陰陽絶唱シンフォギア~戦姫と十三人の転生者~   作:はんたー

7 / 21
6話

 side三人称

 

「ふぅ……、かなり回復してきたな……」

 

 市街地での戦いから数日

 自らに使った治癒符の効能もあり、太陽の怪我は完治していた

 

 最も、呪力は戦闘+治癒符で使い果たし、すっからかんになっているが……

 

 呪力を回復させるには休息をとるのが一番

 そう考え、太陽はベッドに横たわる

 

「……」

 

 

 

『ほっといてくださいよ! 

 

 俺は俺のやり方でノイズと戦ってきたんだ

 

 今までも、そしてこれからも……』

 

 

 

 

 太陽は数日前の戦いでの奏とのやり取りを思い出し……

 

「……この間は少し言いすぎたかな……」

 

 奏に言った言葉に若干後悔していた

 

 奏は本気で自分のことを心配していた

 にも関わらずそれを突っぱねてしまったことに

 

 何故かは太陽もわからないが、太陽は十二天将よりも風鳴翼よりも天羽奏に興味を持っていた……

 

「……なんでだろ」

 

 彼女とはまだ少し顔を合わせただけ……

 にも関わらず、太陽は彼女のことが気になって仕方がなかった……

 

 

「それに……あの時の目は……」

 

 太陽は飛天駿脚で帰宅しようとする瞬間に見た奏の目……

 

 

 彼女はまるで、自分のことを理解しているのかのような、それでいて悲しそうな目で太陽のことを見ていた

 

 あんな幸せそうな人に自分の気持ちがわかるわけがない

 

 そう思いつつも……

 

「……」

 

 彼はあの時の目が忘れられずにいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 ****************************

 

 

 

 

 

 

 その頃、二課では天羽奏と風鳴翼、朝鳥飛鳥と虎居白の二組がチームに別れての戦闘訓練を行っていた

 

『今回の訓練は翼と奏のフォニックゲインの上昇率を確かめることとチームワークの向上が主な目的だ! 

 

 気を引き締めていけよ!』

 

 スピーカーから聞こえる弦十郎の声を聴きながら互いに自らの力の源を構える

 

「手加減はしないよ」

 

 奏と翼はペンダントを握りながら不適に笑い

 

「こっちもな……」

 

 飛鳥と白は札と共に古びた剣と白い手袋を構える

 

 

「Croitzal ronzell gungnir zizzl(人と死しても、戦士と生きる)」

 

「Imyuteus amenohabakiri tron(羽撃きは鋭く、風切る如く)」

 

 奏と翼はシンフォギアを起動するための唄……聖詠を口ずさむ

 

 すると二人のペンダントはエネルギーに還元され、二人の身を包み始めた

 

 そして天羽奏は北欧神話の神槍・ガングニールのシンフォギアを……

 風鳴翼は日本神話の神剣・天羽々斬のシンフォギアをそれぞれ纏った

 

「こっちの準備は終わったよ!」

 

 

 

 それを見た飛鳥と白も札を構え、自らの力を解放するため札の名を唱える

 

「天翔顕符!」

 

「獣爪顕符!」

 

 飛鳥と白はそれぞれ古びた剣と白い手袋に呪力を込める

 すると、古びた剣は巨大な剣に、白い手袋は巨大な籠手に変化していく

 

「朱染雀羽(しゅぜんざっぱ)! 喼急如律令!!! 」

 

「白蓮虎砲(びゃくれんこほう)! 喼急如律令!!! 」

 

 そして二人は巨大な剣と白い籠手を構えた

 それを見た奏は獰猛に笑う

 

「いくぞ!!!」

 

 先手を取ったのは奏だった

 

 シンフォギアには身に纏う人間の戦意に共鳴し旋律を奏でるといえ機能があり、その旋律に合わせ唄を歌うことでシンフォギアを稼働させるためのエネルギー・フォニックゲインを高め、そのポテンシャルを上げるという特性がある

 

 

「♪ ~♪ ~」

 

 奏は唄を歌い、フォニックゲインを高めながら奏は二人に向かって槍を向ける

 

 奏は自らのアームドギアの槍の穂先を回転させ、巨大な竜巻を作り出した

 

 

 

LAST∞METEOR

 

 

 まるで嵐のような竜巻が二人に向かってくる

 

 しかし、二人は慌てることなく冷静に対処をしようとする

 

「オンギャロダヤソワカ」

 

 飛鳥は剣に向かって詠唱を唱える

 

「降天迦楼羅(ごうてんかるら)! 喼急如律令! 」

 

 飛鳥は自分の呪装を発動

 

「やあああああああ」

 

 そして白はそれと同時に竜巻に向かって白蓮虎砲の斬撃を放った

 

 白虎の呪装・白蓮虎砲は十二天将の呪装の中でも破壊力に特化した呪装であり、その斬撃はたった一撃で巨大竜巻をかき消し、あたりにはその衝撃で凄まじい爆風が起こった

 

 奏は爆風に怯まず真っ直ぐに前を見据える

 

 風が止むとそこには奏が予想した通り白だけしかいなかった

 

「翼っ!!」

 

「わかってる!!」

 

 翼はアームドギアの剣を巨大化させ、天井に向かって飛ぶ斬撃を放った

 

 

 

蒼ノ一閃

 

 

 

 そこには機械のような翼で空を翔んでいる飛鳥がいた

 

「さすがにこんな単純な手は通用しないか……」

 

 翼の飛ぶ斬撃を弾きながら飛鳥は呟いた

 

 十二天将朱雀の呪装・朱染雀羽は数千という膨大な数の陰陽術でも一つしかない飛行能力を持つ唯一の呪装……

 

 空を翔ることで十二天将でも随一の機動力を保持している

 

