亀更新ですがゆるゆる再開します
13話
ツヴァイウイングのライブの惨劇から2年
私立リディアン音楽院では今日も生徒たちの楽しげな声が響いてた
「立花さん!!!」
「ご、ごめんなさい!!!??」
一部を除いて……
「はあ~、今日もつかれた~」
「今日もお疲れ様、響」
人助けが趣味の少女・立花響は幼馴染みの小日向未来と共に私立リディアン音楽院に入学していた。
響は二年前のライブで自分を助けてくれたと思っているツヴァイウイングの二人……風鳴翼と天羽奏に会うという目的で風鳴翼が通っているこの学校に入学したのだ
なお、小日向未来は本人曰くピアノを学ぶため入学したらしい(真相は定かではない……)
(あの時、私を助けてくれたのは確かにツヴァイウイングと変な武器を持つ人たちだった……
でも、報道ではノイズの被害により犠牲者が大勢でたということしかかかれてなかった……
あの時のあれは夢だったのかな……? それとも……)
当時はツヴァイウイングに助けられたと感謝しかなかった響だったが、時がたつに連れ災害であるノイズを倒す武器なんて本当にあるのかと響は自分の記憶に疑いを持つようになった。
その真偽を確かめるためにも響はツヴァイウイングに会いたいのだ。
「でもよかったじゃない? 憧れの翼先輩に会うことができて……」
「でも、翼さんには絶対におかしな子だと思われてるよ……」
「間違ってないんだからいいんじゃない?」
実は響は本日、学食中に風鳴翼に対面することができたのだが、緊張のあまり声を出すこと後できず挙げ句の果て頬についたご飯粒を指摘されてしまい、結構な恥をかいていた
そのときの恥ずかしさを思い出しながら響は課題のレポートを行う未来を眺めていた……
「……それ、もう少しかかりそう?」
「あ、そうか! 響今日ツヴァイウイングの新作CD買いにいくんだっけ?」
「うん! 創太くんと待ち合わせしてるんだ!」
彼女たちにはもう一人……
大蔭創太という幼馴染みの少年がいる。
だが、リディアンは女子校のため彼はリディアンの近場にある鳴神高校に入学したのである。
「じゃあ早くいかないと」
「え、で、でも……」
響は今日ツヴァイウイングのcdを買うに当たって幼馴染み三人で楽しみたいと考えていたため、未来の言葉に少し渋る態度を見せる
「いいからいいから。早くしないと売りきれちゃうよ」
「う、うん。わかったよ。ごめんね未来……」
未来の言葉に少し躊躇いながらも響は教室をでた……
(響のためにも、たまには創太と二人きりになったほうがいいと思うしね)
未来は響が創太に対し、朧気ながら意識しているということを把握していた。創太側も響を大切に思っているというのは何度か相談に乗っているため知っている。
(まあ、創太ならば響を大切にしてくれるのはわかっているから文句ないんだけどね。でも響の親友というポジションは常に維持しないと……)
人助けが趣味である響は入学してからまだ一月もたってない現在でも、その性格や行動から既にかなりの人気を獲得している。そのため、未来はどう今のポジションを維持するのか思考を巡らせるのだった……
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「誰かなあの人……」
「結構イケメンじゃない?」
「誰かの彼氏かな……?」
女子校であるリディアンの校門に男性がバイクを止まらせてるのを見て下校中の女生徒たちからかなり注目していた。大蔭創太は現在幼馴染みの立花響を待っていた。
(う~、少しハズイなこれ……
響~! 早く来てくれ~!)
