【悲報】転生したらツンツン頭で知らない部屋にいたんだけど   作:現実殺し

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デートしなきゃ(使命感)。
まあ、やったことないのでコレジャナイ感半端ないと思いますが。
(もし楽しめるのなら)楽しんでいってください!
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6話:デートの続き

「おーっす」

「……」

 

 海原との戦いを終え、御坂のもとに帰ってきた上条。

 

「あれ? どうなさいましたかお嬢様?」

「……」

 

 何故か顔を真っ赤にして自分を睨みつけている御坂に、上条は困惑する。

 

「……バカ

「へっ?」

「うっさいこの馬鹿! 何よあれ……もう!」

「え、いや、はい?えっと、一体何の話で……」

「ふん!」

 

 何故かはわからないが機嫌を損ねてしまったようだ。

 

「え~っと、その、なんかよく分からんが機嫌損ねたなら、なんか詫びるが……」

「…………………じゃあ」

 

 そう言って、二人はやってきた。

 

「ほら! さっさとあれ取りなさい!」

「うへぇ、クレーンゲームってマジかよ……」

 

 ゲームセンターへと。

 

「で? このデカいカエルのぬいぐるみ取ればいいのか?」

「カエルじゃない。ゲコ太」

「へいへい。ゲコ太様。ただいま取らせていただきますよっと」

 

 そう言って、上条は一〇〇円を投下する。

 そして、ボタンを押して、アームを移動させる。

 

「この辺りか?いや、もうちょい右か?」

「ちょ、行きすぎなんじゃないの!? もう少しゆっくり行った方が……」

「こういうのは勢いが大事なんだよ。よし、ここだ!」

 

 アームはがっしりと、ゲコ太ぬいぐるみを掴んだ。

 ……掴んだが

 

「「あぁ!!」」

 

 持ち上げようとした段階でぬいぐるみがアームから落ちてしまい、見事に100円無駄にした形となった。

 

「くそっ、割といい感じだったから悔しい! もう一回じゃオラァ!」

 

 怒りに任せて上条が100円を投下する。

 

「「こい、こい、こい、こいッッ!!!」」

 

 一体、何円使ったのか、500円から先を数えていない。

 アームはぬいぐるみとともに、少しずつゴールに向かっていき

 

「「やったぁぁぁぁああああ!!!」」

 

 ごとん、と。取り出し口から出てきたゲコ太を見て大喜びする中2と高1。

 

「いやー、中々手強かったぜ」

「(≧▽≦)」

 

 上条が額の汗をぬぐう。果たして、一体いくらの100円玉が犠牲になったのか。

 御坂は喜びの余り声も出ていない。

 

「さて、と。まだ時間あるか。次はどうする?」

「え?……あー、うん。よし! ついてきなさーい!」

「え、あ、ちょっとぉ!?」

 

 御坂に引きずられ、いろんな場所を巡っていく。

 

「ひゃっほぉぉぉぉおおおお!!!」

「ギャアあああああああああ!!!」

 

 遊園地のジェットコースター。

 絶叫する御坂と号泣する上条。

 

「ふっふーん、どう?」

「似合ってんじゃねぇの?」 

 

 御坂と言えば、常盤台の制服か、動きやすい服装をしているイメージだが、今の彼女はまさしくお嬢様と言った格好だ。

 膝下まで伸びるスカート、キチンと整った服。どこに出しても恥ずかしくないお嬢様だ。

 

「……もう少し他に感想はないわけ?」

「感想つってもな―」

「だったら……」

 

 そして、再び別の衣装に着替える御坂。

 

「どう?」

「どうしてそこでチャイナ服が出てくんだよ。まあ、似合ってるっていうか……」

「なによ? はっきりしなさいよね……はっ!?」

 

 チャイナ服のせいか、足元が際どい為、目のやり場に困る上条。

 そして、自分が勢いに任せとんでもない格好をしたことに気づいた御坂が、照れ隠しに上条に電撃を放ったのは余談。

 

「ストライクゥゥゥゥゥゥ!!!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!! また外したぁぁぁぁ!!!」

 

 デートと言えばここ、ボウリング。

 

「ホォォォォムラァァァァァン!!!」

「空振り三振バッターアウト!?」

 

 他にも、いろんな場所を遊びぬいた二人。

 

「ふぅ。次は……映画か?」

「あ、これなんてどう?今人気ナンバーワン映画!」

「なになに?『アルティメットマン』? ……なんか、どっかで聞いたことあるような気が……」

「ほら! さっさとチケット買うわよ!」

「あ、おい!」

 

 ここから下は、その映画の内容だ。

 能力者が発するAIM拡散力場が、地下で眠る古代恐竜に影響を与え、突然変異で進化し、巨大怪獣にしてしまい、その怒りで学園都市で暴れまわるという、どこかで聞いたことある内容だった。

 暴れる怪獣に対し、風紀委員(ジャッジメント)警備員(アンチスキル)も歯が立たない。怪獣は『イノケンティウス』と命名され、様々な兵器を用いて攻撃するも、まるでダメージがない。

