最高位魔法を使えない俺はハチになるエキストラユニークスキルで生き抜く   作:チャンドラ=グプタ

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休日

「いやー、長い一週間であったな!」

 今日の授業が全て終わり、夕食の時間にて俺達四人は食事を嗜んでいた。

「だな。しかし、オリモカ先生には全く敵わないな。鬼ごっこをするたび、先生の凄さを実感するよ」

「そうだね。それで、ムゲン君。一週間を通して何かいい作戦は思いついたかい?」

 この一週間、前に俺が考えたフォーメーションで鬼ごっこを行なっていた。

 俺とシャーリアが遠距離魔法で援護し、素早く動けるヤヨイは魔法剣術を使ってウィルをサポートし、オリモカ先生に現状唯一付いていけるウィルがオリモカ先生を捕えるというフォーメーションであった。

 しかし、もっといい方法があるのではと思い始めた。

「今日の鬼ごっこを通して思った。ヤヨイ、もう少ししたらお前がオリモカ先生を捉える役割を担うべきだ」

「小生が……であるか?」

 今期三人の中でオリモカ先生を捕らえることができるとしたらおそらくヤヨイだけだろう。

 まだ、ヤヨイは自身の移動速度を上げる魔法『アクセル』を使えないが、覚えたらウィルよりも速く動けると踏んでいる。

「僕もそう思うよ。ヤヨイさんならいずれ僕より速く動けるようになるだろう」

「そうであるか……よし! ムゲン殿の作戦に乗った!」

「オリモカ先生を捕まえる為に各自の実力アップは必須ね!」

「うむ! 皆で切磋琢磨し合おうぞ!」

「うん。まぁ、とにかくみんな一週間お疲れ様。明日はみんなで楽しもう。折角の休みなんだし」

 明日の買い物を俺はとても楽しみにしていた。魔道具に関する本を読むたび、自分で作ってみたいものがどんどん増えていったのである。

 しかし、材料を持っていないため明日の買い物で必要な材料を買っていこうと考えていた。

「小生、街に繰り出したこともないのでとても楽しみであるぞ」

「そうなんだ。ねぇ、ヤヨイ。よかったら一緒に服とか見ない?」

「服……であるか? 戦闘に役立ちそうな服があるのであるか?」

「違うって! もっと、こう……可愛い服とかお洒落な服とか一緒に見ましょう!」

「うむ……しかし、そのような服とか着て一体どうなるのであるか?」

 ヤヨイは案の定というか、お洒落には疎いようだ。

 そんなヤヨイの様子を見て、シャーリアは呆れたように大きな溜息を吐く。

「折角可愛い容姿をしているのに勿体ないわね……こうなれば、明日ヤヨイに服の魅力を教えてやるんだから覚悟しなさい!」

「お、お手柔わかにお願いしたい……」

 

 

 

 そして次の日の朝。俺達四人は校門の前に集まっていた。

「それじゃみんな、集まったことだし行きましょうか」

 シャーリアが先陣を切って、街へと向かう。バキアの中心街は学校から歩いて十分ほどの場所にある。

「おお……すごい人だかりであるな!」

 

 中心街の一つである中央通りではたくさんの人が行き交っている。ここではエルフや獣人など、様々な種族を目にすることができる。

 

「それじゃ、お店に入りましょう!」

「うむ。では早速武器屋に向かおうぞ」

「へ? まずは服屋さんに行くでしょう?」

「俺は先に魔道具店を見たいんだが……」

 三人とも意見がバラバラであった。そんな様子を見て、ウィルはどこか可笑しそうに微笑む。

「それじゃ、あれだね。集合時間を決めて各自自由に店を見ることにしようか」

 ウィルが効率的な提案をした。さすがは最年長者である。

「えぇ!? 折角みんなで来たのにどうしてそうなるの?」

「まぁまぁ。シャーリア殿。良いではないか。小生もウィル殿の意見に賛成であるぞ」

「全くしょうがないわね……それじゃ、十二時にまたここで集合ね!」

 

 単独行動を開始した俺はある魔道具店に入った。ランプによって灯されている照明は薄暗く、ポーションや煙玉といった冒険者御用達アイテムや魔石や薬草といった魔道具開発に使われる素材が棚に置かれている。

 

「おぉ……」

 品揃えの良さに思わず目を見張った。

「お客様。何かお探しでしょうか?」

 店員がにこやかに笑みを浮かべながら尋ねてきた。

 おっと、忘れていた。まずは魔弾銃を作る為に必要な材料を購入するんだった。俺はすぐさまポケットからメモを取り出した。

「えっと、スチール石とチタン石、スカンジウム石……後、工具セットってありますか?」

「はい! 少々お待ちください」

 店員が商品を持ってくるのを待っている間、販売品である他の素材を眺めることにした。

「おお……これがドラゴンの目玉か」

 

 ガラスで出来たショーケースに入っているまるで宝石のように輝く赤い目玉を眺めた。

 ドラゴンの体内には隅々まで大量のアギが行き交っており、特に目玉には豊潤なアギが秘められていると言われる。

 この目玉を素材に強力な爆薬や優れた回復薬を造れるだろうが、値段が高すぎて到底俺が手を出せるものではない。

 

「お待たせしました! こちらスチール石、チタン石、スカンジウム石、工具セットになります。合計で七千ロルとなります」

 この世界のお金は日本と同じように紙幣と貨幣が流通している。

 俺は財布を取り出し、一万ロル札を店員に差し出した。

「ありがとうございます。三千ロルのお返しとなります」

 購入品を手にし、魔道具店を後にした俺は他のお店を物色してみようと考えた。

 人気の少ない裏通りへと入る。小綺麗なお店が多い大通りとは異なり、この通りには廃退的な雰囲気のお店が多い。

 途中でアンティーク品を取り扱っているお店に目が入った。外から見ても品揃えが良さそうなのが伝わってくる。

「ちょっと入ってみるか……」

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