まるで見世物のようになって内心かなり恥ずかしい思いをしながらも、彼にとっては最も大事な女性である立花響を待ち続けていた
「創太く~ん!!! お待たせ~!!!!」
「……遅いぞ響」
彼はやっときてくれた幼馴染みに内心喜びつつもそれを悟らせないように努めて普段通りに話した
「じゃあ、さっそく行くか……」
「うん! そうだね!」
響は満面の笑みで、創太は少し微笑をしながらバイクに跨がり行きつけのcdショップへとバイクを走らせた。
キャーキャーっ
いいものを見たと甲高い声で叫ぶ女生徒たちには気付かないまま
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「cd特典! cd特典!」
「……嬉しそうだな、響……」
自分にしがみつきながら嬉しそうにはしゃぐ響の姿に苦笑しながらも創太は呟いた
「そりゃそうだよ! cdは特典が盛りだくさんなんだから!」
響は満面の笑みで創太の呟きに答えた
その笑顔に創太は少し赤面をしながらドキドキしていた……
(やっぱ響可愛いな……)
そんなこと考えながら創太はCDショップ最寄りの駐車場にバイクを止め、響と共に地に足をつけた
「早く、早く」
そう呟きながら駆け足でCDショップに急ぐ幼馴染の背を見ながら創太はまたも苦笑をした
(どんだけ楽しみだったんだか……)
そんなことを考えながら創太は響の後に続いた。
しばらくしてもうすぐCDショップというところまで来ると彼女は曲がり角で突如として歩みを止めた。
「? おい、どうしたんだひび……き……」
まるでありえないものでも見たかのように大きく目を見開きながら呆然となる響を創太は訝しげに眉を潜めたが、響がそのような表情になった原因を響と同じ方向にあるものを見て理解した。
そこには人だった炭素の塊がいくつも辺りに転がっていた。
「ノイズ……」
響にとってはかつてのトラウマであり、恐怖の対象……
人類では太刀打ちできないとされる天敵が近くにいるということに顔を青ざめた
キャ──────
「!?」
二人が呆然としていると突如、悲鳴が聞こえた。
悲鳴が鳴ったほうへ行くとそこには今にもノイズに襲われそうになっている小学校低学年くらいの少女が涙を浮かべている光景が映し出された。
「~%>&=)」
「っ!? 危ない!?」
理解不能な不可解ななき声を出しながらノイズが少女目掛けて突撃しようとする。
響は慌てて少女を庇おうと近づき、少女に抱きついたがそれが限界であり猛スピードで自分ごと少女を殺そうとするノイズをみて響と少女は恐怖から目をつむった。
やられる
少女も響もそう思ったが……
「み恵みを受けても背く敵は篭弓羽々もてぞ射落とす」
「
響が先程までいた方向から複数の石つぶてが形状変化していたノイズにぶつかり相殺した。
「「……へ?」」
いつまでたっても予想していた衝撃が来ないことから疑問を感じた二人が目を開けるとそこにはノイズを前に仁王立ちをする幼馴染みの姿が映った。
「響に手を出してるんじゃねぇよ……」
響の側からは表情を読み取ることができないがそれでも彼女は創太から発する凄まじい怒気を明確に感じとることができた。
「創太くん……?」
今まで感じたことのない幼馴染みの雰囲気に少し躊躇いながらも響は彼に話しかけた。
「……こいつらは俺が足止めする。響はその子を連れて早く安全なところに……」
「……えっ? 何行ってるの!? 早く一緒に逃げないと!!!」
ノイズは一般的に人間では太刀打ちできない。
ノイズの特性である「位相差障壁」の影響でいかなる攻撃も無効化されるのだ。
故に響は創太に向かって一緒に逃げようと逃亡を促したのだ。
だが……
「大丈夫だ響」
創太は響を安心させるために一瞬、彼女に顔を向け優しげな口調で微笑みかけた。
そして再びノイズに向かい合い強い口調でこう叫んだ。
「俺は
「え?」
その言葉に呆けながら響は懐から札とリコーダー、ぬいぐるみを出しノイズに構える創太を眺めた。
一瞬なぜ今ぬいぐるみやリコーダーなんてものを出したのかと疑問を覚えたがその疑問はすぐに解消された。
創太は札を構え、守ると誓った大事な幼馴染みを守るため、札に呪力を込める……
「
すると彼の握りしめるリコーダーが淡く光りながら形状を変え、ぬいぐるみはまるで意思をもつかのように立ち上がり始めた。
「
そう唱えるとぬいぐるみたちは列を造りながら創太と共にノイズ相手に向かい合い始める。
数十ものぬいぐるみたちが隊列を組むその光景はさながら軍隊のようであり、響と少女はその光景に驚嘆のあまり声を出すことができなかった。
「かかってこいノイズ共。全部まとめて祓ってやるよ」
創太はノイズに向かって高らかににそう宣言した
書き方少し変えました