沙綾を振ってしまった後、家に帰った。家と言っても、今井家ではなく湊家だ。勿論、来た理由は親父と話す為。入ったら、親父の部屋に行き、ドアをノックした。
翔也「親父、翔也だ。話しに来た」
翔寛「分かった、入ってきてくれ。おかえり翔也」
翔也「ただいま。単刀直入に言うね。今までの全部、水に流す。だけど、次同じような事をしたら縁を切る。それでいいか?」
翔寛「勿論だ。だが、なぜ?」
翔也「考えたんだ。親父の事が嫌いな訳じゃ無い。今の親父が嫌いなんだ。ってね。だから、これでいいか?」
翔寛「ありがとう。それで、翔也はリサちゃんの事が好きなんだって?」
翔也「そうだよ」
翔寛「先輩は俺と翔也が似ているって言ってたけど本当だな」
翔也「どういう事?」
翔寛「俺も昔はリサちゃんの母親、俺の先輩が好きだった」
翔也「初めて聞いた、そんな事」
翔寛「そりゃ、随分話して無いからな」
翔也「まぁ、そうだけど。今でも好き?」
翔寛「そんなことは無い。恋愛感情なんて、とっくの20年前に捨てたよ」
翔也「そっか。それで親父、またバンド始めてくれない?」
翔寛「俺は別に良いんだけどな、もう、あいつらがどこに居るのか分からないしな」
翔也「それなんだけど、俺連絡先調べた」
翔寛「ありがとう。俺と違って翔也は頭が良いな」
翔也「そんなことは無いよ、普通だよ」
翔寛「まぁ、いいさ。翔也のお陰でまたバンドが出来る。本当にありがとう」
翔也「これで元の親父が戻るなら安いもんさ」
翔寛「本当にありがとう、翔也」
家を出た後、俺はある店に来ていた。
翔也「めっちゃ久しぶりに来たわ。あんまり変わってないな」
店員「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」
翔也「別に探してるって訳では無いんですけどね。店長さんに用があって」
店員「では、呼んできますね。ええと、お名前は?」
翔也「翔也、湊翔也と申します」
店員「分かりました」
数分後
店長「翔也か、デカくなったな」
翔也「お久しぶりです、店長」
店長「それで、今日来たのはコイツの事だろ?」
そこで、店長が出したのは1つのギターだった。真っ白で埃一つでさえ付いていない正真正銘俺のギターだった。
翔也「なぜ今までこんなに綺麗に保管してくれたんですか?」
店長「それは、ちっちゃなギタリストの夢を壊したく無いからだよ」
翔也「ありがとうございます」
店長「ありがとうございます、ねぇ、翔也からそんな言葉を聞けるとは。天と地がひっくり返ったんじゃないかねぇ」
翔也「それは無いですけど、自分の中で大きく変わったものがあるのは確かです」
店長「そうなのか。それで、なんで翔也はこんな立派なギターを売ろうと思ったんだ?」
翔也「強いて言うなら、その時の自分を変えたかったんじゃ無いですかね?」
店長「ははっ、面白いねぇ、お前さんは。自分を変える為楽器を始める奴は散々見てきたけど、自分を変える為に楽器を捨てるなんて初めて聞いたよ」
翔也「まぁ、昔の事ですから。それに、過去とは決別したから俺は今、ここに居るんですよ」
店長「そうか。じゃあ、保管料いくらだ?」
翔也「え?お金取るんですか?今そんなに持ってないですよ」
店長「冗談、冗談。持っていきな、早く感覚戻せ。それで、俺に聞かせろ。下手だったら本当に保管料取るからな」
翔也「分かりました。唖然とさせてみせますよ。待っててください」
店長「よく言うじゃねぇか。待ってるぜ」
翔也「本当にありがとうございました」
店長「また来いよ」
また一つ前の生活に戻れてる。のか?
いかがだったでしょうか?
ギターの事が全くと言って良いほど分からない今この頃。誰か教えてください。
ではSee you again