アサルトビルド HAZARD   作:naogran

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あの戦いの後日。百合ヶ丘の生徒達が結梨の墓の前で葬儀を始めた。その中に龍馬の姿も。

龍馬「結梨・・・」




理事長室では。

京輔「理事長代行。話がある。」

高松「話?」

京輔「俺を、龍馬の分と共に謹慎を与えてくれないか?」

高松「何故だね?」

京輔「俺も龍馬も梨璃と同じく結梨を連れて逃亡したのは事実。だから、龍馬の分の謹慎も俺に与えてくれ。」

高松「・・・分かった。だが君は一柳君と同じく1人分の謹慎を下す事になる。それで良いな?」

京輔「あぁ。」




謎の生命体「ヒュージ」に対抗する為
リリィの少女達は
CHARMを用いて戦い続けている

更に繁殖し続ける謎の生命体
ヒュージの前に
仮面ライダーが立ち開かる



第11話「シルトの落し物」

食堂にアールヴヘイムが話し合っていた。

 

壱「どうして梨璃と先生が罰を受けないといけないんですか!?」

 

亜羅椰「結梨が人だって認められたなら、梨璃や先生のした事だってお咎めなしって事じゃありません?」

 

天葉「命令は命令。例えそれが間違いから出たとしても、撤回されるまでは有効よ。」

 

依奈「命令を守ったり守らなかったりでは、仲間を危険に晒す事もなるでしょう。」

 

壱「そんなの分かってます!けど、リリィには臨機応変な状況判断も認められているはずです!」

 

天葉「そうね。でもそれは百合ヶ丘での話。外にはそれを快く思わない人達も居るのよ。」

 

依奈「百合ヶ丘には、例え形式上でも梨璃さんを罰する必要があるの。」

 

亜羅椰「バッカバカしい。」

 

樟美「梨璃さん可哀想・・・」

 

壱「それじゃ丸で、見せしめですよ・・・」

 

 

 

 

 

 

地下では、1室に京輔と梨璃が謹慎処分を受けて待機している。

 

京輔「梨璃・・・」

 

梨璃「・・・」

 

すると部屋のドアが開いた。

 

夢結「梨璃。」

 

龍馬「京輔。」

 

京輔「夢結。龍馬。」

 

龍馬「気分はどうだ?」

 

梨璃「夢結様、龍馬先生、どうして・・・誰とも会えないって・・・」

 

夢結「シュッツエンゲルの特権ね。と言っても、ほんの10分程度だけど。」

 

龍馬「俺は特別に対面許可を貰ってる。」

 

夢結「どうかしら?具合は。」

 

京輔「ボチボチかな?」

 

梨璃「分からないです・・・」

 

夢結「そうね。バカな質問だったわ。」

 

梨璃「いえ・・・」

 

蹲る梨璃の隣に夢結が座った。

 

夢結「髪がボサボサね。こんな時でも、身嗜みは大切よ。」

 

京輔「って言っても、この状況じゃ身嗜みは出来ないんじゃ?」

 

夢結「それもそうね。」

 

龍馬「ん?梨璃、お前髪飾りはどうした?」

 

梨璃「え?ああ、そうですね・・・」

 

あの時結梨を追っていた最中に巨大ヒュージのマギの光弾に直撃してしまった時に髪飾りを落とした。

 

梨璃「無くなっちゃったんですね・・・」

 

龍馬「そうか・・・あ、そうだ京輔。これ、百由から預かったんだ。」

 

1つのフルボトルを京輔に渡した。

 

京輔「おぉ。遂に完成したんだな。」

 

夢結「新しいフルボトル?」

 

京輔「ジーニアスコアフルボトル。俺が密かに開発していたフルボトル。此奴を使うのは先になるな。」

 

 

 

 

部屋から出ると。

 

楓「私の部屋にも、こんな自動ドアが欲しいですわ。」

 

龍馬「楓。居たのか。」

 

夢結「施設課に上申なさい。」

 

