デンドロ壊工譚   作:イヤホンの人02

3 / 7


※不定期(遅いとは言ってない)


安心してください。ただ思いついた先から書いているだけです。多分これから鈍足になると思いますよ?





3話目 実戦と実験

 

□【従魔師】メサイヤ・エンター=ティナー

 

 

 あの不審者との一件の後、問題無くジョブに就き、漸く街の外に出る事にしました。…本当はこのままログアウトしても良いかなと思いましたが、流石に勿体ないような気がしましたので。

 

 街の外は草原と言うか平原と言うか、あまり木が遠くまで見当たらないですね。故に所々新人プレイヤー(同輩)達の戦闘が見受けられます。

 

 あれは…、身長も高く髪の長い綺麗な女性。しかし両手にそれぞれ一丁ずつガトリングガンを装備して乱射しまくるのはなんと形容すれば良いのやら。

 

 

「さて、見ているだけでは仕方がないので私も、っと。《喚起(コール)》ーーアルファ號機」

 

 

 私は余り人気の少なそうな場所を見計らい、先程のカッターロイドを呼び出す。ちなみに名前を付ける必要はあるのかと思いましたが、カッターロイド(当人)がもの欲しそうな目(?)で見てきたので付ける事にしました。あんまり考えていませんけど。

 

 

『お呼びにより参上致しました。マスター』

 

 

「…先程も思いましたが、随分と丁寧な口調ですね」

 

 

 私のエンブリオから生み出されるのは皆こう(・・)なのでしょうか。

 

 

『いえ、これは我が個体の個性にございます』

 

 

「………今、思考でも読みましたか?」

 

 

 なんと言いますか…、日本のマンガとかでかたまに有能過ぎる執事(バトラー)がいますし。私が今いるこの国(ドライフ皇国)は機械の国なので違いますが、となりの国であるアルター王国はまさにファンタジーしていますし、更に奥の国(レジェンダリア)は最早幻想的なので、そんな事もあり得るのかな、と。

 

 

『そうですね。我ら〈エンブリオ〉とマスターは言わば一心同体。なので、話す事の出来るならば思考で会話が可能なのですよ』

 

 

「あぁ、そういう理由ですか。…まぁいいでしょう、そろそろ貴方の性能を見させて貰いましょうか」

 

 

『御意に』

 

 

 

 

 

 このカッターロイドの保有しているスキルに、《斬撃強化》と《自律行動》というのがありました。《斬撃強化》は分かりやすく斬撃を強化してくれるでしょう。もしかしたら使用したカードが関係しているのかもしれませんね。

 

 しかし《自律行動》というスキル、このスキルはイマイチ不明瞭です。おそらくは自分で考えて動く事の出来るといった効果なのでしょう。こちらは私が作る個体に付随してくるのではないでしょうか。…と言うことは、このカッターロイドは従順ですが今後は指示を無視してくる個体も現れる可能性がありますね。自ら考えるのも考え物ですかね。

 

 

 と、そうこうしている内にモンスターを発見しました。名前を確認すると【ティールウルフ】と書いてありました。ティールウルフは比較的弱いモンスターと聞きます。カッターロイドの性能にも寄りますが、余程の事が無い限り大丈夫でしょう。

 

 

『対象視認、戦闘を開始』

 

 

 カッターロイドはそう宣言すると飛び掛かって来たティールウルフ相手に、右腕と一体となっている円形状の刃物で両断しました。

 

 

「……………」

 

 

 い、一撃ですか…。

 

 私が驚嘆していると、こちらに振り向きました。

 

 

『如何だったでしょうか』

 

 

「………一度の戦闘では判断が着きません。もう少しお願いしても?」

 

 

『御意に』

 

 

 それから幾つかの戦闘が行われましたが、攻撃をすれば一撃、攻撃を受けても怯む様子も無く耐久性も高い事が伺えます。これは予想以上の戦力ですね…。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

□皇都 宿屋内 【従魔師】メサイヤ・エンター=ティナー

 

 

 あの後、一先ず戦闘を切り上げ街に戻り、得たドロップアイテムを売って宿屋に入りました。アルファ號機に聞きたい事がありましたが、明らかに人ではない存在を連れて店に入る訳にはいきませんしね。取り敢えずはここで今後の指標を決めましょう。そして今日はこれでログアウトする予定です。

 

 

「本日はお疲れ様でした」

 

