アサルトビルド HAZARD   作:naogran

12 / 50
百合ヶ丘女学院・屋上。

梨璃「・・・!」

髪切りハサミを持った梨璃が震えている。

梨璃「う、動かないでね?結梨ちゃん!動いちゃダメだからね・・・!」

彼女は結梨の散髪に挑戦していた。

結梨「梨璃。落ち着け。」

梨璃「だって前髪だよ?」

結梨「ちゃちゃっと済ませて朝練するんでしょ?ウフフ。くすぐったい。」






その頃京輔と龍馬は食堂で朝食を食べていた。

龍馬「成功したんだな。CHARMの改造。」

京輔「あぁ。それに伴い、ヒュージ細胞を浄化して新しいフルボトルを開発。そいつをCHARMで強化出来るアイテムとして役立つだろう。」

龍馬「どんなフルボトルなんだ?」

京輔「ユリフルボトル。百合ヶ丘のシンボルを模したんだ。」

テーブルの上に白いフルボトルを置いた。

龍馬「これがユリボトル?」




謎の生命体「ヒュージ」に対抗する為
リリィの少女達は
CHARMを用いて戦い続けている

更に繁殖し続ける謎の生命体
ヒュージの前に
仮面ライダーが立ち開かる



第10話「狙われたリリィ」

百合ヶ丘女学院・理事長室。

 

高松「ヒュージ研究の国際機関ゲヘナと、フランスに拠点を置くCHARMメーカー・グランギニョルは、捕獲したヒュージの体組織から幹細胞を作り出した。ヒュージのDNAには、過去この地球上に発生した凡ゆる生物のDNAが増幅して保存されていると言われている。彼等は人造リリィを作る為、その中から人の遺伝子を発現させようと試みた。今我々が保護しているのが、連中の言う実験体と言う訳だ。彼女はリリィでないとなれば、学院は彼女を匿う根拠を失うと言う事になる。」

 

史房「我々に選択肢はないと言う訳ですね?」

 

 

 

 

廊下では、夢結が1人で歩いている。

 

夢結「ん?」

 

目の前に生徒会の3人が歩いて来た。

 

夢結「ごきげんよう。」

 

史房「ごきげんよう。」

 

祀「ごきげんよう。」

 

3人は挨拶して何処かへ向かった。

 

 

 

 

 

 

3人は梨璃と結梨に、結梨を政府に引き渡すよう要望した。

 

梨璃「そんな・・・嘘です!間違いです!そんな訳・・・あるはずないじゃないですか!!」

 

史房「そこをお退きなさい。梨璃さん。」

 

梨璃「結梨ちゃんをどうするんですか!?」

 

史房「答える必要はありません。」

 

梨璃「・・・・」

 

夢結「私もお聞かせ願いたいです。」

 

そこに夢結が現れた。

 

夢結「結梨は、私達レギオンの一員です。訳を知る権利はあるかと。」

 

???「俺達にも聞かせてくれ。」

 

そこに京輔と龍馬も来た。

 

龍馬「結梨を要求する理由を、教師である俺達にも聞かせてくれ。」

 

史房「・・・残念だけど、ゲヘナとグランギニョルが開示した資料で、結梨さん。いえ、その個体はヒュージだと確認されたわ。」

 

夢結「ヒュージ・・・!?」

 

眞悠里「彼女が見付かる直前、ゲヘナの実験船がヒュージネストに異常接近していた事が確認されたわ。ネストから発せられるマギを利用しようとしたのでしょう。船はヒュージの襲撃で沈み、殆どの実験体は発現する事なく失われたけど、1つだけ残ったのも。」

 

京輔「・・・・・」

 

梨璃「だ、だけど・・・皆さんだって知っているはずです!!結梨ちゃんは私達と何も・・・何も変わらないって!!」

 

結梨「梨璃、怒ってる?」

 

史房「お退きなさい。梨璃さん。」

 

梨璃「結梨ちゃんをどうするんですか!?」

 

祀「ゲヘナとグランギニョルが、引き渡しを求めています。」

 

梨璃「引き渡したら、結梨ちゃんはどうなるんです!?」

 

夢結「人間としては、扱われないでしょうね。」

 

梨璃「何で・・・何でそんな事を・・・!!」

 

彼女は激怒し、涙を流した。

 

