デンドロ壊工譚   作:イヤホンの人02

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はじめまして!!

一応他サイトで昔ちょろっとだけ投稿した事が有るだけのど素人です。生暖かい目で見ていただける様おねがいします。


9/16:首都名間違えとるやん…




1話目 スタート(に多分失敗してる)

 

 

□デンドロとは

 

 

 〈Infinite Dendrogram〉

 

 

 それは突如として現れた。

 

 

 人々が求め試行錯誤してきたフルダイブ型オンラインゲーム。概念その物はもっと前にもなるが、その努力は早三十年にもなるだろう。

 

 三十年。その間に幾つものゲームが作られ、…そしてプレイヤーからは『これは違う』と叩きつけられてきた。

 

 ーー五感。

 

 ーーグラフィック。

 

 ーーリアリティ。

 

 ーー自由度。

 

 ーーそして安全面。

 

 そのどれかを満たせたゲームはあったのだろう。フルダイブ型に限定しなければそれ近い作品もあったのだろう。しかし、その全てを兼ね備える、素晴らしきゲームは未だ、生み出されてはいなかった。

 

 

 〈Infinite Dendrogram〉が現れたのはそんな時であった。

 

 

 本来であれば有り得ない事に〈Infinite Dendrogram〉が発売されるまでの間、その間の情報が全くと言っていいほどに無かったのだ。耳聡いゲーマーも、ライバルと牽制しあう開発会社も、仕入れる販売業者も、誰も知らなかったのだ。

 

 

 そして迎える発売当日

 

 

 誰もが思った。『それはいくら何でもあり得ない』と。

 

 

   完全なるリアリティの保証。

 

   単一サーバー。

 

   複数のグラフィックの選択。

 

   そしてゲーム内の時間加速。

 

 

 開発会社は知っている。『そんな技術はない。不可能だ』と。

 

 ゲーマーは思っている。『そんな事があり得るなら既に行われている』と。

 

 故に、誰もが手を伸ばさなかった。また騙されたくないから。認めたくないから、自分達の技術力は劣っている物だと。…これは極一部の意見だろう。しかし、心の隅にそう思っていないと、そう言いきれる者が居なかったわけではない。

 

 故にこそ後悔したのだ。『一番乗りを逃した』とね。

 

 

 ーー草花は疎か、砂の一粒までも感じ取れる程の『リアリティ』。

 

 ーー会話して気付く、多国と繋がった確かな『単一サーバー』

 

 ーー3Dの視界は勿論、現実そのものの視界からアニメ調の視界まで違和感無く受け入れられる『グラフィック』

 

 ーーログアウトして驚く加速された『ゲーム時間』

 

 

 掲げたものが全て事実であり、尚且つその日に語られなかった仕様が有ると、誰もが憧れる自分だけの“チカラ”。それが手に入ると知った時、人々は漸く気付いた。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

□ドライフ皇国 皇都 ヴァンデルヘイム メサイヤ・エンター=ティナー

 

 

「ーー『あぁ、夢のゲームが現れてくれたのか』とね!!」

 

「……………」

 

 

 

 

 

 初めてログインして、はてどのくらいたったのでしょう。

 

 何故、私は謎のおじさんに捕まってこのゲームについて語られているのでしょうか。あれですか? 特に目的を決めていなかったばかりにまずは街の散策をしようとしたのがいけなかったのでしょうか。

 

 そうしたら謎の男性に話しかけられる。ゲームって怖いですね…。

 

 

「っと失礼。つい感情が昂って語ってしまったよHAHAHA」

 

「あの、それはいいです。それで何故私は呼び止められたのでしょうか」

 

 

 別段この男性とは知り合い、と言う訳ではないですし。ホントになんででしょう?

 

 

「あぁ、と…。ちょっと失礼だが、聞いていいかね?」

 

 

 突然男性が吃りました。

 

 

「………なんでしょうか」

 

 

「その…君はロールプレイと言うか、何かのキャラをモチーフに、していたりするのかね?」

 

 

「…ロールプレイ、ですか……?」

 

 

 ロールプレイ。つまり“なりきり”な訳で、しかし私にはピンときません。

 

 

「いえ、特にコレといったものはありませんね」

 

 

 このアバターを作成するにあたり、何かを参考にした覚えが無いですし、気のせいでは?

 

 と言うより、初対面の人にいきなりする質問ですかねそれ。

 

 

「そう、かね……。特さ、もとい日本の番組にソックリな人物がいたものでね。その見た目も、ネームも、何よりもその左手のパソコン(・・・・)が、ね」

 

「…これが、ですか……?」

 

 

 私が左手に持っているそのパソコン。これこそが全世界を熱中させる〈Infinite Dendrogram〉の最大のコンテンツ。

 

 

 ーー〈エンブリオ〉である。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

□〈エンブリオ〉

 

 

 エンブリオとは何かと聞かれ、その答えは色々あるだろう。

 

 しかし一つ、言える事がある。それは“プレイヤーの証”という事だ。NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)であるティアンには無く、偽る事は重い犯罪となる。

 

 

 ゲーム開始時にキャラメイクを担当してくれた、管理AIから左手の甲に埋め込まれるそれは遊んでいる内に姿を変える。

 

    武器・武装・道具といった、

TYPE:アームズ。

 

  モンスターとなり共に支え合う、

TYPE:ガードナー。

 

  乗り物として進む道を切り開く、

TYPE:チャリオッツ

 

 何かを生み出すか閉じ込めるかの、

TYPE:キャッスル。

 

   姿は見えずともその力を奮う、

TYPE:テリトリー。

 

 管理AIの話では他のカタチもあるらしいが、そう気軽に現れる物ではないので省略する。

 

 

 これらに加えて、発揮する能力も千差万別。余程の事が無い限りまるっきり被る事は無いと保証される。それは何故か。

 

 それは、エンブリオを形作るのが当人の性格や思考思想、これまで経験に基づく所にある。同じ様な経験をしても、立場が違うなら結果も違う。まるで鏡合わせの様な瓜二つなど有り得ない、例え似通っていたとしても何処かが違うなり事になる。それと同じなのだ。

 

 

 故に、エンブリオ に表れるのは本人の本質であろう。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

□メサイヤ・エンター=ティナー

 

 

 私のエンブリオが孵化したのはついさっき、つまり男性に話しかけられる前である。エンブリオの孵化するタイミングは人それぞれだと聞いてはいたが、まさか街の外に出る前に孵化するとは思ってもみなかった。人によっては最初に就いたジョブと孵化したエンブリオの能力が噛み合わなかったケースも有るらしいので、そう言う意味では幸運、とも言えるのでしょうね。

 

 

「おそらくそれが君のエンブリオなのだろう?」

 

 

「えぇ、そうです」

 

 

「よかったら、その能力を教えて貰ってもいいかな?」

 

 

「……は?」

 

 

 この人は何をおっしゃっているのでしょうか。親しい仲ならば兎も角、街角に居たから話しかけられただけの人に、教える理由が見当たらないのですが。

 

 

「…と言っても教える訳が無いのは百も承知。なので当てさせてもらうよ」

 

 

 何故勝手にクイズを始めてるのですか? それを了承した覚えもないし不愉快です。そう思ったので抗議の言葉を口にしようとした時でした。

 

 

 

 

 

「ずばり、道具を怪物にする」

 

 

「…?!」

 

 

 あっさりと、私のエンブリオの能力を言い当ててきたのです。

 

 

 

 

 






書いてて思った。なんだこのおじさん…

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