悪を名乗る偽善者   作:クロトダン

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続いちゃった。

子供の頃信じてきた自分の行動が成長してそれが現実では通用しないと理解した経験、皆さんはありましたか?


悪を名乗る偽善者の過去

 ―――少年は正義の味方に憧れていた。

 

 ―――少年はテレビで見たヒーローのように自分もヒーローになりたいと心に決めた。

 

 ―――少年は目の前に困っている人がいたら真っ先に手助けをしたり、迷子になった子供がいたら一緒に子供の親を探してあげたりと人の為に行動してきた。

 

 ―――ある時、少年が高校生に上がった頃。偶然クラスメイトが暴行を受けている現場に遭遇した少年は自分の心に従って、クラスメイトを助けに向かい暴行を行った生徒達を懲らしめた。

 

 

 ―――それが、少年の正義が曇り始めた瞬間だった。

 

 

 ―――クラスメイトを助けた次の日、少年が学校に登校すると少年が暴行の犯人に仕立てられていた。

 

 ―――少年が懲らしめた生徒達の中にとある有名政治家の息子が親に泣きつき少年のした事を告げると、それを聞いた彼の親が警察と高校に圧力を掛けて少年に罪を擦り付けた。

 

 ―――それを知った少年はすぐに否定したが、噂を鵜呑みにした周りの生徒達は少年の話に耳を傾けず、彼を罵倒し始めた。

 

 ―――少年が助けたクラスメイトを見つけ、彼に真実をみんなに伝えてくれと頼むがクラスメイトは少年の伸ばした手を振り払い、逆に少年が自分を虐めていた張本人だと大声で叫んだ。

 

 ―――助けたクラスメイトに裏切られた少年は政治家の圧力により高校から退学させられた。

 

 ―――退学から月日が経ち、心身ともに落ち着いた少年は青年に成長し働きながら自分の正義を貫いていたが再び彼は裏切りを目の当たりして、世の中に絶望した彼の心に罅が入った。

 

 

 

『何が正義だ。何がヒーローだ』

 

『この世にあるのは正義を糧に私腹を凝らすだけの……』

 

 

 

――悪だけだ

 

 

 

 そして、世の中に絶望し命を落とした青年は神と名乗る存在から最強の悪を名乗った戦士の力をその身に宿した彼はある決意をした。

 

『この力でこの世に蔓延る悪を全て滅ぼしてやる……!目には目を、歯には歯を……』

 

 

 

 にはを……!

 

 

◇◇◇

 

 

―― S.O.N.G.本部――

 

 

「ネガ電王の反応、完全に消失しました」

 

「そうか。今回も逃げられてしまったか……すぐに装者達の回収を急げ!」

 

 S.O.N.G.本部の指令室でオペレーターの一人である藤尭が告げるとS.O.N.G.の司令である風鳴 弦十郎が腕を組んで難しい表情を浮かべていた。

 

「いったいネガ電王は何者なんだ?三年前のライブ会場で初めて姿を現すとあの場所にいたノイズを倒す力を持ちながら、奏さんを助ける事が出来たのにそれなのに彼は彼女を見殺しにした…」

 

「ええ……それにネガ電王はあのライブの後から現れるようになった怪人達と戦ったり、私達と敵対していると思ったらノイズやアルカノイズから市民を助けたり、バルベルデで錬金術師達から私達を守ってくれたりと……いったい何を考えているのかしら?」

 

 藤尭と彼の同僚の友里がネガ電王の行動について話し合っていると彼らと同じオペレーターであり研究者でもある金髪の少女、エルフナインが会話に混ざる。

 

「他にも局面に応じて先ほど使っていた剣と銃のほかに槍と斧の4つの戦闘スタイルを持ち、更に過去、現代、未来とそれぞれの時代を越えると言われる列車を所有しており、それを知った錬金術師達が奪おうと彼を襲っていますがネガ電王はそれを悉く返り討ちにしてます」

 

 エルフナインがモニターに各形態のネガデンガッシャーを構えるネガ電王の姿と彼が所有する時の列車、ネガデンライナーが映し出される。

 

「だが、今では落ち着いているが奏を見殺しにしたネガ電王を翼は未だに憎んでいる。彼の身柄を拘束してもそれが収まってくれたらいいが……難しいな」

 

 そう告げた弦十郎はモニターに映るネガ電王を見上げていた。

 

 

◇◇◇

 

 

――翌日――

 

 

「イタタ……」

 

「大丈夫なの響?」

 

「うん。大丈夫だよ未来。このくらいへいき、へっちゃら!」

 

 ネガ電王に逃げられてから翌日の休日、頬にガーゼや腕に包帯を巻いた響が日だまりであり親友の小日向 未来に心配させないよう笑顔を見せる。

 

「そう……でも、無理はしないでよね?」

 

「うん!あ、着いたよ未来!」

 

 未来の言葉に響は笑顔で返事を返しすと、二人はレトロ風な喫茶店の前に着くと扉を開けて中に入ると扉にとりつけられた鈴の音が喫茶店内に響き渡る。

 

「こんにちわー!」

 

「お邪魔します」

 

「ああ、いらっしゃい。響ちゃん、未来ちゃん」

 

 入店した二人を出迎えたのは黒髪に赤と紫のメッシュを入れた青年がカウンターから現れ、優しい笑みを向けていた。

 

「あれ?響ちゃん、その怪我どうしたの?」

 

「あ、あははは、大丈夫です。ちょっと昨日転んじゃって……でも!今日こそはスペシャルギガジャンボ苺クリームパフェを完食してみせますよ!」

 

「もう、響ったら、前も完食できなかったのにまた食べきれなくなるよ?」

 

「フフーン、へいき、へっちゃらだよ未来!今の私ならあれを食べきれると思うから!」

 

「どこからくるのその自信は……」

 

 青年が注文を取ると響は未だに誰も完食者が現れないこの店自慢の一品であるスペシャルギガジャンボ苺クリームパフェを注文するとそれを未来がやめるように言うが、響はサムズアップをしながら答えると未来はため息を吐いて青年にアイスコーヒーとパンケーキを注文した。

 

「相変わらず元気だねぇ、直ぐに用意するから待っててね?」

 

「「お願いしますね、良牙さん」」

 

 注文を取った青年――逆時 良牙(さかとき りょうが)は二人に待ってくれと伝えた後、カウンターに入り注文の品に取りかかった。

 

 




誕生日に何をしているんだろう……。
どうもクロトダンです。

今回は主人公の過去の一部を投稿しました。
そして文章にチラッと書かれていた怪人は皆さんのご想像通り、イマジンです。

他の作品の息抜きの合間に書いていきますので、投稿速度はマチマチです。



ファイナルカウントダウンはやはり泣けるで。
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