とある東京の運転・能力使い(ドライブテクマスター)   作:KBS滝原

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色々やばい状態が続いている学園都市では、レベルアッパーの正体とは何かを捜査していた。あずま自身は、介旅 初矢及びあの尾行していた女性から回収した音楽プレーヤーがカギを握っているとしながらも、可能性は少に等しいとした。だがこの後、あずま周辺の人物に異変が!!


第12話 上の更に上

ジャッジメント一七七支部。ワインレッドの服装で出勤したあずまは、黒子とともに状況を伺う。

 

「どうですの?」

 

「それが、暗号や仲間内の言葉が多くてよくわからないんですけど、レベルアッパーの取引場所と思われるところがいくつか判明しました。」

 

飾利の解析力にあずまも黒子もさすがと評価。飾利はその取引場所が書かれている場所のコピーを渡す。結構ある。ということは、レベルアッパーは色々なところで取引されているものと考えることが出来る。この量はさすがに多いので、黒子とあずまで分担して動くこととなった。

 

立体交差下。涙子はレベルアッパーと思われる音楽プレーヤーを持っていた。それを聴こうか聴かないかの境をさまよっていた。更に、あずまに気づかれていることを感じ取っていた。それもそのはず。あずまはあのファミレスで、涙子に持っているものを見せよと指示したからだ。そんな時、男性の声が聞こえた。

 

「レベルアッパーを譲ってくれるはずじゃなかったのか!?」

 

現場では、かっぷくのいい男がチンピラと思われる連中に囲まれていた。この男も、レベルアッパーを購入しようとしていた。しかしチンピラたちは、値上がりしたのでもう10万よこせと指示。すると男は、それなら返金しろと言う。チンピラたちは暴力に走った。その現場を見ていた涙子。ジャッジメントかアンチスキルに連絡しようとしたが、まさかのバッテリー切れ。窮地に立たされた涙子。

 

「やめなさいよ!」

 

涙子が男たちに警告。するとある男が、涙子の横にある壁に一発キック。頭を掴み、

 

「何の力もない奴にごちゃごちゃ言われる筋合いはないんだよ。」

 

するとそこに、ある男が現れた。靴は青、下着は白に上着は若干の赤線に青の男。髪の毛は前面が青で後ろは白。マスクをつけている。この男こそ、変装したあずまだった。

 

「貰い物の力で自慢される筋合いこそ君たちにはないと思うが?ジャッジメントだ。暴行罪で拘束してやる。大人しくお縄につくんだな。」

 

「何かと思えばただの貧弱そうな若造が増えただけじゃねぇか。」

 

「貧弱?なるほど。それは君たちの事を示してるんじゃないのかな?年単位で開発をしていく能力を音楽プレーヤーただ一つで開発するっていうのは、ただ貧弱から一時的に自分が頂点に立った気になっているのと同じではないかと思うが?それに、この取引現場で、俺の頼もしい恋人がお前たちによって侵されているのを見逃せないからね~。」

 

するとあずまは、体を前に動かし、チンピラ一人を壁を通り越して押した!するともう一人の男が鉄パイプで襲撃をしてくる!あずまは上に高くジャンプし、空中前転をしたのち、腰に重いキックを一発かます!

 

「軽々とジャンプしてくれるじゃねぇか。それも能力と言う奴なのか?」

 

「他人事のように言わないでほしいね。まぁこれは、昔俺が特撮ドラマだのなんだの見てきて、それで練習してたらいつの間にかこれぐらい躱せるほどの力をつけたってわけなんだけどな~。次はお前だ。」

 

すると男は、今までジャッジメントにびくびくしていたが、レベルアッパーを使っているため、その能力でジャッジメントをいたぶると宣言!男があずまの元に向かう!あずまを掴もうとした次の瞬間、あずまは反射神経柄、早くかわすことに成功。だが男の姿はない。すると横からキックが!反射神経が功を奏したか、片手でキックを防ぐことに成功。だがあずまは、一応その能力を証明してもらいたく、一歩も動かないことにした。男はあずまの方に走り、横からキックをする!無防備なあずまは諸喰らってしまい、廃ビルの中に入ってしまう。

 

(やはりそうか。今のキックは時速で換算すると38kmか。)

 

「いい感触だったぜ。大男なお前でもあばらは逝っただろうな。」

 

「その能力を期待してたんだよ。レベルアッパーと言うのがどういうものか、見させてくれたぜ。だがそんな能力のショータイムもそろそろ終盤に近付いてきたみたいだな。じゃあ一つ君にミッションを課そう。俺を追いかけられるかな?」

 

するとあずまは、瞬足で上へ向かった!時速およそ95km!男は廃ビルを拠点としているため、どういう形状かが丸見えだ。だがあずまには、これぐらいおもしろいものを期待していたのだ。だがあずまが最上階に向かう途中、男がもう3階にいた!あずまはそれに気づかず、通過しようとした次の瞬間、膝でキックをもらってしまう!

