とある東京の運転・能力使い(ドライブテクマスター)   作:KBS滝原

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あずまと美琴の殺害を企んだEWNSの奴らのアジトを特定したあずま!思念の固まったあずまと、美琴たちの倍返しが始まる!


第20話(最終話) レッドゾーン

あずまはアジトへ向かっているが、ハチロクではなく、ワーゲンのゴルフで向かっていた。ハチロクはあの衝突事故で大破してしまい、シャーシ以外すべて取り換えなくてはいけない事態に。新造したほうが早いのではないのかとディーラーから言われたのだが、あずまはハチロクが好きなので、どうしても残しておきたいようだ。

ゴルフの中には、美琴が助手席に、涙子、飾利、黒子が後部座席に座っている。

 

「そういえば、あずま君はなんであのハチロクにしたの?今の車だっていいのに。」

 

「小さい時にね、近所でものすごい車好きがいたんだ。しかもその車好きは兄の知り合いで、よく乗らせてくれたんだ。RX-7と言って、俺の群馬の知り合いの走り屋にもいたんだけどね。その近所の車好きの人が持っていた車なんだ。それ以来車も好きになったし、電車もバスも色々好きになったんだ。特に俺の乗っているハチロクは、レビンと違って、リトラクタブルライトという、ライトが開いて点灯する、俺にとっては心が打たれた車両なんだ。それを偶然夜中走っていたら、勝負持ちかけられて、結局勝ったって話なんだけどな。」

 

あずまが車が好きになった経緯を話す。あずま自身も、こんな生き方をするとは思ってみなかった。すると、あずまが車を急停車させた。

 

「何かありましたか?」

 

「ちょっと待った。奴ら逃げたぞ?あ、アンチスキルが動くの知ってたのか!?アンチスキルが到着寸前のところで車に乗って出やがった。車両は・・・マーチ!ナンバーは、学園都市259 げ 71-71 第七学区から高速道路に向けて走っていきやがった!」

 

車を走らせたあずま!奴らはアンチスキルが動くのを察知してたのだ。あずまはそれが分かるため、急いで高速道路に向かった!

 

「ちょっと運転荒すぎますわ!」

 

「わりぃわりぃ。だがこれは急を要する。君たちに協力してほしいことがこの後山ほど発生するぞ!!」

 

その時、奴らの車両は、高速道路に向けて走っていた。

ボスの側近と思われる男と、ボスがいた。

 

「なんとか、巻いたようですね。」

 

「ああ。それにしてもこの殺害計画が失敗に終わるとは、まぁいい。だが奴らも、私が超能力を持っていることを知らないのだからね。」

 

実はこのボスも超能力を持っていて、あずまと同様、何が近づいているのかが分かる。

 

高速道路に乗った20分後、あずまは高速道路を時速190kmで走行!そのままスピードを上げる!前方には追っていたマーチが見えてきた!あずまはなんとしてでも止めてやると誓った!そして、ゴルフをマーチに衝突させる!

 

「ボス!!横から奴らが!!」

 

「子安あずま!?御坂美琴!?」

 

2人も動揺を隠せない。あずまの目には、怒りのこもった笑顔が見えた。すると奴らは、ぶつけた仕返しに、ぶつけ返そうとした!だがあずまはそれを制動させてブレーキ!するとその先には、カーブが!ドリフトで通過する2台!ドリフトが終わると、双方はスピードを上げ、時速250kmに上げた!するとあずまが、

 

「美琴君!ハンドルを頼む!」

 

「ちょっ!私、操作分からないのよ!?いくらLEVEL5でもそれはないでしょうが!」

 

「そうだよ!いくらなんでも危険すぎるよ!」

 

「美琴君。それに君たち。俺は絶対にやり遂げて見せる。自分を信じているし、君たちを信じている。アクセルとブレーキは右足で踏めばわかる!頼むぞ!」

 

あずまはドアを開け、車の上に登る!時速268kmまで上がっており、かなり風が強い!そしてあずまは、前にいるマーチに飛び込む!それに気づいたのか、奴らはあずまを振り落とそうと蛇行運転する!だがあずまは粘着能力を上げる能力を持っており、振り落とされないようにしている。そして、足を高く上げ、フロントガラスを蹴る!4発ほど蹴り、5発目で、ガラスが粉砕!すると側近の男が拳銃を発砲!なんとかして避けるあずま!

 

一方、美琴の方はというと、ハンドルを握り、スピードを上げる!

 

「お姉さま!?どうなさるおつもりですの!?」

 

「あずま君が捕まえるために体を張っているのよ?私たちが援護するしかないでしょ!」そういい、ゴルフを、また衝突させる!すると車は、高速道路の終点に差し掛かる!するとマーチは、終点の道路の切れ目に突っ込む!車は前面から下の道路に突っ込み大破!側近の男は気絶していたが、ボスは気絶していない!

 

「さすがやってくれるわね。LEVEL5の子安あずまさん。」

 

なんと女の声をした男が出てきた。

 

「楽しませてもらったわ。西部警察ごっこ。でも、あなたは終わりよ。覚悟なさい。」

 

「それはどうかな?」

 

すると美琴が、レールガンを発射!ボスのすぐ手前の道路を破壊!

