発狂眼帯に転生!しかしそこはフォドラの大地だった………   作:ナナシのG愛好家

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 今回、少々EROなシーンがあります。ご注意ください。


終幕~兄弟の絆と、黒獣~

「シィィルヴァァン!!」

「バカ兄貴イィィィ!!」

 

 二人の、渾身の雄たけびを込めた拳が衝突する。

 お互いがお互いの頬を殴り、よろめく。

 

「お前はそうだ!!恵まれてるからって、オレに澄ました顔で説教タレこみやがって!!」

「荒れに荒れて、落ちるとこまで落ちたアンタが言うか!!」

 

 そう叫び、殴り合う。

 

「うおぉぉぉ!!シルヴァァン!!」

「おおぉぉぉ!!バカ兄貴ィィ!!」

 

 雄たけびをあげて炸裂した拳。吹っ飛んだのは…………、シルヴァンだ。

 

「死ィねェェッ!!」

 

 その雄たけびと共に、マイクランはショートアックスを抜き、倒れるシルヴァンを押さえつけ、振り下ろす。

 

「ッ!!シルヴァン!!」

 

 彼を守ろうとするベレト。しかしそれは、フードの青年に、防がれてしまう。

 

 ガァン!!

 その音と共に、斧が彼の脳天目掛けて振り下ろされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………何でだよ………………。」

 

 その言葉は、マイクランの口から洩れた。

 振り下ろされたショートアックスは、シルヴァンの命を奪う事なく、彼の傍の床に刺さっている。

 

「憎んでも…………。」

 

 再び、振り下ろす。しかし、それもシルヴァンに当たる事は無い。マイクランの頬を、液体が伝う。

 

「憎んでも…………。憎み切れない!!」

「兄貴…………。」

 

 何度も、何度も振り下ろす。しかし、身体がシルヴァンに振り下ろすの拒否するように、それは床に傷を増やしていくばかりだ。

 

「こいつは…………おれから…………すべてを………、奪ったんだ!!」

「兄貴…………。」

「いざ…………家を出てみれば…………、夢に見るのは、憎かったはずのこいつとの…………思い出…………何でだよ…………どうしてだよ…………。」

「兄貴…………。」

「分かってたんだ…………俺は、初めから、どうしようもないクズ野郎で、何も持っていなくて、コイツに奪われたように感じて、ただ当り散らしていただけなんだ。」

 

 そう言い、涙をこぼす。

 

「兄貴は…………。」

 

 それを見たシルヴァンは、口を開いた。

 

「オレを井戸に突き落とした後、生きてるか確認して、すぐに引き上げてくれたよな。オレを雪山に置いてった時、ロクに装備も整えずに、ランタンだけでオレを一人で探しに来た。首を絞めた時も、全然苦しくなかった。本当は、兄貴は…………オレと…………。」

「言うな!!」

 

 脅えたように、マイクランはそう言う。

 

「もし…………お前が言おうとしてることが…………俺の想像の通りなら…………俺は…………お前を…………。」

「兄貴…………。」

「嫌いだ!!お前が憎い!!お前がァ…………!!」

 

 脅えたように叫ぶ。

 

「兄貴は…………家を出て行く前、オレに騎馬戦術を教えてくれたよな。」

「ッ!!」

「兄貴の重層歩兵術は、オレには似合わないから…………。」

「それはッ!!」

「ありがとう。」

 

 真っ直ぐ、兄の顔を見て、そう言うシルヴァン。その言葉に、マイクランは敗れた。完全に、負けたことを悟った。逃げてきた自分を、理解した。

 

「ア‶ア‶ア‶ア‶ア‶……………!!」

 

 そして、その場に泣き崩れた。

 それを、フッ、と、少しだけ口角を釣り上げ、優しい目をして笑って眺めていたベレト、彼が気が付いた時には、フードの青年は、何処へと消えていた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 日が暮れ、夜となったコナン塔郊外。

 マイクランは、手錠をかけられ、連行されて行く。一瞬だけシルヴァンを見て、彼は恥ずかしそうに顔を背けた。

 

「終わったわね。先生。」

 

 そう言うのは、脚の骨折の応急処置を受けて、松葉杖をつくエーデルガルトだ。

 

「ああ。これで、今月の課題は…………。」

「キャア!!」

「「ッ!?」」

 

 その瞬間、悲鳴が聞こえ、振り向くと、アウルとの激闘で満身創痍のアネットを、背後から男が羽交い絞めにしていた。右手に破裂の槍を握り、彼女の喉元にナイフを突きつけている。

