霊烏路空のヒーローアカデミア〖改〗   作:シド・ブランドーMk-Ⅳ(地底の住人)

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戦闘訓練 後編

 

「Aコンビがヒーロー!Dコンビが敵だ!他のものはモニタールームに行ってくれ!」

 

「「「「「はい!(はーい!)」」」」」

 

待ちに待った戦闘訓練がいよいよ始まる!

 

「敵チームは先に入ってセッティングを、5分後にヒーローチームが中に入ってスタートする!」

 

「「「「はい!」」」」

 

──────────

 

結果はヒーローチームの勝利であった。しかし、出久と爆豪の高火力の飛ばし合いにより建物がズタボロ。しまいにはこのままでは決着がつかずに負けてしまうと思った出久は、その火力で天井を最上階までぶち抜き、飯田の隙ができた瞬間、麗日が核爆弾に触れて勝利。つまり、本物の核爆弾であれば出来ない訓練に甘えた勝ち方である。

 

余談だが、爆豪と緑谷は建物を破壊するという敵にとってもヒーローにとっても戦犯級の愚策をしたとして大幅減点をくらい、麗日は訓練の途中にもかかわらず気を抜いたと言う理由で、戒めとして少し減点を食らっていた。

 

────────

 

それ以降は大規模な破壊はなく、順調に訓練を終わらしていた。そしてとうとう、お空の番がまわってきたのだった。

 

「さ…さぁ、お空少女。君の出番だ。どうする?私と決闘するかい?それとも他の生徒と決闘するかい?(う〜ん…決闘したくない気持ちもあるがいきなり生徒たちをお空少女と戦わせるのも不安なんだよなぁ。どうするべきか…)」

 

オールマイトが悩んでいると

 

「う〜ん…私はどっちでもいいよ?」

 

というあっけらかんな返事が返ってきた。それだけでなく、

 

「逆に私と戦ってみたい人いる?私は何人でもいいよ!」

 

と、生徒たちを逆撫でするような質問をした。それに対して爆豪はもちろん、内心穏やかでは無い生徒がちらほら出てきた。

 

「とことんふざけやがって!俺がぶっつぶしてやるよ!」…と爆豪が。

 

「まるで自分が上かのような言い振る舞い…納得いかねぇな。」…と轟が。

 

「相手は少女だがそれに応えねぇのは漢じゃねぇな!」…と切島が。

 

「(今のところ強ぇやつばっかだし乱戦に乗じて触っても気付かれねぇよな?)よし!俺もやる!」…と峰田が。

 

「はいはい!私もやる!」…と芦戸が

 

この5人がお空と訓練をすることになった。

 

「いやいやちょっと待てちょっと待て!お空ちゃんが何人でもいいよって言ってたけど流石に多いだろ!」

 

と上鳴が声をあげた。

 

「ビリビリ君は私の心配してくれるの?…大丈夫だよ?」

 

「…上鳴な?あだ名なのか素なのか分かんねぇよ。 」

 

「まぁ…お空少女がいいと言うならそれでやってみよう。…お空少女、これは訓練だ。くれぐれもやり過ぎないようにな。メガフレア以上の火力は使っちゃダメだからな。(ヒソヒソ)」

 

「うん分かった!」

 

「(本当に分かってるのかなぁ)」

 

と心配になるオールマイトであった。

 

「では少年少女達!建物に向かってくれ!」

 

──建物前にて──

 

「ではお空少女!ヒーローチームか敵チームかどっちがいい?」

 

「ヒーロー!ヒーローがいい!」

 

「だろうね!!お空少女なら即答でそう答えると思ったよ!…じゃあ5分後に開始するから各自準備をしていてくれ!」

 

──その頃、モニター室では──

 

八百万が緑谷にお空のことについて質問をしていた。

 

「緑谷さん。お空さんと親しいですよね?」

 

「う…うん。そうだけど、それがどうしたの?」

 

「お空さんの個性を教えて貰えますか?」

 