楓「いちいち国しなくたってリリィなどしていれば、誰だって何かしら抱えているものですわ!」

 

夢結「ん?」

 

楓「お独り様など気取ってないで、少しは周りを頼ってみては如何と申し上げているんです。」

 

夢結「ああ。」

 

楓「本当、面倒臭いお方ですわ!」

 

龍馬「今日は何時にも増してご機嫌斜めだな。」

 

 

 

 

 

 

一柳隊控室。

 

楓「髪飾り?あの四つ葉のクローバーのですか?」

 

二水「そう言えばなくなってたかも。」

 

鶴紗「夢結様、それを探すつもりか?」

 

夢結「えぇ。」

 

龍馬「俺も一緒に探す予定だ。」

 

ミリアム「そうじゃな。1人じゃ無理じゃろうな。」

 

楓「まさか浜辺で無くした髪飾りを探す話とは、思いもよりませんでしたわ。」

 

龍馬「いや、頼れって言ったのお前だったろ?」

 

夢結「そうよ。今の梨璃は、心に固い殻を作ってしまっているわ。後悔や悲しみをその内側に押し込め続ければ、何時かは自分で自分を呪うようになるでしょう・・・」

 

龍馬「でも今の梨璃には京輔が付いてる。」

 

夢結「それはそうだけど・・・」

 

楓「丸で、誰かさんのようですわね。」

 

龍馬「あ〜・・・」

 

夢結「梨璃には、そんな風になって貰いたくないの。」

 

神琳「髪飾りを見付ければ、梨璃さんが立ち直ると?」

 

夢結「・・・・・」

 

楓「ああもう!分かりましたわ!やりゃあ良いんでしょう!」

 

神琳「奇跡は自らの手で起こすものです。普通の人なら無理だとしても、私達にはレアスキルがあります。」

 

鶴紗「探し物に便利なレアスキルなんてあったか?」

 

神琳「レアスキルは、組み合わせる事で無限の可能性を引き出せます。特に私のテスタメントは、増幅系のレアスキルですから、それで知覚系のレアスキルを強化して。」

 

二水「そっか!私の鷹の目を強化して貰えば良いんですね!」

 

楓「あら。私のレジスタだって知覚系ですわよ。」

 

ミリアム「ならば、ワシのフェイズトランセンデンスでマギの供給か。雨嘉と鶴紗は何じゃったっけ?」

 

雨嘉「私のは天の秤目。」

 

龍馬「確かナノレベルで対象の位置を把握出来るレアスキルだったよな?」

 

雨嘉「はい。そうです。」

 

鶴紗「ファンタズム。」

 

龍馬「未来予知系か。」

 

鶴紗「そうだ。」

 

神琳「知覚系が多いのは幸いね。ええと、夢結様は・・・あ!」

 

当の夢結はガッカリしていた。

 

夢結「私のルナティックトランサーなんて、どうせバカみたいに暴れるだけで・・・」

 

龍馬「あはは。前途多難だな・・・」

 

梅「気にすんな!私の縮地だって、ここじゃ役に立たないから。」

 

龍馬「テスタメント、レジスタ、ファンタズム、鷹の目、天の秤目、フェイズトランセンデンス。OK。このレアスキルで探そう。」

 

 

 

 

海岸で1日目。

 

龍馬「目標は梨璃の髪飾り。ミッションスタート!」

 

神琳「テスタメント、参ります!」

 

テスタメントを発動。二水の周りに青い波動が展開された。

 

二水「た、鷹の目!」

 

鷹の目を発動。二水の両目が赤く光った。

 

ミリアム「フェイズトランセンデンス!受け取れ!ワシのマギ!」

 

テスタメントとフェイズトランセンデンスが二水の鷹の目を強化させた。

 

二水「んぎゃっ!!し・・・視界が広がって・・・色々見えます!見え過ぎます〜〜〜〜!!!」

 