 

「おぉっと動くなよぉ!!この嬢ちゃんは人質だぁ!!」

 

 そう叫ぶ男。セイロス騎士団も、クシュリナーダ兵も、エーデルガルトと立ちも動けない。

 

「(ソティス!!)」

 

 自らの体内に住む少女、ソティスに、時間を巻き戻す、【天揺の拍動】を使うよう求めるベレトだが、

 

「(ならん!!今巻き戻せば、不可に耐えきれず命を落とすぞ!!)」

 

 と、ドクターストップがかかる。

 力がある。しかし、それを使えない歯がゆさに、ベレトは奥歯を噛み締める。

 

「…………何が望みだね?」

 

 トレーズが、男にそう問いかける。

 

「お、話が分かるじゃねぇか。そうだな、まず……………は…………ん?」

 

 そこで彼は、見てしまった。破裂の槍の紋章石が、赤く光り輝いているんのだ。

 紋章石から、泥の様な鈍く光り輝く怪しげな物体が発せられ、槍と男を飲み込んでいく。

 

「ヒッ、や、やめろ…………!!何をしたぁ!!」

 

 恐怖で竦み、ナイフを取り落とし、左手を使って泥を払い落とそうとする。

 しかし、泥は左腕を、身体を、そして、頭を、全身を飲み込んで、禍々しい獣の形を形作った。

 

「グオォォォ!!」

「マジかよ…………。」

「ヒッ…………!!」

 

 マイクランは、信じられない。と言う顔で驚き、それを間近で目にしたアネットは恐怖する。そして、膝の力が抜け、その場にへたり込む。

 

「グアオォォォォ!!」

 

 そんなアネットに、黒獣は顔を向ける。

 

「ギギャギャギィ!!」

 

 吠え越えと共に、腕を振り下ろす。しかし、彼女がつぶれる事は無かった。

 

「ギャアッ!?」

 

 すっかり暗くなった外。欠けた月を背景に、黒獣の背を弧を描くように、彼女を片手に抱きかかえ、刀を右手に跳躍した、獣の耳と尻尾を生やした青年。フェリクスだ。

 

「え?フェリクス?何かはえてる?え?え?」

 

 何が起こったか分からず、混乱するアネット。

 

「おい、お漏らし娘。お前も士官学校の兵士なら、これくらいで失禁などするな。」

「えっ!?ひゃぁ!!」

 

 そう。さっき恐怖のあまり、思わず失禁をしてしまったアネット。顔を真っ赤にし、スカートの上から濡れた下着を抑える。

 

「ふぇ、フェリクス!!乙女にそんな事!!と言うか今確信した!!そんな事言う無神経の塊は間違いなくフェリクスだ!!」

「知るか。お前が漏らしたのが悪い。」

「わー!!わー!!フェリクスのバカ―!!もうお嫁にいけない~!!」

 

 アネットは、自分を弄るフェリクスの声を、大声を出して掻き消そうとして、ポカポカと彼の頭を頭を殴る。

 するとフェリクスは、着地した位置の木の枝に、彼女をつるすように置いた。

 

「ちょっとフェリクス!!お~ろ~し~て~!!」

 

 ジタバタと暴れるが、

 

「知るか。そこで下着でも乾かしてろ。」

「それまだ言う!?サイッテー!!サイッテーだよ!!」

 

 涙ながらに訴えるアネット。

 

「フン。魔力も付きかけのお前には無理だ。ぺトラやヒューベルトも休んでる。ここは俺に任せろ。」

 

 彼女に背を向け、そう言う。

 そして、黒獣へと、向かって行った。

 

「…………死んだら…………許さないんだからね。…………バカ。」

 

 頬を赤らめ、そう呟くアネットだけが、そこに残された。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「(お主、あのような輩には注意せよ!!)」

 

 黒獣の攻撃を、天帝の剣で往なすベレトに、ソティスが注意を呼び掛けてくる。

 

「(?)」

 

 その瞬間、ベレトの動きが止まる。そこに、黒獣が岩石を吐きだす。いや、アレはブレスだ。岩石魔法属性のブレス。

 それを撃ち落とす、桃色の閃光。ザビーネの銃だ。

 

「ッ、ザビーネ、すまない。」

「気にするな。ベレト殿。」

 

 そこに、フェルディナントやカスパルが横側から挟撃を仕掛ける。

 しかし、バチバチッ!!と言う音と共に、魔力の磁場が発生し、二人が弾き飛ばされた。

 

「うおっ!?」

「なにッ!?」

 

