プノンペン郊外・クメール・ルージュ本部に飛行艇が着陸し、ギルバートがソフィアを連れて降りる。そしてそこに、5人の部下と車椅子に乗った人物がやって来た。
ギルバート「議長・・・!議長であらせられますか?」
この車椅子に乗ってる人物こそ、嘗てのクメール・ルージュの指導者でカンボジアを地獄へ陥れた独裁者ポル・ポトである。
ポル・ポト「君がギルバート君か?君のお陰で再び日の当たる場所に舞い戻る事が出来そうだ。本当に感謝する。」
ギルバート「勿体無いお言葉・・・恐悦至極にございます!」
ポル・ポト「これがクリエイトか?」
ギルバート「はい。これがあれば我が理想の世界は・・・確実に御座います!」
ポル・ポト「素晴らしい!素晴らしいぞギルバート君!」
ギルバート「恐れ多いです・・・」
ポル・ポト「おや?その銃は・・・」
ギルバート「御目に留まりましたか?我が故郷カンボジアの名銃・トカレフTT-33で御座います!」
トカレフTT-33をポル・ポトに見せた。
ポル・ポト「懐かしい・・・実に良い銃だ。」
ソフィア「っ!!」
するとソフィアがポル・ポトからトカレフを奪い取り、銃口を向ける。
ソフィア「ハァ・・・ハァ・・・」
ギルバート「き・・・貴様!!」
ポル・ポト「待て。」
ソフィア「あ・・・」
するとポル・ポトがソフィアに笑顔を見せた。
ソフィア「え・・・?」
ポル・ポト「この娘は?」
ギルバート「キャンベル教授の孫で御座います!」
ソフィア「あなたはこの世界をどうするつもりなの!?」
ポル・ポト「お嬢さん。私は、選ばれた人間による美しい理想の世界を作ろうとしてるだけだよ。」
ソフィア「・・・!」
ギルバート「っ!!」
隙を見たギルバートがソフィアからトカレフを奪い取り拘束した。
ギルバート「ふ、不敬の極み!大変申し訳御座いませんでした!」
ポル・ポト「連れて行って処分しなさい!」
ギルバート「ハッ!おい連れて行け!!」
部下にソフィアを連れて行かせた。
ソフィア「クリエイトは・・・悪魔の手に渡ってしまった・・・」
彼女は絶望しながら部下達に連れて行かれてしまった。
ポル・ポト「では早速、詳しく見せて貰おうではないか。」
飛行艇に乗って上昇し、ギルバートがクリエイトの操作方法を教えた。
ギルバート「このパネルで操作します。これが出力。これが距離。」
ポル・ポト「ほおお〜!」
車椅子を動かしてパネルに手を触れる。
ギルバート「こ・・・ここで使うと・・・」
ポル・ポト「今使う訳なかろう。危ないだろう。これをこうして・・・こうすると良い訳だな?」
パネルを操作して行く内に、ポル・ポトが車椅子から立ち上がった。
ポル・ポト「成る程そっかぁ〜!」
ギルバート「ん!?ぎ、議長・・・足は・・・?」
ポル・ポト「足?ほ?あれぇ〜?おお〜!奇跡が起こった・・・」
???「のかぁ〜?」
突然ポル・ポトの声が変わった。
ギルバート「・・・なっ!?」
数分前。施設へ連行されたソフィアだが、彼女を連行してる部下が銃を仕舞った。
???「何て顔してんだよソフィア。」
ソフィア「え?」
聞き覚えのある声がし、後ろに振り向く。
ソフィア「あ!龍馬さん!!」
龍馬「よう。」
”バァン!!”