結梨「梨璃・・・」

 

梨璃「結梨ちゃん・・・結梨ちゃんは・・・どうしたい・・・?」

 

結梨「・・・昨日は、梨璃や夢結や皆と競技会やって凄く楽しかった・・・私・・・ずっと皆と一緒に居たい!!」

 

梨璃「・・・!!」

 

一緒に居たい結梨に、梨璃は嬉し泣きを浮かべた。夢結は梨璃を優しく抱き締めた。しばらく抱いた後、ゆっくりと離した。夢結は下がる時に京輔と龍馬に目を向けた。2人はそれを理解して頷いた。

 

結梨「梨璃・・・悲しい匂いがする・・・」

 

梨璃「ごめんね?私、もう泣かないから!」

 

制服のボタンを外し、下に投げて閃光弾を発した。

 

『ビルドチェンジ!』

 

『クローズチェンジ!』

 

その隙に京輔と龍馬が専用マシンに乗り、梨璃と結梨を乗せて逃げた。

 

祀「梨璃さん!!逃げた!?」

 

史房「何て事を・・・!!」

 

 

 

 

マシンビルダーとマシンクローザーが森の中を駆けてる。京輔の後ろに梨璃が乗り、龍馬の後ろに結梨が乗ってる。

 

 

 

 

理事長室。

 

夢結「結梨を学院で保護すべきです。結梨が危険な存在とは、私には思えません。」

 

高松「ヒュージと心通わす相手と見なす事は、人類にとっての禁忌だ。ヒュージと同じマギを操るリリィもまた、1つ間違えば脅威と捉え兼ねない。それだけは絶対に避けねばならん。現在、防衛軍の部隊がこの学院に迫っている。人とリリィが争う事態は絶対に避けねばならん。」

 

 

 

 

結梨『私・・・皆とずっと居たい!!』

 

 

 

 

夢結「リリィを恐れる人達は、皆怯えているのでしょう。私達が自由に生きる事を願うのは、そんな事でしょうか?」

 

 

 

 

 

 

森の中を駆ける4人は。

 

クローズドラゴン『ーーーーーー!!』

 

龍馬「防衛軍の連中が学院に迫っているだと?」

 

京輔「人気のない場所へ行くぞ。」

 

進路を変えて、人気のない場所へ向かった。

 

梨璃「・・・・」

 

結梨「・・・・」

 

 

 

 

 

 

一柳隊控室。

 

二水「どうするんですか!?どうするんですか!?結梨ちゃんがヒュージで、梨璃さんと京輔先生と龍馬先生が一緒に逃げて逮捕命令だなんて!!」

 

雨嘉「どうする?」

 

二水「そんなの決まってますよ!!だって結梨ちゃんがヒュージなはずないじゃないですか!!梨璃さんは間違ってないですよ!!」

 

神琳「だけど、学院から逃げたと言う事は、ここも安全ではないと判断した事よ。」

 

二水「・・・・・」

 

鶴紗「私はブーステットリリィだ・・・昔、ゲヘナに身体中をいじくり回された・・・」

 

雨嘉「ブーステットリリィ・・・?」

 

二水「リリィの能力を人工的に強化しようと言う試みです。」

 

鶴紗「百合ヶ丘に保護されて、やっと抜け出せた・・・ゲヘナは嫌いだ・・・信用出来ない・・・」

 

するとそこに夢結がドアを開けて戻って来た。

 

夢結「出動命令よ。梨璃と先生の逮捕命令。結梨には捕獲命令が出たわ。4人を追います。」

 

神琳「それは・・・何の為です?」

 

夢結「一柳隊は、どの追っ手よりも4人を早く捜し出し、保護します。これは副隊長としての私の判断です。異議のある者は従わなくて構いません。」

 

梅「それって学院からの指示とは違うよな?」

 

夢結「指示は学院ではなく、政府から出たものです。だけど、私達はリリィよ。リリィがリリィを守るのは、当たり前の事でしょ?」

 

二水「夢結様ならそう言ってくれると信じていました!!」

 

梅「ん?そう言えば楓は?」

 

ミリアム「彼奴ん家も今回の件で関わっているようじゃからな。罰もあるかろう。」

 

 

 

 

 

 

一方楓は、父親に電話していた。

 

総帥『楓か?』

 