視界が広がり過ぎて、遂に地球全体が見える視界まで広がった。

 

二水「はわわわわわわ・・・・」

 

目が回ってぶっ倒れ、ミリアムもぶっ倒れた。

 

龍馬「二水に負担が掛かり過ぎたな・・・失敗したが、良いデータが取れたな。」

 

神琳「では、今日の所はよしとしましょう。」

 

ミリアム「よ・・・よかないわ・・・」

 

楓「前途多難ですわ・・・」

 

夢結「・・・」

 

一方夢結は海を見ていた。

 

 

 

 

海岸で2日目。

 

龍馬「昨日の失敗を踏まえて、神琳と話し合って、今日は新しい組み合わせで行く事になった。まずは二水。」

 

二水「また私!?」

 

神琳「安心して。今度は二水さんの鷹の目のスキルを皆さんに分担して貰います。さぁ!行きますよ!」

 

ミリアム「ファイト1発!おりゃあ!!」

 

テスタメントとフェイズトランセンデンスで他の皆に鷹の目を分担した。

 

ミリアム「くはっ!」

 

またしてもミリアムがぶっ倒れた。

 

梅「おお!何か鳥になったみたいだ!」

 

龍馬「おぉ!?見える!遠くの島が見える!」

 

鶴紗「これが鷹の目か!」

 

楓「とは言え、まだまだ焼け石に水ではなくて?これなら私のスキルの方が・・・ん?」

 

足元を見ると、何かが砂に埋もれていた。

 

楓「これは・・・」

 

 

 

 

 

 

その夜。大浴場。

 

ミリアム「あ〜〜・・・」

 

二水「お疲れ様ですミリアムさん・・・」

 

ミリアム「これ・・・何時まで続くんかのう・・・」

 

鶴紗「見付かるか諦めるまで・・・」

 

雨嘉「楓じゃないけど、こんな事で本当に見付かるのかな?」

 

神琳「努力は続けるべきだわ。」

 

二水「あれ?そう言えば楓さんは・・・?」

 

鶴紗「さっき出てった。」

 

二水「珍しいですね・・・何時も1番長湯する人なのに・・・」

 

 

 

 

そんな楓は今。

 

楓「ゔぇっくし!!」

 

汐里「ヒィッ!?」

 

更衣室に居た。

 

汐里「楓さん・・・どうしました・・・?」

 

楓「あの・・・ちょっと宜しくて?」

 

 

 

 

同じ頃龍馬は、男子湯に居た。

 

龍馬「梨璃、元気になれば良いんだが・・・」

 

 

 

 

工廠科の研究室。百由が梨璃のグングニルを分解していた。

 

百由「レアスキルの多重合成かぁ。面白そうな事してるわね!」

 

ミリアム「フェイズトランセンデンスを毎日使っとったら身体が保たん・・・梨璃の為でなかったら絶対にやらんぞ・・・」

 

百由「ならこんな所来てないで早く寝なさいよ?」

 

ミリアム「・・・まぁ、梨璃の様子を訊いたり、夢結様の様子を見とるとその・・・何じゃ・・・色々思う所あってな・・・」

 

百由「こっちおいで。」

 

ミリアム「・・・うむ。」

 

彼女は百由に寄り添った。

 

百由「もしかしてグロッピ、私の事心配してる?」

 

ミリアム「百由様は、結梨の事では随分と羽折しておったし、ワシらは命のやり取りをしていると言うの、久し振りに実感して・・・少々歯痒いのじゃ・・・」

 

 

 

 

 

 

理事長室。生徒会の3人が1つのCHARMを持参した。

 

高松「これが?」

 

史房「5ヶ月前、ヒュージの体内から回収されたCHARMです。」

 

それは、嘗て夢結が使用していたダインスレイフだった。

 

高松「これが2年間、ヒュージと共にあったと言うのか?2年前・・・甲州撤退戦か・・・」

 

 

 

 

 

 

地下。

 

京輔「・・・」

 