「八百万さんごめんね。僕も正確なことは分からないんだ。」

 

とバツが悪そうに答えた。

 

「仲がよろしいのに、ですか?」

 

と、八百万が不思議そうにしていた。

 

「うん。分からないとは言っても推測はできてるよ。でも、それが本当だとすると、とてもじゃないけど人が持っていて良いような個性じゃないんだよ…」

 

「もし良ければ推測でもよろしいのでお話していただけませんか?」

 

「うちも聞きたい!」「俺も!」

 

「分かった。…お空ちゃんの個性を初めて見たのは去年の1学期だった。2人で帰ってる時に流動体の個性持ちに襲われたんだ。その敵がお空ちゃんに触れた瞬間、あまりの熱さに苦しんでたんだ。よく見るとコンクリートも溶けてきてたんだよ。本気出したらもしかしたらエンデヴァーよりも火力が上なんじゃないかなと思って時間がある時にお空ちゃんに聞いてみたんだ。お空ちゃんの個性ってなんなの?って。」

 

「そしたら、なんて答えが帰ってきたんですの?」

 

みんなが興味津々に出久の話を聞いていた。

 

「『私の能力はね、ヤタガラス様の力を貰ったんだ!』って言ってたんだ。」

 

反応は主に2つだった。

 

「うそ…でしょ」

 

「そこまで引っ張っといてカラスかよ!」

 

「…でもどっかで聞いたことあるよ?…どこだっけなぁ?」

 

分かって絶望した人と、分からないもの。

 

そこから八百万の解説が加わった。

 

「皆さん、聞いたことありませんか?日本神話に登場する三本足のカラス『太陽の化身 八咫烏』を。」

 

「…は?」と理解が追いつかない上鳴。

 

「それってつまり…」と薄々察しはじめた耳郎。

 

「恐らく耳郎さん考えている通りですわ。緑谷さんはコンクリートが溶ける程の熱さとお空さんの話を聞いて、個性を八咫烏、もしくは太陽に関連した個性だと考えているんですのね…」

 

「うん。その通りだよ。」

 

淡々と話していた八百万はもちろん、話を聞いていたみんなも顔を怖ばらせていた。

 

「いやいやいや、そんなの強固性ってレベルじゃないでしょ!」

 

「あんなアホの子なのに個性ヤバすぎでしょ!」

 

「…じゃあよ、もしかしたら何個も太陽作れたりするって訳?…勝てる気しねぇよ。」

 

「いやいや、流石にそれはやばすぎでしょ。ていうか太陽は1つだよ?」

 

「当たらずとも遠からずだ、少年少女!」

 

お空の話をしていると、オールマイトが戻ってきた。

 

「当たらずとも遠からずとはどういうことですか?」

 

「訓練開始まで少々時間あるし、お空少女の個性のことを話してもいいがプロヒーローの中でもトップクラスで機密事項だ!誰にも話すんじゃないぞ?」

 

そう聞いた生徒たちは緊張感が高まり、無言で頷いた。

 

「よし…お空少女の個性は…」

 

「「「「「…個性は?」」」」」

 

「人口太陽を作ることの出来るチカラ!すなわち、核融合だ!!」

 

「「「「「「「「「はァァァァァァああ!」」」」」」」」」

 

それを聞いた生徒たちは1人残らず驚愕した。

 

「核融合!?」

 

「つまりあいつ1人で原爆レベルの破壊力を生み出せるってこと?…チートってレベルじゃねぇだろ!!」

 

「ていうかあいつらやばくね!?勝てる訳ねぇだろ!」

 

「みんな!いろいろ思うところがあると思うがもうそろそろ訓練開始だ。それに、万が一のことがないようにお空少女には火力制限を設けた!だから大丈夫!...なはずだ。」

 

(((((((((((...不安だ。)))))))))))

 

───訓練が行われる建物(お空side)──

 

『お空少女!準備は良いかい?』

 

「良いよ!」

 

