陰陽絶唱シンフォギア~戦姫と十三人の転生者~   作:はんたー

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しばらく投稿しないと言ったな
あれは嘘だ…


本当は前回あとがきを投稿予約した後に書き加えていたのですが、加える順番を間違えたというのが本音です
さっき見直してみて気づきました
ごめんなさい


閑話3

 side弦十郎

 

 

 

 

 

「……これは……一体……?」

 

「ほんと不思議よね~、こんなことが起こるだなんて……」

 

 俺は了子くんと共にライブ事件後の奏のカルテを見ていた

 奏はライブ事件後病院にて以前よりもはるかに体が軽くなったと述べ、実際退院後も以前に比べると動きがよくなっていることがわかった

 そのため奏の身体に何が起きているのかを先日検査し、その結果を見て俺たちは絶句していた……

 どうゆうわけか今までLiNKERの副作用により蝕まれていた奏の身体の毒素が消失していたのだ

 何が起きたのか……

 考えられる点といえば……

 

「あの共振(レゾナンス)

 という力の影響なのかもしれないわね……」

 

「……やはりか……」

 

 あの時、焔太陽と奏が使った共振と呼ばれる現象

 飛鳥の話によると本来は双星の陰陽師と呼ばれる特別な陰陽師同士が手を繋ぐことで発動することができる力らしい……

 互いの呪力の相乗効果で破壊力は通常の五倍から十倍にまではね上がるらしい

 確かにそれならば、あの絶唱級の攻撃を放つことができたのにも納得がいく……

 

「これは私の仮説になるんだけど……

 共振とやらは本来、互いの呪力とやらを重ね合わせることで発動するもの……

 おそらく奏ちゃんと手を繋ぎ、その共振が発動したことで奏ちゃんの中に呪力が流れ込んだ……

 飛鳥くんや白ちゃんの話では呪力は悪霊のような人に害を成す物を祓う(取り除く)力があるというじゃない……

 実際それでノイズを倒せるわけだしね……

 この場合、奏ちゃんの体内にあったLiNKERの毒素を人に害成す物として祓った(取り除いた)のではないか……

 と考えられるわ……」

 

「……なるほど、だが疑問も残る

 何故陰陽師ではない奏が、その共振という術を発動させることができたのか……」

 

「その点についてはあの二人もわかってないみたいだし……

 やっぱり本人に聞くのが一番だと思うわぁ」

 

 それもそうだなと思い、俺はこれから来る新しい仲間を待つことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

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 side太陽

 

 

 

 

 

 う~、緊張してきたな……

 俺は今、長い廊下を歩きながらそう考えていた……

 考えてみれば政府直轄ってかなり凄い場所なんだよな

 地下にあんなでかいエレベーターやこんなでかい基地を作ることができるぐらいだし……

 

 あのエレベーター作るのにどれだけ手間かけたんだろう

 軽く1000mは越えてるだろあの長さ……

 

「ここが二課の基地さ

 どうだ? 結構広いだろ?」

 

 そう奏は軽そうに言うが……

 結構どころではない

 こんな長い廊下初めて見たわ

 

 え? 俺がここにいる理由? 

 それは俺が今日から二課に入るからだ

 以前俺はそう奏と約束をしたこともあり、今回奏への好意を自覚したことを期に二課に入ることを決めたのだ

 二課に入れば奏と一緒にいられるという自分でも割りと不純な理由で……

 

(我ながら情けない理由だな……)

 

「ん? どうした太陽?」

 

「……なんでもねーよ……」

 

 ちょっと前まで復讐以外のことは心底どうでもいいと思っていたはずなのに、どうしてこうなったんだっけ……

 そう考えながら俺は奏の案内にしたがい長い廊下を歩いた

 

 

 

 

 

 *****************************

 

 

 

 

 

 

「ここが二課の司令室さ」

 

 ここが二課の司令室か……

 やっぱり、司令官とかいるんだろうな

 どんな人なんだろう

 こんな大きい組織を束ねてるような人だ

 さぞかし厳格な人に違いない

 

 

「じゃ、開けるよ」

 

 奏の言葉に頷いて俺たちは司令室の扉を開いた

 そこには……

 

 

 

パンパンパーン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそ! 人類守護の砦、特異災害対策機動部二課へ!」

 

 クラッカーを炸裂させた職員たちが複数人、そして拍手をする職員が複数人

 その中央にはやけにガタイのでかい赤いシャツの男が被り物をしながら歓迎していた

 ちなみに後ろには「熱烈歓迎! 焔太陽様」と書かれた横断幕がある

 あまりにも予想と違いすぎる光景を見た俺は……

 

 

「へ?」

 

 

 平凡な反応しか出せずにいた

 

 

 

 

 

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「では改めて自己紹介だ

 俺は風鳴弦十郎、ここの責任者をしている」

 

「そして私は出来る女と評判の櫻井了子

 よろしくね」

 

 しばらくした後、ガタイのでかい人といかにも研究者ですって感じの眼鏡の女の人が俺に自己紹介をしてきた

 

「俺は焔太陽

 陰陽師やっています

 よろしくお願いします」

 

 俺は最初が肝心と思い、結構大きな声で自己紹介をした

 

「ハッハッハッ

 なかなか元気がありそうだな

 そういう奴は好きだぞ」

 

 弦十郎さんはそういいながら笑った

 最初は妙なイメージ抱いていたけどいい人そうだな……

 でもなんだろう

 本能的って言えばいいのかわからないけど……

 この人だけは敵に回してはいけない気がする

 そう俺の中のナニかが訴えている

 

「じゃ、太陽くん

 早速で悪いんだけど……

 ちょっと私に教えてほしいことがあるんだ~」

 

 了子さんは俺にそう言いながら近づいてきた

 教えてほしいこと……ってやっぱり、あれだよな……

 

「共振……のことですか?」

 

 そう言うと了子さんの口がにやついた

 

「わかってるなら話が早いわ~

 どういう術なのかは二人に聞いたけど

 飛鳥くんも白ちゃんも詳しいことがわからないっていうし……

 

 でも、双星の陰陽師である太陽くんなら

 なぜ奏ちゃんと共振ができたのかわかるんじゃない?」

 

 ……鋭い質問だな

 

「俺は俺と奏が共振することができた理由を知っています

 でも、それを教えることはできません」

 

 そう言うと二課の職員たちはざわついた

 奏も驚いているようだ

 

「……理由を聞いても?」

 

「ノーコメントでお願いします」

 

 俺は少し目線をそらしながらそう言った

 恥ずかしくて話せるかっての……

 

「……共振の理由は今は話せません

 それでも、俺はここで皆さんと共にノイズと戦いたいと思っている

 これは本心です

 だから……どうかお願いします」

 

 俺はそう言いながら頭を下げた

 すると弦十郎さんが頭をかきながらため息をついた

 

「わかった

 今は話せないのであればそれでも構わん

 いつか話したいと思えるときに話せばいい

 改めて、人類を守るため君に協力をしてほしい

 我々は君を歓迎する」

 

 そう言いながら弦十郎さんは俺に握手を求めてきた

 

「ありがとうございます

 これからよろしくお願いします!」

 

 俺は握手に答えながらそう言った




はい
これで本当に次回投稿は数ヶ月
早くても一ヶ月後ぐらいになると思います
それでも必ず帰ってくる予定なので楽しみにしてください

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