楓「ようやく出て下さいましたわね。お父様。」

 

総帥『元気か?』

 

楓「えぇ。ピンピンしていますわ。」

 

総帥『すまないが、今は都合が悪い。後で此方から・・・』

 

楓「でしょうね。随分とやらかしてくれましたわ。」

 

総帥『すまない・・・この件でさぞ苦労を掛けたと思う・・・だが会社の事を口に出すのは、例えお前でも・・・』

 

楓「お父様が許すか許さないかは関係ありません。このままでは私がお父様を一生許せなくなります。」

 

総帥『・・・ゲヘナからの提案は、愚劣極まりないものだった・・・心から軽蔑するべきものだ・・・ヒュージからリリィを造るなど・・・』

 

楓「ヒュージから造ったリリィならどうなろうと構わないと言う事ですか?吐気がしますわ。」

 

総帥『私はお前のような娘達が、戦わなくて済むようになるなと、それを受け入れた。』

 

楓「CHARMメーカーの総帥とは思えないお言葉ですね。そのお志には感銘を禁じ得ませんが・・・お父様は間違っています。実験は失敗ですわ。だってあの子、私達とは何も変わりませんもの。結局、何処かに傷付くリリィが居る事に変わりはありません。お願いですお父様。私に自分の運命を恨むような惨めな思いをさせないで下さい。マギを持ち、リリィになった事も。お父様の娘に生まれた事も。」

 

総帥『・・・・』

 

通話を切った楓は表情を曇らせた。

 

 

 

 

 

 

一柳隊控室。

 

楓「皆さんお揃いですのね。」

 

梅・ミリアム「あ!」

 

鶴紗「何処へ行ってた?」

 

楓「ほんの野暮用ですわ。」

 

梅「梅達は梨璃と結梨と先生達に付く。楓は?」

 

楓「あぁ〜!残念ですわぁ〜。梨璃さんをお助けする栄光を私の独り占めに出来ないなんてぇ〜!」

 

神琳「今回の件、楓さんは何かご存知ないのですか?」

 

楓「例え知っていたとしても、私には関係のない事ですわ。」

 

夢結「・・・」

 

ミリアム「そっかぁ。んじゃ、決まりじゃな!」

 

 

 

 

 

 

その夜、京輔達は人気の無い危険区域前に居た。

 

結梨「ここ、何処?」

 

京輔「ヒュージに襲撃されて放棄された危険区域だ。」

 

結梨「ここの人達は何処へ行ったの?」

 

龍馬「分からない。けど、避難しているのは確かだ。」

 

結梨「皆、ヒュージを憎んでいるよね?私の事も憎むのかな?」

 

梨璃「そんな事言っちゃダメ!!ダメだよ・・・!そんな事言っちゃ・・・!」

 

結梨「ごめん。梨璃、泣かないで・・・私も、また皆に会いたい。」

 

京輔・龍馬「・・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日。高松は、安全保障審査委員会に尋問を受けていた。

 

長官「本日早朝に捕獲命令に出したヒュージを、百合ヶ丘のリリィと仮面ライダーの2人が連れ出し、逃亡したと言う報告が複数寄せられている。」

 

高松「事実です。今は彼女達の身を保護すべく、学院を上げて対応中です。」

 

副長官「彼女達?逃亡したリリィ1名と仮面ライダー2名とヒュージ1体だ。気を付けたまえ。」

 

委員「マギと言う得体の知れない力に操られるヒュージ。それに対抗するリリィもマギを操ると言う点で潜在的な脅威になりうると危険視されている。」

 

副長官「今更リリィ脅威論を押し返されたくはないだろう。」

 

長官「何か言い分は?」

 

高松「・・・はぁ。彼女達の願いは、ただ自由に生きたい。それだけです。」

 

副長官「フッ、フハハハ。いや失礼。そりゃあ誰だってそうでしょう。そうは言ってもですよ?マギを扱えるのが人類にとってリリィだけなら、彼女達に掛かる負担と言うのも、そう言うものだと納得出来ませんか?それに、あの仮面ライダーと言う存在。あれはマギすら使わずにヒュージを討伐している。我々でも解析は不可能だが、そちらは何か知っているのですか?」

 

高松「・・・・・」

 

 

 

 

 

 

一方ローエングリンのメンバー達は。

 