 

「俺の頼もしい後輩、いわゆる御坂美琴君の攻撃さ。LEVEL5をなめてかかると、こうなるってことを教えてやる。」

 

すると、あずまは右手を振りかぶり、ボスの頬を一撃、そして交流25000Vを発射!ボスは感電し、気絶してしまう。

 

「分かったか?LEVEL5の力を。二度とその面下げて俺の、いや、美琴君たちの前に現れるな。」

 

そういう。するとアンチスキルが到着し、2人を拘束していった。高速道路の上に上がるあずま。

 

「大丈夫か?これで俺たちを取り巻く有害物質は全て消去されたさ。」

 

「なんか西部警察ごっこをやっているみたいでしたね!」

 

「そうですわね!でも、西部警察というより、湾岸深夜急行とスピードフォーゲットを掛け合わせた感じでしたわ。」

 

あずまが笑う。あずまと美琴の殺害計画を企てた奴らを逮捕したことにより、大覇星祭の緊急事態は、幕を閉じた。

 

最終日の夜。涙子たちが集まっていた。ジュースの入ったグラスを合わせ、乾杯コールをして、一斉に飲む。

 

「それにしても、一般の部で優勝できるとはね。」

 

「本当ですね。これもあずま君の活躍のおかげですね。」

 

「いやいや、あれは偶然俺が得意とする問題が出てきたのであって、あの1ststageの時には、俺間違えてたじゃん?だけど、それを回復させたのは、君たちなんだから。」

 

各々が感想を言い合っていた。思えば、あずまはこの大覇星祭に至るまでに、いろいろ協力をしてきた。時には意見がぶつかり合い、時には勝負し、関係が難しくなる時もあった。だがこの団結力が大覇星祭一般の部クイズ部門で優勝したことにより、このグループの力は確かなものであることが証明された。あずまも、ここまで生きてきて、最高の後輩を持つことはなかなかなかった。人生も捨てたもんじゃない。そう思っていた。

 

「あ、そうだ!美琴君。この花のヘアピン返すよ。御守に渡したんだろ?返すよ。」

 

「いいよ。それはあずま君が大事に持っていて。私は別のヘアピン買うから。」

 

「それだったら俺がプレゼントしよう。」

 

すると、あずまは全部朱色の国鉄型車両のヘアピンを美琴に渡す。

 

「美琴君もそうだけど、君たちはよくやってくれた。たとえ歳が離れていても、こんなに最高の後輩を持つことができるのは、俺の誇りだ。34年生きてきて、最高のひと時を楽しませてもらったよ。本当に、ありがとう!」

 

拍手をする4人。そして、あずまのカメラで、全員と写真を撮った。

 

「君たちは最高の後輩さ。俺はもう、思い残すことはない。」

 

翌日。

あずまの携帯に一報が入る。

 

「あずまさん?今、あずまさんの近くに、女の子一人をリンチしている連中がいますの。すぐに向かってくださいまし。場所は西部山公園ですわ。」

 

黒子の指示を聞き、あずまは向かう。

 

「お嬢ちゃん、俺らと遊ばねぇか?」

 

「おっとそこまでだ。中学生の女子を寄ってたかっていじめるのは男として恥だが?」

 

「なんだおめぇって、子安あずま!!」

 

あずまの姿を見た瞬間逃げ出す男たち。

 

「大丈夫か?」

 

「はい。ありがとうございました!」

 

「そうか。名前は?」

 

「向原弘子です!柵川中学2年です!」

 

「向原って、ん!?まさかこの前、ダブルミックスステーションチームの!?」

 

あずまは驚いた。そういえば、ダブルミックスステーションチームには、小竹愛羅、向原弘子、白金沙雪、高輪真子、牛込かぐらの5人がいたことを思い出した。

 

(なんか聞いたことのある苗字過ぎて逆に驚きMAXなんですけど・・・)

 

また翌日。

 

「今回から新人が入ってくるわ。しかも5人よ。」

 

美偉が言う。すると、扉を開けて入ってきたのは、なんとあの5人だった。

 

「ダブルミックスステーションチーム・・・!」

 

「お知り合いかしら?」

 

「クイズ部門で出てきた方たちですよ?思いっきり思い出しましたよ。」

 

すると、各々自己紹介し始めた。すると、5人がまとめてあずまの元へ駆け寄る。あずまはもう戸惑いを隠しきれない。さらに美偉から、教えてあげてねと言われ、焦る。

 

「ちょっ!なんでこうなるんだ~!!」

 

そして大覇星祭から1週間後のモノレール駅前には、大勢のファンが駆け付けていた。そこには、美琴たちの姿が。

 

「新線が開業するんですね!」

 

「ええ。しかもその一本目の出発式、あずま君が運転するからね。」

 

すると、あずまの乗ったバスがやってきた。そこには、学園都市トラフィックサービス東の社長をはじめ、複数の関係者が出席していた。そして、

 

「本日、一本目の運行を担当いたします乗務員は、学園都市トラフィックサービス東、第十九営業所運転士、子安あずま運転士です。」

 

司会者が名前を言う。あずまは全員に一礼し、そして、くす玉のひもを持つ。そして、どうぞ!という合図で、4人で引っ張る!そこには、

 

祝!第七学区循環線運行開始という文字が。出発式が終わり、あずまは運転に戻る。そして大勢のお客様を乗せ、モノレール駅前を出発した。そこには、美琴たちが手を振る姿が。あずまも手を振り返し、出発。あずまたちの忙しい毎日は、今後も続いていく!




いかがでしたでしょうか?もはや何をしているのか分からなかったと思いますが、あずまの心の荒れ具合が見て取れたと思います。
つまらない作品ではございましたが、見てくださった方々に、感謝申し上げます。ありがとうございました!!

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