そしてすぐ横のドアが勢い良く開いた。そこには一柳隊とクラトスとセレス、そして数人のFBI捜査官と拘束されたクメール・ルージュのメンバー達が。
ソフィア「皆さん!無事だったんですね!!」
二水「ソフィアさん!ご無事で何よりです!」
楓「お怪我はありませんか?」
クラトス「クリエイト発動の報を受け、FBIが動きました。すぐにここを制圧し、ギルバートにフェイクの無線通信を流し、我々は先回りしたと言う訳です。ご協力感謝しますソフィアさん・・・いえ!ミス・キャンベル。」
ソフィア「はい!」
セレス「ジェット機からパラシュート降下よ。」
龍馬「まさかまたFBIと共に戦う日が来るとはな。」
鶴紗「これも世の習いだな。」
梨璃「ですね。」
その1時間前。ジェット機に乗った京輔、龍馬、セレス、クラトス、一柳隊がジャンプして降下した。京輔と龍馬とセレスとクラトスがパラシュート降下でクメール・ルージュ本部に着地した。
クラトス「いいか?奴等は人工ヒュージを所有している。油断するなよ?」
京輔「OK。さぁ、実験を始めようか!」
2つのフルボトルのキャップを捻って、ビルドドライバーに挿し込んだ。
『ラビット!』
『タンク!』
『ベストマッチ!』
龍馬はドラゴンフルボトルのキャップを捻って、クローズドラゴンに装填した。
『ウェイクアップ!』
そのままビルドドライバーに挿し込んだ。
『クローズドラゴン!』
2人はボルテックレバーを回した。すると2人の周囲にスナップライドビルダーが形成された。
『Are You Ready?』
京輔・龍馬「変身!!!」
スナップライドビルダーが作動して、京輔と龍馬に2つのハーフボディを纏わせた。
『鋼のムーンサルト!』
『ラビット!タンク!』
『イエーイ!』
『Wake up burning!』
『Get CROSS-Z DRAGON!』
『Yeah!』
仮面ライダービルド・ラビットタンクフォームと、仮面ライダークローズに変身した。
京輔「勝利の法則は決まった!」
龍馬「今の俺達は、負ける気がしねえ!」
本部に侵入したクラトスとセレスがクメール・ルージュと戦う。クラトスが自慢の身体能力で次々と戦闘不能にし、セレスがアサルトライフルでクメール・ルージュを牽制する。
外では、ビルドとクローズと一柳隊がクメールルージュの所有する人工ヒュージと戦っている。
『Ready Go!!』
『ボルテック・フィニッシュ!』
『イエーイ!』
京輔・龍馬「ダアアァァァァ!!!」
一柳隊「ハアアァァァァ!!!」
そして今に至る。
クラトス「フフッ。」
ソフィア「・・・あ、あれ?京輔は?」
この中に京輔の姿がなかった。龍馬が顔を上に向けた。
ソフィア「っ!!」
それを理解して施設から出た。
同じ頃飛行艇では。
ギルバート「まさか・・・お前・・・!」
ポル・ポト「バレちまっっちゃー仕方ねぇーな。」
彼は自分自身を回転した。
京輔「んしょっと!残念でしたー!」
ポル・ポトに変装した京輔が種明かしした。
ギルバート「い・・・稲葉京輔!!議長は・・・議長はどうした!!」
京輔「ポル・ポトが冷凍保存されてる訳ねぇだろ?お前学校で習わなかったのか?1998年。心臓発作で死んでまーす。」
ギルバート「何だと・・・!?ならばこの写真は何だ!!」
京輔「あ、ごめんね〜。カンボジア政府がお前等の反応を見る為にそう言った偽造写真をワザと世界中に流出したらしんだわ〜。本当キッタネー事するよねぇ。」
ギルバート「信じられる訳なかろうが・・・!!」
内ポケットからトカレフTT-33を出した。
ギルバート「議長を愚弄するなーーーーー!!!!!!」
京輔の眉間に銃口を向けて引き金を引いたが、弾丸が出ない。
ギルバート「な!?弾切れだと!?何故だ!?」
京輔「あごめんね!さっきトカレフちゃんの弾全部抜いておいたわ。」
ポケットからトカレフの薬莢を出した。
ギルバート「クッ・・・クソッ!!」
怒りが爆発し、トカレフを地面に叩き付けた。
ギルバート「目的は何だ!!!」
京輔「そりゃあ此奴をぶっ壊しに来たに決まってんだろ?御丁寧に使い方を教えてくれて、どうもありがとさんよ。」
クリエイトのパネルを操作していると。
ギルバート「させるか!!」
京輔「おわっと!!」
後ろからギルバートの拳を避けた。
ギルバート「待て!!」
京輔「よっ!ほっ!うげっ!」
ギルバート「フフッ!!」
避けまくる京輔の顔面を掴み、膝蹴りしようとしたが、京輔が膝を両手で受け止めた。
京輔「よっと!」
馬跳びしてギルバートの後ろを取った。
ギルバート「殺す!!」
京輔「穏やかじゃねぇなぁ。冷静に行こうぜ?」
だがギルバートの怒りは収まらず、京輔に何度も襲い掛かるが、空回りばかり。
京輔「あらら?熱入り過ぎちゃった?」
ギルバート「物理学者の分際で・・・!!何故こうまでして我々の邪魔をするのだ!!」
京輔「そりゃあ決まってんだろ?俺達はリリィ達と共に、世界中に蔓延るヒュージを倒してラブ&ピースの為に戦い続けてるんだよ。」
ギルバート「我々は人類の理想の世界を創ろうとしているだけだ!!何故それが分からない!!」
京輔「その理想の世界ってのは、強者を虐殺し、弱者だけの世界って言う意味なんだろ?知ってんだぞ?1975年から1979年にかけて150万人から200万人。カンボジアの人口のほぼ4分の1がクメール・ルージュの手で大虐殺されてんだぞ?そんなおっかない坊ちゃん達を誰が信じると思うんだ?」
ギルバート「クッ・・・!必ず殺す!!」
逆上したギルバートが京輔の首を掴んで持ち上げた。
京輔「クッ・・・!!」
ギルバート「梃子摺らせおって!死ね!!」
だが・・・
”ドゴォン!!”
