てーってて、てっててー。てーってて、てってってー。てろりろりん!
「ちょっとまて!」
街道を進むヨシヒコ達の前に、立ちふさがる人物が現れた!
「む!山賊か?」
険しい顔のヨシヒコ一行は、臨戦態勢となる!
「私は人を捜しているのだ!織姫という女人だ。心当たりはないか?」
「……」
男の必死な問いかけに、ヨシヒコ達は眉をよせた。
「すみません。その女性には、心当たりはありませ……」
「なら!一緒に捜してくれよ!」
「!」
ヨシヒコの答えに、男は豹変し叫ぶ!
「一年に一回。それも晴れた日だけなんだぞ?たったそれだけしか会うことのできない可哀そうな俺に、協力してくれよー!」
男は涙ながらに絶叫した!
「…………」
男のあまりに悲痛な在り様に、ダンジョー、メレブ、ムラサキは眉をよせる。
どのような境遇かはしらないが、思い人同士が会うことに、それだけの条件を背負わされているのは気の毒に思えた。
「それはたいへんだな。私らも協力する……」
「ちょっと、待ってください!」
ムラサキの言葉をヨシヒコが遮った!
「うまくいけば一年に一度は出会う機会があるのですよね?それって、恵まれてますよね?」
「ええっ!」
ヨシヒコの力説に、周りが怯む。
「私は最愛のマミさんと、いつ会えるかもわからないのですよ?そういうあなたこそ、私に協力すべきです!」
「!!」
理屈からいくとそうなるのだろうか?
「待て!ともかく私のチャンスは今日なのだ!人として協力してくれ!」
「ふざけるな!もしかするとマミさんと出会うことのできる、ねこやの扉がでているかもしれない!私の方が優先順位は上だっ!」
男とヨシヒコは睨みあう!
「う、うーん。とりあえず、別々に捜せばいいんじゃね?」
めんどうくさくなったのだろう。ムラサキはほっぽっとくことにした。
*****
「兄様……」
そんな剣呑なやりとりをヒサは木陰から覗いていた。
「あんなに想われているのですよ?いってあげては?」
「ああいうところがイヤなのよ……」
ヒサの隣の女が、さも嫌そうに首を横に振る。
ヒサとついさっき知り合った織姫という女人だった。
「せっかくの機会のようですけれど、よろしいのですか?」
「そうなんだけど……」
複雑そうな織姫の顔を、ヒサは心配そうに見つめる。
「織姫様。差し出がましいかもしれませんが、いわせてください。会いたいと願っても、会うことのできないことが当たり前なのですよ?会うことのできるその機会は、絶対逃してはなりません!」
「…………」
ヒサの迫力に押されてか織姫は小さく頷き、ヨシヒコにつめよる男、彦星へと歩み出す。
星の川輝く夜。多くの人が大切な人と出会えてますように。
織姫の背中を見つめ、ヒサは祈るのだった。
「あ、そういえば貴女はいいの?」
「え?はい。私は見ていられるだけで」
「え?そ、そう……」
釈然としない織姫は首を傾げた。
あなたのお住まいの土地の天候はどうでしょう?
場所によっては、たいへんなことになっているようですので、気を付けてください。
→翌日読み返してびっくり。ひどい(汗)。なんかいい話でイケルと思ったらしいです。すいません……。
とりあえずオチっぽいとこ足してみたもののアカン;そのうち差し替えると思います