デンドロ壊工譚   作:イヤホンの人02

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………駄目だぁ。エリアの名前が思いつかない…。どうしよう……。


取り敢えずコレでお茶を濁すか…。にしても苦手過ぎるだろ俺




6話目 共に戦うと言う事

 

 

□ドライフ皇国 皇都近郊の平原 【従魔師】メサイヤ・エンター=ティナー

 

 

 お互いのエンブリオを把握した所で、先ずは作戦会議を始めます。

 

 

「先程作成したダンガンロイド、あなたは当初の予定通り、私の近くからの射撃をしてもらいます」

 

 

『‥‥了解』

 

 

 今度の個体は寡黙の様ですね。

 

 

「アルファ號機は以前と同じように。イレーナは全体的なフォローをお願いします」

 

 

『御意に』

 

 

「分かったわ」

 

 

 イレーナの今のジョブは【突撃銃士(アサルト・ガンナー)】と言う【銃士】の上級職で、こちらの戦闘経験が浅い事からその役割をしてもらう事にしました。

 

 

「…と言っても、私の出番なんか無さそうだけどね」

 

 

「まぁ、余程のイレギュラーが無い限りはそうなると思いますよ」

 

 

 イレーナはやる事が無さそうだと肩を竦めました。

 

 しかし私はまだ初心者と言ってもいいので如何しようも無いですが。…そうは言いつつも、モンスターの出現範囲があまり定まって無いので油断が出来そうにないのがこのゲームの、ある意味で凄い点ですね。

 

 既存のオープンワールド型のゲームでも、エリアの外に出るモンスターはあまり居ません。しかしこのゲーム(〈Infinite Dendrogram〉)ではモンスターが繁殖によって増え、逸れたり群れから追い出されたりと縄張りから外れる事がよく起こり、その上でマスターとの戦闘で辺り一面が殲滅されたりとで、完全な分布図を把握出来るのは最早管理AI位か、その管理AIですら難しいのではと言われています。

 

 まぁ、今回は街の近くです。流石にこんな場所にイレギュラーが起こるとは考え難いですけどね。

 

 

「はぁ、早く活躍したい…」

 

 

「でしたら他のパーティだったり、と言う事では無いですよね」

 

 

「当然よ」

 

 

「…では、とっとと強くならなくてはですね」

 

 

 と、会話をしている内に【リトルゴブリン】が数匹近づいて来ました。平原なので見晴らしが良いので見つけ易いですね。

 

 

『対象視認』

 

 

『‥‥狙撃』

 

 

 アルファ號機が【リトルゴブリン】に近づいて行き、その間にダンガンロイドが頭を狙って撃ちました。

 

 

「あれ? 2、3匹残ってるけど…」

 

 

「それ位なら問題無いでしょう」

 

 

 アルファ號機はこの辺りのモンスターには一撃で倒せます。ダンガンロイドもその辺りは理解しているのでしょう。むしろ一匹も残さなかったら、アルファ號機が突撃した意味が無くなりますから。

 

 

 

 

 

 程なくして戻ってきました。

 

 

「信じられないわね…、元がピザカッターとか」

 

 

「そうですよね。けど、ダンガンロイドの方が強いと思いますよ」

 

 

 何せ初めて正式な武器から作った個体です。殺傷能力の事を考えるとそれは必然だと思いますし。むしろ、幾ら“切る”道具だとしても、近場では過剰な程の戦闘能力を持っているアルファ號機が異常とも思えてきます。

 

 

「狩場変えたらどう?」

 

 

「そう…ですね。その方がよろしいですか」

 

 

 これからもこの場所で戦闘をする人達もいるでしょう。持ち得る戦力の事を考えても、此処では過剰な戦力です。ならば、狩場のランクを上げても問題無いですかね。

 

 

「それで、どうするの?」

 

 

「どう、とは?」

 

 

「場所を移動するからさ、ポジションを変えるのかなって」

 

 

 ふむ、ポジション…ですか。そうは言いましても私の戦力はアルファ號機とダンガンロイドしか居ませんし、後はイレーナだけですし……。もしかして、

 

 

「イレーナ、戦いたくなったのなら正直に言って下さい」

 

 

 この発言はつまりそう言う事ですよね。

 

 

「いやぁ…、エンターには悪いかなぁってさ、思ってね」

 

 

 …イレーナは何の心配をしているんですかね?