「(気を付けよ、あやつの纏うアレは、魔力で形成された鎧じゃ。上位の魔獣は、常に溢れ出す魔力を、鎧にすることで抑え込んでおる。それ故に、一個人を恐れはせん!!)」

 

 それを見たソティスが、ベレトにアドバイスを送る。

 

「(どうすれば……………。)」

「(簡単な話じゃ。一で駄目なら百集まればよい。今の我らは満身創痍とは言えど集団。囲んで、叩いて、捻り潰してやれい!!あの魔力の鎧を破壊すれば、奴はあふれる魔力を抑えきれず、混乱するはずじゃ!!)」

 

 その声に、コクリ、とうなずく。

 

「エーデルガルト!!」

 

 そして、この場で最も信頼に足る、己の教え子に声をかける。

 

「何かしら?」

「魔法の仕える生徒を集めろ。俺が合図したら、魔弾で黒獣に一斉攻撃だ。」

「ッ!!分かったわ、師。魔法部隊は集合なさい!!合図に備え、総員砲撃に適した地形に場所を移動するわ!!」

「「「「はっ!!」」」」

 

 その声に、生徒たちは返事をし、ただ見ているだけの状況から、隙を窺う兵士へと変貌した。

 素早く地図を確認し、傍にある丘を目指す。

 

「では、我々は王国兵の意地を見せつけるとしよう。諸君!!隙を作り出せ!!セイロス騎士団長殿の采配にかける!!全軍、私に続け!!突撃ッ!!」

「「「「オオォォォ!!」」」」

 

 その声に鼓舞された兵士が、魔獣へと突撃して行く。

 その攻撃は、巨獣の隙を作り出し、背後の障壁を破壊し、両側面の障壁に罅を入れた。

 

「今だ、うおらぁッ!!」

「会せるぞカスパル!!」

 

 カスパルの渾身の一撃と、フェルディナントの騎馬に乗った突撃が、今度は障壁に修復不可能な亀裂を入れる。障壁は、そのまま崩壊した。

 

「助かる。カスパル、フェルディナント。」

 

 黒獣の前に躍り出るベレト。シャラァン。と、天帝の剣を蛇腹形態にする。

 

「(この秘奥ならば、あの獣にも十分な効果があるじゃろう。使い方はお主の血が理解しておる。解き放て、ベレト!!)」

「(ああ。ソティス!!)」

 

 蛇腹に伸びた剣が、変幻自在の乱舞を放つ。

 

「その名は【覇天】!!」

 

 それは四方八方から、黒獣の顔を襲う。残った魔力を掻き集め、大技を放とうと身構える。

 しかし、大きく横から伸びた一閃が、障壁を破壊した。

 

「グギャァ!?」

 

 魔獣が大きくのけぞる。その瞬間、ベレトは赤い発煙筒を放り投げた。

 

「合図よ!!魔法部隊、一斉射撃用意!!」

「任せてエーデルちゃん、行くわよぉ!!」

「持てる全てをぶつけます!!」

「まったく、こういうのはあまり乗り気じゃないんだけどなぁ。」

 

 そんな言葉と共に、様々な魔法陣が展開される。

 しかし、黒獣も、最後の力を振り絞り、大技を放とうとするが、

 

「穿て、激流の矢!!」

 

 少し離れた位置にある、一本の木。その枝の上に、バランスを取って、大弓を構えて立っているアッシュ。

 

「その名は【ダインスレイヴ】ッ!!」

 

 水流の矢が、黒獣の眼を抉る。

 更に、

 

「やれやれ、少々詰めが甘いよ。先生。」

 

 片膝で立ち、ザンバスターのスコープを覗いたザビーネが、光線を最大出力で放つ。

 それが、黒獣に大打撃を与えた。

 

「フッ、流石だな。先生。俺もお前の剣技に勝るとも劣らない技を決めさせてもらう。」

 

 獣人形態へと変貌したフェリクス。刀を横に構えた彼の尾には灯がともり、髪の先端は赤く、口から吐くと息は、炎の熱気を帯びていた。

 

「焔一刀」

 

 跳躍する。彼の放つは、紅蓮の一太刀。

 

「【不知火】」

 

 横一文字の一閃が、黒獣の背中を切り裂く。

 

「今よ、砲撃開始!!」

 

 その言葉と共に、火球が、魔弾が、雷撃が、氷蒼が、光波が、風刃が、黒獣に猛撃を仕掛ける。

 ドドドドド!!と、放たれる砲撃に、魔獣は前足を前に出し、防ごうとするも空しく、魔弾に貫かれ、倒れた。

 

