【悲報】転生したらツンツン頭で知らない部屋にいたんだけど 作:現実殺し
皆さん、異能の力を使わないようご注意ください!
600:以下、名無しの転生者でお送りします
削板さんキターーー!
601:以下、名無しの転生者でお送りします
予測不能コンビじゃおらぁぁぁぁ!!
602:以下、名無しの転生者でお送りします
まあそれでもミコっちゃんは負けないんだけどな
603:以下、名無しの転生者でお送りします
寧ろ勝ちかけるんだよなぁ
604:以下、名無しの転生者でお送りします
っていうか、今更だけどこれ大丈夫なの?
605:以下、名無しの転生者でお送りします
>>604
何が?
606:以下、名無しの転生者でお送りします
あれやろ?ドラゴン出てくるかどうかってことやろ?
607:以下、名無しの転生者でお送りします
あー、中身イッチやしな
608:以下、名無しの転生者でお送りします
ワンチャン神浄の討魔消えてる説?
609:以下、名無しの転生者でお送りします
それ多分鬱条の時点でやばい気が……
610:以下、名無しの転生者でお送りします
っていうか、最近コテハン組みないな
611:以下、名無しの転生者でお送りします
>>610
忙しいんじゃね?
612:以下、名無しの転生者でお送りします
ちょめちょめニキはこの前コラボしたし、どうぶつの森ニキ……絶対暇やろ
613:以下、名無しの転生者でお送りします
人類最後のマスターは?
614:以下、名無しの転生者でお送りします
>>613
今頃カルデア入りしてんじゃね?
フォウ君が暴れないか心配だが……
615:以下、名無しの転生者でお送りします
比較って怖いなぁ
616:以下、名無しの転生者でお送りします
おっ、削板のヘッドバット!
617:以下、名無しの転生者でお送りします
なんで鉄骨をヘディングで返すんだよ……
618:以下、名無しの転生者でお送りします
鉄骨……影山?
619:以下、名無しの転生者でお送りします
>>618
鉄骨落としは忘れろ
620:以下、名無しの転生者でお送りします
影山ぁぁぁぁ!!
621:以下、名無しの転生者でお送りします
>>620
鬼道さんチッス
622:どうぶつの森の村長
今北産業
623:以下、名無しの転生者でお送りします
>>622
どうぶつの森ニキ!
624:以下、名無しの転生者でお送りします
何やってたんですか!?
625:どうぶつの森の村長
>>624
いや、南の島行ってたらスマブラの世界に連行されてた
626:以下、名無しの転生者でお送りします
>>625
突然世界の壁超えてて草
627:以下、名無しの転生者でお送りします
何があったし
628:どうぶつの森の村長
ついでにキーラにフィギアにされてて動けなかった
629:以下、名無しの転生者でお送りします
>>628
意外ととんでもないことになってて草も生えない
630:上条当麻(転生)
ていうか、これどうしたらいいわけ?
食蜂ってやつの話じゃ、俺が居るだけで御坂の進化を止められるかもって言うが
631:以下、名無しの転生者でお送りします
せやで……って食蜂!?
632:以下、名無しの転生者でお送りします
みさきちキターーー!
633:以下、名無しの転生者でお送りします
あれ?それだと不味くね?
634:以下、名無しの転生者でお送りします
>>633
なんで?
635:>>633
>>634
いやだって、今の上条さんの中身ってイッチやろ?みさきちの能力ならそれ把握できるやろうし
636:以下、名無しの転生者でお送りします
あ……
637:以下、名無しの転生者でお送りします
どう足掻いても絶望
638:以下、名無しの転生者でお送りします
うわーーーー!!!!
639:上条当麻(転生)
え、なに?どうしたのお前ら?
640:以下、名無しの転生者でお送りします
イッチ、いいか?食蜂はな、上条さんのヒロインの一人で、昔の事故が原因で上条さんはみさきち……食蜂の事を記憶できなくなってるねん
641:以下、名無しの転生者でお送りします
それでも、いつか記憶が戻る、そんな奇跡を願う乙女。それがみさきちや!