『分かった。敵チームも準備できたようだから今からアナウンスをする!そしたら開始してくれ。』

 

「おっけー!」

 

〖これより!最後の訓練を開始する!はじめ!〗

 

これから生徒たちはお空の個性に度肝を抜かれることになる。

 

「窓あるみたいだしとりあえず飛んで建物がどんな感じなのか見てみよっと...あ!みんな発見!!」

 

そう言いながら中に入ると、

 

ベチャッ

 

と何かを踏んだ音が鳴った。

 

「...あれ?なにこれ?」

 

それは峰田の個性であるモギモギだった。

 

「...お前、無警戒にも程があるだろ。」

 

「まさかほんとに引っかかるとは思わなかったなぁ」

 

「…チッ」

 

あまりにも綺麗な引っかかり方に3人は若干引いていた。爆豪はあまりの阿呆さにキレていた。

 

「よっしゃー!オイラの個性でお空を捉えた!これでおくうっぱいはオイラのもんじゃー!」

 

それと同時に峰田はお空の元に走っていた。

 

「いくらなんでもそれは無いでしょ。」

 

更にやばい発言をした峰田には軽蔑していた。

 

「...あれ?取れない?」

 

「どんだけ外そうとしても無駄さ!このオイラにも取れないんだからな!」

 

「...ふ〜ん。じゃあ溶かしちゃえ。」

 

そう言った瞬間、部屋の温度が急上昇しはじめた。

 

「熱っつ!何だこの温度!」

 

1番初めに走り出した峰田からお空の熱さが伝わりはじめる。思わず戻る峰田だが、たかが数メートル離れた程度でお空の灼熱地獄から逃れられるわけが無い。

 

その熱さは徐々にその部屋だけでなく建物全体へと広がり、仕舞いにはモギモギと一緒に部屋の床が溶けていた。

 

「この熱さ…あいつ以上かもな」

 

「悔しいが俺の個性じゃ辿り着けねぇ!芦戸!爆豪!轟!遠距離攻撃できるお前らなら行けるだろ!」

 

と、接近戦メインの自分はお手上げだと遠距離持ちに提案するが

 

「アホか!この温度に超低温の氷なんでぶつけてみろ!大爆発が起こってあの烏女以外即お陀仏じゃ!そんなこともわかんねぇのかクソ髪!んで癪だがこんな温度出すやつに俺の今の爆発が効くか分からねぇしダメージ与えられるほど近付くことも出来ねぇ。…恐らく黒目の酸も届かねぇな。 …だが、これはァ訓練だ!最終的にあの核爆弾に触られなかったら勝ち!せめてあのハリボテを守りきって勝つ!」

 

「でもどうやってあれを…あれ?ハリボテがない?」

 

切島が文句垂れようとしてハリボテの方を指さすと

 

…ハリボテが無くなっていた。

 

「何言ってんだクソ髪!熱さで目までやられたか?」

 

「違ぇーって!ほんとに無いんだって!見てみろよ!」

 

爆豪はその反応に呆れながらハリボテの方を見た。

 

「…アァ?」

 

「…もしかして、溶けたか?」

 

「俺らの服も溶けかかってるし、…多分溶けたな。」

 

「…うにゅ?」

 

何が起こっているのか分からないお空以外、なんとも言えない空気が流れた。

 

『両者ストップ!誰か今の状況を教えてくれないか!?カメラが壊れてそちらの状況が分からない!』

 

「あの鳥女の個性でハリボテが溶けた。」

 

『!?…えぇ…』

 

オールマイトも困り果てていた。アホの子なのは知っていたがまさか回収物まで溶かすとは思いもよらなかった。

 

『訓練終了!ヒーローチームの勝利条件消失により敵チームWIN!全員待機室に戻ってきてくれ!』

 

待機室に戻ってくるなり、講評という名のお説教が始まった。

 

