陰陽絶唱シンフォギア~戦姫と十三人の転生者~   作:はんたー

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今回短いです


7話

 side創太

 

「速く行かねぇと遅刻だぞ! 急げ響!!」

 

「ちょっと待ってよ~、創太くん!」

 

 俺の名前は大蔭(おおかげ) 創太(そうた)

 いたって普通の中学生……ではないな……うん。

 俺は前世で死に、神様とやらによってこの世界に転生させられた、所謂“転生者”というやつだ……

 なんでも自分はいじめられていて、殴られた時に当たり所が悪くてそのまま死んでしまった……らしい……。神様が言うからには……だけど……。

 我ながら、悲惨な死に方だよな。

 

 

 

 まあ、前世に何の未練もなかったから別にいいんだけど……

 

 

 

 俺は前世からぬいぐるみを作ることが趣味だった。

 そしてそのぬいぐるみを女の子とかによくあげたりしていた。当初は、女の子達が喜んで姿がとても嬉しかったんだよな。

 そんなんだから知らないけど、学校で悪ガキのグループに目をつけられて、俺は結構壮大ないじめを受けることになった……

 

 その時、助けてくれる誰かでもいれば、何か違ったかもしれないケド……俺にはそんな存在は誰もいなかった……。

 教師にも、ぬいぐるみをあげてた女子からも、友達だった奴らからも、俺は無視されるようになり、挙げ句の果てには両親さえも俺が悪いというようになった。

 

 

 ────ぬいぐるみ作りなんてふざけた趣味を持っているからだ

 

 

 それが両親の言葉だった……。

 そんな前世だったから、正直未練すらない……。

 

 

 

 

 

 

 この世界に転生した俺は、つっけんどんながらも優しい祖母に裁縫や料理を習っていた。

 祖母はぬいぐるみの職人でよく俺と一緒にぬいぐるみを作ってくれた……

 最初は前世の記憶からかこの世界でぬいぐるみを作ることに少し躊躇いがあったが祖母と一緒に作っているうちに、やっぱり俺はぬいぐるみを作ることが好きなんだと気付くことができた……

 祖母と一緒にいるときは楽しかったな……

 

 

 

 でも、今世でも前世と似たような事が起きた

 今世では割と早めに……小四の時点でそういういじめが起こったんだ

 

 最初はこの世界でも前世と同じか……と失望にもにた思いが芽生えた

 ……でも

 

「いじめなんて絶対ダメだよ!!」

 

 そういって俺を助けてくれたのは当時違うクラスだった立花響だった

 響は俺をいじめてた奴らに真っ向から向かっていき

 俺を助けてくれた

 

「へいき、へっちゃら」

 

 そう言ってボロボロになりながら俺を守ってくれた響は誰よりもかっこよく見えた

 

 そこから俺は響、そして響と親友だった未来とも一緒にいるようになった。

 未来もとてもいいやつで俺がまたいじめられそうになったときは響と二人して庇ってくれた

 いつしか俺のいじめは無くなっていった……

 

 

 俺は二人に助けられた……

 いじめから守ってくれた未来にも感謝してるが、俺はそれ以上に響に感謝している……

 響と出会えたから俺は二人の掛け替えのない友達に出会えた

 多分響に出会えなかったら俺は今なお一人ぼっちだったと思う

 未来と仲良くなることもなかったと思う……

 全部響のおかげだ

 

 だから俺は響を守れる男になりたい……

 そう考え、当時ずっと拒んでいた陰陽師の修行も受けるようになった

 

 今では式神曰く、十二天将として最低ラインの実力は身に付いたとのこと……

 

 話がそれたな

 俺と響は今全速力で走っていた……

 

 響はよく人助けをする

 正直最初はどうして見ず知らずの他人を助けようとするのかわからなかった

 でも、響と一緒に人助けをするうちに俺もやりがいを感じるようになった

 助けた人にありがとうと呼ばれると嬉しくなる

 助けた人の笑顔を見ると俺も自然に笑いたくなる

 気付けば俺も響と一緒に人助けをすることが日課となっていた……

 

 もっとも……

 

 

 

「急げ! あと五分で遅刻だぞ!」

 

 

「「うわああああ!!」」

 

 そのせいで遅刻ギリギリに登校することも日課となってしまったけど……

 俺は先生の言葉を聞いて響と一緒に走る速度を速めた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ************

 

 side奏

 

 私は太陽のことを考えながら歩いていた

 

 太陽は昔の私と同じだ……

 ノイズへの復讐以外をどうでもいいと考えている

 

 かつては私もそうだった……

 ノイズを倒すためならば自分の事なんかどうでもいい……

 そう考えていたんだ……

 おかげで何度も弦十郎の旦那や飛鳥の奴に怒られたっけ……

 今思い返せば、あのときは翼や白にも心配かけたりして悪いことしたなと思っている

 それでもかつての私は私のことを心配してくれる人達にも気付かぬふりをしてひたすらノイズを狩り続けていた……

 

 

 そんなある日、私は自分が助けた自衛官に()()()()()を言われた……

 

 

 その言葉で私の歌は復讐だけじゃない……

 それ以外でも……誰かを救うことや勇気づけることもできるんだって……

 

 それ以降、私は復讐だけじゃなく、他の誰かを助けるために歌を歌うようになった……

 おかげで私は復讐以外にも目を向けられるようになった

 そして仲間の大切さを知ることができた……

 

 

 

 だから私は太陽をほおってはおけない……

 

 昔の私と同じようなことをする太陽を……

 

 あいつにも、仲間の大切さを知っててほしい……

 復讐以外にも目を向けてほしい……

 

 

 だから私はあることを決めた……

 

 それは……

 

「よ、またきたぜ! 太陽!」

 

「………………」

 

 そう言って私は太陽の家を尋ねた

 太陽は私が来ることはないと思っていたのかすごい顔をしてやがる

 

 今はまだ太陽を救ってやる方法が思い付かない

 今の太陽にはどんな言葉を言っても聞く耳を持たないだろう

 でも、何度でも太陽の元を訪ねて見ようと思う……

 

 いつかこいつが私に心を開いてくれるその時まで……

 私の言葉に聞く耳を持ってくれるようになるまで……

 何度でも……




文章うまくなりたいなぁ~
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