1話 ゾルディック家×ルイス家
木々が生い茂る庭に子供たちの声が聞こえている。
太陽は真上に移動し照り付ける日差しから隠れる様に二人の子供たちは木陰に腰を下ろしていた。
「イルミはどうしてそんなに強いの?」
プラチナブロンドをした少女メルは美しい黒髪の少年イルミに問う。
「んー、努力?」
イルミのその言葉にメルは大きな瞳を更に見開かせて大声で笑った。
「あはは‼その言葉イルミに似合わない!」
イルミは表情一つ変えずに「酷いなぁ」と呟いた。
「これこれ、何をしておるんじゃ?」
ゆっくりとこちらへ向かって歩いて来たのは生涯現役と書かれた服を着た白髪の老人であった。
メルはその姿を見るなり目を輝かせて飛びついた。
「ゼノ様!」
「おぉ、メルよ。修行はどうじゃ?」
「イルミに修行をつけてもらっていたのだけど…やっぱり勝てなくて」
「ハハ、イルミ相手に傷一つ負っていないのじゃから大したもんじゃよ。そう落ち込むでないわい」
メルにとってゼノは憧れの存在であった。
殺し屋稼業を生業とする者ならばゾルディック家は誰でも知っている程有名な暗殺一家だ。そんなゾルディック家で、前線に身を置き華麗に仕事をこなすゼノの事をメルは尊敬していたのだ。
「どれ、仕事もひと段落したことじゃしわしが見てやろうか」
「いいのですか!」
メルは飛び上がるように喜んだ。
「イルミ、お前もじゃ。わしからしたらまだまだひよっこ。教えることは沢山あるわい」
「ふうん、まぁよろしく頼むよ」
イルミもようやく腰を上げてメルとイルミはゼノとの修行に励んだ。
修行を始めて1時間が経った頃。
メルは肩で息をしながら「もう無理…」と地面に腰を下ろしていた。
「以前よりは格段によくなっておるぞ」
「なんでイルミは立っていられるの?」
するとイルミは平然とした顔でメルを見ていた。
「メルは体がまだできてないからね」
「いや、私が10歳でイルミは14歳で4つしか違わないのに!」
「4つも離れてたら流石に違うでしょ」
その様子を見ていたゼノはフッと笑みを浮かべていた。
何に対しても関心を示さないあのイルミがメルといる時は楽しそうじゃ。
「イルミよ、毎日鍛錬を怠っていない証拠じゃな。そのまま続けるがよい」
「はーい」
イルミはメルに手を差し出した。
「立てる?」
「ありがと」
メルはイルミの手をしっかりと掴み体を起こした。
「そうじゃ。そろそろ迎えが来る時間かの?」
ゼノは思い出したかのようにポンっと手をついた。
その言葉でメルは腕時計を見て「あ!」と声を上げる。
「早く準備しなきゃまたイリアに怒られちゃう!」
「あぁ、あの女の付き人ね」
「そうそう、この後ピアノのレッスンなんだ」
「殺し屋なのに大変だよね、メルのところは」
言いながらイルミはメルの土をポンポンと払う。
「まぁルイス家はうちと違って暗殺業一本じゃないからのぅ。全く、手広く色んな所に手を出しまくっているというのにうちとトップ争いをするなんて、大したもんじゃよ」
「前までゾルディック家とはずっと競い合っていたんですよね?でもお爺様とゼノ様が大の仲良しで、その頃からこうして時間があれば共に修行をする様になったとか…」
「そうじゃな。お前のところのあのくそジジイとは何度か仕事をともにしたことがあるのじゃがその度に何かと突っかかってきてのぅ。暗殺対象者を取り合っておったわい。帰ったらそろそろ引退せぇと伝えてやっておくれ」
「フフ、お爺様はまだまだお元気ですからね。引退なんて考えてないと思いますよ」
するとメルの携帯が鳴った。
携帯画面を見て、メルの顔はどんどんと青ざめていく。
その様子を見て迎えの者から早くする様に言われたのだろうと想像できた。
「もう行きますね!今日はありがとうございました。またお願いします!…イルミまたね」
メルはひらひらと手を振り足早にゾルディック家をあとにした。
HHのイルミが大好きなのでイルミ主体の小説です。
*自己満足作品になっています。
文章が稚拙な部分が多数ありますがご容赦ください。
楽しく書いていきます♪