一応弁解しますと、このおじさんはモブです。なので設定は有りません
…怪しさだけがプロットから跳ね上がったけど
□メサイヤ・エンター=ティナー
私のエンブリオの能力をいきなり言い当ててきたこの男性、もとい不審者。一体何者なんでしょうか?
何故分かる? 例え当てずっぽうだとしてもどうしてそう思ったのか? 疑問が絶えません。
「その反応、当たりみたいだね」
「どう…、して……?」
本当、どうしてゲームを開始してそんなに経ってないのにこんな恐怖体験をしなければならないのでしょうか。
「さっき言った、君に似た人物。その人物がしてくる行動にそういうのがあって、持ち物も一致してるとなると、そうなのかなぁとね」
さっき……、なるほど。奇しくもロールプレイするのに最適なエンブリオ、と言う事なのでしょう。外見も名前も能力も一致しててロールプレイ関係無いって側から見てたら信じられそうにないですね。
私のエンブリオ 、その名前は【機器怪改 ザラジェーニエ】。分類はTYPE:アームズで、ノートパソコンの他にも腕輪やらコードやらカードの束やらありました。その能力は不審者の言う通り道具を怪物にするというもの。ザラジェーニエとは何語でどの様な意味があるのでしょうか、ログアウトしたら調べてみるとしましょう。
「納得して頂けたかな?」
「えぇ。これで満足ですか」
「おっと、これはだいぶ嫌われたようだね。それじゃ、これをあげよう」
そう言って渡してきたのは、
金属で出来ていて、持ち手の先に回転する様に取り付けられた円盤状の物。武器として使うにはとても長さが足りないし、攻撃力にも期待できそうに無い代物。
「これ、は…」
「見ての通り、
「……………」
これは、おちょくられているのでしょうか。
「ついでにだが、エンブリオを使ってる所を見せては貰えないだろうか」
…通報していいですか?
〜〜〜〜〜
□皇都路地裏 メサイヤ・エンター=ティナー
結局通報せず、エンブリオを使うところを見せる事にしました。それでとっとと解放して欲しいです。
流石に道端でやるのは迷惑になるので路地裏の広い所で行う事に。まだジョブにも就いていないので街の外に出たくないですし。
「それでは、いきますよ?」
「あぁ、よろしく頼む!」
「……………」
初めてエンブリオを使うと言う、とてもワクワクする展開な筈なのに、どうして早くも疲れた気がするのでしょうね。もう二度と関わりたくありませんよこんな怪しい人物。
今回使用するのは先程のピザカッター。最初からそのつもりで用意したのでしょうね。是非ともそれで! という念が凄かったです。
紋章からコードを取り出し、パソコンーー【機器怪改 ザラジェーニエ】本体ーーに片方を刺し、シール状になっている反対側をピザカッターに貼り付けます。
そうしたら画面中央に『解析中…』と表示されます。解析が終了しましたら画面が切り替わり待機状態になります。再度紋章から、今度はカードの束を出します。
「ピザカッターだから、“切る”だね」
スルーで。
カードの束から一枚、…あの不審者の言う通りにはしたくはありませんでしたが、それしか思いつかなかったので端の方に『KERU』と描かれているカードを取り出します。
「では…、《
『・・・・・カ.ッ.タ-.ロ.イ.ド, カ.ッ.タ-.ロ.イ.ド, カ.ッ.タ-.ロ.イ.ド』
「おぉ!!」
スキルを発動させながらカードをモニターの端にあるリーダーに読み込ませると、装着した腕輪からMPを吸われパソコンを通じてピザカッターに注がれます。するとピザカッターに変化が生じ、数秒後には人と同じ位の大きさのロボットがそこには居ました。
《
コネクターを貼り付けた道具等をMPを消費して機械の怪物にする。モンスター区分はエレメンタル。一日に使用出来る回数は3回。クールタイムは3時間。デメリットとして従魔キャパシティに入れる事が出来ない。
これが【機器怪改 ザラジェーニエ】の持つスキルの効果です。恐らくですが注ぐMPの量が増えればその個体は強くなれると思われます。
「…いかがだったでしょうか」
「あぁ…完っ璧だよ!! まさかデンドロで見られるとは思わなかったよ!」
「それはそれは」
不審者は興奮したまま、お礼として金を渡して去って行きました。…結局あの不審者の名前すら聞かなかったですね。恐らく彼方の方がゲームの先輩にあたる筈なので、何かアドバイスを聞きたかった様な、もう二度と会いたくない様な。
「さて……、これからどうしましょうか」
先ずは、ジョブに就く所からですね。機械関係で【
…あ、
「
街中を歩かせる訳にもいかないですし、暫く放置させるしかないです…かね?
その後【
謎のおじさん。ここで退場!
〜〜〜〜〜
【機器怪改 ザラジェーニエ】
TYPE:アームズ 到達形態:Ⅰ
能力特性:道具の怪物化
スキル:《機改感染》
必殺スキル:ーーー
モチーフ:ロシア語訳の“感染”
備考:形状はノートパソコン。其れに繋がる腕輪と、半透明のコネクターが付いたコード。後カードの束。
やる事は作中見せた通り、使用する道具によって性能が変わるが基本的にEND型。