完成したジーニアスコアフルボトルを眺めている。

 

京輔「我ながら良い出来だな。」

 

梨璃「・・・」

 

 

 

 

まだ結梨が保護されたばかりの時期。

 

結梨『ジーッ・・・』

 

梨璃『ん?』

 

結梨『梨璃のそれ、綺麗!』

 

彼女は、梨璃の髪飾りを見て綺麗と言った。

 

梨璃『これ?四つ葉のクローバー。よくあるアクセサリーだよ。』

 

結梨『いいなぁ〜!』

 

梨璃『ここに来る時、お父さんに買って貰った物だから。じゃあ今度、私が非番の日にお買い物に行こうよ!何かプレゼントしてあげる!』

 

結梨『本当!?じゃあこれから行く!?』

 

梨璃『あはは。すぐには無理だよ。』

 

 

 

 

だが、その約束は果たせなかった。

 

梨璃「何も・・・してあげられなかった・・・」

 

京輔「梨璃・・・」

 

 

 

 

 

 

3日目。

 

楓「さ〜!今日も張り切って参りましょ〜!」

 

鶴紗「急にどうした?」

 

龍馬「やけにテンション高いな。」

 

ミリアム「腹でも壊したか?」

 

楓「千里の道から1歩ですわ!」

 

夢結「さっさと始めましょう。」

 

髪飾りの捜索を開始。

 

 

 

 

4日目。

 

 

 

 

5日目

 

 

 

 

6日目になっても、梨璃の髪飾りは見付からない。

 

龍馬「一体、何処で落としたんだ・・・?」

 

 

 

 

 

 

大浴場。

 

ミリアム「あぁ〜・・・お湯が骨身に染みるぞい〜・・・」

 

神琳「ここの所、冷えますものね。」

 

二水「あぁ・・・どうしよう・・・明日には梨璃さんと京輔先生の謹慎が解けちゃいます〜・・・」

 

雨嘉「結局見付からないのかな・・・?」

 

鶴紗「四つ葉のクローバーだけに。」

 

壱「梨璃と先生が戻って来るのに何が困るの?」

 

亜羅椰「ねぇあなた達、最近浜辺で何してるのよ?」

 

二水「え?それは・・・」

 

雨嘉「探し物をしてるんだけど・・・」

 

樟美「探し物?」

 

 

 

 

汐里「楓さん、今夜もですか?」

 

楓「えぇ。是非お願いしますわ。」

 

この2人はコソコソと何かを話していた。

 

 

 

 

壱「そっか。梨璃の髪飾りをね。」

 

樟美「私も手伝いたい。」

 

二水「え?いいの?」

 

亜羅椰「早く見付けないと、何時次のヒュージが現れるか分からないでしょ?」

 

壱「また戦闘があったら見付からないかも。」

 

 

 

 

 

 

その夜。工作倶楽部の部室では、楓が何かを作っていた。

 

 

 

 

 

 

7日目。今日が京輔と梨璃の謹慎が解除される日。

 

夢結「・・・!」

 

龍馬「これは・・・!」

 

海岸に何と、百合ヶ丘の全生徒が梨璃の髪飾りを探すのを手伝いに来てくれたのだ。

 

龍馬「お前達・・・」

 

夢結「ありがとう・・・恩に着るわ・・・」

 

壱「ブッ!」

 

天葉「恩に着るって、何時の人よ?」

 

夢結「ごめんなさい・・・こんな時、どう言えばいいか分からなくて・・・」

 

天葉「仲間を失ったのは、私達も一緒よ。だったらせめて、落ち込んでいる梨璃の為にも何とかしたいと思うのは自然な事でしょ?」

 

楓「ゔぇっくし!!」

 

雨嘉「うわっ!!」

 

龍馬「楓!ビックリさせんなよ!」

 

雨嘉「居ないと思ったら先に来てたんだ・・・」

 

神琳「大丈夫です?」

 

龍馬「お前ちょっと顔赤くね?」

 

