霊烏路空のヒーローアカデミア〖改〗   作:シド・ブランドーMk-Ⅳ(地底の住人)

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A組の登校初日と紅魔館からのとあるお誘い

入学式の朝

 

「ここがA組の教室みたいだよ」

 

「…へぇ。それにしても扉でかいなぁ」

 

「できるだけどんな個性の人でも入れるようにバリアフリーにしたみたいだよ」

 

「…ふぅ〜ん。」

 

「(興味無さそうだなぁ。)」

 

お空がそういうことに興味あるかどうかと言われればないだろ。興味ある方がびっくりだわ。

 

「それよりも教室入ろう!」

 

「そ、そうだね。」

 

…ガチャン

 

教室に入ると、幼なじみと見覚えのある人物が喧嘩しているのが目に入った。

 

「机に足をかけるな!」

 

「アァ?」

 

「雄英の先輩方や、机の製作者の方々に申し訳ないと思わないのか!?」

 

「思わねぇよ!!テメェどこ中だよ?端役が!」

 

「ぼ…俺は私立聡明中学出身!飯田天哉だ!!」

 

「聡明ィ?クソエリートじゃねぇか!ぶっ殺しがいがありそうだな!」

 

…ほんとかっちゃんは誰にでも喧嘩売るなぁ。

 

「なッ!ぶっ殺しがい?君酷いな。本当にヒーロー志望か?」

 

「あはっはっはっはっ!見てみて出久!古くさいヤンキーがいる!」

 

「ちょっとお空ちゃん!?何言ってんの!?」

 

「んだとこの鳥女!」

 

「だってほんとの事だもん!」

 

お空ちゃんもほんとに容赦ないなぁ。色んな意味で…。

 

「ッチ!テメェはぜってぇぶっ殺す!どこ中だてめぇは?」

 

「どこ中ってなに?」

 

あ…これ分かってないやつだ。

 

「舐めてんのか?どこの中学出身だって聞いてんだよ!!」

 

「あー!中学校ね!私中学行ってないよ?」

 

「んなわけねぇだろ!義務教育だぞ!行ってねぇわけねぇだろ!」

 

「ほんとに行ってないんだって!」

 

「…ッチ!バカにしやがって。」

 

「何してる?…ここはヒーロー科だぞ。」

 

「「「「(なんか居る!?)」」」」

 

後ろを振り返ると、そこには寝袋でゼリーを飲んでいる不審者が居た…。

 

「でっかい芋虫だ…。」

 

「思ったことなんでも口にだすのやめよ?…ね?」

 

「はーい。」

 

ほんとに分かってるのかな…。

 

「はい、静かになるまで1分かかりました。時間は有限。君たちは合理性に欠くね。」

 

「(…先生?ってことはプロヒーロー?でも、あんなヒーロー見たことないぞ。)」

 

「あ!誰かと思ったらヘッドじゃん!なになに?芋虫になる事にでもハマったの?」

 

「「「「(ヘッドって誰だよ!?ていうか馴れ馴れしいな!)」」」」

 

「ハマってない。いい加減そろそろヘッド呼びやめろ。…ハァ。担任の相澤消太だ。よろしく。」

 

「「「「「「「(担任!?)」」」」」」」

 

「へぇ!ヘッドが担任なんだ!よろしく!」

 

「「「「(だからなんでそんな馴れ馴れしいんだ!?)」」」」

 

「はいはい。よろしくよろしく。…早速だけど体操服着てグラウンドに出ろ。」

 

「「「「(…へ?)」」」」

 

──グラウンドにて──

 

「「「「「個性把握テスト!?(テストいやー!)」」」」」

 

なんか一人だけ明らかに反応が違う人がいたがスルー。

 

「入学式は?ガイダンスは?」

 

もっともな質問である。登校初日に入学式にも出ず、テストをやらされるなんて誰も思ってもいなかったのだから。そんな質問に対する回答は

 

「ヒーローになるなら、そんな悠長な行事、出る暇ないよー。雄英は自由な校風が売り文句。それは先生側もまた然り。」

 

であった。そんな回答に生徒たちがざわめく中、

 

「お前たちも中学の頃からやってるだろ。個性使用禁止の体力テスト。国は、未だ画一的な平均を作り続けている。合理的じゃない。まぁ、文部科学省の怠慢だな。」

 

という、生徒たちからしたら「そんなこと自分たちが知るわけねぇ」と言いたくなるような文部科学省への愚痴が混ざった説明を受けた。

 

「…爆豪、中学の頃のソフトボール投げの記録、何メートルだった?」

 

「…67m」

 

「じゃ、個性使ってやってみろ。円から出なけりゃなんでもいい。…はよ、思いっきりな。」

 

「んじゃまぁ…死ねぇ!」

 

「…死ね?」

 

「まずは自分の最大限を知る。…それがヒーローの素地を形成する合理的手段。」

 

そう言いながら手元にあった計測器をみんなに見せる。そこには

 