紗癒「わぁ〜!コンビニなんて久し振りだわぁ〜!」

 

広夢「浮かれないでよ。私達追跡任務中なんだよ?」

 

雪陽「そう言う広夢さんだって、デザート2つも買ってるよ?」

 

広夢「エ、エネルギー補給だから!」

 

紗癒「他のガーデンのリリィにも、出動要請が出たそうですね。」

 

雪陽「え?防衛軍だけじゃなく、他所のガーデンまで?」

 

 

 

 

エレンスゲ女学園のヘルヴォルや、神庭女子藝術高校のグラン・エプレも出動要請が出ていた。

 

 

 

 

広夢「ねぇ、ハッキリしておきたいんだけど。私達はどっちに付く?」

 

紗癒「どっち?それって、命令に従わない事もあるって言う事?」

 

雪陽「百合ヶ丘じゃなくて、政府から出ている命令でしょ?怒られません?」

 

広夢「私は、自分で見て感じたものを信じたい。可笑しいかな・・・?」

 

紗癒「1つ間違えば、人とリリィ、リリィとリリィ同士の戦いになり兼ねませんよ。」

 

広夢「ならないよ。私達はリリィでしょ?敵はヒュージだけ。」

 

紗癒「まぁリリィには、状況に応じた判断を下す権限は与えられてはいるんだけど・・・その為の訓練だって受けてるものね。」

 

広夢「じゃあ、私達にとって今大事なのって、結梨は人かヒュージかって事よね?」

 

雪陽「うん。じゃあ意見を纏めよう。結梨さんは人かヒュージか。」

 

3人「せーの・・・人!!」

 

満場一致で人と言った。

 

 

 

 

 

 

安全保障審査委員会。

 

委員「失礼だが、理事長代行は話を逸らしているようだ。」

 

高松「年端も行かぬ娘達を、戦いの矢面に差し出すのです。我々が何の為に戦っているのかは、常に問い続けるべきかと。」

 

副長官「リリィを要するガーデンには、この時世にも関わらず破格の待遇を有している。何の為か?明白だ。ましてはヒュージを庇うリリィなどあってはならん存在だ!」

 

長官「怪物と対峙する者は、気を付けねばならない。自らもまた怪物になってしまわぬように。」

 

高松「左様。我々も肝を命じるべきでしょうな。」

 

”ガチャ”

 

ドアを開けた人物は、百由だ。

 

高松「失礼。新しい報告が入ったようだ。」

 

百由「初めまして〜。百合ヶ丘女学院の工廠科2年の真島百由です。マギに関する論文は昨年だけで51。その界隈では週刊百由って呼ばれてますね。」

 

高松「百由君。」

 

百由「おっと失礼しました。いきなり結論ですが、結梨ちゃんは人です。ヒュージじゃありません!」

 

委員達が怪訝な表情を浮かべた。

 

百由「はい論拠ですね?」

 

タブレットを操作し、画面を映し出した。

 

百由「結梨ちゃんのゲノムを解析した結果、99.9%の制度で人と一致しました!」

 

委員「100%ではないのだな?」

 

百由「はい勿論です!100%の人と言うのは存在しません。だって私とあなたは同じですか?違いますよね?皆違うんです。多様性の獲得こそが、生命の生存戦略の根幹だから、ゲノムは日々更新されています。だから違って当たり前。私もあなたも99.9%の人なんですよ。」

 

副長官「だがヒュージだ!!!!」

 

百由「それなんですが、遺伝子的に人であると認められた者は由来の遺憾を問わず人とみなす。と言う国際条約が20年も前に発行されているんです。倫理的に不適当な研究が横行した時期ですね。勿論我が国にも批准しています。去年ですけど。」

 

長官「だがヒュージはヒュージだ!!!!例外などない!!!!」

 

百由「因みにヒュージ由来の遺伝子は、結梨ちゃんが人化した時点で機能も喪失している事が確認されました。何とこれが今回の当事者でもあるグランギニョル側から提供された資料からの裏付けです。いやぁ〜、これがなかったら後1日は掛かっていたでしょうねぇ〜。」

 

委員達は反論出来ず苛立っていた。

 

百由「もう1度申し上げます!!結梨ちゃんは人です!!」

 

高松「ならば彼女は、リリィと言う事でもありますなぁ。」

 