クリエイトの尻尾が機内に入った。
ギルバート「な!?」
京輔「ヘヘッ・・・」
右手でクリエイトのスイッチを起動した。
京輔「封印の法則は決まったなぁ。」
ギルバート「貴様!!」
京輔「おわああ!!」
放り投げられた。
ギルバート「クッ!!」
すぐにパネルを操作するが、起動は止まらない。
ギルバート「止まらん!?馬鹿め!!貴様も死ぬ気か!!」
だが京輔の背中にパラシュートが背負ってる。
ギルバート「パラシュート!?逃がさんぞ!!」
京輔「アバヨー!ギルバート!」
急いで甲板に出たが、ギルバートに引っ張られた。
京輔「なっ!」
クリエイトがマイクロブラックホールを発生した。
京輔「クソッ!!俺を放り込む気か!!」
ギルバート「そのまさかだ!!」
ヒモを引っ張ってパラシュートを開いた。
京輔「おわっ!!」
パラシュートに引っ張られたが、手摺に掴まってパラシュートを外した。彼が掴んでる手摺が剥がれる。
京輔「ヤバイヤバイヤバイ!おわあーーー!!」
吸い込まれそうになったが、甲板の鉄骨にしがみ付いた。
京輔「っ!!」
ギルバート「うおおおお!!」
真正面からギルバートが迫るが、ジャンプして右後ろの鉄骨に移った。
京輔「お前も死ぬぞ!!」
甲板の上へ登る。
ギルバート「貴様を殺してから考えるさ!!」
同じく甲板の上へ登った。
甲板の上に登った2人。だがマイクロブラックホールの力で少し下に下がった。
京輔「ん?・・・あ。」
甲板が少し下がった衝撃で、ギルバートからポル・ポトの偽造写真が飛んだ。
ギルバート「議長!!貴様!!」
偽造写真を取り戻しに京輔に飛び込んで転がり、偽造写真を取り返そうとする。
ギルバート「ハッハッハッ!」
京輔「クッ!!」
偽造写真を取り返そうとするギルバートを巴投げでマイクロブラックホールへ放り込もうとしたが、ギルバートが京輔の右腕にしがみ付く。
ギルバート「クッ・・・!!」
京輔「クソッ・・・!!」
マイクロブラックホールの勢いが徐々に強まって行く。そして・・・
”ガゴン!!”
甲板が下に下がった。
ギルバート(議長・・・!!)