 

「この廃ビルは俺たちのたまり場なんだ。中の事はすみずみまで知っているのよ。それに、よく響く。」

 

「お見事だな。だがお前の力はそんなものではないはずだ。さぁ来い!」

 

そういいあずまは、また最上階方面へ走っていった!あずまが最上階についた13秒後、男が到着。

 

「そろそろ鬼ごっこも飽きてきたしな、ケリつけようや。かわいそうだ。自分がどんな能力にやられたのか分からずに死んでいくのだからな。」

 

あずまはその能力を一瞬で見抜いた。男の能力は目くらまし。自分の周囲の能力を捻じ曲げるだけ。なぜかというと、足がありえない角度で曲がるところからだった。それにこの能力は、投げたものを不自然に軌道を外させるという力もある。男はこれをトリックアートと言った。あずまに、何ができるのか、自分の目に頼るしかないだろうと話す。そして・・・

 

「じゃあ、鬼ごっこ終わりついでに言っておくか。」

 

といい、マスクを外す。すると男は、子安あずまであることに気づいたのだった!

 

「ようやくお気づきかな?まぁ能力を見させてもらったところで、今度はこっちの番だ。」

 

するとあずまは、支柱の一本を取り出し、ガラスをすべて割った!更に窓枠をぶち抜き、かなりの強度を持たせたうえで、投げる体制をとった!

 

「貧弱なものでも、強度を高くするという事はできるんだ。これがもし、ビルの支柱を全部切り取っちゃったら、どうなるかお分かりかな!?」

 

そういいあずまは、窓枠を投げる!男は何が起きるか分からなかった!すると、ビルが崩壊を始める!むちゃくちゃだ!そういう声をあげる男。ビルは全壊し、現場付近はがれきだらけになった。あずまは瞬足の力でなんとか外に逃げ出せていた。元々取り壊し予定だったようだが。あずまはレベルアッパーを入手しようとする。男が出したのは音楽プレーヤーだった。

 

「また音楽プレーヤーか。お前嘘ついてないだろうな?」

 

すると男は、レベルアッパーは、曲だと話す。サイレンの音が聞こえる。そこにはアンチスキルが。

 

「ご苦労様。お手柄なことしてくれたじゃんよ。」

 

そういい話すのは、学園都市BRTバスジャック事件のときにお会いした、あの黄泉川だった。

 

「黄泉川さん!お会いするのは学園都市BRT事件以来ですな。」

 

「そうか?他の時も会ったことあると思うじゃんよ。まぁ、派手な服装の男がいるからっていう話を聞いて、あずま君と思ったじゃん。」

 

黄泉川は気づいていた。あずまがかなり凝った服装でいつも巡回しているというのを。その後、あずまは他の取引現場を8件回り、すべてレベルアッパーを回収することに成功した。

 

「すいませんね。振り回してしまって。」

 

「いいじゃんよ。むしろ犯人を抑えられるのは好都合じゃん。」

 

「またなんかあったら連絡しますんで、じゃあ僕は先に戻りますわ!」

 

黄泉川そういわれ、見送った。だが黄泉川はあずまのことがかなり気になっていた。それはなぜかというと、あずまは元々学園都市にいたのではなく、銀行強盗の事件から急に出現して、学校に通っているわけでもないのになぜか能力が開発された。あずまもあずまで自信を無くしかける。もはや自分は、レベルアッパーを使っている疑惑を持たれているのではないかと。

 

一七七支部。あずまは黒子と飾利の3人でまた捜査をしていた。飾利はどうやらレベルアッパーのソフトの件で掴んだものがあるらしい。そこで飾利は、音楽をダウンロードしていた。完了すると飾利は、音楽でレベルアップなんてできるのかと少し否定方に近い発言をした。

黒子曰く、提供者からの話はそう言っていたと話す。あずまも同様。

すると黒子の着信機に着信が。内容は、また学生が暴れているとのことだ。黒子が向かい、あずまに待機をするよう指示した。飾利はあのAIM研究所の木山春生に電話をかけた。

 

「現物は届いてるよ。」

 

「本当に音楽を聴くだけで能力を上げること可能なんでしょうか?」

 

春生は難しいと話す。だがテスタメントというワードが出てきた。飾利はその後電話を切った。あずまは居ても立っても居られなくなったのか、涙子に電話をかけた。だが電話がつながらない。すると黒子から電話がかかってきた。手伝ってほしいとのことだ。これはかなり深刻だと感じたあずまは、すぐ出動する。

 

何件か回ったが、すぐに決着がついてしまった。あずまもかなり疲弊しきっている。

 

戻るとそこには応急処置を受けている黒子の姿が。あずまも右部分がけがをしている。

 

「大丈夫ですか!?そんなに暴れたんですか!?」

 

「別に暴れたとしても軽い傷だよ。こんなもの絆創膏貼ってしまえば終わり!」

 

だが飾利はだめだといい、消毒をする。しかしこんなにレベルアッパーの使用者が増えているとしたら、事態は深刻になっている。黒子は、成すべき点を3つ話す。

 

