すっごいくだらないです
てーってててっててー、てーってててっててー
街道を行くヨシヒコ達。
てれてれてん!
その行く手を阻むように男が現れた!
「おいお前ら。食料と有り金。両方!置いて行っても、いい!」
男は両手を振り回しながら絶叫し、キメ☆ポーズで一行をねめつけた。
「いえ。渡すものは何もありません」
「いや、ないだろう」
「なんなんだ?おまえ」
「ばーか。すっこんでろ」
「やっぱり、よくないんじゃないかしら?」
「踊らすぞ?おい」
「……」
「やーぜんぜん、いくないみたい」
「うん。よくないかなって……」
一行は男を散々に全否定し、固まる男の横を通り過ぎるのだった。
*****
てーってててっててー、てーってててっててー
街道を行くヨシヒコ達。
てれてれてん!
その前に不審な男が立ちはだかる!
「おっと。金と食料を置いていきな!」
「ふん。返り討ちだね」
ヨシヒコ一行が迎撃のため抜刀する。
「おおっと、大人しくしな。そうしなければ、俺は俺を斬るぜ?」
「!」
右手に持つ刀の切っ先を、おのれの左腕に当てて、男は不敵に笑う。
その意図が分からない一行の前で、そのまま腕を斬る。鮮血が飛ぶ!
「なっ!」
少女達が目を見開く。
「ほらほら。足も斬っちゃうぜ?」
「!」
男の足を滴る血液に、目を見開き口を覆う少女達。してやったりといった顔の男は刀を持ち換え、その切っ先を自らの腹に当てる。
「いいのか?斬っちゃうぜ?ほらほら」
「い、いやっ!やめて!」
両手で口を押えたさやかが、大きく目を見開き叫ぶ。
「おおっと!うぇー」
まさに斬る寸前、それをやめて男はおどけた。
「もう!」
ほむらが悔しそうに苛立つ。
「おおっと!斬るよ?斬るよー」
「そ、そんなっ!だめだよ!」
再び刀を腕に当てる男に、まどかが悲鳴をあげる。
「おおっと!うぇえー!」
ドヤ顔で再び男は手を止めて、男はふざけた声をあげた。
「なんなんだよ、おい!」
イラっとした杏子が叫ぶ。
「さて。止めたかったら金と食料を……」
「てえい!」
ドヤ顔の男に突然ヨシヒコが斬りかかった!
「!」
今度こその惨劇に、少女達は目を見開いた。
「ぐあああぁ……」
斬られた男は断末魔の叫びをあげつつバタリと倒れた。そして、ぐうすかぴいといびきをかきだす。
ヨシヒコの持つ伝説の剣、いざないの剣は斬られた者を眠りに落とすものだ。
「あーあ。ヨシ君はやっぱり耐えられなかったか」
「まあ、いい頃合いであったろう」
「さ、いこうぜ」
場慣れしたヨシヒコ勢に、取り残される少女達だった。
*****
てーってててっててー、てーってててっててー
街道を行くヨシヒコ達。
てれてれてん!
「ちょっと待ちな!」
その前に不審な男が立ち塞がる!
その男は丸坊主に髭面、緑の羽織、背中に赤いランドセル。その手には縦笛といった格好だった。
ヨシヒコ、ダンジョー、杏子、さやか。迎撃のために抜刀する。
「まてまて。やるってんならこっちにも準備がある」
男は縦笛を持たないもう片手を上げ、まったをかけた。
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ……」
男は全身を弛緩させ、だらしない表情で激しく呼吸しはじめる。
眉をよせ、おもわずひるむヨシヒコ一行。
「い、いちおう聞くが、それはなんなんだ?」
「はぁはぁはぁ。これぞ、全集中の呼吸よ!はぁはぁはぁ……」
「でえい!」
問答無用にヨシヒコが斬り捨てた!
すやすやと倒れる不審者に、少女達は汚物を見るような視線を向けた。
*****
てーってててっててー、てーってててっててー
街道を行くヨシヒコ達。
てれてれてん!
「ちょっと待ってもらえます?」
その前に不審な人物が立ち塞がった!
つばの広いとんがり帽子。胸に金色のブローチ。ローブを纏い、浮かんだ箒に横座りする娘だった。
「あ、あなたは一体……」
固まる一行の中でも、ヨシヒコが激しく反応!わなわなしつつ、問い掛ける。
「魔女の証であるブローチを付け、灰色の髪をなびかせてその美しさと才能の輝きに太陽さえ目を細めてしまう魔女とは誰でしょう?そう私です!ちょっと聞きたいことがありまして」
「いいですよ。結婚しましょう!」
「え?」
「結婚です!」
「ごめんなさい。わけわからないです」
「運命とは、そういうものだそうですよ」
「いやいやいや。あなたに聞きたいのは運命とかでなくてでしてね……」
ヨシヒコと自称魔女のやりとりは、混迷を深めていく。
「あれはほっといて、キャンプの準備しよっか」
「はーい」
なれたもので、ムラサキの掛け声に少女達はキャンプの準備を始めるのだった。
本編でいざないの剣オチができなかったのでつい……
ネタがたまったら、また!