 そんな中、主人公のツンツン頭の少年が、謎の巨人に変身し、怪獣に立ち向かった。最初は優勢になる巨人。だが、AIM拡散力場の影響で、学園都市の能力者の力を振るう怪獣に、巨人は徐々に押されだした。

 すると、ツンツン頭の少年の恋人のツンデレ少女や、街の人々の声援で復活した巨人は、最後に全エネルギーを右手に集中させ、怪獣をぶん殴ると、怪獣は爆発四散し、事件は一件落着。

 巨人は何も語らず、その姿を消した。ありがとう、アルティメットマン。

 ……なんだこれ?(by作者)

 

「いやー、なかなか面白かったわねー」

「そうだなー」

 

 何故か主人公の髪型が上条に似ていて、ヒロインの恋人が御坂に似ていた気がするが、気のせいだろう。  

 

「……もうこんな時間か」

「え?……あぁ、私ももう少しで門限ね」

「じゃあ、ここらでお開きか?」

「う~ん……」

 

 既に時刻は6時を回っている。学生のデートなら、十分に終わっていい時間帯だろう。

 

「…………………………あ、そう言えば、私たちデートしてるんだった」

「え、今更?」

 

 思い出したように言う御坂に、上条が逆に驚かされる。

 しかし、御坂の方は、デートをしていると自覚した途端、猛烈な嬉しさに襲われ悶々としていた。

 

「ん? 大丈夫か?」

「ふぇ? ……あ、いや! ダイジョブダイジョブ!!」

「そ、そうか?ならいいが……あ、じゃあさ。最後に飯でも食ってかねえか?」

「晩御飯ってこと? ……まあいいけど……近くにファミレスとかあったかしら?」

「う~ん……お、ここ見てみろよ」

 

 上条が携帯で地図を確認する。

 

「あ、結構近いとこにあるのね」

「おう。じゃあ、行こうぜ?」

「え……あ、うん」

 

 何故か急に大人しくなった御坂に、上条は首を傾げる。

 

「おい」

 

 そんな彼らに声をかける者たちがいた。

 

「あん?」

「へっ、楽しそうだなアンタら」

「まあな。滅茶苦茶楽しかったぞ」

「ふぇ!? え、そそ、それってつまり……」

「へ~、そんなに楽しかったんだ。じゃあ、俺らが楽しい思いしてもいいよな?」

 

 いつの間にか、上条達の周 囲を複数のガラの悪い男たちが囲んでいた。

 

「スキルアウトか?」

「おう。こっちも金がたんなくてよ。ついでに女の方にも用があるから、一緒に来てもらうぜ」

「……はぁ、ついてねぇよ」

 

 ため息をついた上条が、同情するような視線をスキルアウトに向けていった。

 

()()()()()()()()()()()()()()

 

 瞬間、凄まじい雷撃が、スキルアウト達を襲った。

 

「「「ギャアあああああ!!!」」」

「な――!?」

「え、電撃使い(エレクトロマスター)!? しかもこの威力……大能力者(レベル4)以上じゃねえか!?」

 

 上条が御坂のほうを見ると、いつの間にか先ほどまでの大人しい態度は消え、好戦的な視線で不良たちを見ていた。

 

「やっぱお前はそうでなくっちゃな」

「それで? わざわざケンカ売ったんだもの。せめてお腹空かせるくらいには動かしてくれるんでしょうねえ?」

「「ひ、ひぃぃ!?」」

「び、ビビるな! 女がだめでも、男の方なら……食らえ!」

 

 リーダー格の男が、上条に向かって炎を放った。どうやら、それなりのレベルの能力者らしい。

 

「よっ、と」

「な――!?」

 

 しかし、渾身の一撃は、まるで埃を払うように、上条の右手に掻き消された。

 

「な、なんだこいつら――!?」

「ば、化け物だ!」

「おいおい逃げんなよ。今日の上条さんはちょっとばかしバイオレンスなんだぜ? ただで済むと思うなよ?」

「「「ひぃぃぃぃぃ――!?」」」

 

 完全に戦意を喪失している不良たち。

 だが、中には完全に諦めてはいないものもいる。

 

「バカ! 数じゃこっちが有利なんだ! 囲め!」

 

 その声で、震えながらも素早い動きで上条達を囲む不良たち。

 どうやら、リーダー格の男の言葉はそうとう強制力があるらしい。

 

「さて、と。そんじゃ、行きますか」

「おう。にしても……」

 

 御坂と上条は、互いに背中を預けながら、全く同時に呟く。

 

「「ホント、退屈しないな(わね)。この街は!!」」

 

 夜の街の一角で、凄まじい悲鳴が木霊した。

 




この後不良たちはどうなったのか……皆さんのご想像にお任せします。
そして次からは掲示板機能復活です!
にしても、果たしてこれはデートだったのか?うp主はデートなんてしたことないので分かんないです。

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