レベルアッパーの拡散阻止

昏睡した使用者の回復

レベルアッパー開発者の検挙

 

この3つを行い、特に開発者にはその目論見を吐かせるという狙いだ。

 

あずまは黒子が飾利に胸の部分をガーゼでまかれるところを見ることもなく、スマホに集中していた。それはスマホをいじりたいからではなく、異性として当然のことを成したいからである。

 

飾利が黒子にガーゼを巻いている時、飾利が本当は美琴に巻いてもらいたいのかと聞くが、黒子はそんな姿を見せたくないと話す。だが飾利がこの一言を黒子に言ってしまう。

 

「大丈夫ですよ。誰も見たくありませんから。」

 

グサッと来たのか、黒子は怒りをあらわにし、前後に動かす!更に飾利をテレポートさせ、逆から落っことそうとした!だがタイミングが悪く、美琴が入ってきてしまう!美琴は飾利が上にいることを知らず、頭突きされてしまう!共倒れしてしまった。

 

美琴は捜査の進捗状況を聞くと、黒子が春生から聞いた情報を話す。それは、さきほどのテスタメントという装置の話だ。だが、これは人間の五感を刺激するものだ。レベルアッパーはただの音楽ソフト。聴覚だけを刺激していたにすぎない。更に植物患者と化してしまった被害者の部屋を捜索してもそのデータ以外見つかっていない。

するとあずまは、あることを話す。

 

「共感覚性じゃないか?」

 

「どういうこと?

 

「共感覚性というのは、一つの刺激で五感全てを刺激するものだ。かき氷だよ。」

 

すると黒子と美琴が思い出したのだ。

 

「ある種の感覚を刺激することによって、別の感覚も刺激されることよ。」

 

すると飾利が、音で五感を刺激し、テスタメントと同じような効果を出していると推測。飾利が春生に連絡すると、春生はその可能性を示唆。飾利はその線で調査をお願いした。すると春生は、ツリーダイアグラムの許可が下りるだろうと話す。飾利はそのツリーダイアグラムを使えば一発だと期待を寄せる。あずまは疑問に思っていた。ツリーダイアグラムとは?

 

黒子から説明を受ける。

 

「ものごとを考える過程で、ある項目と因果関係のある複数の項目を順次ツリー状に結び付けてゆくことで系統的に整理する方法ですわ。」

 

飾利はその現場に行きたいと話す。

 

あずまは引き続き巡回に回る。すると一件の着信が。涙子からだ。だが声を聞いた瞬間、異変に気付く。

 

「アケミが急に倒れちゃったの。レベルアッパーを使ったら倒れちゃうなんて、私知らなくて・・・。」

 

「そのアケミっていうのは君の友達かい?というか、やはりレベルアッパーを使っていたのか・・・!?」

 

「所有者を捕まえるっていうから、でも・・・捨てられなくて…それで・・・アケミたちがレベルアッパーが欲しいって・・・いや、本当は一人で使うのが怖かっただけ・・・。」

 

涙子の話を聞いている間、あずまは急いで涙子の家に向かっていた。

 

「家にいるのか!?」

 

すると涙子は、自分がもう倒れるのではないか、そしたら、もう二度と起きられないのかと恐れる。涙子自身も、力がないのが嫌だったのだ。憧れが捨てられなかった。

レベル0は欠陥品なのかとも思っていた。そんな泣いている涙子の声を聞いていたあずま。

 

「涙子君は欠陥品ではない!能力が使えなくたって、君は俺を色々牽引してくれるんだ!俺だけじゃない!君の大親友の飾利君をけん引してくれる!君は機関車なんだ!力がなくたってな、涙子君は涙子君じゃ!いくら機関車だろうと電車だろうとな、力のない車両なんているんだよ!でもそれがなんだよ!?交通機関はお客様を安全に運ぶのが仕事なんだ!君がたとえ力がなかったとしても、飾利君たちをけん引できる明るい涙子君は、立派な機関車じゃないのか!?だから・・・そんな苦しいこと言わないでくれ・・・」

 

涙を流しているあずま。涙子はその電話を聞いて、涙を流す。

 

「あとは、よろしくね。」

 

その言葉を最後に電話を切った。

 

あずまが家に入ると、うつぶせに倒れている涙子の姿が!

 

「涙子君!大丈夫か?しっかりしたまえ!」

 

人が家で倒れている姿を見たのは初めてだったあずま。もうどうにもならないのか・・・。急いで救急車を呼ぶあずま。

 

 

病院。

涙子が病床のベッドで寝ている。あずまと美琴、黒子がいた。あずまは涙子の左手を握ったまま離さない。身近な人がこんな目に遭った姿は、あずまには堪えられないのだった。




涙子が倒れた姿を見て、あずまはまた精神的な苦痛を抱えてしまった。彼の目はもはや復讐の域に達してしまっている。だがついに、その犯人が明らかに!!

次回 走り屋の意地
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