642:以下、名無しの転生者でお送りします
やのに……
643:上条当麻(転生)
よく分からんが、向こうは俺のこと知らなかったっポイぞ?
644:以下、名無しの転生者でお送りします
>>643
は?
645:以下、名無しの転生者でお送りします
はい!?
646:以下、名無しの転生者でお送りします
what?
647:以下、名無しの転生者でお送りします
イッチが知らないならともかく、みさきちが知らない!?
648:以下、名無しの転生者でお送りします
何やってんですかしいたけさん?
649:以下、名無しの転生者でお送りします
☆さーん!ガバが発生してますよー!
650:以下、名無しの転生者でお送りします
えー……ていうか、ならどうしてみさきちは生きてる訳?
651:上条当麻(転生)
あとなんか削板と知り合いっぽい
652:以下、名無しの転生者でお送りします
>>651
い い 加 減 に し ろ
653:以下、名無しの転生者でお送りします
さっきからやばい情報ばっか持ってきてんじゃねーよ!
654:以下、名無しの転生者でお送りします
えぇ……(困惑)
655:以下、名無しの転生者でお送りします
それはつまりあれか?
みさきちは根性√に突入してると?
656:以下、名無しの転生者でお送りします
イッチが何処からともなく駆けつけて、にへらぁってするみさきちが見たかった
657:以下、名無しの転生者でお送りします
>>656
分かる
658:以下、名無しの転生者でお送りします
残念ながらみさきちがその顔をする相手は根性の可能性あり
659:以下、名無しの転生者でお送りします
ぶっちゃけ思いが届かなそう。
削板さんそう言うの興味なさそうだし
660:以下、名無しの転生者でお送りします
>>659
まあ、でもよかったんじゃね?
イッチのことでみさきちが傷つくことがないんだしさ
661:以下、名無しの転生者でお送りします
皮肉だな。
上条を知らないことが、食蜂にとっての幸せとなる世界
662:上条当麻(転生)
っていうか、なんか御坂の姿が変わったんだけど?
663:以下、名無しの転生者でお送りします
あ、フェイズ2入りましたー
664:以下、名無しの転生者でお送りします
削板さんがぶっ飛ばされた!
665:以下、名無しの転生者でお送りします
しかしすぐさま復活
666:上条当麻(転生)
……これやばくね?鉄骨頭で打ち返した削板が頭から血ぃ流してるんだが?
667:以下、名無しの転生者でお送りします
根性で治るから大丈夫()
668:以下、名無しの転生者でお送りします
根性って便利ー(棒)
669:以下、名無しの転生者でお送りします
根性って何だっけ?(純粋な疑問)
670:以下、名無しの転生者でお送りします
根性ってのは根性だよ!(?)
671:以下、名無しの転生者でお送りします
>>670
出たホモ特有のガバガバ理論
672:以下、名無しの転生者でお送りします
>>671
違うと思うんですがあの……
673:上条当麻(転生)
これどうしたらいいんですか?
674:以下、名無しの転生者でお送りします
あ、なんか黒いやつ出た
675:以下、名無しの転生者でお送りします
もう終盤?早くね?
676:以下、名無しの転生者でお送りします
まあ、あくまで上条さんパートだけだしな
677:フレンダ(転生)
なんか大変なことになってるぅぅぅぅぅ!?
678:上里翔流(転生)
行け、イッチ!
ドラゴンストライク!
679:以下、名無しの転生者でお送りします
>>678
出るかは分からないんだよなあ
680:上条当麻(転生)
削板が道作ってくれた。
とりあえず右手試すわ
681:以下、名無しの転生者でお送りします
取りあえずでやることがおかしいと思うんですが
682:上条当麻(転生)
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い―――ッッッ!!!