その衝撃で手が滑ってしまったギルバートがマイクロブラックホールへ吸い込まれた。
京輔「なっ・・・!!」
ギルバート「うわあああああああ!!!!」
マイクロブラックホールへギルバートが飲み込まれた。
京輔「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
右手に持ってるポル・ポトの偽造写真を手放した。
京輔「冥土の土産だ・・・持って行け・・・ヘヘッ・・・ケジメは付けたぜ・・・慧音・・・」
このまま力尽きて吸い込まれそうになった京輔に救いの女神が。
”フォンフォンフォン”
京輔「ん?」
ジャケットの内ポケットが青く光っている。
京輔「・・・あ!」
地上では、ソフィアが外に出てマイクロブラックホールに吸い込まれる飛行艇を見上げてる。
ソフィア「京輔!京輔ーーーー!!」
飛行艇はクリエイトと共に、マイクロブラックホールへ飲み込まれて消滅した。
ソフィア「京輔!・・・そんな・・・ハッ!!」
雲の中から小さな青い光が降って来た。
ソフィア「京輔・・・!!」
その光景を見た龍馬達も安堵の表情を浮かべた。
龍馬「京輔がやってくれたみたいだな。」
梨璃「生きてるんですね!良かったぁ!」
夢結「さ、行きましょ。」
クラトス「お前達は奴等をカンボジア政府に送り込め。」
FBI捜査官「ラジャー!」
空から球体を持った京輔がゆっくりと地上へ降りた。
ソフィア「京輔!!」
京輔「よう。心配させたな。」
梨璃「京輔先生!」
京輔「おわっ!ちょっと梨璃!?」
抱き付かれた京輔がクルクル回る。
梨璃「無事で良かったです・・・」
京輔「心配させたな。」
龍馬「全く。無茶だけは一丁前だな、お前は。」
梅「でも無事で良かったじゃないか。」
ミリアム「そうじゃな。」
京輔「ヘヘッ。ソフィア。」
持ってる球体をソフィアに渡した。
ソフィア「やったんだね!京輔。」
京輔「あぁ。クリエイトはブラックホールに飲み込まれた。もう案ずる事はない。」
ソフィア「これで良かったんだよね?」
京輔「あれをどうこうするには人類はまだまだヒヨッコだ。やはり、ヒュージは俺達の手で倒すのが先決だ。」
セレス「京輔ーーー!」
そこにスポーツカーに乗ったセレスがやって来た。
京輔「相変わらずだなぁセレスちゃん。」
後部座席には、クメール・ルージュの証拠書類や、クメール・ルージュの財宝がある。
セレス「ここの倉庫から失敬して来たのよ。あれだけ頑張って報酬がないんじゃ、国際スパイの恥だからね。」
神琳「ですね。」
セレス「じゃあ皆、またね。」
スポーツカーを走らせ、去って行った。
京輔「ソフィア、君はここまでだ。」
ソフィア「え?連れて行ってくれないの?」
京輔「君はもうカゴの中の鳥じゃない。何処にでも行ける自由を手に入れたんだ。俺達みたいに、必死にヒュージと戦う道を選んじゃいけない。」
ソフィア「京輔・・・」
京輔「なーんてな。本音を言うとな、君みたいなヒヨッコの相手をするのに疲れちゃっただけだ。」
ソフィア「何それ?酷ーい!」
京輔「また何時か会おうぜ。その時は立派な女になれよ。」
ソフィア「うん。」
京輔「お、そうだ!これを渡さねえとな。」
ジャケットの内ポケットから1枚の封筒を出し、ソフィアに渡した。
ソフィア「え?」
その封筒に入っていたのは・・・
ソフィア「え!?ボストン大学の招待状・・・?」
それは、ボストン大学からの招待状だった。
ソフィア「何で京輔がこれを?・・・まさか・・・あの論文を送ってくれたの!?」
京輔「ちょいと君の部屋から失敬してな。それと、校長からの推薦状もあるぞ。」
推薦状には、『有能な人材は何時でも大歓迎。』
ソフィア「本当・・・異常な物理学者ね・・・あなた・・・」
京輔「ヘヘッ。さて皆、そろそろ帰るか!」
梨璃「はい!」
クラトス「ソフィアさん。家まで送りましょう。ご実家は?」
ソフィア「シエムリアップです。」
クラトス「分かりました。すぐに車を手配します。」
あれから1週間後。百合ヶ丘女学院に新聞が来た。
百合ヶ丘女学院・工廠科。
京輔「偉大なキャンベル教授の孫、ボストン大学に入学。彼女の知識は大学中を驚かせ、将来有望の考古学者になれる事間違い無し。かぁ・・・」
百由「驚いたわぁ。まさか大昔からブラックホールを起こす兵器がメキシコに眠っていたなんて。」
京輔「キャンベル教授と溝呂木慧音が長年封印していてな。クメール・ルージュの手に渡ったが、俺が再び封印したからもう悪用されずに済む。」
百由「私も見てみたかったなぁ〜。もしかしたら、新しいCHARMが出来そうな感じだったかも。」
京輔「おっと?ここにクリエイトを悪用せざるを得ない人物が居るなぁ。」
百由「冗談よ冗談。」
京輔「冗談には聞こえねえけどな。・・・(ソフィア、立派な考古学者になれよ。)」
クメール・ルージュは本当の没落を遂げ、ソフィアはボストン大学で多くの研究成果を繰り出して行った。