「705.2m」

 

と書いてあった。その数字を見て生徒たちは、ただただ驚きを隠せないものや、「楽しそう」と言ったような反応があった。しかし、担任の相澤は楽しそうというような感想や感情を快く思わなかったようだ。

 

「面白そう…か。ヒーローになるための3年間、そんな腹積もりで過ごす気でいるのかい?…よし、8種目トータル最下位のやつを見込みなしと見なし、除籍処分とする。」

 

「「「「はぁ!?」」」」

 

「…除籍処分?」

 

意味をわかっていない人が約1名。

 

「ちょっと待ってください!いきなり除籍処分なんて理不尽です!」

 

「この世には災害や敵の襲撃なんて理不尽、いくらでも起きてきたし、今後も起きるだろ。。そして、ヒーローはそんな理不尽ち立ち向かって行かなければならない。学生生活の間、我々は君たちに困難を与え続ける。プルスウルトラだ。…全力で乗り越えてこい。」

 

体力テスト…カットぉぉぉぉ!

 

「んじゃ、ぱぱっと結果発表。トータルは単純に、各競技の評点を合計した数だ。口頭ですんのは時間の無駄なんで一括開示する。」

 

すると、モニターに結果が表示された。

 

「あー!俺の学園生活がァー!」

 

うむ。どうやら最下位は峰田だったようだ。グラウンドに響き渡る勢いで叫んでいた。

 

「ぶどう君うるさい。」

 

「峰田だよ!」

 

「静かにしろ。…ちなみに除籍は嘘な。」

 

「…へ?」

 

その言葉に峰田は頭が追いつかず、キョトンとするしかなかった

 

「君らの個性を最大限に引き出す合理的虚偽。」

 

「よっしゃー!カムバック!俺の学園生活ー!」

 

「だからうるさいって。ぶどう君。」

 

「だから峰田だって言ってんだろ!」

 

「あんなの嘘に決まってるじゃない。ちょっと考えれば分かりますわ。」

 

「「「「「(気付かなかった…。)」」」」」

 

「静かに…。最後に、一つだけ連絡事項がある。今週の土曜日の夜、紅魔館でヒーロー科A組B組の入学祝いパーティーがある。細かいことはカリキュラムと一緒に教室に置いてある。戻ったら目通しとけ。参加不可能なものは明日の放課後までに俺に言いに来い。じゃあ、解散。」

 

「「「「「「……え?」」」」」」

 

「「「「「「「「ええええええええええええ!?」」」」」」」」

 

「紅魔館で入学祝いパーティー!?」

 

「ウッソだろ!」

 

「紅魔館と言えば、夜の女王とまで呼ばれている当主のレミリアさんを筆頭に咲夜さんや美鈴さんたちがいるレベルの高いヒーロー事務所…そんなところで高校の入学祝いパーティー。先生!どうやって許可を貰ったんですか!そもそも、高校の入学祝いでパーティーなんて聞いたことないんですが!」

 

ヒーローオタクの出久が興奮気味に相澤に質問をした。それに対し相澤は、

 

「…ハァ。入学祝いでパーティーなんてうちでも初めてだよ。許可を貰ったんじゃなくて、向こうが誘ってきたんだ。誘われた理由は知らん。細かいことは招待状に書いてある。これ以上は時間の無駄だ。じゃあな。」

 

と、少し面倒くさがりながら説明し、その場を後にした。

 

「…なんかもう、びっくりしすぎて声も出ねぇわ。」

 

「ウチも…。」

 

教室に戻ると先生が言っていた通りにカリキュラムなどの書類と一緒に、招待状が置かれていた。

 

【拝啓 桜の季節がやって参りました。新入生の皆様、ご入学おめでとうございます。新しい学園生活に期待に胸を躍らせているかと思います。さて、今週の土曜日、当紅魔館にて入学祝いパーティーを開催致します。お時間のある方は是非、お越しください。】

 

と書かれた文章の下に、集合時間などの記載があった。

 

集合場所:雄英高校入り口

 

集合時間:18時

 

持ち物:各自1泊分の用意

 

「…マジかよ。トップヒーローの事務所に行けるだけじゃなくてそこでパーティー!ヒーローを志す者として、こんなの行かねえやつなんて居ねぇだろ!」

 

「お空ちゃんも行くよね?」

 

「…うにゅ?」

 

あ、話聞いてなかったやつだ。

 

「行くよパーティー!うちってパーティー大好きで毎日パーティーだから!ほかのとこのパーティーも見てみたい!」

 

「おいおい毎日パーティーってどうなってんだよ!金持ちすぎんだろ!」

 

「えへへ〜。」

 

「…いや、少しは否定しろよ。」

 

「(…いや、パーティーはパーティーでも地底のパーティーって酒呑みパーティーの事だよね。それ…)」

 

クラスの中一人だけ、出久だけが鬼の個性持ち達が酒呑みパーティーをしている情景が思い浮かんだ。

 

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