圧倒的劣等な弟の癒し   作:斉藤努

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お久しぶりです、どうも斉藤努でございます。
タイトルにある通り今回は友希那の誕生日記念話です。どうぞ、お楽しみください。




湊友希那誕生祭2021

10月26日。皆さんにとっては普通の何気ない日かもしれないが俺にとってはそうではない。何の日かと聞かれると少し照れてしまうが姉──友希那の誕生日だ。

俺と友希那は数ヶ月前までは普通の姉弟の間柄ではなかった。

 

友希那から逃げて逃げて、無意識の内に嫌って、何度も何度も突き放していたのに友希那は許してくれた。だから友希那には感謝してもしきれない。そんな友希那の誕生日、今までの恩返しと謝罪の兼ねて最高の贈り物をしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日、友希那は帰りが遅くなると言っていた。リサの時に聞いたのだがRoseliaのメンバーが誕生日の日はcircleでお祝いをするのだという。皆さんからプレゼントもらって両手塞がった状態で帰ってきたりするのかな?あ〜待てない。少し外に出て落ち着こう。

 

───紅葉も散ってる、もうそろそろ冬か。小さい時は家帰るのが嫌でこのぐらいの寒さでも外で寝てたっけな。それでリサに見つかって狭いベッドで一緒に寝て、それが日常になりかけてたけど無視するようになってそういうのもなくっていった。

 

暗い思い出を掘り返しているとどうやらお姫様二人が帰ってきたようだ。

 

リサ「翔也!こんな寒いのに外いたの?風邪ひいてない?」

 

翔也「外出たのさっきだから大丈夫。お姉ちゃんもおかえりなさい」

 

友希那「ただいま、翔也。本当に風邪を引いてしまうから早く中に入りましょう?」

 

翔也「そうだね。じゃあ、リサも来てくれる?」

 

そう言い、リサにアイコンタクトを送ると理解してくれたようでリサは首を縦に振った。

 

 

 

リサ「友希那の部屋入るの久しぶりだ〜。少しは女の子らしくなってる?」

 

友希那「そんなの私にはいらないわ」

 

翔也「彼氏さんとかできた時なんもないと幻滅されるかもよ?」

 

友希那「か、彼氏だなんて……そんなものも私には必要ないの///」

 

リサ「あー、ちょっとカレシ作ること考えて顔真っ赤になってる」

 

友希那「そんなことある訳ないじゃない」

 

翔也「まあまあ。お姉ちゃん、目を瞑って待っててくれる?」

 

友希那「わかったわ。目を開けたら何があるのかしらね。楽しみだわ」

 

リサ「なんだろうね、アタシもまだ聞いてないんだ」

 


 

「ハッピーパースデー、お姉ちゃん!!」

 

目を開けると『Happy Birthday YUKINA』とチョコで書かれているケーキが目の前にあった。きっと私のために買ってくれたのだろう。私の好きな、大好きな翔也が私のために行動してくれた。涙が出そうだ。いや、もう既に流れているかもしれない。

 

友希那「ありがとう。翔也、覚えてくれたのね」

 

翔也「そりゃもちろん。これ実は自分で作ったんだ。売ってるやつみたいに美味しくないかもだけど頑張って作ったから食べて欲しい……な」

 

リサ「えっ、翔也スゴっ!これつくったの?ヤバ、写真撮ろ」

 

友希那「リサ!?これは翔也が私のために作ったもので……」

 

翔也「ほら、2人とも落ち着いて。切り分けて3人で食べよ?」

 

友希那「そうね、食べましょう」

 

翔也のケーキは私好みの甘さで翔也の優しさが感じられる。

 

翔也「あのね、実はまだプレゼントがあるんだ。これなんだけど……」

 

少し口篭りながら翔也はひとつの箱を取り出した。その箱を開けるとガラス細工のにゃーんちゃ、猫のストラップが二つ入っていた。

 

翔也「お姉ちゃんさ、猫好きじゃん?だから作って貰ったんだ。色とかは違うけど形はお揃い。こういうの初めてだから迷っちゃって、あんまり好きじゃない?」

 

友希那「そんなわけないじゃない。好きよ、翔也がくれた物が嫌いな訳ないわ。でもこれ作ってもらったって高いんじゃない?」

 

翔也「大丈夫だよ。俺こう見えてちゃんとお金稼いでるから。それと、改めてお誕生日おめでとう」

 

友希那「ありがとう、翔也。一生大切にするわ」

 

翔也「そんな、一生なんかじゃなくていいけど……」

 

リサ「はい!翔也は謙遜しない。あとさ、翔也自分のためにお金使ってる?アタシの時も結構高価なものだったしさ」

 

翔也「も、もちろん使ってるよ。ご飯食べたり飲み物買ったり『そうじゃない!!もっと、その趣味とかあるじゃん』んー、そう言われても俺趣味なんてないし」

 

友希那「それはそれで翔也らしくていいじゃない。それと、ひとつワガママいいかしら?」

 

翔也「どうしたの?なんか足りないこととかあった?」

 

友希那「足りない訳じゃないのだけどその、3人でセッションがしたいの。今は夜だから無理だけどこんど、絶対約束してくれるかしら?」

 

翔也「もちろんだよ。リサにも一応聞いとく?」

 

リサ「ありゃ、てっきりアタシに解答権来ないと思ってたんだけど。まぁ翔也と同意見だけど」

 

友希那「ありがとう、二人とも」

 

私は今、とてつもなく幸せだ。心から私を思ってくれる優しい弟と私をいつでも支えてくれる少々お節介な幼なじみ。二人がいるからいま私は生きている。いつもはこんなことを言葉にすると照れてしまうけれどあなた達がこれだけよういしてくれたのだもの。今日だけは特別だわね。

 

「だから、リサも翔也もずっとずっと大好きよ」

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