霊烏路空のヒーローアカデミア〖改〗 作:シド・ブランドーMk-Ⅳ(地底の住人)
一一出久side一一
個性を受け取ってから2ヶ月。僕はまだ個性を使うことすらままならなかった。
「仕方ないさ、緑谷少年。気を落とすことは無い。ゆっくりやっていけばいいさ。本来ならまだ個性を受け取る器にはなっていなかったんだから。」
「…僕、そんな顔に出てました?」
「あぁ、してたね。だけど俊典が言ってたように気を落とすことは無い。私たちとの試合でも少しずつだがいい結果になってきてる。着々と肉体が強くなっている証拠さ。焦らなくていい。」
「ありがとうございます!」
勇儀姐さんやオールマイトにこんなこと言われて正直嬉しい。
「だけど試験まで半年を切っているのも確かだね。……そうだ!空彦に個性の指導をしてもらおうか!!」
「空彦さん…ですか?」
「あぁ…空彦は俊典のもう1人の師匠でヒーロー名がグラン・トリノだ。。」
「初めて聞きました。オールマイトのもう1人の師匠、グラン・トリノ…。」
「…先生に頼むんですか!?」
「あぁ、そのつもりだよ。何か文句でもあるのかい?そもそも、私たちは脳筋派なんだ。私たちが技術も教えるより、グラン・トリノに教えて貰った方が絶対成長するだろ?」
「…分かりました。指導して貰えるように頼んでみます。少し席外しますね。」
オールマイトのしぶしぶといったような対応に、出久は少し違和感を感じた。
「勇儀姐さん。なんでオールマイトは空彦さんの名前が出た途端、あんな嫌そうな顔をしてたんですか?」
「…ん?あぁ、それはねぇ、修行の時に経技術めんや験の差でボコボコちされたからちょっとトラウマになってるんだろうね。」
「…えぇ!?あのオールマイトをボコボコに!?」
勇儀のその発言に出久は驚愕し、また恐怖した。
「今度からその人の元で修行するんですよね…凄く不安なんですが。」
「その点は大丈夫だと思うよ。俊典は出久と違って受け取ってからすぐ使えるようになってたからね。だから空彦も本気にならざるを得なかったのさ。それに、出久は私たちとも修行してるんだ。流石に翻弄されるだけで終わらないとは思うよ。」
「ありがとうございます!」
そのタイミングでオールマイトが帰ってきた。
「お待たせしました。緑谷少年の個性の修行、引き受けてくださるそうだ。そして、早速来週の日曜日から見てくださるそうだ。住所は後で渡すよ。」
「何から何までありがとうございます!」
「礼を言うのははやいぞ!少年!来週からさらに過酷になるからな!覚悟しておけよ!!」
「はい!」
あっという間に1週間が過ぎた。
「今日からだな!緑谷少年、頑張ってこいよ!」
「空彦に扱かれてきな。出久なら絶対成長出来るはずだ。」
「はい!!」
━お空side━
「勉強、勉強、また勉強!!…もうヤダー!」
「…はぁ〜。」
お空の現状にお燐は呆れていた。
「あのねお空、雄英に行くにしろ、違うとこに行くにしろ勉強しないと入れないんだよ?そうなるといつまで経っても私たちとヒーロー活動できないよ?それに、今年受からないと勉強教えてくれてる出久君に申し訳ないでしょ」
「ぶぅ〜。それは分かってるんだけどさ〜。」
「分かってるけど?」
「勉強ばっかり退屈〜!!外行きたい!!」
「…はぁ〜〜。(本当に今年で終われるのかなぁ)」
さっきよりも長いため息がでた。