【ぐっ……!がぁぁぁぁぁ―――ッッッ!!!】
683:以下、名無しの転生者でお送りします
めっちゃ痛そう。
そして現れるドラゴンストライク!
684:以下、名無しの転生者でお送りします
……ん?
685:以下、名無しの転生者でお送りします
なんか……少なくね?
686:以下、名無しの転生者でお送りします
てか、一体しか出てこないんだが……あれ?ここ7、8体位出てこなかった?
687:以下、名無しの転生者でお送りします
ていうか、ドラゴン真っ黒なんだが……
688:以下、名無しの転生者でお送りします
どういうこと?
―――
――――――
―――――――――
それは、突然の事だった。
上条は御坂の繰り出す破滅的な攻撃を防ぐため、
しかし、出力が大きすぎて右手が持たず千切れ飛んでしまい、その余りの激痛に悶えそうになるのを堪える上条。
すると突然右手から、
「な、ん……ッ!?」
『―――』
上条は「何か」を聞いた。言葉のような、「何か」を。
その発信源はすぐに分かった。上条の右手から出現した龍だ。そのドス黒い龍は、上条に向けて言葉のようなものを発していた。しかし、上条にその言葉を理解することが出来なかった。
すると、言葉が通じないと分かったのか、龍は彼を一瞥することもなく、どんどん上条の右手からその首を伸ばしていき、ついには上条の右手から出ていってしまった。
「今のは……ぐっ!?」
余りの事態に呆然としていた上条だが、再び右手に激痛が走る。
その瞬間、上条の意識が朦朧としだし、視界がゆらゆらと揺れ動いていくが、そんな中上条は目撃した。
(こ、れは……?)
上条の右腕から、
削板が「全く別の世界から来た、文字通り理解のできない何か」と称したものを、あっと言う間に食らい尽くしていく。
「……、」
一瞬だった。
あれだけ絶望的までに世界を染め上げていた空気が霧散し、空が澄み渡っていく。それに合わせ、御坂の姿も、かつての彼女のモノに戻っていく。
上条は御坂のその姿を見て、随分と肌色成分が多いことに気づいた。あの姿になった影響で服が消えたのか?そう思った上条は、せめて最低限は隠せるように、偶々着ていた上着を御坂に着せた。
「……まあ、俺には何があったかなんて分からないよ。お前がどんな事件に巻き込まれて、何をやろうとしていたのかも」
上条からすれば、何の情報もないまま、なあなあで戦っていた。
そのうえ、御坂からも一切の感情を感じず、まるでロボットと戦っているのかと錯覚するほどだった。
だが、彼女の放った最後の一撃には、「彼女が呼び寄せたモノ」には、感じ取れるものがあった。
悪意。
学園都市の嫌なものを叩き潰したい、消し去りたいと言う思い、彼女の悪意が。
それだけは、上条は何となく感じ取れた。
「でも、それがお前の嫌なものだからって、力づくで排除するなんてやり方じゃ、この世界は、お前の望むようなものにはならないよ」
「……、」
御坂はただ、黙って上条の言葉を聞いている。その目尻には、僅かに雫が浮かび上がっていた。
「分かってるだろ?俺以外にも、お前を助けようとした奴はたくさんいたんだ。そいつらとならきっとお前は、この世界を変えられる」
上条は御坂の頭にポンっと手を置き、安心させるように微笑みかける。
「ま、それでも足りないなら、俺も手を貸すぜ?」
「……………うん」
涙を拭き、頷く御坂。すると、思い出したように、焦った声を出していった。
「ってアンタ!腕、病院!」
「ん?腕……?……ありゃ?」
上条が千切れ飛んだはずの右腕に目を向けると、
あの時確実に千切れ飛んだのは、本人はもちろん、御坂も削板も目撃していた。
「……生えてる?」
「えっ……アンタの体、どうなってんの?」
「さあ?意外とファンタジーなんだな」
「それで済ましたら駄目な気がするんだけど……」
呆れたように、そして若干引き気味に御坂は呟いた。
「いやー、いいもん見れたぜ。まさかドラゴンが出てくるとは。すっげー根性だな。……いつか手合わせ願いたいぜ」
