残り時間24分50秒。儀式の間・跡地。
梨璃「・・・・」
夢結「酷い有様ね・・・」
梨璃「先生は何処に・・・?」
夢結「・・・ここには居ない。居る気配はないわ。」
梨璃「・・・・・」
夢結「梨璃?」
梨璃「お姉様・・・何だか、胸騒ぎがします・・・先生が居なくなっちゃうような・・・」
不安になる梨璃を、夢結が優しく抱いて落ち着かせる。
夢結「大丈夫よ。先生はそう簡単に倒れはしないわ。あなたも知ってるでしょ?」
梨璃「お姉様・・・」
夢結「さ、早く探しに行きましょ?」
梨璃「・・・はい!」
京輔「はぁ・・・はぁ・・・」
満身創痍の京輔が、アルテミスを追う。
京輔「っ・・・!」
ウォッチビルダーを見る。時刻は12時36分。
京輔「後24分・・・時間がない・・・アルテミス・・・お前を止める・・・!」
残り時間24分21秒。セレス達は、ラフレシアのアジトに居た。
二水「あれです。彼処にラフレシアのサーバーが。」
一葉「あれを破壊すれば、ナノマシンが止まるんですね。」
神琳「行きましょう。」
シクラメン「それ以上の侵入は許可出来ないよ。」
アジサイ「ここは私達の、楽園。」
背後にシクラメンとアジサイ、そして信者達が立っていた。彼女達はグングニルを握った。
楓「しつこいですわね。」
叶星「セレスさんは先に行って下さい。ここは私達が。」
セレス「頼むわ。」
先にセレスがアジトへ走って行った。
信者達「ハアアァァァァ!!!」
迫り来る信者達を、二水達が戦う。
雨嘉「そこ!」
アステリオンの弾丸が、3人の信者達に命中した。
藍「そ〜れっ!」
モンドラゴンが1人の信者を突き飛ばした。
灯莉「えいっ!!」
マルテが信者2人を両断した。
アジサイ「行くぞ!!」
シクラメン「フッ!」
ミリアム「おっと!」
グングニルの弾丸をミョルニールで叩き壊した。
ミリアム「よっと!そりゃああ!!」
アジサイ「クッ!チィッ!!」
ミリアムがアジサイを押している。
シクラメン「クッ!」
雨嘉「させない!!」
アステリオンの弾丸が、シクラメンの足元に着弾した。
シクラメン「もう!!当たれ!当たれ!!」
グングニルの弾丸を乱射する。
ミリアム「クッ!!」
弾丸をミョルニールで防ぐ。
ミリアム「彼奴、乱心しておるな!」
アジサイ「終わりだ!!!」
ノインヴェルト戦術の弾丸を装填し、シクラメンとアジサイのグングニルが重なってマギスフィアが巨大化し、放たれた。
藍「ッ!!」
ルナティックトランサーを発動した藍が、マギスフィアを破壊した。
一葉「藍様!」
藍「皆を死なせない!」
シクラメン・アジサイ「うわああああああ!!!」
ルナティックトランサーの高速技で、シクラメンとアジサイを両断した。
藍「・・・・・」
残り時間22分45秒。儀式の間・跡地にカルミアと信者達が訪れた。
カルミア「可笑しい・・・まさか・・・!」
残り時間22分32秒。廃教会。
アルテミス「楽園の完成まで、もうすぐよ。麻依。」
彼女の右手には、ラピスラズリのブレスレットがあった。
”バアァァン!!”
