H×H イル×メル   作:@れんか

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15話 嘘×変装

何時間歩いただろうか。

あれからもう3時間は経過してる筈。

槍が飛んできたり底が抜ける落とし穴があったり、トリックタワーの名前通り色んなトラップが仕掛けられてはいるけど正直に言って、私達には全く意味をなしていない。

「いい加減退屈してきちゃうね♢」

欠伸をしながら眠たそうにヒソカは目をこする。

 

「そうやって油断してると足をすくわれるんだよ、ヒソカ」

「クク、僕の心配をしてくれるのかい?優しいんだねメルは」

「別に心配なんてしてないけど」

 

二人のやり取りを見ていてギタラクルはクリンと首をかしげる。

「二人とも、何かあったでしょ」

 

するとメルは慌てて否定した。

「い、いや!何もないよ?ね?ヒソカ」

「クク☆そんなに慌ててたら何かあったみたいじゃないか♡まぁ僕は別にいいんだけどね♡」

「今そうやってからかわないで!」

恐る恐るギタラクルの方へ目線を向けると、疑うような目つきでメルを見ていた。

 

メルの額からはタラタラと汗が流れ落ちる。

いや、絶対に言えない!!

イルミのことが知りたくてヒソカと友達になっただなんて!!

そんなこと口が裂けても言えない!!!

 

「実を言うと、さっきメルとは昔話をしていてね♡」

「昔話?」

 

ちょっと!ヒソカいきなり何を言い出すの!?

メルはハラハラしながらヒソカの言動に耳を傾ける。

 

「そう♡実は僕たち実は昔会ってたのさ♡」

「どういうこと?」

ギタラクルは歩くのをやめてヒソカを睨みつける。

 

二回目!!

いきなり何を言い出すの!?

あなたとは完全に初対面なんだけど!?

 

「6年前にメルがポートシティに来てる時に会ったんだ。美味しそうな香りがしたから僕は興味津々でね。ワザと、メルにぶつかってきっかけを得ようとしたんだけど、あっけなくあしらわれてすぐにどっかに行っちゃった。当時メルは変装もしてて6年も前のことだから忘れていたんだけどね」

 

「なんでそのぶつかった奴がメルだと今分かったのさ」

「君があまりにも華麗に避けてるもんだから会話がどんどんと暗殺業の話になっていってね、今までどんな変装をしてたのかって話になった。そこでメルがしてた変装を聞いてピンときたのさ」

「ふうん、余程印象に残る変装だったみたいだけど、一体どんな変装してたのさ」

「クク、聞いたら君、驚くだろうなぁ」

「なに?早く言いなよ」

 

ヒソカはちらりとメルを見つめる。

「メルはちょび髭をつけて髪型はリーゼント。おまけに服装は袖の無いかなりワイルドなジャケットを着ていたんだ。でもどこからどうみても女の子でね。想像してみてよ。印象に残るだろう?」

 

メルはぴしゃりと固まった。

3回目

何を言い出すんだこの人!?!?!?!?

 

ギタラクルに目線をやると、スッと目線を逸らされた。

そして口角を微妙に上げていた。

 

わ、笑ってる!?

絶対笑ってるよね!?

 

「メル、ごめんね。俺がきちんと変装の仕方まで教えていなかったからだね」

ギタラクルはよしよしと頭を撫でた。

その手は僅かに震えている。

 

やっぱり笑ってるねイルミ!?

メルは涙目でヒソカを睨む。

 

ククク、ごめんごめん♡

でもこれで普通に会話してても怪しまれないだろう?

 

メルは肯定するしかなく、ちょび髭リーゼントを容認せざる得なかった。

ヒソカ……、覚えておきなさいよっ……。

にしてもなんであんなスラスラとありもしない作り話ができるんだか。

助かったかもしれないけど礼は言わないわよ、ヒソカ。

お蔭でこっちは笑いものにされているんだからね!!

 

ギタラクルはまだぷるぷると震えていた。

その様子を見てメルはがっくりと肩を落とすのであった。

 

 

 

更に2時間を歩いた頃ようやく次の扉が見えてきた。

扉を開けると囚人たち総勢200名がお出迎えしていた。

 

するとリッポーの声が天井から聞こえてくる。

「これが最後だよ。さっき、メルが戦った100名とは比べ物にならない程凶悪な死刑囚達を集めた。全員を倒すこと。それがこの先の扉を潜る条件だ。検討を祈る」

 

「分かりやすくて助かるよ♡」

「1人66~67人だね」

そう言いながらギタラクルは針を手に持つ。

 

「あまり強そうには見えないし5分で終わりそうだね」

メルも刀を具現化させていた。

 

ヒソカはニタァと笑う。

「始めようか♡」

 

 

リッポーは画面越しにこの部屋で起きている惨劇を目に焼き付けていた。

「なんて奴らだ。……とても手に負える連中ではない。すでに全員が念能力を習得している。それもかなりの実力者たちだ。今回のハンター試験、一波乱ありそうだ」

 

次々と息絶えていく死刑囚達。

3人の前では虫けら同然にその命が一瞬にして消えていく。

 

5分が経過した頃には立っているのは3人だけだった。

床には血の水たまりができていた。

「三人とも、3次試験は合格だ。その扉をくぐるといい。できれば二度と君たちには会いたくはないな。そう言わせるほど君たちの実力が素晴らしく、そして恐ろしいと評価している。ハンターとして正しき道へ進んでくれることを切に願うよ」

 

リッポーが言い終わると同時に大きな鉄の扉は自動的に開いていく。

その先には広い部屋へと繋がっていた。

 

「受験番号44番ヒソカ、99番ギタラクル、450番メル。第三次試験合格。時間6時間17分」

 

3人は72時間という制限時間の中わずか6時間足らずでクリアしてしまった第一号の通過者となった。

 

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