御坂が助かった時点で、長居するのも野暮だと思った削板は、さっさとその場を退散していた。
「にしても、
「あっ、見つけたわぁ」
遠目から上条達の方を見ていた削板に、話しかける者がいた。
「お、食蜂じゃねーか。そっちは大丈夫だったのか?」
「ええ。何とかなったわ」
「そうか。昔と比べて、だいぶ根性が出てきたじゃねーか!」
「貴方は相変わらず、根性なんて物差しでしか物事を測れないのねぇ。ま、それが貴方の魅力なんだろうけど」
呆れたように言う食蜂だが、僅かにその表情は綻んでいる。
「ん?どうした?」
「いいえ、何も? それより、この後は時間かあるかしらぁ?」
「おう!この後も街の見回りに――」
「つまり暇なのねぇ?じゃあついてきなさぁい!」
「え、おい、ちょっとー?」
何とも間抜けな声を上げて、食蜂に引っ張られる削板。
こうして、誰にも認識されない、学園都市崩壊を招く未曽有の大事件は、静かに幕を閉じた。
―――――――――
――――――
―――
707:上条当麻(転生)
俺自分の体が怖い。
何で腕が勝手に生えてくるの?
708:以下、名無しの転生者でお送りします
>>707
知らん
709:以下、名無しの転生者でお送りします
それだけは永遠の謎
710:以下、名無しの転生者でお送りします
にしても、ドラゴン出ましたねー
711:以下、名無しの転生者でお送りします
最初の黒いドラゴンは気になるけどな。
イッチなんか分かる?
712:上条当麻(転生)
>>711
いいや?アイツ俺に向かってなんか言ってるっぽかったけど、正直何言ってるか分かんなかった
713:以下、名無しの転生者でお送りします
まあ、ドラゴンの言葉とか分かるわけないしな
714:以下、名無しの転生者でお送りします
けどあれどっか飛んで行ったで?大丈夫なん?
715:以下、名無しの転生者でお送りします
>>714
なんとかなるんじゃね?
716:以下、名無しの転生者でお送りします
ジェイルブレイカー編に影響及ぼさなきゃいいが……
717:上条当麻(転生)
お前らは何か分かんないのか?
718:上里翔流(転生)
>>717
そもそも上条当麻について欠片も明かされていないんだよなぁ
719:以下、名無しの転生者でお送りします
その上あの邪龍みたいな奴……あれ絶対原作には出てこなかったよな?
720:以下、名無しの転生者でお送りします
なんかfateのファブニールみたいだった。
721:以下、名無しの転生者でお送りします
まーたfateだ。なあ、上里ニキ!
722:上里翔流(転生)
>>721
それワイは絶対に関係ないと思うんだが……
740:上条当麻(転生)
いやっほぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!
741:以下、名無しの転生者でお送りします
うるせぇ!
742:以下、名無しの転生者でお送りします
どしたイッチ?
743:上条当麻(転生)
イタリア旅行が当たったぞ!
744:以下、名無しの転生者でお送りします
>>743
あ……
745:以下、名無しの転生者でお送りします
ソウカソウカ、ソレハヨカッタネー
746:以下、名無しの転生者でお送りします
そうだよな、あんなことさえなければ普通に喜ぶべきことだもんな
747:上条当麻(転生)
何だその反応?それより、ペアチケットなんだが、誰か誘ったほうが良いかな?
748:以下、名無しの転生者でお送りします
女の子はやめろ
749:以下、名無しの転生者でお送りします
それだけは許さん
750:上条当麻(転生)
あ、フレンダ誘おう!この前なんか機嫌損ねちゃったし!(上スレ無視)
751:以下、名無しの転生者でお送りします
>>750
ナチュラルにスルーしてやがる
752:以下、名無しの転生者でお送りします
そりゃ醜いスレはスルーが基本
753:以下、名無しの転生者でお送りします
ていうか、フレンダでいいのか?爆発物持ち歩いてるけど空港通れるの?