楓「いえ・・・お構いなく・・・」

 

龍馬「鼻声?」

 

 

 

 

百合ヶ丘の生徒達がマギを発動した。

 

天葉「レアスキルを合成させるなら、接触式の方が非接触式よりも効率が良いわ。とは言え、こんなに大勢でやった事はないけど・・・」

 

マギをしばらく発動させ。

 

天葉「今よ!!」

 

ミリアム・亜羅椰「必殺!!フェイズトランセンデンス!!」

 

ダブルフェイズトランセンデンスで供給させた。すると海に光る物があった。

 

夢結「っ!!」

 

全生徒「あったーーー!!!」

 

すると楓が梅に乗った。

 

楓「彼処です梅様!!」

 

梅「何だ!?」

 

楓「レアスキル縮地ですわ!!ハイヨーー!!」

 

梅「お、おう!!」

 

縮地を発動させて、光ってる方へ向かった。

 

鶴紗「何だ・・・?」

 

龍馬「楓・・・?」

 

 

 

 

梅「うおおおおおーーーーーーーー!!!!!」

 

楓「もう少しですわーーーーーーー!!!!!」

 

梅「行っけーーーーーー!!楓ーーーー!!!」

 

力を振り絞って楓を投げた。

 

楓「やあああぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!」

 

海の中へ飛び込んだ。そして遂に、梨璃の髪飾りを手に入れた。

 

楓「ありましたわぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

海岸。

 

楓・梅「ゔぇっくし!!!」

 

龍馬「よくやったなお前達。」

 

 

 

 

 

 

謹慎が解けた京輔と梨璃が部屋から出た。

 

京輔「あぁ〜、やっと出られ・・・た?」

 

梨璃「?」

 

部屋を出ると、生徒達が出迎えてくれていた。

 

夢結「ごきげんよう。梨璃。」

 

龍馬「京輔、久し振りだな。」

 

梨璃「夢結様?皆さん?」

 

京輔「えっと・・・これは一体?」

 

楓「梨璃さん。さぁ、これを。」

 

無くした髪飾りを受け取った。

 

梨璃「これ・・・」

 

楓「さぁさぁ。何時までもご覧になってないで、さっさとお付けになって。」

 

梨璃「・・・これ、何処に売ってたんですか?」

 

楓「え!?」

 

龍馬「売ってた?」

 

梨璃「私の無くしてたのとそっくり・・・」

 

二水「そっくり!?」

 

雨嘉「同じ物じゃ・・・!?」

 

京輔「ん?・・・あれ?罅が無い。」

 

龍馬「罅?」

 

梨璃「はい。私のは四つ葉の1枚に罅が入ってたの。でもこれには無いし・・・」

 

楓「オホ、オホホホ・・・それはリサーチ不足・・・」

 

夢結「どう言う事かしら?楓さん。」

 

龍馬「お前、何か隠してるな?」

 

楓「え!?いいいいやですわ夢結様、龍馬先生。そんな怖い顔して・・・オホホホ・・・」

 

龍馬「素直に白状しろ。何か隠してるな?」

 

楓「オホホホ・・・・」

 

白状した楓が、黒焦げになった四つ葉のクローバーの髪飾りを出した。

 

夢結「これは・・・?」

 

梨璃「これ・・・これ、私のです!」

 

二水「梨璃さんの髪飾りが2つ!?」

 

汐里「新しいのは、楓がご自分で作ったんです。」

 

二水「汐里さん!?」

 

梅「どう言う事だ?」

 

龍馬「説明して貰おうか?」

 

楓「・・・本物は2日目だか3日目だかに、浜辺に見付けていましたの。だけど、例え見付かっても、これだと余計梨璃さんを悲しませるだけかと・・・」

 

神琳「では、今日の昼間見付けたのは・・・」

 

楓「あんな大掛かりに探されては、流石に本物の在り処がバレてしまいますわ。」

 