 

『お疲れ様です、マスター』

 

 

「それでアルファ號機、あなたは戦闘してみてどう思いましたか」

 

 

『そう、ですね…。物足りない、と言ったところでしょうか』

 

 

「物足りない、ですか」

 

 

 やはり性能が高いだけに持て余している感じですね。…元が武器ですら無い(ピザカッターの)筈なのですが、妙に好戦的すらありますね。

 

 

「ふむ、それでは暫くは戦闘はあなたで十分そうですね」

 

 

『えぇ、…何かお考えが?』

 

 

「ちょっと、思いついた事が」

 

 

 成功するかは不明ですが、例え失敗したとしてもそれ程困る事ではありません。

 

 

『何をするおつもりで』

 

 

「そうですね…、魔力タンクを(・・・・・・)作ろうかと」

 

 

『魔力タンク…ですか?』

 

 

 私のエンブリオ【機器怪改 ザラジェーニエ】のスキル《機改感染》は道具を怪物にする時MPを消費します。ですがこのスキル、最低限である下限は存在しても上限と言う訳では無く、更に注げば性能の向上が見込めます。

 

 しかし、ジョブは一つ目である上に下級職。エンブリオのステータス補正はMPとDEXが高いですが、扱えるMPの量はたかが知れています。なので、魔力タンクーーつまりはMPを貯蓄出来る個体を作る事にしてみたのです。

 

 

 あ、そう言えば、

 

 

「聞くのを忘れていました。あなた、と言うかあなた達で良いのですかね。アルファ號機は動く際のエネルギーはどうしているのですか?」

 

 

 特に補給を求められてはいませんですし、何かを補充している様にも見えません。まさか? いやそんな事あるのでしょうか…。

 

 

『そうですね、我らはエネルギーを自力で生み出している、と言ってもいいでしょう。行動中や戦闘中にエネルギー不足で機能停止はしてしまうかもしれませんが、時間を置けば再起動しますので安心してください』

 

 

「そのまさかでしたか……」

 

 

 これは注ぐMPの量によっては行動時間に差が出来る可能性もありますね…。

 

 

 アルファ號機との会話でまさかの事実が判明しましたが、会話と並行して作成の準備を進めていました。なのであとはスキルを使うだけですね。

 

 因みに材料は、液体とかを入れる容器です。地味に《容量拡張》Lv 1がついていて値段が高いかなと思いましたが、スキルのレベルが上の容器が何個もあったので在庫処分品か何かなんでしょう。

 

 

「さて、そろそろ始めますか。今回使うカードは…、ありました。『蓄える』《機改感染(インストール)》」

 

 

『・・・・・タ.ン.ク.ロ.イ.ド, タ.ン.ク.ロ.イ.ド, タ.ン.ク.ロ.イ.ド』

 

 

 今日はもうログアウトするのでありったけのMPを注いでみました。それでも上限には届かなかったみたいですね。

 

 

「それではタンクロイド。あなたの出来る事を見させてもらいますよ」

 

 

 どれどれ…、《自律行動》はありました。つまりこのスキルは共通するで間違いは無さそうですね。他のスキルは《MP貯蓄》《MP譲渡》《SP貯蓄》《SP譲渡》がありました。貯蓄と譲渡はおおよそ考えている通りだと思いますので成功ですね。気になるところがあるとすれば、HP以外のステータスが軒並み低めの所でしょうか。基本的に運用する場所は街中などの非戦闘エリアになりそうですね。

 

 

『おで、タンクロイド。よろしくでゴワス、マスター』

 

 

「…随分と、個性的な喋り方で」

 

 

 まぁ今後ともエンブリオを使用していきますし、一々個性とか話し方とかを気にしても仕方がないですかね。

 

 

 本来の目的であるMPは枯渇しましたが、SPも貯蓄出来るのでそっちを溜めさせて【ジュエル】にしまってログアウトしました。…次のログインまでにタンクロイドの名前を考えなければですかね?

 

 






エンブリオの紋章に仕舞えなかったり、作成スキルに回数制限を付けたから初心者向けの狩場で無双したり地味に動力炉が備わっています。(完璧なる後付け)(何故最初から思いつかなかったのか)(その場の勢いで書くなよ)


野生(?)とか〈UBM〉のゴーレムって基本的にどうやって動いているのだろう…。空気中の魔力とか?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。