デンドロ壊工譚   作:イヤホンの人02

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読者から御指摘がありましたので《機改感染》の効果を一部修正致します。主な変更点は“ ”で示しています。


《機改感染》:アクティブスキル
コネクターを貼り付けた道具等をMPを消費して機械の怪物にする。モンスター区分はエレメンタル。“一日に使用出来る回数に制限がある。”

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《機改感染》:アクティブスキル
コネクターを貼り付けた道具等をMPを消費して機械の怪物にする。モンスター区分はエレメンタル。“一日に使用出来る回数は3回。クールタイムは3時間。デメリットとして従魔キャパシティに入れる事が出来ない。”




4話目 三機目

 

 

□皇都 【従魔師】メサイヤ・エンター=ティナー

 

 

 ログインしました。本日は、まずはちょっとした相談から始める事にしましょう。

 

 

「《喚起(コール)》ーーアルファ號機、ヴェージ(・・・・)

 

 

『おはようございます。で、よろしかったでしょうか』

 

 

『…それ、おでの名前?』

 

 

「えぇそうですよヴェージ。どうでしょうか」

 

 

『………気に入った! ありがとうでゴワス』

 

 

 気に入って貰えてなりよりです。因みにですがこの名前、アルファの次だからベータであるのと、2番目と言う意味がある日本固有の名前である次郎を縮めた上で発音を変化させたものです。…ちょっと単純過ぎましたかね?

 

 

「それとアルファ號機。私がログインした(起きた)からそう言った、のであればそれで構いません」

 

 

『御意に』

 

 

 

 

 

 一通りのリアクションが済んだ所で本題に入りましょう。

 

 

「さて、実は少し相談事がありまして」

 

 

『相談ですか?』

 

 

『それ、おでも入ってる?』

 

 

「えぇ、そうです。それで、相談というのは次に作る個体についてです」

 

 

 ログアウトした後に今後のプランを纏めて置こうかと思いまして、色々と考えていたのです。私のエンブリオのスキル《機改感染》のクールタイムは短いとは言えませんですし、回数制限も存在します。それならば必要最低限の作成する順番を、予め決めておこうかと思ったのです。

 

 

「取り敢えず思い付いた候補は、アルファ號機と同じく近接型か遠距離型。それと盾です」

 

 

『盾…? どう言う事でゴワス?』

 

 

「盾の意味は私の護衛です」

 

 

 私が今就いている【従魔師(テイマー)】というジョブは後衛に分類され、その為ステータスは貧弱です。魔法職と言う訳でも無いですから、攻撃が来たら対処法が無いので終わりです。なので私という弱点を攻撃から防ぐ個体を考えたのです。

 

 

「とは言え、まだ私達は初心者の区分です。今から考えても遅くはないでしょうが、多少後回しでも構いません。なので近接か遠距離かですね」

 

 

『…それ、おで達で決めていいんでゴワスか?』

 

 

「構いません。直接戦うのはあなた達ですから」

 

 

 

 

 

『おで、戦う事ない…』

 

 

「………そうですね」

 

 

 それは私も思いました。あなたは私の魔力を貯めておく為に作りましたね。これは所謂言葉のあやと言うものでしょうか。

 

 

『…我は、遠距離が良いと思います』

 

 

「ふむ、それは?」

 

 

『現状ではそこまで大きな敵とは相手しないと考えられます』

 

 

「そうですね」

 

 

 暫くは街から離れた場所へ行く事は無いでしょう。

 

 

『そうなると、大勢なら兎も角ですが、少数程度なら攻撃範囲を潰し合いかねない近接型よりかは遠距離型の方が良いと考えます』

 

 

「成る程…」

 

 

 確かにそうですね、密集し過ぎるのは悪手です。現段階ではアルファ號機で十分ですし、森等に行かなければ不意を突かれる可能性も少ないです。暫くすれば行動範囲を広げる事にはなりますが、その時にはある程度戦力も増えているでしょう。

 

 それにしても、随分と思考能力が高いですね…。まぁおそらくは個体差でしょうけど。

 

 

「分かりました。では次の個体は遠距離型で、その次が盾と言う事にしましょう」

 

 

 遠距離型とは言いましたが、基本的な立ち位置は私の近くになるでしょう。となると私が狙われる事も増えてくるでしょう。であれば次は身を守る存在が欲しくなります。その次くらいであれば、近接型が増えても問題は無くなっていると考えても大丈夫でしょう。

 

 

「そうと決まれば、本日の活動を開始しましょう」

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

□皇都 武器屋 【従魔師】メサイヤ・エンター=ティナー

 

 

 話し合いの末に遠距離型の個体を作成する事になりましたので武器屋、それもドライフらしく銃火器を取り扱っている店を訪れました。弓矢という選択もありましたが、居る国が居る国(機械技術に長けた国)なので折角なら、と思いまして。

 

 しかしここである問題が浮き彫りになりました。

 

 

「…どれにするべきでしょうか」

 

 

 一般に生活を過ごしてきた人は、武器には詳しくはありません。

 

 他の人の中にはゲーム(FPS)で培った知識で選ぶ事ができるでしょうが、私の場合はそう言ったゲームの経験はありません。それに聞き齧りの情報ですが、銃火器には有効射程範囲と言うのが存在するらしい。この事をスルーして生み出すのはあまりよろしく無さそうです。

 

 店の人に聞くと言う手段はありますが、あからさまに【銃士(ガンナー)】とは思えない格好をした私に対してどれほどの対応をしてくるかは不明です。優しい方なら良いのですが、店の中に工房がありますので店主のジョブはおそらく【鉄砲鍛冶(ガンスミス)】。作品一つ一つに愛着があるなら、私が行おうとする事を許してくれるとは思えません。用途を伝えずに目的を果たせるかは不明ですが、知識の無い私には誰かを頼る他ありません。どうするべきでしょうか…。

 

 

 

 

 

「あの、どうしたんですか? 悩んでるみたいですけど」

 

 

「あ、すいません。邪魔でしたか」

 

 

「あぁそれは大丈夫」

 

 

 頭を悩ませていたら、他の客に話しかけられました。左手を見ると“幾つもの首を持った蛇”の様な紋章がありました。私と同じマスターの方です。

 

 

「私はイレーナ・ヴァルカン。あなたは?」

 

 

「私は、メサイヤ・エンター=ティナーと申します」

 

 

「メサイヤね。あなた、もしかして銃の事はあまり詳しくないのね?」

 

 

「…えぇ、おっしゃる通りで……」

 

 

「だったら、私が教えるわよ!」

 

 

「…え、いいんですか?」

 

 

 確かに詳しい人に聞こうとは思いました。対価にどんな物を支払わなくてはならないかは分かりませんが、今は彼女の好意に甘える事にしますか。

 

 

「勿論よ! それで、どんなのが欲しいの?」

 

 

 こうして私は目的の代物を得る事が出来ました。…所持金の殆どを持っていかれましたけど。

 

 






そう言えば書き忘れてましたけど、主人公の紋章は“ノイズが走る電子回路”みたいな感じです。

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