長官「命令違反は!!!」

 

高松「捕獲命令自体に根拠がなかったと言う事です。撤回しても宜しいですかね?」

 

長官「我々の処置は適切だった・・・!!!」

 

高松「事実が明らかではなかったのですから、致し方ないでしょう。リリィ2人と仮面ライダー2人の処分は学院が後日責任を持って下します。言うまでもないが、結梨君がリリィと分かった以上、前例に則り彼女の身は当学院で保護するものとします。」

 

委員達「・・・・」

 

高松「前例万歳だな。」

 

 

 

 

 

 

一方京輔達は、廃校に身を潜めていた。

 

結梨「何時までここに居る?梨璃。」

 

梨璃「分かんない・・・」

 

京輔「まぁ、俺達が勢いで出て来ちゃったけど。」

 

梨璃「だけど・・・」

 

 

 

 

 

 

あの時夢結にハグされた時。

 

夢結『逃げなさい梨璃。西に無人になった街があるわ。今は時間を稼いで。私が必ず迎えに行くから。』

 

そして2人を見た時。

 

夢結(梨璃と結梨と一緒に逃げなさい。私達も後で追うわ。)

 

京輔(分かった。)

 

龍馬(あぁ。)

 

 

 

 

 

 

梨璃「大丈夫。ここに居ればお姉様や皆がきっと来てくれるから。」

 

龍馬「それまでもう少しの辛抱だ。」

 

結梨「ヒュージって、私に似てるのかな?」

 

梨璃「え!?そんな、全然違うよ!」

 

結梨「でも私ヒュージなんでしょ?」

 

京輔「違うぞ?結梨は結梨。梨璃達と同じ普通の女の子だ。」

 

結梨「じゃあ私がヒュージの所へ行っても、そこにも居場所は無いんだね。」

 

梨璃「・・・・・」

 

結梨「私、なりたくてこんな風に生まれた訳じゃないんだけどなぁ・・・梨璃もそんな風に思う事ある?」

 

梨璃「そんなの何時もだよ・・・お姉様みたいなサラサラな綺麗な黒髪だったらなぁとか・・・何時も優しくて、格好良くなれたらいいなぁ・・・とか。」

 

結梨「ふぅ〜ん。じゃあきっと夢結は、夢結に生まれて幸せだね。」

 

梨璃「っ!?」

 

今まで夢結が覚醒したルナティックトランサーや、彼女が心を閉ざしていた事を思い出した。

 

梨璃「・・・・・」

 

彼女は、結梨を抱き締めた。

 

梨璃「ごめん・・・何にもならなくていいよ・・・結梨ちゃんは、結梨ちゃんのままでいい・・・」

 

結梨「でもね、梨璃が結梨って名付けてくれたから、私は結梨になったんだよ?それは、私とっても嬉しい。」

 

梨璃「大丈夫・・・帰る場所はきっとあるよ・・・皆が作ってくれるから・・・」

 

 

 

 

???「えぇ。一緒に帰りましょう!」

 

 

 

 

梨璃「っ!!」

 

聞き覚えのある声が聞こえた。それは、夢結の声だった。一柳隊の皆が来てくれたのだ。

 

梨璃「お姉様!皆!」

 

京輔「遅かったなお前達。」

 

龍馬「待ち草臥れたぜ。」

 

夢結「理事長代行と百由が、政府を説得してくれたわ。結梨は人間で、リリィと認められた。もう大丈夫よ。」

 

京輔「そうか。流石百由だぜ。」

 

楓「梨璃さんとの逃亡劇を少しは期待していたのに、もうお終いですの?」

 

梅「梨璃と先生の逮捕命令も撤回されたぞ!良かったな!」

 

梨璃「た、逮捕!?そんな事になってたんですか!?」

 

龍馬「そりゃあ、彼女と一緒に無断で逃げ出したからなぁ・・・」

 

京輔「そうだ。皆にこれを渡さなきゃな。」

 

10本のユリフルボトルを皆に分け与えた。

 

夢結「これは?」

 

京輔「ユリフルボトル。お前達の持つCHARMの力を強化出来るフルボトル。」

 

ミリアム「おぉ〜!これが噂の新しいフルボトルかぁ〜!」

 

京輔「因みにそれ、ヒュージ細胞から作り出したんだ。」

 