 彼は爆風に紛れ空から彼女たちを攻撃しようとしていたらしいが奏と翼はそれを見破っていたのだ

 

 最も本人も通用するとは微塵も思ってないが……

 

「赤鶙無限屏風(せきていむげんびょうぶ) 喼急如律令! 」

 

 飛鳥は素早く詠唱をし、術の名前を唱える

 すると朱染雀羽の翼から三十六枚の羽根のような剣が飛び出した

 

 赤鶙無限屏風の羽根は一枚一枚が飛鳥の意思で操作することができ、敵にとっては三十六本の剣が意思を持ちながら襲ってくるようなものである

 

「なんの!!」

 

 しかし、奏は全く恐れず先程より規模の小さい竜巻を起こす

 

 その竜巻は全ての羽根を巻き込んでいき、一ヶ所に固め……

 

「はああああ」

 

 それを纏めて翼が一刀両断した

 

「なっ!?」

 

 発動してすぐに赤鶙無限屏風が破られたことに飛鳥は一瞬驚くがすぐに落ち着きを取り戻す

 

「……やるな二人とも」

 

「こっちも負けてられないね」

 

 飛鳥は翼に呪力を込め、白もまた籠手を構え二人を見据える

 

 それを見た奏と翼もそれぞれ槍と剣を構えた

 

 

 

 

 ****************************

 

 

 

 

 

 

「はあ~~、疲れた────!」

 

 訓練終了後、奏たちは倒れるようにソファーに座り込んだ

 

「お疲れ様♪ 皆~

 はい奏ちゃんの分」

 

 そう言って二課の技術主任・櫻井了子は奏にスポーツドリンクを渡した

 

「ありがとう、了子さん」

 

 奏はスポーツドリンクを飲み干した

 

「今回の訓練でいいデータがとれたわ♪ 

 この数値ならば問題なさそうね……

 

 

 

 

 

 

 ネフシュタンの鎧の起動実験は……」

 

「……成功するといいな」

 

 飛鳥の言葉に皆が同意する

 

 三ヶ月後に奏と翼のユニット・ツヴァイウイングのライブが開かれる

 

 しかし、これはただのライブではなく、完全聖遺物ネフシュタンの鎧の起動実験でもあるのだ

 

 ネフシュタンの鎧はシンフォギアのような聖遺物の欠片とは違い、完全な状態で残っている貴重な聖遺物

 そして、それを起動するにはそれ相応のフォニックゲインが必要となる

 

 ライブという大きな会場で歌うことにより二人の歌唱とオーディエンスからの熱気でフォニックゲインを高め、起動を試みるというのが大まかな内容である

 

「…………」

 

 奏はそれを聞いてあることを考えていた

 

 

 

 

 

(……太陽にも見てほしいな)

 

 

 

 

 

 ****************************

 

 side??? 

 

 

 

 

 

 

「は~お腹空いた……」

 

 私の名前は立花響

 

 鳴神中学に通ういたって普通の中学生で好きなものはご飯&ご飯

 

 今、私は昼食だと言うのにお弁当を忘れてしまい絶望の淵に叩き落とされていた

 

「全く響ったら

 はいあーん」

 

「わぁ、ありがとう未来」

 

 そう困っていたら私の親友の一人、小日向未来がお弁当のたこさんウインナーを私に食べさせてくれた

 

「全く、本当におっちょこちょいだよなお前……

 便りにも今日は給食がないからお弁当でって描いてあるじゃん」

 

 そう私のもう一人の親友、大蔭 創太くんは言った

 

 彼は口ではつっけんどんな態度だけどすごく優しい人なんだ

 

 実際今お弁当の玉子焼きを私にくれたし……って旨っ!! 

 さすが家庭科の神なんてアダ名を持ってるだけのことはある

 料理や裁縫、後音楽なんかもか……創太くんはプロ顔負けレベルに凄いんだよな……

 

「……あ、そうだ響、創太

 

 二人に渡したいものがあるんでけど……」

 

「……? なんだ? 未来?」

 

 創太くんがそう言うと未来はチケットを三枚出した

 

「じゃーん、ツヴァイウイングのライブチケット! 

 二人の分もちゃんと持ってきたんだ」

 

「「え!? ツヴァイウイング!!?」」

 

 ふえー驚いたー

 ツヴァイウイングのライブチケットはめちゃくちゃ人気でなかなか手に入らないって話だったけど……

 

「よく手にいれたな……」

 

「この間、商店街の福引きで当たったんだ

 

 三枚あるからちょうどいいと思って……」

 

 そういって未来は私と創太くんにチケットを分けてくれた

 

「わあーありがとう未来~♪」

 

 こんな貴重なものをくれるなんて未来って本当太っ腹だな

 

「これ、俺も欲しかったんだよな

 抽選落ちてがっかりしてたからすごくありがたいや……

 サンキュー未来」

 

 そう言って創太くんは未来からチケットを受け取った

 かなり喜んでいるのがわかる

 

 ツヴァイウイングは創太くんイチオシのユニットだからそれはそれは嬉しいんだろうな

 

 かくゆう私も創太くんに進められ、今では立派なツヴァイウイングファンの一人だしめちゃくちゃ嬉しい

 

「早く三ヶ月後にならないかな~」

 

 そう言って私は楽しい未来に思いを馳せた




はい、来ました原作主人公&五人目の転生者
五人目の転生者は大蔭 創太(おおかげ そうた)
家庭科の神とうたわれており、料理と裁縫がめちゃくちゃ凄い
趣味は手作りのぬいぐるみを子供たちにあげること

ちなみにシンフォギア原作のことは一切知りません

なんの能力かは現時点では内緒です(まあ、趣味でもろばれだが…)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。