教会のドアを開けた京輔が現れた。
京輔「アルテミス!」
アルテミス「来たわね。」
京輔「・・・っ!?」
教会を見渡すと、データ化された教会と同じだと言う事に気付いた。
アルテミス「これで儀式は完了したわ。世界を滅ぼす。」
台にグングニルを突き刺す。カウントダウンが動いた。
京輔「まだ時間じゃないハズだ!!」
アルテミス「それは、どうかしら?」
懐から、ブラッドトリガーを取り出した。
『マックスブラッドオン!』
京輔「止めろ!!!」
走り出して、ブラッドトリガーを奪おうとする。
アルテミス「クッ!離せ!!」
京輔「うおおおおおおお!!!!」
アルテミス「こんの!!!」
京輔「ガハッ!!」
ブラッドトリガーを手放さない京輔を投げ倒した。だが、ブラッドトリガーは京輔に奪われてしまった。
京輔「ッ!!ッ!!」
ブラッドトリガーを地面に叩き付けるが、壊れない。
京輔「止まれェ!!!!」
上へ投げて、ドリルクラッシャーで叩き付ける。しかし、ブラッドトリガーは止まらない。
京輔「・・・そう簡単に壊れないか・・・・・・・・・皆・・・・・」
出会った仲間達の思い出がフラッシュバックした。
京輔「すまない・・・・もうこの手しかない!!!!!」
ブラッドトリガーのトリガーを再度押した。
『マックスブラッドオン!』
ビルドドライバーにブラッドトリガーを挿入した。
京輔「グッ・・・!!!グオオオアアアアアア!!!!!!」
全身に電撃が走る。
アルテミス「それは、人間の体で使うのは不可能。あなたが仮面ライダーであっても。死ぬつもり?」
それでも京輔は、ラビットフルボトルとタンクフルボトルを振る。
京輔「世界中と・・・ラブアンドピースの為になら・・・死んでも構わねえ!!!」
『ラビット!』
『タンク!』
『ハイパーベストマッチ!』
『ドンテンカン!ドーンテンカン!』
『ドンテンカン!ドーンテンカン!』
ボルテックレバーを回すと、流血するハザードライドビルダーが形成された。
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
『Are You Ready?』
京輔「変身!!!!!!!」
彼の周囲に赤色の衝撃波が放たれた。
アルテミス「ッ!!」
そして、京輔の全身に血液が巡回した。
『アウトコントロールスイッチ!』
『ブラッドハザード!』
『シネーイ!』
仮面ライダービルド・ラビットタンクブラッドフォームに変身した。
京輔「あ・・・アアアアアアアアア!!!!!!」
しかし、ブラッドトリガーの力でビルドが暴走を始めた。
京輔「アアアアアアアア!!!!」
教会に血が巡り、真っ赤な空間へと変貌した。
真っ赤な空間。
京輔「ッ!!ッ!!!コワス!!!!!」
ブラッドトリガーを何度も殴り壊そうとする。
アルテミス「止めろ!!!!!」
ビルドを押し倒した。
アルテミス「それは楽園の為のトリガーよ!!!!!」
京輔「ジャマダアアアア!!!!!」
アルテミス「グッ・・・!!!」
暴走するビルドが、アルテミスの首を絞める。
京輔「コワス!!!コワシテヤル!!!!」
打撃でアルテミスに何度も殴り続ける。
京輔「ジャマヲスルナアアア!!!!!」
アルテミス「ぐあああああ!!!」
ストレートパンチがアルテミスを殴り飛ばした。
京輔「ウオオオオオオオ!!!!!」
倒れてるアルテミスにマウントポジションで乗り、何度も殴り続ける。
アルテミス「グッ・・・!!!アァッ・・・!!!」
京輔「ウゥゥ・・・ウオオオオオアアアアアア!!!!」
全身が赤く光り、ビルドが爆発した。
アルテミス「アアアアアアア!!!!!」
爆発に巻き込まれたアルテミスが吹き飛ばされた。ビルドはまだ暴走している。ブラッドトリガーのスイッチを押して、ボルテックレバーを回す。
『マックスブラッドオン!』
『Ready Go!!』
『オーバーフロー!』
『シネーイ!』
京輔「コワレロオオオオオオ!!!!!」
大ジャンプからのハザードフィニッシュがアルテミスに迫る。
アルテミス「・・・・!!」
京輔「ウオオオオオオオオ!!!!!!!」
しかし、暴走するビルドを何者かが受け止めた。
アルテミス「・・・・!?」
ビルドを受け止めたのは・・・
ルナティックトランサーを発動した夢結だった。
夢結「先生・・・!」
京輔「ユ・・・ユ・・・」
梨璃「先生!!」
後ろから梨璃がビルドを抱き締め、レアスキルカリスマの力が暴走するビルドを鎮めた。
京輔「リ・・・リ・・・!」
夢結「ッ!!」
その隙に夢結が、ブラッドトリガーを引き抜いた。
データ化された真っ赤な空間が消滅し、元の教会に戻った。
京輔「はぁ・・・はぁ・・・」
ラビットタンクフォームに戻ったビルドが、2つのフルボトルを抜いて変身解除した。
京輔「梨璃・・・夢結・・・どうしてここに・・・?」
梨璃「私は・・・いえ、私達は先生を失いたくないんです。」
夢結「あなたが死んだら、結梨と同じ末路を辿るかも知れない。だから・・・」
京輔「・・・・・そうだな・・・・俺が死んだら・・・・結梨に顔向け出来ないもんな・・・・すまなかった・・・・」