龍馬「もしやお前、早起きして彼処に本物を仕込んだと言うのか?」

 

楓「ご名答ですわ。」

 

ミリアム「ワシらまで謀ったとは・・・!」

 

楓「っで、私が最初にそれを手にして、昨夜出来たばかりの偽物と摩り替えたと言う寸法ですわ。」

 

雨嘉「楓が、そんな手の込んだ事を・・・!」

 

龍馬「呆れた・・・」

 

白状した楓がその場に座り込んだ。

 

楓「えぇえぇえぇ!!梨璃さんや皆さんを欺いたのは紛れもない事実ですわ!!煮るなり焼くなり好きになさって下さいまし!!バレたらバレたで、私1人が全ての攻めを追えば済む事ですもの!!」

 

龍馬「玉砕する気だこの子。」

 

壱「思いっきり汐里を巻き込んでるし!」

 

汐里「いえ。私は工作室をお貸ししただけで、何をなさっていたかは、ここで知りました。」

 

梨璃「・・・」

 

梅「楓・・・」

 

楓「な、何ですの・・・?」

 

 

 

 

 

 

梅「お前、良い奴だな!!」

 

 

 

 

 

 

汐里「うんうん!」

 

楓「え!?」

 

褒められた事に驚愕した。梨璃が楓を優しく抱いた。

 

梨璃「ありがとう。楓さん。」

 

楓「ど、どう致しまして・・・」

 

梨璃「それに、皆さんも。楓さんの言う通りかも・・・この髪飾りだけだったら、私、辛い事しか思い出せないかも知れない・・・だけど、こっちのもあれば、皆の気持ちを感じて嬉しい気持ちになれるから。私には、どっちも本物です。」

 

楓「は、はぁ・・・それはあれですわね!狙い通りって奴ですわね・・・!あはははは・・・」

 

夢結「お立ちなさい。私からもお礼を言うわ。ありがとう。楓さん。」

 

楓「そんな!私は梨璃さんの為にしたんです。夢結様にまでお礼を言われる筋合いはございませんわ。」

 

夢結「シュッツエンゲルとして、姉として言っている。」

 

楓「あ〜。それはあれですわね。梨璃さんは私のものよ。渡さないわっと言う私への牽制ですわね?」

 

夢結「えぇ。その通りね。」

 

楓「あー!認めましたわね!?」

 

鶴紗「もう止めとけ。お前はよく戦った。」

 

生徒達は笑った。

 

龍馬「これで一件落着かな?」

 

京輔「色々苦労したんだな。お前達。」

 

梨璃「あはは・・・あ、あれ?」

 

突然梨璃の涙が流れた。

 

夢結「ん?」

 

京輔「梨璃?泣いてるのか?」

 

梨璃「どうしたんだろう・・・嬉しいのに・・・何で・・・?う、うぅぅ・・・うああああああ!!」

 

夢結「お泣きなさい。梨璃。今のあなたに必要なのは、何でもいい。自分の気持ちを表に現す事よ。」

 

梨璃「私・・・!守れなかったんです・・・!結梨ちゃんを・・・!私が・・・!ちゃんとしなくちゃいけなかったのに・・・!」

 

京輔「梨璃。俺もお前と同じ気持ちだ。」

 

梨璃「先生・・・」

 

京輔「俺があの時強引にも結梨を連れて行けば、こんな事にはならなかったはずなのに・・・すまなかった・・・」

 

梨璃「・・・うわああああああああ!」

 

泣きじゃくる梨璃を、京輔が抱擁した。

 

京輔「梨璃。泣いていいんだ。涙の数だけお前は強くなれる。」

 

夢結「梨璃。あなたは出来るだけの事をしたわ。あれは、誰にも防げなかった・・・」

 

龍馬「・・・・・」

 

中には涙を流す生徒も居た。

 

京輔「龍馬。明日、結梨の墓参りに行こう。」

 

龍馬「あぁ。」

 

 

 

 

 

 