「「「「オオオオォォォォォォォォ!!!」」」」

 

 その事に、生徒たちはどっと沸いた。

 黒獣の体が溶ける様に掻き消え、中から槍を持った男の遺骸が出てくることにも気が付かず。




 キャラ解説!!今回は、青獅子組から二人、シルヴァンとフェリクスの紹介です

 フェリクス=ユーゴ=フラルダリウス
 ガルグ=マク士官学校に通う。
 三度の飯より剣と勝負が好きで、来る日も来る日も強さを追い求め、鍛錬を積む。
 常に帯剣をしており、ひそかに【孤狼】と言う二つ名で呼ばれる。
 アネットとは腐れ縁。
 装備
 ゾルタンの剣
 名工ゾルタンの鍛えた剣。偶然、商店に並べられていた物を手に入れた。
 優美な太刀
 彼の部屋に飾れれる刀。優美な波紋が目立つ太刀だが、彼曰く【観賞用】であり、戦闘に持ち出す気は無い。
 太刀
 常に腰の差す刀。この剣と、ゾルタンの剣による【二刀流】スタイルがメインの戦法となる。
 メリケンサック
 ベルトに着けている装備。格闘術の殺傷力を上げるための品。
 謎の刀
 彼が握ると、耳と尻尾が生え、身体能力が向上し、五感を発達させる謎の刀。
 仮面の男曰く【その剣に選ばれた。】この剣から伝わる技を、まるで昔から扱え鷹の様にふるう。その理由は、フェリクスにも分からない。

 魔法
 トロン
 「これは仕える」と覚えた魔法。長射程が取り柄のトロンだが、ほぼほぼ至近距離でしか使わない。

 持ち物
 指輪
 今は亡き彼の兄グレン=ユーゴ=フラルダリウスの持ち物であり、彼の形見。
 
 お守り袋
 アネットのお手製。アネットから「歌の分の口封じ」だともらった。

 シルヴァン=ジョセ=ゴーティエ
 北方を納める、ゴーティエ家の嫡男。
 紋章を持たないため、波紋にされた兄がいる。
 お調子者で女好き。よく幼馴染のイングリットに素行を注意される。

 装備
 二本の槍
 彼のメイン武器となる、二本の槍。彼はこれを、馬上でいともたやすく操って見せる。
 ショートスピア
 投擲用の、遠距離武器。現在ベレトに教わっている
 黒色の革鎧
 親からの入学祝。漆黒の革鎧は、動きやすいように、また、防寒性を重視した者になっている。防御力は低め
 
 相棒
 ノワール(馬)
 シルヴァンの愛馬。厩舎で出会って、一番に懐かれた。ちなみにメス。
「オレは馬の女の子にももてるんでね。」
 そう言ったシルヴァンは、イングリットの拳で厩舎のわらの中にめり込む羽目になった。

 魔法
 ファイヤー
 炎の初級魔導。シルヴァン曰く「実践運用できるレベルじゃない」らしく、改良にいそしんでいる。

 持ち物
 チャラチャラしたアクセサリー
 彼のファッションアイテムの、アクセサリー。彼曰く、おしゃれには気を使っているらしい。
 
 干し肉
 イングリットにもらった非常食。戦闘時に携帯し、栄養補給に使う。
 

 次回、無事槍を取り戻したベレト達黒鷲の学級(アドラークラッセ)。しかし、新たな問題が?消えたおとぼけ娘を探せ!!【フレン大捜索線】

























 その前に……………。
 次回は私、貴族の中の貴族であり、エーギル家の嫡子である、フェルディナント=フォン=エーギルのエピソードだ。
 父上に呼び出され、ガルグ=マクに長期の休暇を申請し、手の空いていたアッシュ君と、健やかなビーチでの昼寝が目的のリンハルト君を連れ、エーギル領の海辺の別荘に向かう事になった私。
 そこで、謎の少女に出会う。
 次回、ファイアーエムブレム風花雪月【発狂眼帯に転生!!しかしそこはフォドラの大地だった!!】
 貴族を掲げし者特別編!!【海と策謀と異端の少女と】
 私の主役となる物語、楽しみにしておいてくれたまえ!!

次に登場するガンダムキャラは誰がいいでしょうか?この五人から選んでください。

  • ニルス・ニールセン
  • アンジェロ・ザウパー
  • ヘルベルト・フォン・カスペン
  • リボンズ・アルマーク
  • ラウ・ル・クルーゼ
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