雨嘉「ヒュージの細胞から!?それって危険なんじゃ・・・」

 

京輔「大丈夫だ。完全に浄化されているから、使っても影響は出ない。」

 

雨嘉「そうなんですか・・・」

 

梨璃「あれ?でもどうしてここが?」

 

二水「あ、凄く分かり易かったです・・・」

 

廃校の外では他のレギオンと防衛軍が待機していた。

 

京輔「おまけにドラゴンが防衛軍のドローンを真っ向に壊し続けたからバレるのは当たり前だ・・・」

 

クローズドラゴンは、防衛軍が使う偵察ドローンを破壊し続けたのだ。

 

 

 

 

 

 

外では、史房が高松に電話していた。

 

史房「えぇ。交戦は行われる事もなく・・・え!?」

 

上空を見ると、防衛軍の戦闘ヘリが何処かへ向かって行く様子が見えた。更に戦車や装甲車も何処かへ向かって行った。その理由は・・・

 

 

 

 

 

 

大海原にヒュージネストが発生していたからだった。

 

 

 

 

 

 

巨大ヒュージが現れ、個体を射出した。個体は光を吸収し、その光を重ね合わせてビームを放った。ビームは海から海岸へ沿って行った。

 

汐里「退避!!!」

 

その場に居たリリィ達が即座に退避した。

 

汐里「あっ!大気が引き裂かれている・・・!?」

 

さっきのビームが大気を焼き尽くしたのだ。

 

 

 

 

梅「何だあのヒュージ・・・!?」

 

神琳「マギを直接攻撃に使っている・・・」

 

雨嘉「そんな事したら、あっと言う間にマギが無くなっちゃうのに・・・」

 

結梨「あれがヒュージ?」

 

梨璃「うん。だと思うんだけど・・・何か・・・」

 

夢結「ヒュージは、マギに操られる事があっても、自らマギを操る事はないはずよ?どうして・・・」

 

京輔「厄介が増してやがるな・・・」

 

龍馬「一刻も早く奴を駆逐しなきゃ。」

 

京輔「だな。行くぞ。」

 

龍馬「おう!」

 

2人はビルドドライバーを装着した。京輔はハザードトリガーを出し、龍馬はクローズマグマナックルを出した。

 

京輔「さあ、実験を始めようか!」

 

『マックスハザードオン!』

 

ハザードトリガーをビルドドライバーに挿し、フルフルラビットタンクフルボトルを5回振った。

 

『ラビット!』

 

フルフルラビットタンクフルボトルを折り畳んで、ビルドドライバーに装填。

 

『ラビット&ラビット!』

 

龍馬はクローズマグマナックルにドラゴンマグマフルボトルを挿した。

 

『ボトルバーン!』

 

ビルドドライバーに装填。

 

『クローズマグマ!』

 

2人がボルテックレバーを回した。

 

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

 

『Are you ready?』

 

京輔・龍馬「変身!!」

 

『オーバーフロー!』

 

仮面ライダービルド・ラビットタンクハザードフォームに変身した直後、現れたウサギ型の赤い強化アーマー・ラビットラビットアーマーを装着した。

 

『紅のスピーディージャンパー!』

『ラビットラビット!』

『ヤベーイ!ハエーイ!』

 

龍馬の背後にマグマライドビルダーが出現し、中で煮え滾る大量のヴァリアブルマグマを龍馬に頭上から流し込んだ。そして足元からヤマタノオロチのように八頭の龍が伸び上がり、冷めて全身に固着したマグマを後ろから押し割った。

 

『極熱筋肉!』

『クローズマグマ!』

『アーチャチャチャチャチャチャチャチャチャアチャー!』

 

2人が仮面ライダービルド・ラビットラビットフォーム、仮面ライダークローズマグマに変身した。

 

京輔「フルボトルバスター!!」

 

ビルドドライバーからフルボトルバスターが生成された。

 

結梨「あのヒュージやっつける?」

 

梨璃「うん。私達も早く百合ヶ丘へ・・・」

 

だが結梨が真っ先に巨大ヒュージに向かって走り出した。

 

梨璃「あ!!」

 

彼女は縮地を使って海面を走り抜ける。

 

梅「あれ縮地だ!梅のレアスキル!」

 

 

 

 

