勇者ヨシヒコと魔法少女   作:ぶんた

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その6

 てーててってっててーてーててってっててー

 

 十分に休養をとった少女達は軽快に街道を進む。

 

 てれてれてん!

 

 そんな彼女達の前に不審な人影が立ち塞がった!

 

「ちょっとまちなぁ……!」

 

 その二人組は全身緑色で背中に甲羅を背負い、片手に物騒なトンカチを握りしめていた。

 

「……か、かめ?」

「おらっ!」

 

 さやかが首を傾げるのと同時に、問答無用と杏子の持つ槍はバラバラと分解。多節棍となり、うなりを上げつつ不審者に襲い掛かる!

 

 ぎゃぎゃん!

 

 攻撃は見事に当たり、派手な音が響き渡った!

 

「おっふぅ……。だが、甲羅のおかげで無傷!」

「なっ!」

 

 ひるんだものの、へんなポージングで無傷をアピールする二人組に杏子は驚愕する。

 

「……なら、これはどう?」

 

 ぱらららら……!

 

 ほむらの、いつの間にか構えた軽機関銃が火を放った。近距離からのこれは、まさに必殺の威力!

 

「……おっふぅ。きくねぇ。だが、無傷!」

「なっ!」

 

 弾丸着弾の煙を漂わせつつ、亀人間達は無傷をアピールするために、むっきりとサイドチェストをキメる!

 ほむらはその信じられない光景に、目を瞬かせた。

 

「ゴッグ!ゴッグだよ!なんともないんだよ!」

「ごめんまどか。ちょっとなにいってるかわかんない」

 

 ひるむまどかとさやかを含め、少女達になすすべもない。

 カメカメとにじり寄る不審者たちに、じりじりと退却を余儀なくされる……。

 

「そいつらの弱点は頭です!頭を攻撃してください!」

 

 不意にかけられた声に、さやかとほむらがすかさず反応!魔法少女の身体能力を生かし高く跳躍、亀人間の頭を着地がてらに踏みつけた。

 

「……縞!」

「……白!」

「あらよっと!」

 

 かこーん!

 

 謎の言葉を吐きつつ固まる亀人間を、杏子は一掃した。

 

「ふう。助かったよ。それで、あんたは……」

「私はキノコ人のキノヒコといいます。お見事でした」

 

 声の主は木陰からゆっくりと現れる。赤く丸い斑点を散らした白い笠を被ったその男は杏子に会釈した。

 

「ああ、それより……」

 

 杏子は同行者達に視線を向ける。

 

「きょうすけにもみられたことなかったのに……」

「…………………………」

「ひどい。あんまりだよっ!」

 

 しゃがみこんでスカートをおさえて震えるさやかとほむらの横で、まどかが涙ぐんでいた……。

 

「……駄目だこりゃ」

 

 杏子は額を手で押さえた。

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

「ええっとキノヒコさんだっけ?あんた亀王の城って知ってるかい?」

「ええ実は私、姫様をお救いすべく亀王の城に向かう最中だったのです」

「そりゃいいや。道案内をお願いできるかい?」

「ええっ!こちらこそ大助かりですよ!それにしても……亀人間は狂暴凶悪!その巣窟になんの御用が?」

 

 キノヒコの問いかけに杏子は溜息ひとつ。傾げた首につられ、赤いポニーテールが揺れる。

 

「仏がいうには勇者の手がかりがあるらしいのさ」

「なんと!仏様の使いの方々でしたか!私、腕っぷしのほうはからっきしで。できれば姫の救出にご助力おねがいできれば、と……」

「できるだけは手伝ってあげたいけどね……」

「ありがとうございます!」

 

 食い気味なキノヒコの謝辞をよそに、杏子の同行人達に視線をむけた先には……。

 

「…………」

「…………」

「さやかちゃん!ほむらちゃん!」

 

 どろりとした瞳でとぼとぼ歩くさやかとほむら。まどかが必死に励ましていた。

 

 ……だいじょぶかよ?

 

 いまだ立ち直れていない同行者らの惨状に、杏子は静かに溜息を吐くのであった。 




早速修正
むむむ。すんごい悩みました
それを1日悩むとかやばい;
異論はうけつけます……


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