754:以下、名無しの転生者でお送りします
ていうか、さらっとフレンダがイタリアに行くという原作崩壊
755:以下、名無しの転生者でお送りします
インデックスじゃなくて大丈夫なのかこれ?
756:以下、名無しの転生者でお送りします
行けるんじゃね?多分
757:以下、名無しの転生者でお送りします
言うて術式はアニェーゼ達とか天草式で看破できるんじゃね?
758:上条当麻(転生)
フレンダ誘いに行ったら凄い嫌な顔されて断られた。
アイツイタリア嫌いなのか?
759:以下、名無しの転生者でお送りします
別に嫌なわけじゃなくて、時期が悪いんだよなぁ
760:以下、名無しの転生者でお送りします
そりゃ事件に巻き込まれるって分かるんだから行くはずないんだよなぁ
761:以下、名無しの転生者でお送りします
インデックスでも誘えば?
762:上条当麻(転生)
インデックスかぁ……よし、そうする。
丁度こっちに来てるんだし、アイツもパスポートくら
763:以下、名無しの転生者でお送りします
あれ?
764:以下、名無しの転生者でお送りします
「い」がないぞ?
765:上条当麻(転生)
俺って……パスポート持ってるの?
766:以下、名無しの転生者でお送りします
安心しろ。持ってるから
767:上条当麻(転生)
>>766
マジか。助かった
768:以下、名無しの転生者でお送りします
なんで他人に自分のパスポートの所在聞いて安心してるんですかねぇ?
769:以下、名無しの転生者でお送りします
そりゃ元々知らないことだらけだしな!
770:上里翔流(転生)
因みに、イタリア旅行に行くと事件に巻き込まれちゃうので注意だぞイッチ
771:上条当麻(転生)
>>770
え、嘘やん
772:ちょめちょめ
久し振りに見に来たら随分と進んでたな
773:以下、名無しの転生者でお送りします
ちょめちょめニキ!
774:以下、名無しの転生者でお送りします
コラボ以来っすね
775:ちょめちょめ
>>774
おう。この間結婚騒動で忙しかったんや
776:以下、名無しの転生者でお送りします
チョロネスさんの時か
777:以下、名無しの転生者でお送りします
楽しそう
778:上条当麻(転生)
なんか御坂とフォークダンス踊ることになった。
俺佐天さんと踊ると思ったんだがなぁ?
779:以下、名無しの転生者でお送りします
>>778
なんでその話もっと先にしないんだ!
780:以下、名無しの転生者でお送りします
イタリア旅行とかどうでもいいからそっちの話しろよ!
781:上条当麻(転生)
>>779
>>780
いやだって俺に幸運が訪れたら報告したくなるでしょ?