アルテミス「・・・・」
落ちてるブラッドトリガーを拾った。
京輔「アンタのやろうとしてる事は、本当に大切な人を笑顔にする事なのか!!」
アルテミス「・・・・」
残り時間17分30秒。ラフレシア・サーバールームにセレスが侵入した。
セレス「これは・・・」
モニターにナノマシンによって倒れた市民達のデータが表示された。
セレス「被害者達のデータ・・・あのナノマシン、被害者達の生体データだけを抜き取ったのね。どうして?」
サーバールームの奥に、2つの磔状態の人骨があった。
セレス「人骨・・・あ!」
その2つの人骨には、人間の脳みそが入っていた。
セレス「あの脳みそは・・・」
廃教会。
夢結「ん?先生、セレスさんから通信が入ったわ。」
京輔「何?セレス。」
サーバールームの人骨が表示された。
セレス『奴等のサーバーに2つの脳みそが繋がれているわ。』
京輔「脳みそ・・・」
梨璃「これは一体?」
京輔「アルテミスの・・・妹とその婚約者だ。」
アルテミス「どうしてそれを?」
京輔「アンタが持ってたこのラピスラズリのブレスレット。2人も同じ物を着けてた。」
あの時、グングニルを引き抜こうとする2人の手を見た。ラピスラズリのブレスレットを着けていたのだ。
ラフレシア・サーバールーム。セレスがハッキングして記録を抜き出した。
セレス「ナノマシンに関する記録を発見。」
廃教会。
セレス『リリィの医療用ナノマシンの被験者第1号が、アルテミスの妹の假屋崎麻依ね。』
梨璃「え・・・?」
セレス『13年前、ヒュージに対抗する為、リリィの適合者となった假屋崎麻依は、CHARMを駆使して戦った。戦いが終えた彼女はマギスフィアの悪影響を無くす為ナノマシンを投与された。しかし、ヒュージの超音波が彼女の体内を巡回するナノマシンを暴走させ、彼女を殺した。』
アルテミス「・・・・・・」
梨璃「婚約者の方は?」
セレス『婚約者の名は、霧島一彦。彼女の主治医だった男。13年前、假屋崎麻依とヒュージの戦いに巻き込まれて死亡。彼の脳はアルテミスによって保管された。』
京輔「アンタは、亡くなった2人の脳をデータ化した。ナノマシンをばら撒いて人間を襲ったように見えたのは、被害者達の脳をデータ化して、2人の世界の住人を増やす為。アンタが創る楽園は、假屋崎麻依と霧島一彦の為の楽園だった。つまり、襲われたのは選ばれた人間で・・・」
一方カルミアは、信者達を率いて廃教会へ向かっている。
カルミア「最初から我々を滅ぼす気でいたのか!アルテミス!」
廃教会。
アルテミス「私は・・・2人を救えなかった・・・妹と一彦君の人生が・・・私の世界が終わった・・・だからせめて、2人をデータ化して生かした。そして私も人工知能となって、データの世界を創った。」
京輔「アンタのやり方は間違っている。何故だ?何故彼女の思いを分かってあげようとしなかったんだ!」
アルテミス「麻依は・・・私のせいで死んだのよ・・・あの子をリリィにさせたのは私だった・・・恨んでるに決まってる・・・」
京輔「そんな事決まった訳じゃない。」
アルテミス「あなたに・・・あなたに何が分かる!!!!」
京輔「分かってなかったら、ここまで言う訳ないだろ。俺達も、アンタと同じく大切な人を失ったんだ・・・」
梨璃・夢結「・・・・・」
京輔「でもその人は、俺達を恨む事なく信じ続けたんだ。信じたが、彼女は自らの意思でこの世を去ってしまった・・・でもアンタは違う!アンタは自分の妹を殺したかも知れない・・・だがアンタは!!自分の妹とその婚約者の心を救ったんだ!!2人の心は今でも生きているんだ!!ずっと・・・アンタを待ってるんだ・・・アンタの大切な妹と彼女の婚約者を。」
アルテミス「・・・麻依・・・一彦君・・・」
意を決したアルテミスがグングニルのカウントダウンを止めに走った。
”バァンッ!!!”
アルテミス「グッ!?」
しかし、グングニルの弾丸がアルテミスの体を貫いた。
カルミア「・・・・・」
アルテミス「アンタ・・・!!」
貫かれた体は、ナノマシンですぐに再生した。
カルミア「約束の時間より早くトリガーを使って信者を滅ぼした理由が、まさか妹とその婚約者の為だったとは。」
アルテミス「理由が分かった所で、アンタ達の思い通りにはさせない・・・アンタ達を、麻依と一彦君の所へは行かせない!!」
カルミア「いえ。この世界を滅ぼして、私達の楽園を変えるのよ!ここからが、私が楽園の創造主となる。」
アルテミスが羽織っていたローブを羽織り、右手にユグドラシルを生成した。
京輔「・・・・!!」
カルミアがグングニルを引き抜いた。
アルテミス「ッ!!」
カルミア「後10分でこの世界は滅びる。」
ブラッドトリガーをグングニルに装填した。
京輔「アルテミス。」
ラピスラズリのブレスレットをアルテミスに渡した。
京輔「俺達も手伝う。アンタは2人の元へ行くんだ。」
アルテミス「・・・ええ。」
京輔「行くぞ!!」
梨璃・夢結「はい!」
4人がラフレシアのアジトへ走る。
カルミア「逃すな!!追え!!」
信者達が4人を追う。