とある東京の運転・能力使い(ドライブテクマスター) 作:KBS滝原
この事件にあずまは・・・
朝。
出社時間に合わせて車を動かそうとしたあずまは、自分の車にある男がいるところを確認。だが、いつもと様子が違う事から、あずまは・・・
「何か私の車に御用ですかね?」
そう尋ねると、男は、ハチロクが気になってしまったものでと言い訳をするが、あずまは見逃さなかった。なぜ窓ガラスが割れているのか。それを聞くと男は逃げる!
何をしていたんだ?そう思っていたあずまは、ドアを開けようとする。するとぬいぐるみが置いてある。するとそのぬいぐるみが縮む!異変を感じたあずまは、とっさにぬいぐるみを持ち、バントキックでぬいぐるみを上空に蹴り上げた!するとぬいぐるみは爆発した!
爆発に驚いた住民は外に出る。上には爆発した痕跡が。それを見た住民はあずまに何かあったのかと聞く。涙子も緊急事態に慌てて外に出る。
7分後、ジャッジメントが緊急出動し、到着した。
「何があったんですの?」
「俺のハチロクに爆弾しかけた奴がいた。男はこの道を常盤台中学方面に逃走した。幸いけが人はいなかったんだが・・・肝心のコックピットは窓ガラスやられたよ。これじゃ直せやしない。」
怒りをあらわにしたあずま。黒子が気を利かせたのか、あずまは早く出勤するよう黒子に命じられた。バス運転士になって1箇月。ここで一度の休みを入れるわけにはいかないのだ。あずまは黒子に自分のスマホを渡して急いで会社へと向かった。幸い2時間前に家を出るという日課になっているからか、出勤10分前に到着した。
「おはよう。あずま聞いたよ。君の車が爆発されそうになったんだって?」
「はい。幸い車がやられることはなかったんですが、運転席側の窓ガラスがやられてしまいまして・・・」
「学園都市、ここは十九学区であっても、何が起きるか分からん。運転も重要だが、細心の注意を払う事も仕事のうちだぞ。」
今日の研修担当者に一発背中を押されたあずま。しかしあずまは、何が起きるのか気が気でならなかった。運転士の仕事は、お客様を輸送するだけでなく、事故の芽を摘むことが必要だ。それを改めて実感したあずまだった。
あずまはこの学園都市に来てからハチロクの人気が高いことにより、自分の車を狙う人がいる可能性があることはうすうす気づいていた。しかし今回は不意に起きてしまったためにこのような事態が起きてしまった。
「認めたくないものだな。私の若さゆえの過ちというものを。」
34歳の自分がこんな過ちを犯してしまったことを後悔している。こんなはずじゃなかった・・・
ジャッジメント一七七支部に入っても同じことになった。
「今回はいくら不意とはいえ、事態が起きることへの危機的意識が欠如し過ぎてますの。あずまさんはバス運転士なんですよね?バス運転士なら事故の芽を摘む。そう教えられているはずではありませんの?」
黒子に叱られるあずま。
「まぁまぁ。今回は不意だったけど、最近はそういう犯罪を防止するシステムみたいなものがいろいろ開発されているから、そういうものにも少し目を向けてみたらどうかしら?」
美偉が場を丸く収め、更に防犯システムに目を向けてみればと提案。
あずまはまた、
「認めたくないものだな。私の若さゆえの過ちというものを。」
という台詞を吐いてしまう。
「34歳で若いんですかね?」
「さぁ?でも私たちよりは、歳は上ですわよ。」
小声で飾利と黒子が話す。だがあずまが勤務している途中で、事件が起きてしまったようだ。それは、第一八学区で発生した爆発事件だ。一八学区では、BRTのバス停で爆発が起きた。幸いバスがいなかったことや、待機していた客がいなかったため、けが人や死者が出なかった。実はこの事件の前日、第二二学区の地下街で、爆発事件が起きた。この爆発事件では、16人がケガをした。幸い死者はでなかった。
「あずまさんのハチロク爆破事件と、二二学区の爆発事件、そして一八学区のバス停爆破事件。何か関係はありますかしら?」
するとあずまは、急に一七七支部をとび出した。向かった先は、涙子の家。ポストの中を見ると、そこには、15.86と書いてある紙が。いったい誰が?そう思ったあずまは、一七七支部に急いで戻る。
「急に抜け出すって何かありますわ。心当たりが。」
「ねぇみんな。今、涙子君の家を見てきたんだが、ポストに身に覚えのない数字があったんだ。」
そういい、15.86と書いてある紙を見せる。