782:以下、名無しの転生者でお送りします
>>781
確かにね。けど知ってるから聞く意味ない
783:以下、名無しの転生者でお送りします
そう言うことや。ドンマイ
784:上条当麻(転生)
不幸だ……
―――
――――――
―――――――――
「えーっと、右手を上げたら……あれ?次は……くそ、これだからダンスってのは」
「また……助けられたわね」
御坂とのフォークダンスに悪戦苦闘する上条。
そんな彼に、今まで黙っていた御坂が声をかける。
「ああ。別に最後に美味しいとこ持ってっただけだ。礼なら他の奴に言えよ」
「でも、アンタにも助けてもらったし……それに、友達にも」
漸く流れが掴めてきたのか、上条の動きにぎこちなさが消えていく。
「私……やっぱり能力者を実験動物みたいに見てる、学園都市の嫌な所を許せない。でも、この街に来たからみんなとも会えたし……その出会いが私の宝物になってて……、だから今度は、みんなを守りたい。それだけが、せめてもの恩返しになると思うから……」
「そっか……いいな、それ」
「!……、」
上条の言葉に、嬉しそうに顔を綻ばせる御坂だが、上条はそれに気づかない。
すると、唐突に、悪戯を思いついた子供のような表情をした上条が言った。
「いやーしっかしそうかー。御坂さんにとって、わたくしとの出会いは宝物ですかー」
「べあっ!?」
変な奇声を上げる御坂に、上条は気づかない。
「いやだってその言い方だと俺も……ありゃ?御坂さん顔真っ赤ですよ?ていうか、今のツッコミどころ――」
「時間切れですのーー!」
「あだっ!?」
瞬間、白井にドロップキックを食らわされ、思いっ切り吹き飛ばされた上条。
「ったく、白井の奴もうちょい手加減ってもんを……あん?」
その後、頭を抑えながら自宅への帰路を歩いていると、
「……声?……俺を呼んでるのか?」
なんとなく、そんな気がした。
上条は進行方向を変えて目的地を変更する。
そして、辿り着いた場所は――
「……
上条の視界には、薄暗い夜、地殻熱発電所の真円の湖畔があった。
そして、見つけた。
夜の闇に紛れて姿を隠していた、
上条の右手から出ていった、謎のドラゴンを。
「……お前が……俺を呼んだのか?」
『―――』
黒いドラゴンは、何事かを呟くも、やはり上条には伝わらないため、静かに頷いた。
その行動で、人間の言葉を理解できるんだなと、妙な感心をする上条。
「お前は……なんなんだ?」
『――だ』
その時、僅かにだが、一言だけ、ドラゴンの発する言葉、そのうちの一単語だけを聞き取れた。
すると、ドラゴンが湖畔から出てきて、上条の目の前に立つ。
「……、」
『――に、――だ』
少しずつ、聞き取れる単語が増えてくる。
『……俺に、触れるんだ』
「? ……えっと、こうか?」
上条はドラゴンの突然の申し出に驚きつつも、
その瞬間、
「な――!?」
ドラゴンの外殻が崩れていく。まるで、積み木を崩したかのように、いとも容易く。
そして、崩れていったドラゴンのいた場所、その中心部に、人影があった。
思わず身構える上条だが、徐々にその姿を認識し、絶句した。
『これで……ようやくまともに話せるな』
「…………………………………………………………は?」
なんてことない様子で、
「おま、え、は……?」
『見りゃ分かるだろ? ……上条当麻だ。あぁ、お前
上条は、自身の呼吸が止まるかと思った。
自分が憑依したことで消えた男が、今目の前にいる。……確かに、驚くべきことだ。しかし、上条が驚いたのは、そこではない。
ではどこか?ドラゴンの姿をしていたから?そのドラゴンが上条の腕から出てきたから?目の前の上条の右腕だけが、先ほどのドラゴンの腕と同一のものだから?
全て違う。
「
思わず息を呑んで、上条は問いかける。
目の前の上条は、その瞳には、夜の闇に紛れれば、髪で覆われているのでは?と錯覚してしまいかねないほど、昏く、濁っていた。まさしく、死んだ魚の目というものだろう。
一体どのような目に遭えば、そんな目をするようになるのか。上条には、予想がつかなかった。
『……俺の目が死んでるとかはどうでもいいんだよ』
しかし、そんなことに答えるつもりはないという意思を隠そうともせず、もう一人の上条は言う。
『答え合わせをしてやる。お前と……俺の事のな』
そして、もう一人の上条当麻は話を切り出した。
『まずは、俺の昔話をしてやる』
今回一番最初に出てきた黒い龍は、盲目ドラゴンちゃんじゃないですよ?
あと、地の文でドラゴンを「柱」という風に数えたのは、荻野氏が「神様の数え方である「柱」という単位を使ってドラゴンを数えていた」ってTwitterで言ってたらしいから。
さて、鬱条を召喚したわけですが、次の話は掲示板ではありません。鬱条とイッチについて語っていきたいと思います