京輔「結梨!!」

 

フルボトルバスターをバスターキャノンモードへ変形させ、冷蔵庫フルボトルを装填した。

 

『冷蔵庫!』

 

『フルボトルブレイク!』

 

京輔「ハァッ!!」

 

高いジャンプ力を駆使しながら、海に向かって氷のエネルギー弾を連射した。凍った海の上に飛び移りながら結梨を追う。

 

龍馬「彼奴!!」

 

背部の「ソレスタルパイロウィング」で飛翔し、結梨とビルドを追う。

 

 

 

 

二水「結梨ちゃん、海の上を走っています!」

 

梅「見りゃ分かるけど、梅だってそんな事した事ないぞ!」

 

ミリアム「フェイストランセンデンス・・・ワシの技を組み合わせたのじゃ!」

 

神琳「それってデュアルスキラー?それともエンハンスメント?」

 

ミリアム「じゃが、すぐにマギを使い果たして終わりじゃが・・・」

 

 

 

 

海面。

 

京輔「結梨!」

 

結梨「先生!」

 

龍馬「1人で行くな!俺達も手伝う!」

 

結梨「うん!」

 

彼女はヒュージネストと巨大ヒュージを交互に見る。

 

結梨「彼処、繋がっている!」

 

京輔「何?」

 

 

 

 

海岸では、梨璃が海に向かって走り出した。

 

梨璃「っ!!」

 

夢結「梨璃!!」

 

楓「走ったって追い付けませんわ!!」

 

 

 

 

マギを使って、海の上をジャンプしながら進む。

 

梨璃「まだ無理だよ!!本当の戦いなんて!!」

 

 

 

 

巨大ヒュージが再びマギを集め始めた。

 

 

 

 

汐里(あんなの何度もやられたら・・・百合ヶ丘が壊滅しちゃう・・・!)

 

 

 

 

二水「何か変です!ヒュージのマギとネストのマギが呼び合って・・・まるでネストのマギを吸い取っているみたいな・・・!!」

 

神琳「ネストからマギを供給されているのだとしたら、無尽蔵にマギを使えると言う事だけど・・・まさか・・・!!」

 

 

 

 

巨大ヒュージがマギの光弾を連射した。3人はジグザグに避けながら巨大ヒュージへ迫る。

 

結梨「ハァッ!!」

 

京輔「ダァッ!!」

 

龍馬「フッ!!」

 

3人は高く飛翔した。

 

 

 

 

後ろでは梨璃が必死に結梨を追っている。しかし、マギの光弾が梨璃に直撃した。

 

梨璃「あぁっ!!」

 

髪飾りが外れ、彼女は海へ沈んでしまった。

 

 

 

 

結梨「ハァッ!!」

 

巨大ヒュージに向かう。

 

京輔「結梨!無茶をするな!ん?」

 

巨大ヒュージの個体がビルドの前に出現した。

 

京輔「丁度良い。お前達から片付ける!」

 

フルフルラビットタンクフルボトルを抜いて元に戻し、再度5回振った。

 

『タンク!』

 

再び折り畳んで、ビルドドライバーに装填した。

 

『タンク&タンク!』

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

『Are you ready?』

 

京輔「ビルドアップ!」

 

『オーバーフロー!』

 

ラビットラビットフォームをパージし、出現した戦車のアーマーを纏った。

 

『鋼鉄のブルーウォーリア!』

『タンクタンク!』

『ヤベーイ!ツエーイ!』

 

仮面ライダービルド・タンクタンクフォームへビルドアップし、フルボトルバスターにラビットフルボトルrとマグネットフルボトルを装填した。

 

『ラビット!』

『マグネット!』

 

『ジャストマッチデース!』

『ジャストマッチブレイク!』

 

赤青のエネルギー弾を放つジャストマッチブレイクで1つの個体を直撃させ、そこから磁場を発生させて他の個体を引き寄せた。

 

結梨「ヤアアァァァァ!!!」

 

大ジャンプした結梨が、引き寄せられた巨大ヒュージの個体をグングニルで斬り裂いた。

 

龍馬「ウオオオォォォォ!!!」

 

クローズマグマナックルで、結梨と一緒に個体達を粉砕した。

 

京輔「行くぜ!」

 

フルフルラビットタンクフルボトルをフルボトルバスターに装填した。

 