「見知らぬものが入っていたから、もしかしたら関係あると思って持ってきてみたんだ。」
だが、これを見ても分からない。事態が収まるまで、あずまはしばらく、ハチロクを休車扱いにすることを決めた。
5日後、今度は第七学区の七福神商店街にて爆発事件が発生した。これにより、七福神商店街の屋根が崩壊。3人が死亡するという大惨事が起きた。
「今回は大変だわ。まさか3人亡くなるなんて・・・」
「ん?ちょっと待って。なんか変だぞ。ここだけちょっと重力がおかしい。もしかしたら犯人は、重力を使った爆発を引き起こしたんじゃないかな?」
あずまが推理する。どういうことかというと、アルミの爆弾を使ったという事になる。
「グラビトン・・量子変速というわけですか。しかしもしグラビトンだとしたら、重力子の加速が衛星に観測されるはずですわ。」
黒子が見解を言う。するとあずまが黒子を一七七支部に連れていく。黒子は驚く。渋々ついていく黒子。あずまがパソコンを操作し、衛星につなぐ。すると重力子の加速が観測されていた。つまりシンクロトロンによる、アルミを使った爆発が行われているという事になる。そして書庫でシンクロトロンのつかえる人物を調べると、1人が判明した。しかし、行動記録を調べるとアリバイがあるため、不可能と言える。
「しかし変だな。BRTの爆発が起きた1日前にはあの地下街で爆発があったのに、5日たった今日に七福神商店街を爆発させるとは、犯人もすごいことを・・・」
するとあずまは何かひらめいた。するとあずまは、学園都市の一七七支部が管轄するマップを取り出す。爆発があったところを鉛筆でチェックし、分度器と定規で図る。すると、あずまは分かった。黒子に至急全員を集めるよう指示。
「犯人の動きが分かりました。5日前、私が涙子君の家にポストを見に行った時、私は、15.86と書かれた紙を持ってきましたね。犯人は、BRTのバス停で爆発が起きたその前日に、二二学区の地下街を爆破させました。そして5日経った今日、七福神商店街で爆発を起こしました。分かったことがかなりあります。
一つは、直線距離。二二学区の地下街からBRTのバス停までは、約16km。そして、このバス停から七福神商店街までも、15.86km。そして、1日開けて、今日5日開けて爆発。犯人は、七福神商店街から15.86km離れた、セブンスミストを狙う可能性があります。それも、8日後に。」
「どういうこと?」
「15.86kmの小数第1位と第2位を見てください。86。86はハチロクのことです。そして十の位と一の位を見てください。1と5。私はよくわからなかったんですよ。何を考えても。しかし、あることから私はついにわかりました。アルファベットです。」
そう言ったあずまは、タブレットを出す。
「ここで話が逸れますが、この蒸気機関車は、D51と呼ばれる機関車で、今でも人気の機関車です。なんでDというアルファベットがついているか。それは、動輪が4つあるからなんですよ。Dは、Aから数えて4番目。つまりこれと同じ法則を使ったんです。つまり、15.86kmの1と5は、AとE。つまり、AE86のことを意味していたんです。また、犯人はこの軌道から、雷マークのルートを描こうとしています。」
「だとしたら、あずまさんのハチロクが狙われていたというのも・・・」
「ええ。私を殺すという予告みたいなものでしょう。」
あずまの推理を聞いていたジャッジメントの3人は、犯行を阻止するための手立てを考えて居た。3時間後、4人は解散した。
涙子の家。
「お疲れ。大変ね。あずま君のハチロクは狙われ、爆発が起きて、もう何が起きるか分からないよ。初春から聞いたんだけど、もしかしたらあずま君、狙われてるんだって?」
「ああ。だが今の状況では、犯人がどう動くか分からない。だが、見える。敵が、いや、犯人が見える。絶対にこの借りは、必ず返してみせる。」
本気になったあずまを見ている涙子は、その調子だと背中を押し、気が済むまで相手を追い詰めてやれと後押し。あずまは犯人を捜すため、これ以上に躍起になるのだった。
あずまのハチロクが狙われ、更には15.86キロ置きに事件が多発。犯行が行われるだろう時間と場所が割り出された今、犯人を追い詰め、犯行を阻止することができるのだろうか?
次回 ハチロクの実力者、2nd mission(後編)
お詫び
今回は長くなりそうなので、前後編方式とさせていただきます。ご迷惑をおかけいたしますが、後編は首を長くしてお待ちください。