乙女剣士と戦闘狂の暗殺教室   作:ニック

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修学旅行の時間③

「……いっくんも神崎さんも凄い!?」

「全くどう避けているのか分からねぇ?」

 

と俺と神崎さんはアーケードゲームをやっているのだが

 

「いや。俺もここまでかな。さすがに目が疲れてきた」

「でも二人とも意外です。ゲームがここまでうまいって」

「俺はそんなんではないだろ?男子って結構こういうの好きだし。友達付き合いでゲームやったりするしな。元々公立出身だし珍しいことではない」

「へぇ〜」

「私は黙ってたの遊びができても進学校じゃ白い目で見られるだけだし、でも周りの目を気にし過ぎていたのかもしれない」

 

ゲームというものは世間帯ではあまりいい風に見られていない

 

「でも、井岡くんが大事なのは中身の前を向いて歩くことだって」

「……まぁ大まかには合っているな。まぁ俺の職業柄結果を求められるからであって中学生ではそういう判断でいいと思う」

「仕事柄ってそういえば探偵って言っていたね?でもバイトってウチ禁止なんじゃ」

「俺は本職が探偵だからな。正式に防衛省から依頼されここにいるからな。さってと。風呂入ってくるか」

「あれ?男子の入浴期間終わったんじゃなかった?」

「俺は八重樫さんの方行っていたから。やっぱりショックが大きかったらしくて夕飯もそっちで食べていただろ?」

 

すると少し苦い顔をする

八重樫さんは少し怖かったのか今完全に寝込んでいる。

おかゆを食べさせ八重樫さんが眠るまでずっと付き添いで、先生も入れないでおいた

今先生に会うのは精神は壊れる可能性があるからだ

 

「だから烏間先生に頼んで女子の入浴時間後には入らせてもらうことになったんだよ」

「でも、八重樫さんって強いって思っていたけど」

「みんなの期待に応え続けていたんだろ?八重樫さんは人の期待を裏切れないタイプだからな……まぁとある人に連絡入れたから…少しは落ち着くだろうけど」

「とある人?」

「八重樫さんの親友件恩人っていうべき女子。少し携帯電話をパクって暗殺の件は伏せて今回の件について話したんだよ。一応寮の住所は教えたからなんとかなってほしいけど」

「…厳しいの?」

 

倉橋さんの言葉に頷く

元々色々と工夫をしながらストレス解消してきたんだけどそれももう通用しないだろう

 

「元々少しホームシック気味でもあったからからかったりして適度に毒を抜かしてきたんだけど……今回の件で爆発したって感じか。あいつだけは唯一巻き込まれた形でこの教室に参加している。だからこそ俺たちみたいに目的があるわけでもないし本当は可愛い物好きの女の子だ……100億の賞金なんか要らないから平和な日常に戻りたいって思ってもおかしくはないだろうな」

 

だから今回の件は本当にとどめになったのだろう。

元々護衛として離れたことも失敗の一つだろう

 

「……いっくんでもどうにもならない?」

「ん〜。なんとかなるかと言われたらこの教室にいるくらいならなんとかなるだろうと思うけど。俺は今回ばかりは説得がしないつもりかな。多分楽しいこともこの先は一杯あるだろうけど、危険なことも多くあるだろうし、今回の件で俺自身八重樫さんは安全なところにいてほしいって気持ちがあるんだよ。女の子らしく」

「……そうなんだ」

「こればかりはこの先暗殺を続けるならば俺たちはあまり関わらないで自分で立ち直らないといけないと思っているな。今俺たちが行ったところで暗殺を続けろって言っても逆効果だろうからな」

 

ただ重い空気に包まれる

もしかしてと茅野が疑問に思っていたのだろう俺の発言について聞いてきた

 

「そういえば八重樫さんのこと家族って言っていたけど…本当に家族ってことではないよね?」

「ん?あれは八重樫道場全体の掟だよ。門下生を身内、即ち家族として扱う。『家族は家族を絶対に見捨てない。見捨てないからこそ家族なのだ』ってな。俺はどんなことがあろうがこれを最優先している。正直稽古意外では許可がない限り師範の許可がない限り武道を使用してはいけないって言われているんだよ。今回破ったけど元はこういうこと」

「いい掟だね」

「俺もそう思うよ。だからこそ八重樫さんのことはどちらかというと家族として扱っているんだ。俺は必ず殺せんせーが暗殺できる状態でも八重樫さんが危険に侵されていた場合真っ先に八重樫さんを助けに行く。それはクラスだって同じこと。誰かが危険に侵されていた場合どんなことがあろうと助けるって」

 

俺は少しだけ苦笑する。

助ける。簡単に告げれるけど一番難しい言葉

この時ばかり思わずにはいられなかった。

このままで本当に助けられるのかと

 

 

「ん?何しているんだ?」

 

風呂上がりにコーヒー牛乳を飲みながら俺が大部屋に入るとそこには赤羽を含め男子全員が一つの紙を見ながらだべっていた

 

「おっ!井岡もいいところに来た。井岡お前たち女子で気になる娘っている?」

「ん?いないしまだそこまでクラスメイトのことについて分からないからな。どちらかといえば見た目より性格を重視するタイプだし」

「……へぇ〜。じゃあ好きなタイプは?」

「一緒にいて苦にならない人かな?それと家での俺を受け入れてくれる人。俺って外ではしっかりするけど家の中では結構面倒臭がりだからな」

「自分でいうんだ」

「自覚はしているけど直す気はさらさらないしな。手を抜くところは抜かないとずっと気を張っていたら疲れるだけだって」

 

俺はお土産屋で買ったやつはしを開け食べ始める

 

「それといいの?さっきからあのタコメモっているけど」

「えっ?」

 

窓から覗き込む殺せんせー。俺は気づいていたが面白そうなことになりそうだったので黙っていたのだが

するとメモっているタコが障子を閉める。

 

「メモって殺しやがった」

「殺せ!!」

 

といい追いかけていくクラスメイト。俺は残ったメモを見て少しだけ苦笑いしてしまう

神崎  3票

矢田  2票

八重樫 2票

倉橋  2票

他一票

男子の人気投票で堂々の二位につけていた

俺はそれを写真に撮り先ほど連絡先を交換したとある人に送る

 

すると少し待ちメールが送られてくる

 

『雫ちゃんだから当然だよ!井岡くんは誰に入れたの?』

 

俺は小さく笑顔になる。

そしてそのメールに返信する

 

『八重樫のところプラス一票しといて』

 

とだけ書き綴り俺はメールを閉じる。修学旅行が終われば季節は6月

暗殺期限まで残り10ヶ月に迫ってきた修学旅行の終わりに最初の試練が訪れていた


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