『フルフルマッチデース!』

『フルフルマッチブレイク!』

 

自身を戦車形態になり、周りを旋回しながら個体を砲撃で粉砕した。

 

結梨「私だって戦える!!だって百合ヶ丘のリリィだもん!!」

 

ユリフルボトルを、グングニルの柄頭に装填した。

 

『Ready Go!!』

『アサルトブレイク!』

 

大ジャンプし、グングニルから巨大な刃を発生させた。

 

『紅のスピーディージャンパー!』

『ラビットラビット!』

『ヤベーイ!ハエーイ!』

 

ビルドが再度ラビットラビットフォームに戻った。

 

京輔「勝利の法則は決まった!!」

 

フルボトルバスターにフルフルラビットタンクフルボトルを装填した。

 

『フルフルマッチデース!』

 

龍馬「力が漲る!魂が燃える!俺のマグマが迸る!!もう誰にも止められねぇぇぇぇ!!」

 

ボルテックレバーを回した。

 

『Ready Go!!』

 

8体のマグマライズドラゴンを足に収束させた。

 

『ボルケニックアタック!』

『アチャー!』

 

ボルケニックアタックで巨大ヒュージを貫いた。

 

龍馬「今だ!!!」

 

京輔「ダアアアァァァァ!!!」

 

結梨「ヤアアァァァァァ!!!」

 

『フルフルマッチブレイク!』

 

フルフルマッチブレイクとグングニルが巨大ヒュージを斬り裂いた。斬り裂かれた巨大ヒュージが光りに呑み込まれた。

 

 

 

 

光の中。

 

京輔「結梨。一緒に帰ろう。」

 

結梨「・・・」

 

京輔「結梨?」

 

持っているグングニルとユリフルボトルを京輔に渡した。

 

京輔「え?」

 

結梨「行って。」

 

すると彼女は、ビルドを押した。

 

京輔「なっ!?結梨!!」

 

押されたビルドが光から抜け出した。

 

結梨「梨璃・・・私・・・出来たよ!」

 

彼女は光に包まれた。

 

 

 

 

巨大ヒュージが大爆発を起こした。

 

 

 

 

 

 

戦いが終わったその夕方。

 

京輔「すまない梨璃・・・結梨が俺を・・・」

 

彼が持っているのは、結梨が遺したグングニル。梨璃はグングニルを見て崩れて顔を俯いた。ユリフルボトルは光となって消滅した。

 

梨璃「・・・先生・・・」

 

京輔「・・・あぁ・・・」

 

グングニルを梨璃に渡し、梨璃がグングニルを握った。

 

梨璃「朝は・・・結梨ちゃんの髪を切っていたんですよ・・・少し、伸び過ぎてたから・・・結梨ちゃん・・・笑ってて・・・私も・・・なのに・・・何で・・・」

 

龍馬「結梨・・・」

 

 

 

 

 

 

そして工廠科の研究所では、新たなフルボトルが完成していた。

 

『To Be Continued・・・』




キャスト

稲葉京輔:千葉翔也

仁科龍馬:畠中祐

一柳梨璃:赤尾ひかる
白井夢結:夏吉ゆうこ
楓・J・ヌーベル:井澤美香子
二川二水:西本りみ
安藤鶴紗:紡木吏佐
吉村・Thi・梅:岩田陽葵
郭神琳:星守紗凪
王雨嘉:遠野ひかる
ミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウス:高橋花林
一柳結梨:伊藤美来

真島百由:水瀬いのり

出江史房:長妻樹里
秦祀:田中那実
内田眞悠里:櫻川めぐ
六角汐里:高橋李依
立原紗癒:根元京里
倉又雪陽:M・A・O
妹島広夢:佐伯伊織

総帥:桐本琢也
長官:利根健太朗
副長官:若林佑
委員:加藤渉

高松咬月:中田譲治





アサルトビルド HAZARD!

龍馬「梨璃・・・お前はこれからどうしたんだ?」

第11話・シルトの落し物

京輔「激励の法則は、決まった。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『ユリフルボトル』

絵・百合の花

色・白

京輔がヒュージ細胞を浄化させて開発したフルボトル。
改造したCHARMに装填する事で、CHARMの強化が可能。

音声は『アサルトブレイク!』
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。