救いの時ですね多分。
あ、エタリオウさんまた誤字報告ありがとうございます
ではどうぞ
私は…
アッサside
ここは何処だろう……。眠りに落ちてからの記憶があやふやだ。とりあえず周りを探索って、陽が出てる!?
「えっと……、どこか影がある所は――」
周りをざっと見渡す限り、不毛の大地と化していた。そういえばさっきから妖精を見ていない。一体どこに消えたというのかサッパリだ。
「妖精って確か……生き返りますよね? なんでどこにも見当たらないんでしょうか」
というか、さっきから日が当たっていて熱い――いや、暑い。そう、暑いだけなのだ。肌が焼けるかのような熱さを一切感じない。自分は吸血鬼でなくなってしまったのだろうか?
「というか能力が暴走していたんでしたね……。とりあえず、博麗神社にでも行ってみますか、ね? あれは――」
気付かなかった方が良かったのかもしれない。それほどまでの凄惨な光景だった。
私が立っている場所の反対側によく目を凝らすと、肉片や血の海が見えた。
それを見るだけで、吐き気がする、恐怖が心を支配する。
こんな光景見ていられないと目を背けたくなるが、それをなんとか堪えた。
これは眠っている間に自分がやった可能性がある。いや、やったに違いない。ならばせめてもの償いだと思い、目の前の光景から目を背けないようにした。
「とはいえ…どうすればいいんでしょうか……ウプッ」
犯したことの償いは、見届けるだけで済まないのは勿論分かっている。けれど、もう何もかもを殺してしまった今、これからどうやって生きていけばいいのか分からない。
というか、この状態だと、食べるものも何も無い。血はその辺りに広がっているが、地面に染み込んできているため――というよりも、地面に付いた血は流石に飲みたくない……。
「本当にどうしたらいいんでしょうか……」
「コッチに来るかい?」
「ッ!?」
不意に後ろから声をかけられた。後ろを向くと、黒の燕尾服が最初に目に入る。顔は童顔で、髪型はオールバック。その組み合わせになんとも似合ってないなと思うが、見上げるほどの身長が、少しだけ違和感を薄めていた。
こんな混沌とした状況の中、突然現れたのだ。ひょっとして、私が殺してしまった人たちの怨霊が集まり、鬼の姿を象ったのかと思ったが――、
「危なっかしいこと考えるね……。まあ、僕は存在がおかしいんだけども。
取り敢えず、それだけのこと考えられるなら大丈夫そうだね。答えてもらおうか、さっきの質問に」
考えが読まれた…ッ!? まさか本で読んだことのあるサトリ妖怪か? と一瞬疑うが、
「ねぇ、まだ? 君を消すことなんて簡単だけどさ、やるのが面倒なんだよね。早く決めてよ」
なんて急かされてしまった。一瞬消してもらおうかと思ってしまったが、それでは償いにはならないと思いとどまった。もしかすると私の能力をどうにかしてもらえるかもしれないと僅かな期待を胸に、頷いた。
「そっか、来てくれるか……良かった来てくれるようでボソッ」
何が良かったのかさっぱり分からなかったが、取り敢えずどうすればいいのか聞いてみた。
「あー…取り敢えず、服を握ってもらえば。シワがつかない程度にね?」
「あっはい」
「お、やっと喋った……で、君の名前は?」
「愛杉・アッサッスィーノ・スカーレット」
「長いね……。アッサって呼べばいいかな?」
「う、うん」
「よし、じゃあ行こうか」
そう彼が言った瞬間、辺りが真っ白な景色に切り替わった。
「ここは……」
「僕が創った場所――取り敢えず、ようこそ」
「創ったって……大丈夫なんですか?」
「ん? 大丈夫大丈夫。僕の力はそんじょそこらの人間よりも強いからね」
「い、いえそうではなく……」
「それじゃあ、早速やっていくよ〜!」
(この人話聞かない……)
「聞こえてるよ〜アッサ君や」
「うへぇ……」
いきなりやっていきたいと思いますとか言われても、よく分からないから出来ない。というか、何をやるのか全くもって検討が……いや、もしかすると能力の制御とかやってくれるかもしれない。
「そのと〜おり!」
「うわぁ!」
突然顔を近付けてきたので驚いた。私と彼の距離かなりあったと思うんだけど、紫さんみたいな能力があるのかな?
「その紫って人は知らないけど、僕は君達に合わせて言えば、全宇宙を司る程度の能力を持っているよ」
「全宇宙を司る……? え、宇宙って何個もあるんですか?」
「んー、まあそうだね。なんかよく分からないけど、何個もあるね」
「……とんでもない人にあってしまった気分です」
「あれ? 今更過ぎない? って話が逸れたね。兎に角、君にはその広がりすぎた能力の範囲を縮めてもらうよ」
……なんかいきなり無茶を言われたような気がします。というか広がった能力の範囲……? 私の能力は、範囲内の敵全員殺すとかではないはずですけど。
「それがそうじゃないんだなぁ〜。君、気が付いてないみたいだけど、僕が来たとき既に周りの自然を殺してたんだよ?」
「周りの自然を? いや、でも自然は私の能力じゃ殺せない……ッ!? まさか能力が暴走したせいで……?」
「そういうこと。ちなみに能力を暴走させたのは、うちの管轄内の現人神がやっちゃったみたいなんだよね……。本当にごめんね……」
「そ、そんな簡単に謝られても……。私が殺してしまった人達はもう帰ってこないし、殺してしまった人達になんて言えば――」
「はい、ストップ。言いたいことは分かるけど、最悪僕の能力で復活させるし……まあ、そんなことはしないけど」
「なら……どうすればいいんですか! 私は!」
「能力をちゃんと操れるようにすること……。そこからだよ」
「そう、ですか。……そうですね。少し熱くなりすぎました」
「大丈夫」
彼はそう言って、頭を撫でてくれました。
あまり他人から撫でられるのは好きじゃないのですが、その時は不思議と気持ちが安らいで、心地よい穏やかな気分になりました。
もしかして私ってチョロいのかな……。
私が落ち着きを取り戻した後、能力を操れるように……とりあえず、まずは範囲を狭める練習を始めることになりました。
読んでいただきありがとうございます。
前回誤字が多かったので気をつけたいですね…
ではまた次回お会いしましょう。