「お空少女!私言ったよね!?火力抑えてって!個性の性質上仕方ないかもしれないがヒーローが自分の手で回収物を壊してどうする!これがハリボテだから良かったものの!本物や人質だったらどうするつもりだったんだ!それどころか!クラスメイトを殺めていたかもしれないんだぞ!」

 

オールマイトはとてつもなく怒っていた。正直、敵に怒っている時より怖い顔をしていたと緑谷たちは思った。

 

「…うにゅぅ…ごめんなさい」

 

「…はぁ。全く」

 

お空はとても反省している顔と声をしておりオールマイトはため息を着く他なかった。

そこからは敵チームの講評が始まった。1試合目とは異なり冷静に分析して勝ち方を変えた爆豪。少し考えが甘かったが接近戦メインであるため自分には不利だと言い遠距離持ちの3人に提案を持ちかける切島。自分の個性であるモギモギを最大限に活かしてトラップを仕掛けた峰田。

 

「私…なんも出来なかった。」

 

「俺もだ。なんも出来なかった。」

 

「クソがッ!次やる時はぜってぇテメェをぶっ倒してやるからな!」

 

何も出来なくて落ち込んでいる2人と試合に勝ったが勝負に負けて悔しがる爆豪。

 

「さて!みんな思うところはあるだろうが今日のヒーロー基礎学の授業は終了だ!ではさらば!」

 

そういうとオールマイトは走って行ってしまった。

 

「行っちまった…」

 

━━その日の放課後━━

 

「お空ちゃんと緑谷って仲良いよな?2人ともどうやってそんな強くなったんだ?出来れば緑谷に接近戦の訓練をして欲しいんだよ。」

 

出久とお空が話していると、切島が話しかけてきた。

 

「僕も色んな人達に訓練してもらったんだよ。もし良ければ一緒に訓練して貰えるように頼んでみようか?」

 

と、出久は切島に提案をもちかけた。

 

「マジで!?頼む!」

 

「別にいいけど、最初の方は死ぬほどしんどいよ?(色んな意味で)」

 

と、出久は切島に忠告をしたが、

 

「ドンと来いだ!俺たちはプロヒーロー目指してんだぜ!訓練でへこたれてたまるかよ!」

 

と、切島は胸を張って応えた。

 

「分かった。今日行った時にでも聞いてみるよ。」

 

「助かるぜ!…あ、それと今日みんなで反省会しようと思ってんだけど2人とも来るか?」

 

「もちろん参加させてもらうよ!」

 

と、出久は二つ返事でOKを出していたが…

 

「えぇ…反省会嫌ァ」( ・᷄д・᷅ )

 

とてつもなく嫌そうだ。

 

「悪いがお空ちゃん、今日の反省会のメインはお空ちゃんのようなもんなんだぜ?参加してくれよ。クラスの交流も含めてさ。少しづつでもいいからクラスメイトの名前も覚えていこうぜ?」

 

「うぇ〜…分かった。」

 

お空は反省会に参加した。

反省会でもお空の強さと出久の近接格闘術が話題となり、切島だけではなくほかのメンバーも訓練に参加したいと申し立ててきた。

 

───

 

その帰りに地霊殿に寄った出久は訓練ついでに勇儀に、クラスメイトで参加させて欲しいという人が居るから参加させてあげて欲しいと頼み込んだ。

 

「私は良いよ。他の奴らはどうだい?」

 

と勇儀は快く承諾し、ほかのメンバーに聞いてみた

 

「俺は良いぜ!なんせお空と出久のクラスメイト!っつうことは俺たちの弟分、妹分って事だよな!断るわけねぇよ!なぁ、お前ら!」

 

「「「「「「おーう!」」」」」」

 

ほかのメンバーも快く承諾してくれていた。

 

「…」

「ヒーロー科はヒーロー科らしく青春を過ごしてるってわけね…妬ましぃわ」

 

何人かは快く思っていないようだったが。

 

「皆さん、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします、」

 

「おう!待ってるぜ!」

 

後日、地底式ブートキャンプに参加した1ーAは地獄を見ることとなる。

 

 

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