その夜。理事長室。

 

百由「さぁ〜て、どっから話したもんですかねぇ〜。」

 

史房・祀・眞悠里「要点を。」

 

百由「じゃあ出来るだけサラッと言いますが、このダインスレイフの術式は、何者かによって書き換えられています。」

 

高松「・・・」

 

百由「書き換えられた術式は、ヒュージに何らかの影響を与えたと考えられます。」

 

高松「CHARMを介してヒュージを?そんな事が可能なのか?」

 

百由「詳しい事は何とも。ただ、リリィもヒュージもマギを共有している以上、根は同じ。元々親和性は高いと言えます。」

 

高松「確かこのダインスレイフは、白井君の物だったな?」

 

百由「・・・えぇ。ですが、最後の契約者は・・・」

 

史房・祀・眞悠里「っ!」

 

高松「・・・川添君か。」

 

百由「はい。回収される前、このCHARMを最後の手にしたのは・・・当時の夢結のシュッツエンゲル・・・川添美鈴様です。」

 

このダインスレイフの最後の契約者は、戦死した夢結の元シュッツエンゲルの川添美鈴だった。

 

 

 

 

 

 

翌日。リリィの墓地で、京輔と龍馬と梨璃と夢結が結梨の墓に黙祷を捧げていた。

 

梨璃「ふぅ・・・やっと来る事が出来ました。」

 

京輔「結梨、久し振りだな。」

 

龍馬「天国で幸せになってると嬉しいぜ。」

 

梨璃「・・・あの。」

 

夢結「?」

 

梨璃「美鈴様にも、ご挨拶しませんか?」

 

夢結「・・・そうね。」

 

 

 

 

美鈴の墓。

 

梨璃「お姉様は、美鈴様の事をどうやって乗り越えたんですか?」

 

夢結「さぁ・・・でも、起きてしまった事は時間を掛けて受け入れるしかないわ。もう起きてしまって、どうしようもない事は・・・」

 

梨璃「私はまだまだ掛かりそうです。」

 

夢結「それで良いのよ。人の死の最も残酷な事は、その人に纏わる一切の物が断ち切られてしまう事よ。その思いも、願いも、凡ゆる感情も、永遠に宙に浮いたまま時を止めてしまう。残された者は、その事にただ、戸惑う事しか出来ない・・・」

 

???「上出来だ。」

 

夢結「!?」

 

そこに現れたのは・・・

 

 

 

 

 

 

美鈴の幻影だった。

 

 

 

 

 

 

美鈴「大切なシルトを不安にさせちゃいけない。」

 

夢結「例え幽霊であっても、本人とまた気持ちを交わす事が出来るなら、それは救いと言えるかも知れないわね。」

 

梨璃「?」

 

京輔「夢結?」

 

龍馬「どうした?」

 

夢結「だけど・・・あなたは・・・?」

 

『To Be Continued・・・』




キャスト

稲葉京輔:千葉翔也

仁科龍馬:畠中祐

一柳梨璃:赤尾ひかる
白井夢結:夏吉ゆうこ
楓・J・ヌーベル:井澤美香子
二川二水:西本りみ
安藤鶴紗:紡木吏佐
吉村・Thi・梅:岩田陽葵
郭神琳:星守紗凪
王雨嘉:遠野ひかる
ミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウス:高橋花林
一柳結梨:伊藤美来

真島百由:水瀬いのり

田中壱:洲崎綾
天野天葉:津田美波
江川樟美:原田彩楓
遠藤亜羅椰:関根明良
番匠谷依奈:立花理香
出江史房:長妻樹里
秦祀:田中那実
内田眞悠里:櫻川めぐ
六角汐里:高橋李依

川添美鈴:川澄綾子

高松咬月:中田譲治





アサルトビルド HAZARD!

美鈴「ふぅ〜ん、君が梨璃かぁ。初めまして。」

第12話・消滅のコントラクト

京輔「撤退の法則は、決まった。」
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