 

 

「そんな遠回しに言わなくてもいいですし、連携の練習なら後ででも出来ます」

 

 

 私はそれに、と付け加えます。

 

 

「私はまだイレーナの戦い方を知りませんよ。これからも共に戦うのですし、早めに知ってた方がいいでしょう」

 

 

 確かにレベルを上げるのは大事ですし、今現在金欠ですよ。しかしパーティを組んでいるので冒険者ギルドで受けたクエストは共有されています。多少でもクエストの報酬が受け取れれば、次の活動へ繋げられます。

 

 

「あー、うん。そうだよね」

 

 

「でしょう? なので、次の戦闘はお任せしても?」

 

 

「うん、いいよ。ゲームの先輩の実力を見せてあげる!」

 

 

 楽しみにしていますよ。イレーナ(先輩)

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

□ドライフ皇国 皇都近郊の森林 【突撃銃士】イレーナ・ヴァルカン

 

 

 さて、と。あぁ啖呵切っといてアッサリと負けるのは情けないから頑張らないとなぁ。

 

 さっきの平原から場所を変えてやってきたこの森は、モンスターの平均のレベルがこの近辺では高い上に速度の高いモンスターが多いので、初心者にはあまり人気が無い狩場なんだよね。私のジョブはAGIが上がるから問題はないけど。

 

 

「さてさて、そろそろかな…と、居た!」

 

 

 私の予想は合っていたらしく、前方から何体ものモンスターが現れる。複数居るから群れなのかな。

 

 

「よっと」

 

 

 ぼーっとしてても意味は無いから、照準を軽く合わせて引き金を引く。

 

 

『グギャギャギャギャギャ!!』

 

 

 ダララララ、と軽快な音を鳴らして弾丸がばら撒かれる。弱いモンスターなら少しだけの弾数で倒せるけど、強いモンスターはまだ何体か残っている。

 

 

 ーー私のエンブリオである【永毒弾末 ヒュドラ】は、発射される弾数にリソースが偏っているのか武器としての威力はあんまり高くない。だからちょっとでも強いと生き残る事もあるんだよね。けれど、

 

 

『グ、ギャ…?』

 

 

 私のエンブリオの能力はその弾数と“毒性”。だから倒し切らなくても大丈夫。エンブリオのスキルで【毒】と【麻痺】が付与されてる弾丸を幾つも食らったなら身動きも取りづらいんじゃないかな。

 

 それに【麻痺】が入って身動きが取れない内にもう一度撃てば良いだけの話だしね。

 

 

 

 

 

 さくっと残りを片付けて、エンブリオを紋章に仕舞いながらエンターに感想を聞いてみる。

 

 

「どうだったかな?」

 

 

「そうですね。複数を相手にし易いかな、と思いましたね」

 

 

 確かに【麻痺】があるから他のを相手する余裕も出るし、【毒】もあるから多少HPが残っても放置してても倒せる。どっちにも耐性があるとダメだけど。

 

 

「しかし…、中々パーティの組み辛い能力でもありますね」

 

 

「…そう、なんだよねぇ」

 

 

 そう、私が撃ってる内はモンスター近付けないし、撃ち終わっても残ったモンスターもだいぶ弱ってるから、戦い甲斐が無いって言われて組んでたパーティを外される事がしょっちゅう起こった。だから私は固定のパーティが居なくて、ソロでの活動が多かった。

 

 

「足りない火力を毒で補っているんです。そこに文句を言うつもりはありませんし、モンスターが強くなればその状態異常は優位に働いてくれると思いますよ」

 

 

「……フォローありがと」

 

 

 昔の事を思い出してちょっと沈んだけど、強みをわかってくれるのはありがたいよね。

 

 

「…よし! 時間が勿体ないし、次だ次!」

 

 

「そうですね。それで次からは、私達も入れそうなら入ってもいいですか?」

 

 

「勿論。折角パーティを組んでるしさ!」

 

 

「分かりました。と言う訳で、ダンガンロイド。頼みましたよ」

 

 

『‥‥了解』

 

 

『では、我はマスターをお守りします』

 

 

「そちらも頼みますよ、アルファ號機」

 

 

『御意に』

 

 

 

 

 

 やっぱりエンターのエンブリオは凄いよね。柔軟な思考にあの戦闘能力で第一形態って、今後どうなるのかな。…なんか私も楽しみになってきたかも。

 

 






この後めちゃくちゃ狩りまくった。




〜〜〜〜〜


書きながら考えてるから安定しないな…。

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