは、信用することにする。悔しいけれど、アッサのことを知る頼りはコイツしかいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レミリアside

 

「ごめんなさいね、うちの妹が」

「いいや、慣れてるからね。君も、あのフランドールのように、憎く思ってるんだろ?」

 

 ハッキリ言えば、闇乘弌一護という人物は信用できないと思っていた。しかし、いざという時は頼りになる。今はそう思っている。

 更に言うなら、私は闇乘弌一護のことを憎くは思っていない。正直に言うならありがたいくらいだ。師匠になってくれて、それにアッサを強くしてくれた。感謝しかない……が、信用は普段してない。

 

「ふむふむ、憎くは思ってないのか。まあいっか取り敢えず行こうか、アッサくんの所へ」

 

 そういって、私達はアッサがいるであろう永遠亭に行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 闇乘弌side

 

「さてさてサーティワン」

「なによそれ意味分かんないんだけど?」

「ごめんごめん僕もまさかこんな言葉を発するとは思ってなかった」

「それはそれで困るわよ……」

 

 今は迷いの竹林というところの前にいる。というのも、レミリア君とフラン君がいうにはこの中に永遠亭があるらしい。これ迷いの竹林焼き払えば良くない?

 

「貴方、今明らかに焼き払おうとしてないかしら?」

「そんな震えた声出さないでもいいじゃん?」

「そりゃ出すわよ?! 焼き払おうとか考えたことないし、誰もやらないし!?」

 

 あ、やらないんだ。力試しにやるとか有り得そうなものだけど……? まぁいいか、やらないなら今僕がやっちゃってもいいよね〜?

 

「危ない考えはよした方がいいですよ、闇乘弌さん」

「その声は……さとり君だね?」

「当たりです、というか焼き払おうなどと考えるとは……やはり物騒ですね貴方は」

 

 物騒とは失礼な……とは思ったが、言葉にするとなんとも言えないというか、気まずくなりそうというか。

 なんでみんな空気なんてものを……クッ、訳が分からなすぎて右手が疼くッ! 今すぐ竹林を焼き払いたい! この右手に宿りし暗黒の炎が、竹林を焼き払いたいと思っている!

 

「とりあえず、ブッソウトハシツレイナ」

「なんで棒読みなんですか……全く、貴方も貴方でほっとけない人ですね。まあ、アッサさんには敵いませんが」

「なんだかんだ、君はアッサ君が大好きなんだねぇ……」

「ま、まぁそうですね、好きですよ//」

 

 あーらあらあら、顔を真っ赤にしちゃって。これみたらアッサ君、一発で治るじゃないかな? まぁ、問題が見ても響くかって話だね。困ったもんだ、僕も召喚した代償は高くつくよ?

 

「本当は付かないんですよね?」

「あ、バレた?」

 

 とりあえず我々はアッサ君の様子を確認すべく、アマゾンの、いや、迷いの竹林の奥地へと向かった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ……まさか、奥地に行かなくとも、着くとはね!」

「奥地って、どんだけ深く行こうとしてるんですか?!」

「そんだけ」

「どんだけぇ〜!!」

 

 いやぁ……さとり君もアッサ君に訓練されてるなぁ……この調子なら芸人になれるかもしれない。

 まあ、今のネタはとあるおかまな芸人のネタなんだけどね〜。

 

「それにしても困ったものだね……まさか、アッサ君本人が出迎えてくれるなんてね」

「フヨウナモノハ……スベテ…ケス!」

「普段以上に殺意マシマシだけど……なんでそこまで棒読みなんだろう?」

「多分……純化してるのかもしれないね」

 

 これで完全に《人》になっていたら困りものだったけど、どうやらそこまでは神の地位を使っても無理だったみたいだね、タナトス。

 まあでもここまで妖怪を消さずに限りなく《人》に近付けさせられるとは、あっぱれとしか言いようがないというか。

 でも、この感じ……危ないね。

 

「純化ってなによ?」

「純化……んー簡単に言えば、単純な力が強くなるというか、なんというか?」

「よく分かってないの?!」

「いや、分かってるんだけどね……簡単に説明するのが難しいというか」

 

 純化ってなんでここまで言葉にしづらいんだろうなぁ……困ったなぁ。全く、あの娘にも困りものだねぇ。

 とりあえず、この状況をどうすればいいのかだよね〜。

 

「で、治す方法はあるのかしら?」

「あるにはある、けど絶対戦っちゃいけないよ。多分……ね?」




前回から10日以上経ってしまってすいません。
なので今日は二話連続投稿です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。